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なのは単発-03

「ふ~……酷い嵐やったなぁ」
「ですね……服がビショビショ通り越してボロボロですよ……」
「だね~。うーん、お風呂入りたいかも……」
「うぅ……髪の毛が……」
「長いと大変ですよね……」
「私やなのはさんはまとめてるからマシだけど……」
「キャロ、大丈夫だった?」
「うん、平気だよエリオ君」

突然だった。ほんの少し前までは快晴だったのに、
あっという間に雲行きが怪しくなって……。
気がついたら、大雨どころか嵐と行っていいような状態だった。

「ツイてないですね……いきなりの嵐なんて」
「そうやなぁ……ま、たまにはこういう日もあるやろ」
「エリオ、キャロ、風邪引いたらいけないからお風呂入ろうか?」
「はい!」
「そうですね……シンさん、一緒にシャワールーム行きませんか?」
「あぁ、行くか」

ともあれ、皆雨に降られて酷い状態だ。
とりあえず体を温めてこないとな……。

「……エリオ君、一緒にお風呂入らないの?」
「え!? い、いや、それは……」
「久しぶりだし、一緒に入ろうよ、エリオ」

あー……エリオが捕まったか。どうするべきだろう……。

「ほ、ほら! そうするとシンさんが一人になっちゃいますし……」
「じゃあ、シンさんも一緒に入りませんか?」

――――そのとき空気が凍りついた――――

「キャ、キャロ!? いきなり何を……」
「え? 私、何か変なこと言いましたか?」

やばいやばいやばいやばイヤバイヤバイヤバイヤbaiyabaiyabai……!!
このままだと絶対にやばいことになる!!

「キャ、キャロ? えっと、シンさんも僕も男で、
 特にシンさんは大人で、隊長達もスバルさんもティアさんもキャロも女の人で……」
「???」

頑張れエリオ!
俺はまだ頭が上手く回らないし体も何故か動かn……ってバインド!?

「その……なんや、たまにはそういうのも……良いんとちゃうかなー、
 とか思うんやけど……」

はやて部隊長!?

「そ、そうだね……部下との親睦を深めるのも、隊長の務めだよね……」
「う、うん……そ、そうだね」

なのはさんにフェイトさん?!

「私はシンとエリオなら別にいいよー?」

スバルまで……って言うかお前はあんまり深く考えてないだろ!?

「わ、私は、その……」

頼む、ティア! お前だけは反対してくれると信じてる!!

「何やティアナ、嫌なんか? んじゃ、私らだけでシンと……」
「べ、別に嫌だなんて言ってません!!」
「じゃあ、いいよね?」
「そ、それは……」
「ティアさん、ダメですか……?」
「う……」
「はっきりせぇへんなぁ……やっぱり私らだけで……」
「わ、分かりました! 皆で、一緒に、入りましょう!!」

馬鹿、簡単に乗せられるなよ!?

「シンさん……」
「エリオ……このバインド、解けるか?」

小声でエリオが話しかけてくる。
最早俺達に味方はいない。隊長達は「一応水着つけようねー」とか
既に一緒に入ることを前提に話してるし。こっちの意思は関係無いみたいだ。

「……すみません、僕じゃこのバインドは……」
「くそっ……エリオぐらいの年ならともかく、俺はダメだろ……!!」
「ぼ、僕だって恥ずかしいですよ!!」

どうする……どうするよ、俺!?

「あら、はやてちゃん、皆も……お帰りなさい。大丈夫だった?」

そのとき、廊下の奥からシャマル先生が現れた。
そうだ、シャマル先生なら……この状況を打破してくれる!
…………かもしれない。

「ただいま、シャマル。私ら今からお風呂行ってこようと思ってるんやけど、
 シャマルはどうする?」
「あ、私はもう入っちゃったんですよ。ごめんなさい」
「あー、えーよえーよ。んじゃ行ってくるなー」
「はい、ごゆっくり」

今だ!

「シャマル先生、シャマル先生」
「あら? どうしたの、シン君……バインドなんかかけられて」
「それが……」

簡単に事情説明をする。
するとシャマル先生は分かってくれたのか、苦笑しながらバインドを解こうとして……。

「……シャマル? 何してるんや?」
「え? え~っと……流石にシン君をはやてちゃんたちと一緒にお風呂に入らせるのは……」
「何を言ってるんや。私らが良いって言ってるんやで?」
「いえ、ですが風紀上の問題がですね……」

頑張ってくれシャマル先生!
あなただけが頼りなんです!!

「あのな、シャマル……私はこう思うんや」
「何ですか?」
「シンは異世界から一人でここに来た……それに、子どもの頃に家族を亡くしてる……。
 私自身、シャマル達と会うまで一人やったから分かるんや。
 口では何て言ってても、心の奥底では寂しいて思ってる」
「はやてちゃん……」

マ、マズイ!? この流れだとシャマル先生があっさり説得されそうだ!!

「お言葉ですが部隊長! 自分は別に大丈夫でありm」
「シン、ちょっと黙ってようか」
「大丈夫、すぐ終わるから」

なのはさん、フェイトさん!? いつの間に俺の後ろに……。
あ、エリオも捕まってる。しかも俺と同じくバインドまでかけられてるし。

「だから私はそんなシンとエリオのためにやな……」
「そうだったんですか……ごめんなさい、はやてちゃん!
 私が間違ってました!!」

いえあなたは間違ってませんから!

「ええんよ、分かってくれたら……」

何か良い事言ったみたいな顔してますけどおかしいですよね?!
年頃の男と女が一緒に風呂入るとか間違ってるよな!?
俺がおかしいのか?!

「じゃあ、私らはお風呂行ってくるな」
「はい、いってらっしゃい。ちゃんと温まってきてくださいね」
「分かってるよ、シャマルは心配性やなぁ」

くっ……やっぱり部隊長達を止めるのは無理なのか……!?




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最終更新:2009年09月09日 08:36
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