情報の攪乱と処理能力の限界 2018-04-12


 コンピュータの世界で情報過多は問題である。膨大な無意味な情報を送り込み、敵対コンピュータをダウンさせてしまう攻撃が近年問題となってきている。情報は多ければよいという考え方もあるが、例えば、ビッグデータと呼ばれる膨大な様々なデータを一つにし、そこから様々な加工をして必要なデータを集めるというものであるが、それは、コンピュータの処理速度が非常に速くなったからこそ可能になったことで、1台の普通のコンピュータでは延々と処理を続けるだけで、欲しい時に必要なデータが返ってこないことになるであろう。つまり、コンピュータの世界でも情報過多は禁物なのである。今、インターネットの世界では様々な情報が氾濫し、多くの人がそれを見ているわけであるが、はっきり言って、情報過多である。普通の人間の処理能力を遥かに超えているので、必要なデータだけを選別しなければ、思考停止に陥り、ノイローゼとなってしまう。スマホの普及やSNSの普及で若者のノイローゼが増えているという。どんな情報も見逃さずにいようとするほど、思考停止となり、病気になってしまうのである。つまり、情報過多は人間の思考力や判断力を低下させる働きがある。今の日本の問題点は、多くの有能な人たちが情報過多に陥り、本来の能力の半分も出せていないことではないかと考えるわけである。私の勝手な感想なので、そんなことはない!と叱られそうであるが、一般的な人はあまり知識にこだわらない方が良いという勧めである。実際問題として、知らなくても、必要な情報の多くはネット上で検索すれば知ることができるので、日々覚えておく必要はあまりない。重要なのは、常日頃からネット検索に慣れていることであろう。こういう場合はどのキーワードが良いかなど、とっさの判断が重要で、間違えると、延々と検索し続けることになり、情報過多に陥りノイローゼになってしまうかもしれない。昔の検索システムは性能が悪く、目的の情報が得られないことが多かったが、最近は必要な情報があっさり得られるようになってきた。しかし、それでも、分野が違うとキーワードを知るための検索を延々とやっていることに陥ることもしばしばあるが、さっと読み飛ばして、後は忘れることにしている。時には有用な情報も飛ばしてしまうこともあるが、本当に必要なら、後で必ず出会えると信じている。

最終更新:2018年04月12日 04:24