愛着 (アタッチメント:attachment)



 特定の対象に対する特別な情緒的結びつきのこと。
 ボウルヴィ(Boulby,J.)がアタッチメントとして名づけたものの日本語訳で、類似した概念に依存がある。

 心理学の分野では特に、乳幼児が母親に対して抱く愛着がとりあげられる。
その愛着の発達段階は次の4段階である。

 ① 人に関心を示すが、人を区別した行動は示さない
 ② 母親に対する分化した反応は見られるが、
   母親の不在に対して泣くという行動はみられない
 ③ 明らかに愛着が形成されており、愛着行動が極めて活発である
 ④ 愛着対象との身体的接触を必ずしも必要としない

以上の段階を経て、乳幼児は対象となる成人(主に母親)を安全基地として愛着の輪を広げ、行動範囲を広げていく。
 また、乳幼児期に形成された愛着は、その後も内的ワーキングモデル(internal working model)として存在し続けるとされており、愛着の質を調べる方法としては、エインズワースら(Ainsworth,M.D.S.at al.)のストレンジシチュエーション法があげられる。


saya
最終更新:2008年02月21日 07:07