1
彼は敗北者だった。
己の理想を貫くことも、己の手が血で染まることも躊躇することは無く。
ただ、世界の平和の為にその人生を投じ。
そして敗北した。
敗者にはただ、歴史という書物の中に汚名を残すことのみを許される。
それ以外には何も残さない。
自らの功績も、記録も、その全てが葬られ、忘れ去られる。
ただ、犯罪者という記号だけを残して。
ここはミッドチルダのどこかにある屋台。
少しだけ無口で怖そうなおじさんが店長を勤める隠れた名店であるが、今日は客が三人しか居なかった。
その三人の客も、先ほど周囲に多大な迷惑を撒き散らし、そのままどこかへ飛び去ってしまった。
無論、彼女達が御代を支払う時間も意識も無かったために今日の売り上げはどこかへ文字通り飛んで行ってしまった。
彼は一つため息をつき、店をしまうための準備を始める。
おでんも少なくなってきたし、今日用意した分の肴もそろそろ底を着く。
時間もいい頃合と判断し、片づけをはじめた時だった。
「邪魔するぞ」
どこかで聞いたことのある声。
しかし、彼は気付かず背を向けたまま気配だけで帰れと告げる。
常人ならば居心地の悪さに席を離れるが、その客はまるで気にする風も無く席に付く。
たちの悪い酔っ払いか、それとも街のチンピラのどちらかとも考えたが、
その客からは酔っ払い独特の酒精は感じず、その気配はチンピラなどという生易しいものではない。
彼はようやくその重い腰を上げて片づけをしながら上げ声を上げた。
「悪いが、今日はもう店じまいだ。帰ってくれ」
水を使って皿やコップを洗う音をあからさまにしながら呟く。
今日の彼の機嫌はすこぶる荒れ模様だった。
来た客が客であり、そのうえ食い逃げされたとあっては腹の立つのも当然である。
しかし、客は動じることはない。
「いや、お前と話がしたいだけだ。それとも・・・俺なんかと話す舌はもう持っていないか?」
その声に響く親しさに、その声に、彼の腕が止まる。
ありえない、信じられないという感情が渦を巻き彼を襲う。
感情の渦はそのままその客へと彼の視線を振り向かせた。
その客は、椅子に腰かけこちらをただ真剣な瞳で見ていた。
がっしりとした体躯をしているが、ボロボロのロングコートを羽織っておりみすぼらしい風体をさらしている。
髪はくすみ、肌は荒れ果て、しかしその眼は彼が知るかつてのそのままに。
それゆえに彼は思わずその名前を呟いた。
「ゼスト・・・」
「あぁ、親しいな。我が親友」
それが彼、今は屋台の店長をしている、かつてはレジアス・ゲイズと呼ばれていた男へと向けられた答えであり、そしてその親友の声色は親しみを込められたものだった。
レジアスは、呟いてしまった己の愚考を恥じ、再び片づけを始める。
「・・・死人が何のようだ?ゼスト」
先ほどよりも強く突き放すように言う。
しかし、相手はこの自分が信頼した親友だ、この程度の強がりは一瞬で看破されてしまう。
ゼストは笑みを浮かべながら口を開く。
「死人とは・・・ずいぶんないいようだな。それを言っては、お前とて死人だろう?」
揶揄するような口調。
その言い分に彼は頷くしかなかった。
彼らは公式的には既に死んでいる。
J・S事件の最後において、レジアスはナンバーズによって、ゼストはシグナムの手にかかってその命を落としている。
はずだった。
死者が死者を訪ねるなどと言う異常事態にもレジアスはその手を止めることはなく片づけを続ける。
「ふん、確かにな。ということは、お前もおおかたあの甘ちゃんどもに助けられたということか?悪運の強いことだな」
「まったくだ。彼らには礼のしようもない」
彼らは事件の後、緊急処置を受けてその命を救われた。
レジアスは黒幕の一員であるとはいえれっきとした管理局の一員であり、地上本部においては中将の地位にまで上り詰めた重鎮だ。
そんなレジアスを救うものは居ても、不振人物であるゼストを救うものなど本来は居ない。
しかし。
「あの少年から頼まれたらしいな。できるならば救ってくれと」
「あぁ、彼からか・・・私はともかく、お前までも助けるとはな・・・まったく、どうしようもなく甘い男だ」
レジアスの辛口に、ゼストは笑みを浮かべた。
親友の口調にどこか喜びの色があったからだ。
だからこそ、彼は話を進める。
「なぁ、レジアス」
「今度はなんだ」
「この店は、客が来ていると言うのに、注文も聞かないのか?」
「ふん」
そこでようやくレジアスは流していた水を止めた。
しかし、それはゼストへと向き合うためでなく、別の片づけをはじめたからだった。
ゼストはそれを見て少しだけ悲しくなった。
レジアスは相変わらず背を向けたまま
「死ぬときくらい、綺麗に片付けておきたくてな。それくらいの時間はくれるのだろう?」
「死ぬときだと?いったいどういうことだ?」
親友のその言葉に、ゼストは眉根をひそめた。
レジアスはそこで一区切り付いたらしくまっすぐに彼の瞳を見た。
「お前は、私を殺すためにやって来た。違うとは言わさないぞ、ゼスト」
その瞳には強い意志が宿り、そして言葉には決意が満ち満ちていた。
それゆえに、ゼストは
「は、はははははは!!そうか、お前は俺が殺しに来たと思っているのか!」
呵呵と笑い声を上げた。
それに今度はレジアスが眉根をひそめる。
「なぜ笑う。俺が逃げるとでも思っていたのか?」
ゼストはその言葉に笑いを収め
「いや、お前の気難しい性格を考えれば当然だな・・・そうか、殺しに来たと・・・」
「違うというのなら、何をしに来た。まさか、呑みに来たとでも言うつもりなのか?」
「あぁ、そのつもりで来た」
ありえないという意味を含めていったレジアスの言葉に、ゼストはあっさりと肯定の意を示した。
レジアスは眼を見開き、調理台を叩きながらゼストへと詰め寄る。
「馬鹿な!ありえん!俺はお前を裏切り、殺した張本人だぞ!?その人間を生かしたままで居るだと!?ふざけるのも大概にしろ!!」
声量こそ劣るが、その声に込められた気概は先ほどの彼女達に匹敵する。
それこそ、入局40年の大ベテラン、地上本部の数多くの実権を握り、多大な影響力を行使できる事実上の地上本部総司令とまでうたわれた管理局きっての武闘派。
それらを一手に纏め上げてきた男の怒りは、しかし彼が認めた親友には通じなかった。
「俺は、今も昔も、お前を殺そうなどという馬鹿げたことは考えていない」
レジアスとは反対に静かに、しかしその声に宿る強さは彼と同等で返した。
「俺がお前へと至る道を探していたのは、真意を確かめるためだ。お前が、本当に俺の部下を殺したのかを、な」
「だったら話は早い。俺が殺したんだ」
「嘘だな」
レジアスの返答が即答なら、ゼストの否定もまた即答だった。
それに動じることなく、レジアスは続ける。
「何を根拠に言っている。親友だからなどと歯の浮いた言葉をのたまうなよ。逸れこそ思考の放棄だ!」
強い言葉、揺るがぬ思い。
それら全てを確認して、ゼストは心中で涙を流した。
うれしくて、悲しくて、喜ばしくて。
「知っているさ」
「なに?」
彼が、己の親友が、かつてと同じようにその心を曲げずに居てくれた事が。
「全部知っている。お前がどういう立場に居て。そして、俺たちを救おうとしてくれたことも、全部知っている」
その言葉に、今度はレジアスが押し黙る。
「お前は俺たちを事件から遠ざけようとしてくれた。お前が心の中でどれほど葛藤していたかは俺が良く知っている。だというのに、俺たちは任務を続けた」
「・・・当然だ。お前達は管理局の局員だ。不正を暴き、さらし、正すのが、使命だ」
「そうだな。お前のやり方は間違っていたし、そして俺の独断専行にも問題があった」
それは、管理局という組織のしゅくあであった。
リンカーコアという特別な才能を持つ者たちと、それを持たぬ者たち。
それらの認識の間にあるのは埋められぬほどの溝だ。
その溝が悲劇を呼び、そして惨劇へと通じてしまった。
「お前は確かに、目的の為に手段を選ばなかった。それを俺に相談しなかった怒りはある、憎しみはある。だがな、それは部下を守れなかった俺の未熟さに対してだ。そして、親友に相談されなかった、俺自身の不徳に対する怒りだ!!」
ゼストが始めて声を上げる。
怒り、悲しみ、罪悪感。
それらがない交ぜになった複雑な思い。
しかし、それでも
「それでも・・・俺がお前達を殺したのには違いない」
レジアスの、彼の心は開かない。
それこそが、死者が生きている理由。
公的に死んだことにすることによって、全ての責務を自身へとつなげた彼の最後の意地で在るがゆえに。
「ならば、なぜこんなところに居る。その思いがあるならば、自らその命を絶つこともできたはずだ」
「自らの命を絶つなどと・・・そんな醜態をこれ以上さらせというのか?この俺に、そんな権利などない」
「ならば、俺にも親友を殺すことはできん。これ以上、親友殺しの思いをするのはたくさんだ」
嘆くように、祈るように、ゼストは言葉を続ける。
眼を伏せ、そして再び開く。
「それにな、レジアス。死者はそれ以上死ぬことはない。お互いに死んだ身だ。ならば生前の苦悩は棄ててしまいたいんだよ。俺はな」
レジアスは応えない。
ゼストはゆっくりと立ち上がり、背を向ける。
「言いたいことはそれだけだ・・・すまないな、店じまいの邪魔をした」
暖簾をくぐる腕や脚が重い。
悲しみを詰め込んだ胸には、ぽっかりと穴が開いているように感じられた。
「まて」
そこで、とめられる。
今までにない響き。
不思議に思い、彼はそっと後ろを振り返る。
「屋台に来て、何も食わず、呑まず帰るつもりか?ただでさえ今日は客も少なくて、しかも食い逃げされているんだ。もう、ろくなものはないが少しばかり付き合っていけ」
ぶっきらぼうな、その言葉に。
かつてと同じく、不器用な親友のその言葉に、ゼストは満面の笑みを浮かべて頷いた。
彼は敗北者だった。
己の理想を貫くことも、己の手が血で染まることも躊躇することは無く。
ただ、世界の平和の為にその人生を投じ。
そして敗北した。
敗者にはただ、歴史という書物の中に汚名を残すことのみを許される。
それ以外には何も残さない。
自らの功績も、記録も、その全てが葬られ、忘れ去られる。
ただ、犯罪者という記号だけを残して。
しかし、それでも。
それでも、友情は、彼と共に在った。
2
ACERでボン太くんが出るよね?
中身は・・。
なのは「私が着るの!」
フェイト「違うよ?私が着るんだよ?」
はやて「うちが着るんやぁ~!」
ティアナ「はぅ~かぁいいよぉ~お持ち帰りぃ~。」
シン「何してんだ?隊長たち?」
スバル「さぁ?着ぐるみのことでもめてるみたいだけど・・。」
3
レイ「シン、デスティニーの改造が終わったそうだ」
シン「そうか、でどんな改造を施したんだ?」
レイ「最新式のAIを導入したそうだ。なんでも指揮、砲撃、接近戦、攪乱、強襲の5種類があるらしい・・・」
シン「・・・何か嫌な予感が」
AI-H「ふふん指揮は私やからな、よーし全機出撃やー!」
AI-N「あ、右に敵小隊がいるの!まとめて吹っ飛ばすの!」
AI-F「そうだね、アロンダイトで接近戦だね」
AI-T「それよりも分身で攪乱させましょうよ!」
AI-S「いっけぇぇぇ!パルマフォキーナ!!」
ギャーギャー
シン「まともに動かないんだが・・・」
4
シン「父の日、か・・・俺にはもう、関係ない、か・・・」
はやて「シン、寂しそうやな」
ポン
YAGAMI「今こそチャンスや!!シンを慰めるためにもその体をつこうてうちにシンを刻み付けさせるんや!!」
ポン
綺麗なはやて「何言うてんのや!?んなことされたらドン引きやろ!?」
YAGAMI「そっちこそ何言うてんのや!?シンは責任感が強い子や!せやからそこに漬け込む隙が出来るやろ!?」
綺麗なはやて「そんなことして、逆にシンの心の傷を広げてまうかもしれんやろ!?んなこともわからんのか!!」
YAGAMI「ショック療法や!!なにより、あの年代の子やったらまずは体をつこうてでも癒しが必要なんや!!シンのために体を張ることもできひんのか!?」
綺麗なはやて「体差し出してシンの心の傷が癒せるんやったら幾らでも差し出せるわ!!せやけどそれでシンが傷つくのは嫌やないんか!?そんな気遣いもできひんのか!?」
YAGAMI「そのための愛やろう!!愛のためには如何なる手段であろうとも許されるんや!!」
綺麗なはやて「せやから!!愛は愛でも一方的なものやないか!!お互いを尊重しあい、共に在る!それが愛やろうが!!そんな独りよがりなんはただの自己満足や!!」
YAGAMI「そんな悠長なことを言っとるからシンがさらに傷ついていくんやないか!!時には強硬手段も必要なんやぞ!!」
綺麗なはやて「あーーー!!あんたとは一向に話が纏まる気がせんわ!!」
YAGAMI「こっちこそや!!表に出ぇ!!ここで決着つけたる!!」
綺麗なはやて「望むところや!!いい加減色物キャラなんちゅう看板、外させてもらうわ!!」
はやて「うーん、シンを押し倒してうちを食い尽くして・・・いや、そんなことは・・・でも・・・うーん」
クロノ「・・・いつものことだが・・・どうかしたのか?」
フェイト「いつものことだから大丈夫だよ、お兄ちゃん」
クロノ「まぁ、かまわないが・・・それにしても、いきなり呼び出すとは何があったんだ?」
フェイト「シン君ってさ、何だかんだ言って甘えたいと思うんだよね。だから思いっきり甘えさせてあげようと思うんだ。(その後、私と二人でしっぽりと・・・)」
クロノ「お前が何を考えているのか良くわかるぞ。しかしまぁ、偶にはいいか」
なのは「ごめんね、お父さん、お母さん。いきなり呼び出しちゃって」
士郎「なに気にするな。たまの旅行だと思えばいいさ」
桃子「それに、シン君のためだものね。にしても、シン君もまだまだ甘えたい年頃だものね」
士郎「そうだな・・・あの子は背負いすぎる。それは本当なら大人の役割なのにな・・・」
桃子「えぇ・・・にしても、甘えてもらうなんて久しぶりだから大丈夫かしら」
士郎「キミにはいつもボクが甘えているじゃないか・・・それになんだったらもう一人・・・どうだい?」
桃子「そうねぇ、もうなのはも大人だしね、がんばっちゃおうかしら?」
士郎「それに、なのはがシン君とくっつけば、親子そろってだね」
桃子「あらあら、それじゃあなのはとシン君の子供は私達の子供と同い年?なんか面白いわね」
なのは「いい加減に桃色空気を撒き散らすのはやめて欲しいな・・・でも、シン君との子供・・・欲しいなぁ・・・」
エリオ「なんか、また厄介ごとが来ている気が・・・」
ヴァイス「とりあえず、どこまで壊れると思う?」
エリオ「全損に一口」
キャロ「周囲1kmが灰燼と化すに一口」
ヴァイス「・・・お前ら、最近こなれてきたな・・・」
5
ロストロギアによって精神がデバイスに移ってしまったシン
とりあえずティアナに使われる事になりました
ティアナ「メインが大剣とエネルギー砲か、他に分身やブーメランもあるけどパワーなのかトリッキーなのかよくわからないわね」
シン(なんか微妙な反応だな、そういえば今この状態ってティアナの身体を触ってるって事になるんだよな・・・)
ムニュムニュ
ティアナ「ひゃあっ!ちょっとシン、今胸触ったでしょ!!」
シン「うわ!す、すまん!謝るから潰さないでくれ!!」ミシミシ
更衣室
ティアナ「まったくデバイスになってもスケベなんだから・・・ん、ちょっとブラがきつい?」
一週間後
ティアナ「・・・」たゆんたゆん
シン「だから俺は関係ないって!アッー!!」ミシミシミシ
6
シャマルさんなら水着の上に白衣という裏技があるのになんでそれに気付かない!?
チンク「今年のシンの水着を買ってきたぞ」
シン「え?」
つ褌(ふんどし)しかも赤
チンク「デパートで安かったんでつい買ってしまった。今年はこれをはいてくれ」
シン「ごめん・・・俺、褌は白って決め「ダメか?」
チンク「せっかくシンに似合うと思ったのに・・・・」
シン「・・・・」
チンク「しかももう『衝撃』って文字を入れてもらったのに・・・」
シン「インパルス?!」
チンク「しかも赤、青、黒と色が変わって、それに応じて強度も変わる機能つきなのに・・・」
シン「VPS褌!? つうか、それ誰が作ったんだよ!?」
チンク「ドクターだ。本人は『決闘・布包み』を今年はくらしい」
シン「止めさせろ!!」
最終更新:2010年07月18日 02:24