カードワース用シナリオ1(推敲中)

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私の名前はリバーシップ、海洋保護局に勤める事務官兼現場監督だ。

海洋保護局、その部署は3階にあり古代文明の建物をそのまま流用している。
各階の入り口認証システムは1000年前から稼働しており、その認証登録、削除は部署伝来である。
古代文明が滅びてもこの役所を利用する方法は利用者の間で残ったというわけだ。


部署の入り口は、鉄壁の生体認証システムであり普通の盗賊には突破できず機密漏えいは内部の裏切りしか考えられないほどだ。
特に保護すべきものがなく公開すべきものだらけの海洋保護局がなぜこの建物には入れているのか、リアス王国7不思議の一つに数えられている。


私が自分の席に着くといつもの景色として部署の一番奥には、保護局長官が鎮座しているのが見える。
この部署は漁師から上がる漁獲量、
海洋生物のサンプル調査、
部署伝来の海底資源調査船(船からクレーンでつりさげるだけの代物)、
海流の様子
魔物の出現頻度
などを調べ、
統計や租税データとして他部署に渡している。

上司は、たいした機密でもない海産物情報を機密の名のもとに秘匿することに喜びを感じるようなタイプだ。
法律で定められた書類や報告書以外全く部署外に出す気がない。
過剰な秘密主義は、部署内の噂によると、国家危急の時の海に眠る秘密の財宝や古代兵器のありかを隠すためだと言われている。

私はと言えば、しばらく前に知性ある大王イカを見つけ、クジラの群れからそのイカを港の近くで保護した功績で相棒とともに統計局に栄転したのだが。
相棒が過労で調子を崩し、相棒が海洋保護局にもどるのとなぜかセットで戻されてきた。
万年単調な部署だが仕事は探せばいくらでもある。

例えば漁民の話をまとめて総評をレポートしたり、部下が足で稼いできた漁獲量を集計したり、近隣の港の物価相場を予測したりする。
つじつまの合わない報告から違法漁をしてる漁民にチェックを入れる。
違法漁や漁獲数をごまかしてる漁師の訪問ルートを地図上で決めると、もう夕方だった。

ドアについた認証システムを通り海洋調査部3Fのバルコニーに出る。
夕日に照らされた港町はいい景色だ。
煙草を一つ吸って眺める。
海へと向かう斜面にはごみごみとした石造りの港町と細かな路地が広がり、港では倉庫と数隻の船が停泊している。
港にはカモメの群れが点々と飛ぶ。

港の広場には人が多い。
今日の天気がよく無風であるのをいいことに帆を繕う者、網を直す者たち。
遠来の商人が、船から降ろした積荷を後ろに市の商人と交渉してる様が見える。
昼間から漁に出たものが塩漬けにした魚をたるに積んで魚市場へ運んでいる。
埠頭では夜釣りに向かうもの、普段通りの景色だ。


さて問題は?
知性を持った巨大イカの処置だった。
イカは実は港の一角にいる。


港に帰った時、歴史研究者がスカフィー殿の素性を承認し、信頼できる戦士であると太鼓判を押した。
最初の日はイカを港にどう受け入れるかてんやわんやだった。

先ぶれの船をスカフィー殿の前に進めながら、港の一角に張った網に落ち着いてもらうことにした。
イカの周りに網を張り他の船が侵入しないようにしている。
これは港の船に安心感を与えるための隔離でもある。
一般人を安心させるためにこのイカは魔法学院の研究にかかわりがあるという看板を立てた。

そうするとイカの正体を知っている魔法学院や歴史研究の者が歴史の話を聞きに遠来から集まってくる。
その会話風景は最初は地元民たちは遠くから眺めるだけだったが。
スカフィーどのの話す面白おかしい歴史の話や海の底の話が伝わり、今では街の名物になって会話時は見物客もちらほら出てくるありさまだ。

スカフィー殿の餌は魚でいいらしい。
売値の安い魚を漁師から買い取って与えている。


さていくらしゃべるイカが人気といえども彼は海を住みかとするものだ。
彼の要望を組んでクジラの群れから保護しながら大海原に返さなくてはいけない。
イカを狙っているクジラの群れに打撃を与えれば十分だろう。
だがこの地域でクジラ狩りは多くない、巨大イカの話ではクジラの群れは大きく人手が足らない。
私は決めた。
クジラ狩りの人手不足は冒険者を雇うことで対応することにしようと。





初めてイカに会ったときは驚いた。
海洋調査のために木製の帆船にクレーンつりさげ式海中調査艇をのせて海を調査し港に帰ろうとしていたときのことだ。
晴天の海にいきなり大きな白い丸口が海面に現れた。
そいつが驚いたことにリアス王国の古語を語ったのだ。

「そこいく船よ、我の名はカスフィー、イカの姿をしておるが古代ガウス王国生まれのれっきとした兵士じゃ、国はなくなったで海を住みかとしておる。今クジラの群れに追われておってのう、ちょいと港に避難させてくれんか?」

これには私も驚いた。
まさかしゃべるイカがいるとは。
船上では誰かあのイカについてわかるものはいないかとほうぼうで相談している。
私は無学にもイカのことを知らなかった。
近場の船員を捕まえて。

「誰かあのイカについてわかるものをつれてこい、魔性のものかどうかだ」
1分ほどたつと、船員が伝承を知っているという他の船乗りを連れてきた。
「嵐の夜、船が沈んだのだが、巨大イカが船員の命を救ったという伝説を爺さんから聞いたことがあります。その名はカスフィーと聞きました」
と船員は言うがモンスターの入港を私の一存では決められない。

私は大きな声で海上に向かって語る。
「カスフィー殿、巨大イカを入港させるとなれば私の一存では決められぬ、港の近くまで来てもよいが、そこから先は伝承に詳しい長老に汝のことを尋ねるまで待ってもらいたい」

「それはわかる、どれ助けてもらうのじゃお代も必要じゃろう、入港料じゃ」
丸い大きな口がしゃべると。
巨大な触手が一本海面より延びてきて船に向かって何かを投げた。
船上に落ちる。
船員たちが集まる。
「こいつはルビーだな、しかも質も大きさもいい」

私はこの話に飛びついた。


潜って船についてくるスカフィーを後ろに港の近くまで来た。
スカフィー殿が海面にあがってきた。
「港に入るには許可も必要じゃろう、歴史に詳しい組織に相談すれば私を知っているものもいるに違いない」
「わしはここで沈んで待っておるでな。」

波を蹴立てて私の船は入港し停泊した。

港で停泊準備をしていると、港湾にいた海洋保護局の同僚が私に声をかけてくる。
「どうしたモンスターにでも襲われたか?」
船上から私が答える。
「いやもう少し厄介なことだ、航海中古代王国の兵士を名乗る巨大イカにであった。その魔物は人の声を操りクジラの群れからの保護を求めている」
「なんともそれは奇異なことだな、まあなんだ本部の長老や記録部署に当たれば、そのイカのこともわかるだろう」

「ああ、行ってくる」
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