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地球温暖化対策として各家庭で太陽光発電を設置するところが増えてきているが、主に電力会社へ売電することが目的となっている。しかし、昼間発電し夜はできないや、曇りの日の発電量が大きく低下するなど、気候の影響が大きく、一定に発電できないなどの問題があり、(風力発電も天候に大きく影響される、)電力会社も売電の受け入れを制限するなどの問題が発生している。近年、蓄電方法の大幅な発展があり、余剰電力を貯めておく技術の研究開発が進んでいる。NaS電池は自然放電がほとんどないなどの特典があり、蓄電効率も非常に高いが、コスト面や採算面でいくらか問題があるようである。また、常に300℃近くの高温に保つ必要があるので維持費もかかるが、近年、様々なところで導入されるようになってきた1)。また、フロー電池2)というのも最近報告されている。これは、小型化ができない欠点があるようである。しかし、家庭用の蓄電池となると、コストの面でまだ問題が山積みの状態であると思われる。家庭などの太陽光発電や風力発電などの化石燃料を使わない小規模発電で得られた電力をいかにして効率よく貯蔵するかは、大変難しい問題のようである。鉛蓄電池やリチウムイオン電池はかなり小型化できるが、自然放電の問題があり、蓄えた電力を長期間保存することはできない。それゆえ、得られた電力エネルギーを長期間保存し、効率よく活用する案として、水素をベースにした燃料電池研究が近年進み、各地域に水素ステーションを設置するなどのインフラ整備がゆっくりとではあるが進んでいる。しかし、水素の貯蔵は極低温にしないと十分な密度にならないなどの問題があり、爆発の危険性対策も必要ということで、なかなかインフラ整備が進んでいない現状があるように思われる。ドイツではPower to Gas(PtG)3)の研究が進み、実際に活用する事例が増えてきているようである。各家庭で、必要になったらすぐに使える燃料を合成し、貯蔵することが、安価にできるようになれば、地球温暖化対策として夢のCO2削減が各家庭でできるようになる。もちろん、化石燃料を使う火力発電所で発電した電気エネルギーを使って燃料を合成することは本末転倒であり、CO2削減どころかCO2増加のお手伝いをしてしまうことになるので、あくまでも太陽光発電や風力発電などの化石燃料を使わない発電による燃料合成が重要である。
ドイツの場合、天然ガスパイプラインのインフラ整備は十分に進んでいて、パイプラインを使って、合成した水素ガスやメタンガスを供給するシステムが浸透しつつある状況のようである。しかし、日本はパイプラインのインフラ整備率が低いため、ドイツの方法がそのまま使える状況ではない。そのため、合成したガスを分配するシステムが十分に整備されていないことから、なかなかPower to Gas が国内で浸透できない状況下にあると言えよう。地球温暖化対策として、インフラ整備を待っている時間的余裕はあまりないと思われる。そこで、考えらえるのは、太陽光や風力によって発電した電力によってメタンまたはメタノールまたはエタノールなどの燃料を合成し、効率よく貯蔵することで温暖化対策とすることと思われる。各家庭でできる地球温暖化対策としての燃料合成が実現できれば、脱炭素社会の実現に一歩近づけるものとして期待できると思われる。
1)日本ガイシ:NAS電池とはhttp://www.ngk.co.jp/product/nas/about/
2)フロー電池:http://nge.jp/2016/01/08/post-128273/2
3)Power to Gas:https://eneken.ieej.or.jp/data/6442.pdf
http://mitsui.mgssi.com/issues/report/r1311du_goto.pdf
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1403/11/news073.html
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy/suiso_nenryodenchi/co2free/pdf/001_03_00.pdf