つぶやき

 IMFは基金を提供する国に対して、財政の健全化を強く要求してきた。日本が財政の健全化に反する行為をしようものなら、世界中の国々を巻き込んでの反対運動をおこなうことになろう。また、ユーロにおける財政難にある国々へ資金提供してきたECBも、財政の健全化を強くそれらの国々へ要求してきた経緯がある。しかしながら、IMFは日本の金融緩和を歓迎している発言もしている。つまり、こうゆうことだろう。金融緩和により通貨を大量に供給することはしてよいと認めよう、そのかわり、財政の健全化のための政策もきちんとおこないなさい。消費税増税も財政健全化の方策として大いに認めよう。と、こういうことではないであろうか?ECBやIMFの面子を潰さないよう、日本は財政健全化のあらゆる方策をとっていることを世界中にアピールしていくことが望まれているようである。その上でなら、日銀の異次元緩和は認めようと言っているのではないか。通貨をどんどん発行するのはかまわない。アメリカやECBもどんどん発行していたのだから。しかし、財政健全化もしていることを世界中にアピールしてくれなければ、ECBやIMFの面子丸つぶれだ。日本のデフレ不況からの脱却のためのアベノミクスは大いに歓迎されているが、国際社会のルールとして財政健全化もしっかり行なって欲しいと注文をつけられた格好である。消費税増税は国内景気を冷却するであろうし、国民の生活はなお苦しくなるであろう。それゆえ、増税の前にさらなる金融緩和を実行しなければなるまい。金融緩和は一般庶民にとって直接影響のでないものであり、消費税増税は一般庶民の生活を直撃する。とすれば、あらかじめ大規模な金融緩和により国内景気を良くしておいてから、消費税増税に踏み切るしかあるまい。外圧に屈するようではあるが、これが最善の方法かもしれない。

最終更新:2013年08月08日 14:11