最近の赤字国債はどうなったのだろうか? 2018-03-27

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日本は膨大な赤字国債を抱えて倒産寸前だと言われていたが、最近はどうなったのか気になるところである。

2017年9月5日付のWEDGE Infinity 塚崎公義の新・日本経済入門「なぜ、財政赤字は減らないのか?」では、

「毎年の財政が赤字なので、政府は毎年借金を重ねています。これが積み重なって、借金(長期債務残高)が900兆円にも上っています。名目GDPの1.6倍です。国と地方の合計では1100兆円と、GDPの2倍です。」と記述がある。参考資料として、財務省ホームページの (1)先進各国の財政収支(GDP比)と (2)先進各国の純債務残高(GDP比)が紹介されていた。(1)を見るとアメリカの方が日本より酷いなと思えるほどで、他国もそれほど良くはないので日本の赤字はあまり目立たなかったが、(2)を見ると、日本は断トツで世界一位を突っ走っている。イタリアの財政危機が随分前に言われて問題になったが、もっとひどい状況になっている。日本はいつ潰れてもおかしくないとこのデータは語っているかのようである。しかし、この著者は、「財政赤字は、我々世代の借金を返済するために将来世代に増税するのだから、世代間不公平だ」と言われるが、遺産相続まで考えれば世代間不公平などなく、あるのは遺産が相続できる子とできない子の「世代内不公平」だけであると述べ、楽観論的に将来への先送りにゴーサインを出している。つまり、日本全体の土地も含めた資産の方が圧倒的に多いので問題ないと言っているのであろう。

莫大な財政赤字をすぐに解消するのは不可能であることは明らかであるが、現在も赤字残高が年々増えていることは将来的に不安ではある。

しかし、一方、このような記事もある・・・・

*中途半端な状態で申し訳ない。森友問題が騒がしく、急激な円高と株価の下落が続いている。日本における円安志向の人々の力が弱まり、円高容認が勢いを増しているというネット上のニュースがあった。つまり、日本国内の要因によりこの現象が起きているらしい。円安・株高をバネにして景気回復を図るというアベノミクスが崩れようとしているのであろうか? またはその危険信号を察知して経済界が反応しているのであろうか? 貿易黒字で稼いだ日系企業のドルや対外資産は売却され、かなりの円が買われているという。どの程度真実味のある話なのかわからないが、アメリカは失業率が一定水準より下がったらしく金利上昇予測が強くなりドル高要因となっていることから察すると、なるほどと頷いてしまった。いったい景気回復はどうなってしまうのであろうか? 失われた20年のデフレに逆戻りなのだろうか? 円資産を多く持つ人々にとっては朗報かもしれないが、デフレスパイラルによって失業率増大・景気の冷え込み・経済大国日本の消滅に繋がっていくように思えてならない。

しかしながら、雇用増大・景気回復・経済大国日本の再生が円高においても可能ならば、そのほうが良いのは明白であるのだが、現実問題としてどこにもそのようなビジョンが見えてこない。あるとすれば、ヘリコプターマネーなどの直接消費者へ強制的にお金を分配、もしくは強制的貸付(例えば超低金利0.0?、景気回復時に子孫が返済などの優遇制度などを設けて貸付)、などの一時的救済手段であろうか。しかし、本質的解決策ではなさそうである。

今、銀行は貸出されないお金が余っているという。これまで国債を買ってある程度利益を出していたが、日銀が買うようになってからは投資先がなくなり困っているらしい。つまり、貸し出すお金があっても、借りる人がいない。企業や富裕層は将来に不安を持ち、支出を減らし、貯金に専念している。そのため内需は大きくならず、景気も良くならない。そしてデフレが続き、お金の価値が将来の方が大きいと予想されるので、多くの人はなるべく無駄遣いをせず、将来にお金を残そうとする。つまり、デフレスパイラルである。デフレからの脱却は、多くの企業や個人がインフレになったと実感した時から、また、将来もインフレであろうと考えた時から始まる。インフレになれば、物の価値が徐々に上がり始まる。今買わなければ、将来はもっと値上がりし買えなくなる。貯蓄するよりも今買った方が得と多くの人は考えるようになり、消費は増え、内需拡大となっていくことになる。つまり、今の日本に必要なことは、国民の多くの人が将来的にインフレになると思いこむことであろう。

昔あった日本列島改造論、所得倍増計画などのように、多くの国民に将来の期待を持たせられるような、より詳細で具体的なビジョンが必要ではないだろうか? 多くの国民に投資欲をそそらせることができれば、自然に景気が回復していくように思える。しかし、なぜだろう、どんなに甘言を弄して説得しても、どこかしら寒い風が吹き荒れ、貸す耳などないぞと誰か言っているような気がする。

最終更新:2018年03月27日 03:45