災害対策ロボット

 日本が誇る最先端技術のロボットが福島原発事故の現場で十分に活躍しているのあろうか?外国製ロボットが先発導入され、日本製は後発となった。Hondaのアシモは原発事故に対応していないとかで投入が2年後であった。何とも日本が誇る最先端技術が泣いているような思いである。最近、世界最先端技術の災害対策ロボットを開発している東大発のベンチャーSCHAFTが、日本での資金調達ができず、Googleに買収されてしまった話は何とも嘆かわしい。日本でのベンチャービジネスが成功しない理由がこの買収劇に見て取ることができよう。このままでは、優秀な人材はことごとく海外に流れ、日本が経済において復活するのは夢のまた夢に終わるのであろうか?

ところで、原発災害現場でのロボットの遠隔操作で、隔壁に遮られ無線が届かないため、500mの延長ケーブルを伴って作業する話がある。ケーブルの断線などの障害に阻まれ、なかなか作業が進まないとのことであった。大量のロボットを投入し、ロボット間で無線通信するようにすれば良いと思う。どんな場所でも近くに別のロボットが存在すれば、そのロボットを介して遠隔操作が可能となる。言わば、ロボット間通信ネットワークを通して遠隔操作をすればよい。延長ケーブルを使って遠隔操作をするよりも、このほうがより自由に活動できる。この通信ネットワークは、投入するロボットがどのメーカーのものでもよいように、通信プロトコルを規格化しておくとよく、ロボット投入時に簡単に装着できるものであるとなお良い。様々なメーカーのロボットが同一規格の通信装置を介して遠隔操作できるようにすれば、一つ一つのロボットを中央センターで遠隔操作しながらリアルタイムに全体の作業を管理することも可能となる。これは、現在のP2Pと呼ばれるインターネット技術を使えば容易に実現可能である。たとえば、あるロボットが作業したい場所に行こうとしても無線が届く範囲に別のロボットがいない場合、ロボット全体の配置を調節する必要がでてくる。そこで、小回りの利く小さめの中継ロボットを配置することも考えられる。この中継ロボットは、今はやりのドローンを使うともっとよさそうである。

最終更新:2015年11月17日 20:31