今年は昨年よりも異常に暑い。世界的にも異常高温となっているようで、NASAの公式発表がその状況を示している。このままいくと、グリーンランドの氷が解け、約7mほど海面上昇が起きる危険性が高まってきた。もう待ったなしで対策を講じなければならないところまで来ているのかもしれない。不思議なことだが、北極の氷は最低記録を更新しているが、南極は寒いまま、逆に氷は増大している。北半球と南半球の気温偏差はかなり異なり、北半球とくに北緯60°以北の地域の温度上昇が著しい。やはり、人口の密集した都市が多く存在する領域での人為的要因が大きな原因のようである。
これまで、CO2以外の要因が地球温暖化に寄与をしている可能性について述べてきた。今回の状況が果たしてCO2を主因として説明できるのか、他の大きな要因があるのではないか?ということについて考える必要があるように思える。今のところ考えられる可能性として、
① 北極近くの永久凍土が融解し、そこから大量にメタンガスが放出された可能性は? メタンの温室効果はCO2の約25倍とされる。
② 対流圏オゾンの増加が温暖化を引き起こしているという話がある。その可能性は?
③ オゾンホールの拡大に伴う紫外線の増大の影響は?
④ 石油コンビナートなどの石油や天然ガス施設の事故などによる温室効果ガスの大量放出があった可能性は?
⑤ 他の温室効果ガス(代替フロンなど)の影響は?
⑥ NASAの高層雲の極方向へのシフトによる影響で太陽光の反射が減少しているという報告がある。その影響は?
今のところ南極の氷は増大しているので、急激な海面上昇は起こらないと思われるが、異常気象が頻発し、深刻な食糧問題が世界的規模で起こってくる可能性は高いと思われる。CO2大気濃度の削減は急にできるものではないので、地球を直接冷やす対策が必要と思われる。実効性はともかくとして、とにかく思いついたことを書いてみる。もしかすると、弊害が副作用として起こるかもしれないが、そのことも含め、十分に多くの人々により検証されるべきであろう。
① 大量に雲を発生させる何らかの対策を行う。地球のアルベドを大きくする。
② 地球の冷却は宇宙空間へ放射される赤外線熱放射を増大させることしかない。熱帯付近での夜間での放射冷却を促進させる。このためには、砂漠地帯の上空の雲が非常に少ないところで、放射冷却を阻害するものを減らすことが挙げられる。また、砂漠地帯へ他の地域からヒートポンプなどを使って、熱を輸送する手段を講じる。(砂漠地帯は温度の高低が激しく、昼間は高温に夜間はかなり寒くなるので、何らかの形で熱を夜間の砂漠地帯へ輸送することは効果があると思われる。)
③ 温暖化係数が非常に大きい温室効果ガス(CO2以外)の大気中濃度の削減を行う方法を見つけ、大規模に行う。(たとえば、特定波長の紫外線を照射すると効果的に目的分子が分解するなどの化学特性を利用する。)