1
黒いマントに身を包む少年 ――― 最早青年と言っても差し支え無いのだが―――は、瓦礫と折り重なる人で埋め尽くされた平原を見渡す。
その身には傷一つたりとも、その装いには煤の一片たりとも無い。
よくよく耳をすませば、そこかしこから立ち昇るうめき声。
その声に、眉を動かす事もせずに、少年は物憂げに空を見上げる。
「浮かない顔だねぇ~シン」
「さくら…」
桃色のマントの少女が、いつの間にか少年、シンの傍らにて、鈴の鳴るような声を上げる。
「さっすがシン~ヒゲのご自慢の部隊が全滅だね~♪」
「雑魚と屑をいくら倒しても自慢にはならないさ」
「この人たちって一応エリートでしょう?」
常識の範囲内での、と続ける。
「精鋭だか知らないが、所詮は道場剣術と一緒さ。厄介な事件を全部六課に押し付けて温室でヌクヌクしてた報いだ」
「にゃははは、説得力あるなぁ~そうそう今『観てきた』よ」
「悪趣味」
「お髭の人が獄中で●●な事になってた。あれはもう完全に×××になってるね~」
「何だ、レジアスのオッサン、存外脆いな」
「ルルがどさまぎに裏でやってた悪事ぜ~んぶバラしたからね」
「ルルーシュも相変わらず容赦ねぇ…流石だけどさ」
『ナイト・オブ・Ⅶ』の名を持つ友人の顔を思い浮かべる。
一瞬、苦笑にも似た笑みが浮かぶが、すぐに消える。
「心配?」
「まさか、レイも刹那も負けないさ」
「ハマーンさんは?あの四騎士相手だよ?」
「それこそ有り得ない。あの人はⅠだ。負ける筈が無いさ、ヴォルケン如きに」
「む~~その絶対的な信頼に嫉妬」
「何だそれ」
「って、そうじゃなくて、楓は?」
「楓はラウンズだ。バリバリの戦闘型じゃなくてもキャロ相手でサシなら負けるわけ無い」
「ラウンズは皆S以上だもんね」
「ああ、だから負けないさ」
「ふ~~ん、ま、私も楓の心配はしてないんだ・け・ど~~」
「もって回った言い方は止めろ」
苛立ちが混じるシンの声に、少しも慌てる事無く、微かに呆れたようにさくらは溜息を吐く。
「あのピンクちゃんは?」
「………」
微かにシンの表情が曇る。
「俺が敵の心配をするとでも?」
「楓の容赦の無さはラウンズで一、ニを争うよ?」
「だから…?」
「………ハァ……頑固だね」
「フン……」
「そんなに気にするくらいならいっそ攫ってきたら?鳥篭にでも閉じ込めちゃったら?」
「下らない事言うな。キャロは妹みたいなものだ。下衆な勘繰りはするなよ」
「妹ねぇ~」
兄と妹があんな『顔』で見つめ合うものなのかなぁ、とさくらは呆れたようにシンを横目に見る。
少なくとも、あの少女はこの赤目の少年を兄とは思っていない。
それこそ、蕾とも言えない、まだ芽が出たばかりの感情であろうが。
鋭い楓はそれに気付いたのだろう、だからこそ珍しく前線に志願した。
兄妹であれば、いつものようにラウンズの仲間を見送り、食事の支度をして帰りを待つなり、いつでも援護に出られるように控えるなりしているだろう。
さくらが、しばし思考に耽っていると、電子音が響く。
シンは携帯に出ると、幾らかの言葉を交わして、電話を切る。
「さくら、ハマーンさんからだ」
「何だって?」
「目的のものは全て回収。ヴォルケンの連中は死なない程度に痛めつけておいたってさ」
「うわ……あの人基準の痛めつけておいた…か…大丈夫かなぁ…」
「一面火の海だろうよ。さ、行くぞ。さっさと合流するぞ」
「りょ~かい」
シンとさくらの姿は風に溶けるように消えていった。
2
「何で……」
剣を持った少女は目の前にいる自分よりも幼い少女に苛立っていた。
その少女は少女の剣により傷だらけになってもまだ倒れずに立ち上がって来る。
「何で倒れないんですか!!これだけやっているのに……」
「私は倒れません!……シンさんを取り返すまでは…絶対に!!」
傷だらけの少女……キャロの眼はその幼い年齢ながら実年齢以上の強さと意思を持っていた。
その姿勢が剣を持つ少女、楓の神経を逆撫でしていた。
何でこんな子供が……
現実を受け入れようとしない我侭なこんな子供がシンを惑わせる。
「気に入らない……」
「!」
「アンタのその眼が気に入らないって言っているんだ!!!何でアンタなの!?何で私じゃなくてアンタなの!」
「……え?」
楓の感情が決壊するかのように暴発する。
「アンタもあの人と同じ、私の好きな人を奪う……でも、今度は奪われないためにアンタが消えればいいんだ!!」
「キャロ!」
「お前達の相手は俺だと言っているのが分からんのか?」
フェイトはキャロの所に行こうとするが、レイに阻まれてそれ所でない。
エリオの方もスバル、ティアナと共に刹那に苦戦を強いられ、キャロを助けに行く事ができない。
「しかし、拍子抜けだ…これまでも幾つもの事件を解決して来たと言う噂のエース3人の実力がこの程度とは…飛んだ期待外れだな……」
3人は所々、ダメージがあるに対して、レイの方は全くの無傷だ。
「そんなに余裕があるのなら、我々の相手もして貰おうか?」
「!?」
背後からの自身に向けられた殺気に反応し、その場から離脱する。
先ほど、レイがいた場所に数本のナイフが飛んで来る。
レイがなのは達とある程度距離を取ると4人の女性が現れる。
女性は少女が2人となのはらよりも年上と思われる女性が2人。
服装は4人とも同一のものであった。
「ドクターの情報通りね。」
「貴様らは…確か、ナンバーズと言ったか?」
「我々を知っているとは…」
「お前達の事はナイト・オブ・Ⅳから聞いているからな。……だが、それ故に貴様達もそこの3人同様、消えて貰おうか。」
「消えるのは姉ではなく、お前の方だ。お前を倒してシンを連れ戻す。」
「やれるものならやってみるが良い。……そして、自分達の無力さと甘さを呪え。」
「なら、その言葉をそっくりそのまま返してやるわ。」
レイは表情を崩さず、体中からは更なる憎しみの渦が溢れ出る。
手に持つ剣に力が更に篭る。
「予定外の介入……!?」
刹那の方も予定外の乱入者達に驚きを隠せない。
それはエリオ、スバル、ティアナとの間に立ちふさがった5人の少女。
「ナンバーズ!?どうしてここに…」
「シンが奴らに関ってるって事をドクターから聞いた。」
「あたしらもシンのことを追っていたッスけど、何の手がかりなく困っていったッスよ。」
「予定外の介入だが、ミッションの支障はない。」
「てめぇ、あたしらを舐めてんのか?」
「……この程度の連中を相手にできなければ、“ガンダム”の名を称する資格はない。」
刹那も依然としたまま、表情を変えない。
「消えろぉぉぉぉ!!!!」
「私は…………絶対に負けません!!」
シンを救いたい……シンを助けたい……
キャロの決して諦めようとしない。その強い不屈の意志に応するかのように彼女に変化が起きる。
そして、脳内で何かが弾け飛ぶような光景が見える。
それは少女の瞳と全く同色の種子。
そこからキャロには楓の振る剣はスローモーションに見えるほどとても遅く見えた。
「遅いです!」
「!!」
キャロは楓の一撃を回避。
だが、楓は間髪を入れずに続けざまに剣の連撃を放つ。
しかし、その連撃もキャロは最小限の動きで全て避け切る。
「動きが急に変わった……!?」
楓はキャロの表情―正しくは、キャロの瞳―を見て驚愕する。
彼女の瞳はハイライトが消失していた。
キャロの方も自分の変化に戸惑いを隠せずにいる。
当人も自分に何が起こったのか分からないでいた。
だが、1つだけ分かった事がある。これなら目の前に少女にも対抗できる。
「行くよ、フリード!蒼穹を走る白き閃光。我が翼となり、天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ。竜魂召喚!」
キャロの声と共にフリードは白銀の竜となりて、その姿を現す。
「これが……」
「行きます、私は、機動六課ライトニング04!キャロ・ル・ルシエ!行きます!!」
少女は白き龍と共に愛する者を救うために立つ。
その感情は芽生えたばかりのとても小さな物……
しかし、芽は成長し、天にも昇る巨木へと姿を変える。
3
なのは「シーン」
シン「なのはさん、どうしたんですか?」
なのは「もう、シン。約束忘れちゃったの?」
シン「あ、いや、その・・・やっぱり恥ずかしくて・・・」
なのは「もう・・・はい、もう一回」
シン「あの、その・・・な、なのは・・・」
なのは「なぁに?あなた」
シン「ちょ!なのはさん!!?」
なのは「あー!またさん付けしてる・・・」
シン「あ、すいません」
なのは「いーもん。シンがさん付けしなくなるまで甘えるから」
4
フェイトの場合
フェイト「シ~ン」
シン「フェイトさん?」
フェイト「シン、付き合いだしたんだから呼び捨てでいいのに~。」
シン「あ、いや。やっぱり恥ずかしくて・・」
フェイト「もう。今日は買い物に付き合ってね。」
シン「はい。」
フェイト「二人っきりの時は敬語はやめてほしいな。(耳元で言う。)」
シン「あ・・う・・。(顔真っ赤。)」
その後フェイトはシンの腕に抱きつきながら買い物をしたという。
買い物の後、夕飯を食べフェイトはシンも食べたらしい。
5
コロコロ・・・
シン「ん?」
?「シン!シン!」
シン「ハロか、こっちの世界では見たことなかったな・・・ん?」
なのハロ「アタマヒヤソウカ!アタマヒヤソウカ!」
フェイハロ「ソウダネ!ソウダネ!」
はやハロ「シン!アイシテルデー!」
シン「うわあぁぁぁぁぁぁ!」
最終更新:2009年10月22日 14:23