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仮面ライダーW 1話 『Wの検索 > 改変した世界』

『運命』というのは、データのように繊細なものである。
ある事が一つ増えれば、それだけですべてが変わってしまうこともある。
しかし、変わった『運命』はまたさらに別の物語を紡ぐ。
それは刹那の瞬間よりも早く、迷宮のように複雑に絡み合う。
そして、これは一つの『運命』から放り出された一人の少年の物語。

             シン=アスカ

彼が『世界』から弾き出され、二年が経過した。

仮面ライダーW 1話 『Wの検索/改変した世界』

ハルケギニア とある場所

シン「・・・、迷った」
深い森の中で、彼、シン=アスカは途方に暮れていた。
簡単に言えば、道に迷ったのである。
シン「ったく、注文された依頼のモノは手に入ったのに、帰れなくなるとは」
思わず愚痴をもらすシンだったが、そうしていても帰れるはずがない。
シンがこのハルケギニアという世界に飛ばされて二年が経っていた。
初めのうちは、何が起こったのかまったく分からなかったが、今ではこの世界に順応してきている。
シンはこの世界で、『探偵屋』という仕事を行っている。
探偵といっても、ほとんどは貴族と言われる奴にこれを取ってきてくれとか、そこに住む人たちから頼まれる
依頼を請け負う『何でも屋』といった所である。
今回は前者の方から、『とある森の中にある、貴重な鉱石を採って来い』という半ば強制的なものである。
最初のうちは、こめかみに青筋を立てることもしばしばあったが、今では食っていくには仕方ないと自己暗示
を繰り返している。
シン「やれやれ、・・・、ん?」
不意にナニカの気配を感じたシンは、注意を張り巡らせる。
近い。
そう感じたシンはさらに神経を研ぎ澄ます。
周りからではない。となると、残った場所は、
シン「上かっ!!」
すぐにその場から回避すると、シンのいた場所にそのナニカが下りてきた。
体長は5~6m。青い鱗を身に纏い、翼を生やしているその生き物は、
               竜であった。
シン「・・・・・・」
シンは冷静にこの状況を確かめる。
シン(目の前にいる竜はたしか、風竜。姿からしてまだ子供か。一気に走って逃げ出すか、
   いやさらに迷う可能性がある。戦うのは論外。どうする)
そう考えていられるほどシンは冷静だった。

竜「きゅ~い、人間なのね、きゅいきゅい」

シン「・・・しゃ、喋ったっ!!」
竜が喋らなければ、であったが。

竜「きゅい~、じゃあシンは森から出られなくなっちゃったのね?」
シン「あぁ、そうだな、そんな所だ」
シンが落ち着きを取り戻してから、シンは竜と会話をしてみた。
竜にはイルククゥという名前がある。
イルククゥはシンを食べる気はない。
シンはこの森から出られなくなったという事。
などのお互いの状況等を話し合った。
イルククゥ「きゅい~、それなら森から出られる所まで連れて行ってあげるのね」
シン「ホントか!助かるぜ、ありがとう」
シンはイルククゥの背に乗り、空へと上る。そこには、辺り一面を覆うほどの森と空が広がっていた。
シン「気持ちいいな、風」
イルククゥ「きゅいきゅい、気に入ったのね?」
シン「あぁ、ありがとな」
シンはイルククゥの背を撫でると、イルククゥは気持ちよさそうに鳴いた。
そして、もうすぐ森の出口。・・・だったが、
シン・イルククゥ「・・・、んっ(きゅい)?」
前にあったのは大きな鏡のような『モノ』。
それに反応できなかったイルククゥとシンはその中に入ってしまった。


トリステイン魔法学園

此処、トリステイン魔法学園では、二年生に進学するために使い魔の召喚(サモン・サーヴェント)を行っていた。
???「次、ミス・オルレアン。前へ」
中年の男性教師、ジャン=コルベールは生徒の一人の名を呼ぶ。
出てきたのは、青い髪、自身の身の丈以上の杖を持った少女であった。
彼女の名は、タバサ。・・・ではなく、シャルロット=エレーヌ=オルレアン。ガリアの時期第二王妃である。
杖を構え、召喚のための呪文を唱える。
シャルロット「我が名はシャルロット=エレーヌ=オルレアン。五つの力を司るペンタゴン。我の運命に従いし使い魔を召喚せよ」
杖を振るい、現れる召喚のゲート。そこに現れたのは、
シン「おわぁ、いきなりなんだ!」
イルククゥ「きゅ~い、きゅい!」
空にいたはずのシンとイルククゥであった
「おい、ミス・オルレアンが竜を召喚したぞ!」
「いや、竜じゃなく人間も乗ってるぞ!」
「竜騎士を召喚したのか!?」
生徒が竜を見て、気が動転してる中、シャルロットは困惑していた。竜ではなく、人に。
シャルロット「・・・シン?」
シャルロットは確認する。目の前の人物が自分が知る人物か。
シン「おっ、シャル。・・・ってことは、ここってトリステインか?」
それは、良いにしろ、悪いにしろ、期待を裏切った。
シャルロット「・・・先生、私はどちらにコントラクト・サーヴェントをすればいいのですか?」
コルベール「えっ、ええと、・・・少しばかり失礼するよ。ミス・オルレアン」
コルベールはシャルロットに了解を得ると、イルククゥから降りたシンに尋ねる。
コルベール「すみませんが、貴方は?」
シン「んっ、俺のことですか?シン=アスカといいます」
コルベール「私はジャン=コルベールといいます。シン君、君と君が乗っている竜はサモン・サーヴェントによってミス・オルレアンに
       召喚されたのですが、君は、竜騎士をしているのですか?」
シン「いえ、一応『探偵屋』っていうのを仕事にしています。竜は・・・」
ここにきて、シンの言葉が詰まる。それをコルベールとシャルロットは見逃さなかった。
シン「・・・気のいい友人から貸してもらったものです」
コルベール「それは本当ですか?」
シンが放った言葉の真偽を確かめるコルベール。その眼は刃のように研ぎ澄まされている。
シン「・・・はい」
その眼をものともせずに、シンは返事を返す。
コルベール「・・・分かりました。では、ミス・オルレアン。こちらへ」
コルベールはシャルロットを呼ぶ。

シャルロットはシンの前に立つ。
シン「コルベールさん、いったい何を?」
コルベール「君はミス・オルレアンに召喚されたので、その使い魔の証にコントラクト・サーヴェントを行います」
コルベールはそう告げると、そこから離れる。
そして、シャルロットがシンに尋ねる。
シャルロット「私は貴方を召喚した。だから貴方は私の使い魔。・・・でも、私は貴方を召喚したくはなかった。
        私の俄然で貴方を縛り付けるかもしれない。・・・それに、」
シン「シャル」
シャルロットが前を向くと、そこには暖かな優しい眼をしたシンがいた。
シン「言ったはずだ、シャル。たとえどんな立場でも、俺はお前の、そしてお前は俺の相棒だ」
シャルロット「・・・うん」
シャルロットは頷き、呪文の詠唱に入る。
シャルロット「我が名はシャルロット=エレーヌ=オルレアン。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
杖をシンの額に向け、詠唱を終えると、顔をシンに近づける。
シン「おい、シャル・・・」
シンが何かを言おうとするが、それはシャルロットの口によって塞がれる。
数秒たった後、互いの顔が離れる。
シン「ッ、あ、熱ぃ!!」
突然の熱さにシンが悶える。右の手の甲が焼けるかのごとく。
シャルロット「大丈夫、ルーンを刻んでるだけだから」
程なくして、手の異常な熱さが止んだ後、コルベールはシンの刻まれたルーンをスケッチする。
コルベール「んっ、なにやら変わったルーンだね」
シン「えっ、そうなんですか?」
シンに刻まれたルーンは、七つの文字だった。
コルベール「さて、次の生徒の番なので、私はこれで」
そう言い、コルベールは次の生徒を呼ぶ。
シャルロット「シン、貴方と一緒にいた竜はいったいなに?」
シン「あぁ、危害は加えないから大丈夫だろう。詳しくは後で話す」
シャルロット「分かった」
その後、最後の生徒、ルイズ=フランソワーズ=ル=ブラン=ド=ラ=ヴァリエールが平賀才人という少年を召喚し、進級テストは終わった。




シャルロット「じゃあ、その竜は、森で出会ったの?」
シン「まぁ、そうだな」
日が傾き、月が出る頃、シャルロットは広場でシンからイルククゥの話を聞いていた。
イルククゥ「きゅい~、お姉さまもシンも、良い人間なのね」
その話の主役であるイルククゥはご飯にありついていた。
シン「しかし、喋る竜がいるなんて考えられないぞ」
シャルロット「本で読んだ事がある。竜には知能が発達して、人の言葉を理解できる竜が存在するらしい」
シン「えぇーと、たしか・・・韻竜っていったか?」
シャルロット「そう、その竜は多分、風の韻竜」
大方の事情を話し合い、イルククゥには、シルフィードという名前をつけ、学校内で喋ることを禁止した。
最初はイルククゥも嫌々と首を振ったが、アカデミーで実験材料になりたいか問いかけた所、潔く首を縦に振った。
シン「悪いな。でも、お前のためでもあるからな」
シルフィード「きゅい~」
シンはシルフィードの頭を撫でてやると、シルフィードは近くの森に入っていった。
それを見届けた後、シャルロットはシンに問う。
シャルロット「それで、貴方はどうするの?」
シン「いまさらだろ。俺はお前に召喚された。俺はお前の使い魔ってやつになったんだろ」
そのシンの答案にシャルロットは首を振る。
シャルロット「貴方は使い魔じゃなくて、私の・・・相棒でしょ」
シン「・・・、あぁ、そうだったな。よろしくな、シャル」
シャルロット「うん、よろしく、シン」




夜 とある場所
???「それで、”コレ”を使えば、僕は超人になれるのかい?」
月明かりがあたりを照らす中、二人の男がいた。
一人はマントを羽織った男。
もう一人はスーツを纏った若い男が両手のジェラルミンケースの中身を男に見せている。
???「超人、そうとも言えますが」
その男はもったいぶるように言う。
???「しいて言うのなら、神への魔法」



to be countinued

次回予告

「諸君、決闘だ!」


「これが私の二つ名の理由」


「殺されちゃいます!」


「あいつは誰よりも頑張ってんだよ!」


「所詮、この世で平民は貴族に勝てない」


「止めてやるよ。俺が、いや、俺たちが」


第二話『Wの検索/二つの鼓動』
これで決まりだ

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最終更新:2009年09月22日 21:43
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