正座して自分の膝を掴んでいるシン。
血の気が引くほど、指には力が込められている。
茶道具一式を持ってきた言葉、シンの左隣に座る。
「大丈夫ですか、シン君?」
「……ごめん、手間かけた。その、言葉……俺、木戸の考えは正しいと思うし、神崎のした事とか、絶対に許せない。
だけど俺、あの時俺が神崎の力を持っていたらとも、そうも思うんだ」
「……シン君だけじゃありませんよ」
言葉、シンの左手に自分の右手を重ねる。
「え、言葉?」
「きっと、みんな同じですよ。
暗い部屋の中、一人で蹲っていると、誰だって思うんです。
過去の輝きを取り戻したい。
その為に、何をしてでも……って。
だから大丈夫ですよ、シン君」
そう言って言葉は、シンに自分の体重を預ける。
「シン君だけじゃありません……」
どこか幸せそうな表情で、目を閉じる言葉。
「(シン君、私達は二人、ですよね?)」
最終更新:2009年02月27日 20:47