読書日記 赤毛のアン

途中までしか読んでませんがオタク的解釈全開で行きます。

赤毛のアンは、主人公の言動を通して、一般化した概念によって自分たちの住む環境を認識する近代文明に対して、自分たちの住んでいる土地を愛情をもって神話的に解釈するその態度を通して、自分たちの住んでいる土地を地球に唯一つの特殊なものだと再解釈する態度を表明し、また、自然文学やロマンス主義における自然描写や生き方への尊敬というリスペクトを、主人公のユーモラスな態度を通してパロディの形で表現しているといえる。

しかし神話ですら一般化しすぎている。
より根源的な、自分自身の人生を他との差異を持つ無二のものとするための解釈が主人公の言動を通して語られているのであるが、それを一般化普遍化する言葉というものとを通して行おうとするところにこの作品の倒錯があるといえる。
しかしこれは、全ての作品における倒錯である。
最終更新:2016年11月04日 15:57