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◆V6ys2Gwfcc氏の小ネタ-01

1

シン「………あー、どうしよう。はやてさん分が足りない」
キラ「人の部屋で何? 正直愚痴ならイザーク辺りに言ってほしいんだけど」
シン「はやてさん分が足りないんですよ」
キラ「いや意味が分からないから。だいたいなんなのそのはやてさん分って?」
シン「人体に必要な栄養素ヤガミンとハヤテロイシン、あと人体を構成するHKH<はやてさん かわいいよ はやてさん>です」
キラ「………ええと」

シン「また、それら以外にもHTS<はやてさんと ちゅっちゅ したい>や、HOY<はやてさんは おれの よめ>、MHM<むしろおれが はやてさんの むこ>などがあります。そのほかには」
キラ「ねえ待ってちょっと待って、どうツッコミを入れればいいの!? ツッコミ所多すぎてツッコめないよ、ていうか僕ツッコミじゃなくてむしろボケのはずじゃ!?」
シン「あ、天然ボケの自覚はあったのか………でもまあ安心してください、ツッコむ必要はまだないですよ俺まだボケてないですから」
キラ「えー。なんぼなんでも無理があるよこの色ボケ」

シン「何言ってるんですか全然ボケてないですよ、はやてさんが可愛いのは世界の真実です疑う余地ないでしょうがまったく」
キラ「くッ、なんて曇りのない目………! 駄目だ、僕じゃツッコめない!」
シン「ツッコむ必要なんてないですって、俺事実しか言ってないんですから。ああ、世界中がはやてさんの可愛さを思い知ればいいのに」
キラ「……もう好きにしてよ………もうヤダよ助けてよフレイ………」

シン「………あ。でも、どうしよう。もしはやてさんの可愛さが世界中に知れ渡ったら、可愛すぎるはやてさんを狙ってよからぬ男どもがはやてさんによってくるかも、はやてさんすごく可愛いから。キラさん、俺はいったいどうすれば?」
キラ「死ねば?」
シン「……………」
キラ「死ねば? 大事だから何度も言うよ、死ねば?」

シン「人が真面目に聞いてるのにその態度はなんなんだよ、アンタって人はーーーーッッ!!!」
キラ「それでもっ! いい加減ウザいってこともちゃんと考えて欲しいんだーーーーッッ!!!」
馬鹿×2「「うおおおーーーーーーーっ!!!」」


          ド     ワ    オ



キラ「ホントね、もうね、一体どうしちゃったの、シン?」
シン「はやてさんへの愛ゆえに、です。体と心、どっちにもはやてさんへの愛が満ち溢れてるんです、言うなれば今の俺ははやてさんのラブウォリャー」
キラ「ウォリャーて。ホント変わったよね、変わり果てたっていうか……悪く言わなくても、壊れすぎ?」
シン「はやてさんのおかげですよ」

キラ「おかげじゃなくてせい、なんじゃないかって思うんだけど………はあ。最近君がツッコんでくれなくてさびしいよ」
シン「それ以上よるんじゃねぇこのアスラン!」
キラ「ひどっ!? 何なのその汚名、速やかに返上を要求するよ!」
シン「待て! 親友の名前を迷うことなく汚名と言いきったな!? まあその通りだけど!!」
キラ「アスランだしね!」
シン「アスランだしな!」

キラ「……で、さぁ。いったい何なわけ?」
シン「いえですからはやてさんの」
キラ「それはもういいから。それを何で僕に対してするわけ? なんなの、嫌がらせ?」
シン「………幸せのおすそ分け?」
キラ「心底いらないよ!? そうじゃなくて、そんなにはやてって人に会いたいんならさっさとミッドチルダに帰ればいいじゃない」

シン「俺だって早く帰ってはやてさんとちゅっちゅしたいですよ。けど後一時間ぐらいは帰れないんですよ、なんか次元座標がどうたらかんたらうんたらこうたら」
キラ「何その適当臭い理由……大体それなら僕の部屋にいなくたっていいじゃない」
シン「あー、ラクスさんから頼まれたんですよ。ほっとくと絶対サボるから監視してくれって」
キラ「くぅぅぅ、あのピンクめぇ………そんなんだから洗濯板なんだよ」
シン「すいませんキラさん、声小さすぎて聞こえませんよ」
キラ「やだ、やめてよね……聞かれたら、殺されるじゃない?」
シン「相変わらずアンタには容赦ないなあ、ラクスさん………」
キラ「なんていうかね、ホント絞りすぎなんだよラクスは。一日2回とかね、もうね、バカかとアホかと」
シン「ええっ? 一日2回だなんて……大変ですね」
キラ「あ、分かってくれる? そうだよね、1日2回なんていくらなんでも多すg」
シン「そんなのいくらなんでも少なすぎますよ! 最低でも1日4回ぐらいでしょ、多けりゃ7、8回、2桁だって当然ですよ! そんな少ないんだなんて、ホント大変なんですねぇ」
キラ「…………」

シン「あれ? どうしたんです、そんな遠い目をして」
キラ「いや、うん…………何か今、ナチュラルに人外を見たなぁ、って」
シン「人外って何ですか、対艦刀ブッ刺されてもピンピンしてる人に言われたくないですよ。まあいわゆるあれです、若さ」
キラ「それで片付けようとしないでよ……いくら若いからって、四足の草鞋の上じゃない。プラントの親善大使と管理局での治安維持、あと御神流だっけ? 剣術の稽古。それに非常勤とはいえカガリの秘書なんて普通過労死するよ?」
シン「あー、すいませんあと一足あります。無限図書館の手伝いもしてます、ユーノさんから魔法教えてもらう代わりに」
キラ「ユーノって、あれ? なんか金髪眼鏡の激萌え少女」
シン「はい、その激萌え少女です、本人は何故か頑なに男だと言い張ってますが。魔法の教え方は正直管理局で一番上手いような」
キラ「へぇ~………ホント過労死しないようにね」
シン「それに関しては大丈夫です、俺の心にはやてさんへの愛がある限り休まなくったって全然へっちゃらですっ!」
キラ「それは気のせいな気がするよ」
シン「そんなことないですよ、はやてさんの愛は毎日補給してますから。色んな方法で」
キラ「人外すぎる………」



シン「あと45分ー。まったく、今日はホワイトデーだってのになんだってアンタの顔見てなきゃ……そうだ! はやてさんのお面をかぶる気は」
キラ「あはは、ねーよ」
シン「ちぇー、いい考えだと思ったのに……ん、そうでもないか。そんなことしたらアンタに抱きつく羽目になるな………おぇ」
キラ「当たり前の反応のはずなのに、傷つくのは何故だろう。ていうか、お返しするんだ? やっぱりチョコもらったんだね」

シン「まあねー。お互い忙しくて当日じゃなかったしチ○ルチョコでしたけどね。まあおいしく頂きましたけど」
キラ「ふーん」
シン「おいしく頂きました」
キラ「…………」
シン「おいしく頂きましたよ?」
キラ「ヨカッタデスネ」
シン「ええ、すごくよかったです。具体的にはまず顔赤らめながらチョコを咥えるはやてさんがすごくエロ可愛」
キラ「爆発しねぇかなぁこいつ」
シン「キャラ壊れてますよ!?」

キラ「君にだけは言われたくないなぁ………で? チ○ルチョコ分のお返しするわけ?」
シン「馬鹿言わないでください、今の俺に出来る全力全開のお返しに決まってるでしょ。まずははやてさんを白く染めて」
キラ「はいダウトー。エロいプレゼントとか何考えてるの? 馬鹿なの? 死ぬの? 死ねよ」
シン「アハハヤダナァ、シロイフクヲプレゼントスルッテイミデスヨ?」
キラ「………まあそういうことにしておくよ。ところで白い服ってただの下着っていうオチじゃないよね?」
シン「(ふいっ」

キラ「何目を逸らしてるのこの子………ていうか、アレでしょ? どうせ脱がすんだから下着送る意味無いんじゃ?」
シン「半脱ぎもそれはそれで!」
キラ「君の嗜好とか聞いてないから! そのプレゼント、はやてって人喜んでくれるの? 君が嬉しいだけじゃない」
シン「いつも悦ばせているつもりですが」
キラ「そっちの意味じゃねえよ!!」
シン「だからキャラ壊れてますって………まあ下着云々はギャグですけどね、十分の一ほど」
キラ「いやおおむねマジなんじゃない……」

シン「あっはっは、いやまあ俺もはやてさんも若いわけですし? けどま、そういうことが無くったって、一緒に入れるだけですっげー幸せなんですよ、俺は。きっと、はやてさんもそうだと思う」
キラ「むむっ、すごい自信じゃない?」
シン「ええ、俺とはやてさんの愛の力です」
キラ「言い切られた………まあ幸せそうでなによりだよ、若干ウザいけど」
シン「ウザくないですよ、俺はただはやてさんの魅力を語ってるだけで。そう、はやてさんはどんな表情を浮かべても素晴らしい。笑顔のはやてさん、涙目のはやてさん、挑発してくるはやてさん、期待しているはやてさん、恥ずかしがってるはやてさん、楽しそうなはやてさん、困っているはやてさん、かんじ」
キラ「うんすっげぇウゼぇ♪」

シン「………はぁ。どうしてはやてさんあんなに可愛いんだろ。早く帰ってちゅっちゅしたい」
キラ「僕としてはどうして君がそんなに変わり果てたのかがすっごく気になるんだけど………」
シン「あと三十分かぁ」
キラ「早く過ぎてよ、時間………ッ!」

おまけ.1

はやて「あかん、シンに嫌われてしもうたかも」
なのは「え、何かあったの?」
はやて「うん………バレンタインな、忙しくてチ○ルチョコしかあげられなかったんよ、それも当日やなかったし」
なのは「う、うーん……でも正直、それぐらいであの子がはやてちゃんを嫌うとは思えないんだけど」
はやて「そらそうや、一緒に入れるだけでわたしはものっそい幸せなんや、それはシンも同じやと思うとる。思うとるけど………」
なのは「……なにか、思い当たる節があるんだね? 私でよければ相談に乗るよ?」

はやて「なのはちゃん………あんな、最近。回数が減って」
なのは「はーいお仕事に集中しましょうね八神部隊長」
はやて「なんでや!? 相談に乗るんちゃうんかい!? 聞いてえな、バレンタインからこっち、前までは6、7回が普通やったのが4回ほどに」
なのは「ふざけんじゃないの、それは惚気話以外の何物でもねえの。と言うか何なの? ユーノ君と微塵も進展のない私に対する挑戦?」
はやて「いやそんなつもりは……ん? チョイ待ち、進展がない? なのはちゃんチョコ作ってたやん。なんやハート型の、わたしの女の子スキルの自信が音立てて崩れそうな立派なの」
なのは「ヴィヴィオ曰く、おいしいんだけど怨念っぽい味がするって大評判だったよ☆」

はやて「わ、渡せてへんの? いやでも、ユーノ君とそろって休んだ日があった気が……」
なのは「うん、あったよー。…………直前で渡すふんぎり付かなかっただけで」
はやて「………もうなのはちゃんから押し倒した方がてっとり早い思うんやけど」
なのは「それは女の子的にどうなの……」

はやて「いやでもな、もう女の子言うのは流石に無理があると」
なのは「(ジャキッ」
はやて「無音無動作でデバイス起動すんのは堪忍や!?」
なのは「はやてちゃんが失礼なこと言うからだよ、大体はやてちゃんも同い年だってこと分かってる?」
はやて「分かっとるよ。せやけどシンが可愛い言うてくれるからええもーん♪」
なのは「うわぁ、なんだろこのこみあげてくる衝動は……」

はやて「ふふん。悔しかったらはようこの域まで達し?」
なのは「くっ……今年こそは、ユーノ君と小指一本分でも進展ありますように!」
はやて「せやからなのはちゃんから言えば済むことやん?」
なのは「それはプライド的に嫌。プロポーズはされるものっていうプライド捨てたらもう魔法少女って名乗れないよ」
はやて「そしてそんなやっすいプライド捨てられへんばっかりにいきおくれへと……すんませんっしたー! ほんのギャグやさかいその物騒なものをおろしてぇな!?」

なのは「安くても……ッ! 安くても、プライドはプライドなのっ、無くしちゃったら負けなのっ」
はやて「あー、うん、なんかゴメン泣かんといて。でも私からしてみりゃシンとラブな毎日に比べたらプライドなんかどうだってええと思うんやけどなぁ」
なのは「悪魔の囁きだっ、耳を貸しちゃ駄目ッ。………違うの、これは涙じゃないの、心の汗」

おまけ.2

エリオ「す、すごい……! フェイトさんの思いが力になっているみたいだ!」
キャロ「うん、フェイトさんの女の情念がドロドロと且つ切々と歌い上げられてるよ!」
シグナム「妙に演歌が似合うな……にしても、何故私まで一緒になってカラオケをしなければならんのだ?」
フェイト「いいじゃないですかシグナム、状況に流されないシグナムなんてシグナムじゃない」
シグナム「お前のポンチ頭に私はどう認識されているのか一度聞き出す必要があるな」

フェイト「まあまあ、どうせ暇でしょう? 暇ですよね、暇に決まってるよね?」
シグナム「……あー、いや、うむ、まあ、そう、だな。うむ、とても暇だ」
エリオ「あれ? そういえば副隊長、今日はあけておいてくれってヴァイスさんが言ってた気が」
シグナム「余計なことを……ッ! まあまてテスタロッサ、少し落ち着くんだ」
フェイト「うふふふふ……これ以上、だれともフラグ立ってないのが私一人とかいウふざケた状況は勘弁なンダよ?」

シグナム「待て、落ち着くんだテスタロッサ! ちゃんとお前にだってフラグぐらいあるじゃないか」
フェイト「例えば?」
シグナム「………エリオとか」
フェイト「うん私ショタコンだね。なに、光源氏計画立てるような女に見えるの? 大体キャロいるでしょ」
シグナム「スクライアとか、クロノとか」
フェイト「どっちも相手いるよね? それ以前にクロノは私の義兄だよ、どんだけ禁忌なわけ?」
シグナム「高町」
フェイト「もうガチレズなんて不毛な噂とはおさらばしたいんだよ!!」

シグナム「………ああそうだ、アスカ! シン・アスカがいるじゃあないかこのスレ的に考えても何も問題ない!」
フェイト「原作にいないよ!!」
シグナム「メタな発言は控えろ!」
フェイト「シグナムだってメタ発言したくせに。それにシンにははやてがいるよ」
シグナム「ぐ……な、ならばグリフィス、ナカジマ三等陸佐、カルタス二等陸尉、アコース査察官、こんなとこでどうだ!」
フェイト「うん、知ってる名前並べただけだよね?」

シグナム「……では、アスラン・ザラ」
フェイト「それは生理的に嫌」
シグナム「……………」
フェイト「……………」
シグナム「では、私はこれで」
フェイト「逃がさん……シグシグだけは………」
シグシグ「人を妙な名前で呼ぶな!?」

フェイト「私ダけ、恋人ふラグがナいとカ、悲シスぎるンだよウ………?」
シグナム「くっ、これがテスタロッサの、フラグを立てられなかった女の亡霊なのか……なんて怨念だ!」
キャロ「………フェイトさん、いつ死んだんですか………?」



おまけ.3

シン「うーい、ただ今戻りましたー」
ユーノ「ああ、お帰り、おつかれさま」
シン「ええ、大変でしたよ………はやてさんに会えないしはやてさんと会えないしはやてさんは会えないし。はい、これ。プラント名菓トリィひよこです」
ユーノ「全然大変そうに聞こえないよ。まあそれはともかく、娘さん来てるよー………うわ、なにこの毒々しい緑色!?」

デス子「お、お帰りなさいおとーさん」
シン「おー、ただいまー。ちゃんと留守番できてたかー?」
デス子「うん、今日はユーノお姉ちゃんにご本読んでもらったよ。それにヴィヴィオちゃんと遊んだりしたの」
シン「へえ、そうだったのかぁ。……どうもわざわざすいません、ユーノさん。デス子の面倒見てくれて」

ユーノ「いやいや。そんなことより僕の性別をいい加減ちゃんと認識させてほしいんだけど」
シン「ちゃんと認識してるじゃないですか、ユーノさんが美少女だって」
ユーノ「いやしてない認識してない! それは激しく間違った認識だよ! 僕は男だって何度言えば」
シン「あはは、またそんなご冗談を」

デス子「あ、あのね、おとーさん。僕、ちゃんとお留守番できてたよ?」
シン「ん、そっかー。偉かったな、デス子」
デス子「えへへ……」

ヴィヴィオ「あ、ずるーい! シンパパ、ヴィヴィオの頭もなでてよー」
シン「ああ、ヴィヴィオも偉かったな。偉かったけど……ヴィヴィオの家族はあっちだろ?」
ヴィヴィオ「あっち……ユーノママのこと? やー、ママ3人とかちょっと多すぎるの、一人ぐらいパパがほしいよ」
シン「いや、流石にそういう問題じゃ……」
ユーノ「僕、泣いてもいいよね?」

シン「どうかしたんですか? まるで性別が男なのに女の子に間違われたって感じの顔をして」
デス子「お、おとーさん、ホントは分かってて言ってるんだよね?」
シン「何がだ? まあそれはともかくだ。ヴィヴィオ、俺をパパって呼びたいんならまずはやてさんをママって呼ぶんだ」
ヴィヴィオ「あのたぬきおばちゃんを? うーん………それはいやー」
シン「じゃあ無理だ。ゴメンなヴィヴィオ、俺は君のパパにはなれないよ」

ヴィヴィオ「えー、そんなのやだやだやだー! 今すぐユーノママをおしたおしてきせーじじつをつくってよー!」
シン「な……ユーノさん、何てこと教えてるんですか!?」
ユーノ「いや知らない知らない僕じゃないよていうか僕であってたまるか! ヴィヴィオ、どこでそんな言葉覚えたんだい?」
ヴィヴィオ「変なおにーちゃんから聞いたの。なんかおでこが広くてゆーじゅーふだんそうで、あとなんかキラキラ言ってた」



親×2「「アスラン(の毛根)め、死ねぇっ!!」」
デス子「ひぅっ!?」
シン「あ、ああ悪い、びっくりさせたな。にしても、相変わらず情操教育に悪い男だな、あの凸ッパは……!」
ユーノ「ホントにもう………君の世界の人たちってまともなのいないの?」
シン「ホントですよ、まともなのは俺ぐらいしかいねぇ」
ユーノ「いや、正直君が一番変だと思うんだけど………」

ヴィヴィオ「ねーねー、シンパパ。けっきょくユーノママはおしたおさないの?」
シン「あのな、ヴィヴィオ。君には悪いんだけど俺にははやてさんって人がいるんだ。だから、ヴィヴィオのパパにはなってやれないんだ、ごめんな?」
ヴィヴィオ「むぅー………ふられちゃったね、ユーノママ」
シン「すいません、ユーノさん。俺にははやてさんと言う人が」
ユーノ「えー何この流れ、なんで僕が振られた風になってるの!?」

シン「……っと、すいませんユーノさん、俺そろそろ行きますね。俺の心と体に深刻なはやてさん分不足が起こりつつあるんで」
ユーノ「いや待って何かひどい誤解が発生したままだよ!?」
シン「それじゃ……デス子、いこうか」
デス子「あ、う、うん。はやておかーさん寂しがってたよ? 僕もできるだけお話ししたりしたんだけど……」
シン「そっかあ。じゃ、今日は家族水入らずでご飯食べような」
デス子「うん! それじゃあまた明日ね、ヴィヴィオちゃん」

ヴィヴィオ「うん、また明日ー。……あーあ、デス子ちゃんはパパがいていいなぁ。あれ、どうしたのユーノママ?」
ユーノ「いや、うん、僕の性別正しく理解している人何人いるのかなーってふと不安になって」
ヴィヴィオ「………美少女でしょ? なのはママ言ってたよ、なんでユーノ君歳をとるたびに女性らしくなるんだろーって」
ユーノ「なのはまで………うぅ、僕はれっきとした男の子なのに」
ヴィヴィオ「うん、そうだね。ユーノママはれっきとした――――男の娘だよ」
ユーノ「そんなジャンルはイヤすぎる!?」

2

もう夜も更けた執務室、シンは一人残り作業を行っていた。
と言っても大した量ではない、始末書が数枚にデバイスの細かい調整ぐらいだ。
別に明日に回しても問題は無いのだが、これぐらいの量なら今日中に済ましておきたい。
ペンを無心に動かしていたが、廊下から聞こえてきた足音に顔を上げる。
こつ、こつと規則正しくもゆっくりとしたこの足音は、きっと。
執務室の前で足音は止まり、ひょっこりと扉から顔をのぞかせたのは。

「あれ、シン君まだ残ってたんだ」
高町なのは。管理局のエースオブエースにして機動六課スターズ分隊の隊長。
そんな大層な肩書を全く感じさせないきょとんとした顔を浮かべて首を傾げていた。
「なのはさんですか。ええ、ちょっと始末書とかが」
足音で誰なのか分かっていたのにあえてとぼけたように驚く、我ながら姑息だと思わないでもないがこれぐらいは許容範囲内だろう。
そんなシンの微妙な心境に気付く由も無くなのはは軽く笑いながら執務室に入ってきた。

「また出しちゃったの? もう……駄目だよ、なんだか最近始末書書くの慣れてきてない?」
めっ、と言いたげに人差し指を立てるがその口調に怒りは無い。彼女もいい加減慣れてきているのだろう。
それに書くのを慣れてきていると言うが、このミッドチルダに来たころに比べれば量自体は減っているのは事実。
………そもそも始末書を出すな、という意見は黙殺しておく。
「そんなことは無いですけどね……あ、ついでにチェックお願いします」
「ん、いいよー。どれどれ………」
シンの背後からディスプレイを覗きこんで来る、ふわりと漂った香りに胸が強く脈打つのを感じて殊更に平静を装う。
全く気付いた様子も無くじっとディスプレイを見ていたなのはだったが、満足したのか顔を離す。

「うん、いいと思うよ。でもちょっと誤字が多いね」
「う、そうですか?」
「慣れてきちゃってるなあ、駄目だよ?」
気をつけます、と頭を下げたシンににっこりと笑いかける。ここに来た当初の彼を知っているからこそこの素直さは嬉しく感じてしまう。
やっぱり彼には荒んだ表情は似合わないと思う、こんな風に真っ直ぐに自分を出して欲しい。
それが公人としてではなく私人としてのなのはの本心だ。
「それじゃあ私はもう帰るけど、シン君もあんまり遅くまで残ったりしたら駄目だよ?」
「ええ………なのはさんは明日非番でしたっけ?」
シンの何気ない言葉、しかしその言葉の裏には探るようなニュアンスが潜んでいて。
しかしなのはは気付くことなく、むしろ嬉しそうな顔で頷いた。
「うん、そうだよ。だからヴィヴィオを連れて動物園に行くんだ―――ユーノ君と一緒に」
ユーノ・スクライア。彼の名前を出した時なのはの頬が桜色に染まったことにシンは気付く。
気付いただけで、何も言わなかったが。

なのはでさえ気付かない一瞬の沈黙、しかしすぐにシンは笑みを浮かべる。
「そう、なんですか。へえ、デートですか?」
「も、もう、そんなのじゃないよ。ユーノ君は大事なお友達ってだけなんだから」
「ふーん?」
くすくすと愉しげに笑うシンに頬を膨らませて抗議する。
ユーノの名前を出すといつもこうだ、みんなからかうような目で見てくる。
何度も何度もただの友達だと言ってるのだが、一体どうして信じてくれないのだろうか。
そんなことを「本気で」考え込むなのはをシンはにこにこ笑った顔で見ていたが。


「ねえ、なのはさん。普通はそう言うのって、デートって言うと思いますよ?」
「うー………だからそんなのじゃないって」
「じゃあ」
なのはの言葉を強引に遮るように口を開く。


「明日は、俺とデートしてくれます?」


何でも無いようにシンが言った一言。本当に自然でさらりと切りだされた言葉。
なのはは一瞬意味が理解できなかったがその言葉が頭に浸透してくると。
「え、どうして?」
邪気の無い無垢な瞳で答えた。シンの言っていることが心底理解できないと言いたげな表情で。
シンのことを嫌っているわけではないが、流石に大事な友人の代わりにというわけにはいかないだろう。
なのはの言葉にシンは笑顔のまま一瞬黙り込むが、別段気にした様子も無くくすりと笑みを深めた。

「ほら、やっぱり。ユーノさんじゃなきゃ嫌なんでしょ?」
「別にそう言うわけじゃないんだけど……」
「じゃあフェイトさん辺りでもいいじゃないですか、あの人も大事なお友達なんでしょ?」
うん、と釈然としない顔で頷く。確かにフェイトも大事な友人なのだが、しかし。
「フェイトさんじゃなくてユーノさんの方が良かった、ユーノさんの方と一緒がいい」
「………まあ、そう、かな。でもフェイトちゃんも」
「友達なんですよね、分かってますよ。たださ、ユーノさんの方がいいって言うんなら、やっぱりそれってデートだと思いますよ」
「…………そう、なのかな?」
自分ではよく分からない。だけどそんな風に言われたそうなのだという気がしてきて。
デートだ、と考えると胸が高鳴る、しかしその高鳴りは決して不快なものでは無く。
本当にただの友達なら、こんな風になるなんておかしいことだと頭が言うけれど、心はこの高鳴りに身を任せてしまえと囁いて。

「……………………なんにしても。明日が楽しみなんでしょ、だったら今はそれでいいんじゃないですか?」
「そ、っかな? うーん………そうだね。シン君がそう言うんならそうしようかな」
ふにゃり、と笑うなのはに満足げにシンは頷いた、そこには含むものなど何も無くて。
気疲れしたのか軽く伸びをしながらなのはは窓の外を見る。
「明日、晴れるといいなあ」
「そうですね、雨降らないといいですよね」

「にゃはは、ありがとう。じゃあ今度こそ私帰るね、お休みシン君」
「ええ、おやすみなさい」
シンに軽く手を振って背を向け、部屋から出ようとするなのは。
もう聞こえないだろう、もういいだろう。そう思いながら万感の思いを込めてぽつりと小声で呟いた。





「――――降ればいいのに」





ぴたりと足を止めてなのはが振り向いた。
声が聞こえた、わけではないだろう、精々何か聞こえたなという程度の認識。
「ん、どうかした?」
「何がです、俺何も言ってないですけど」
何でも無い顔で逆に聞き返す、そんなシンにただの空耳だったかとなのはは思い直して軽く手を振った。
シンも笑って手を振り返す、なのはが執務室から出るまでは笑ったまま。



ちゃんと笑えた自信は、ない。






なのはの姿が見えなくなってからしばらくは始末書と睨みあっていたが、思考がまったく留まってくれない。
ふわふわとした感覚が不快でたまらなくて思わず机に突っ伏してしまう。
しばらくそうしていたが、廊下からこつこつと足跡が聞こえてきて。
「ん? なんや、まだおったん?」
かけられた言葉にのろのろと顔を上げる、上げた視線の先に見えたのは一番会いたく無い顔。
八神はやて。自分の直属の上司で、自分とは絶対に馬が合わないと考えている彼女。
「……………いちゃ悪いですか」
「悪い。私が帰れへんやろ」
にべもない言葉、普段なら皮肉の一つや二つは返すのだが今日はそんな気にもなれない。

どうして。なのはからしてみれば何でも無い言葉だったが、その言葉がシンには重くのしかかっていた。
自分とユーノの間に誰かが入り込むことなど微塵も想定していない言葉。
ユーノに勝つも何もない、そもそも相手にすらなっていないのだという事実を呆気なく突きつけられてしまった。
本当は前々からそうなのではないのかと薄々感づいてはいたのだ、だがもしかしたらという期待があった。
自分が好意、恋愛感情を抱いていると感づかせるようなことを言えば意識してくれるのではないかという淀んだ期待感。
………蓋を開けてみればこの様だ、いっそ笑えてくる。挙句の果てにアドバイスなど滑稽なこと極まりない。
高町なのはは誰にでも優しい、その向けられた優しさを自分だけに向ける特別な物だと舞い上がっていただけ。
ただ、それだけの話。

「………始末書」
「あん、何?」
「書きかけの始末書があるんで、それ書いたら帰りますよ」
普段以上に陰気なシンを黙って見ていたが、好きにしろと言いたげに肩をすくめる。
その動作だけで黙り込み無言のまま作業を続けた。
残っているのは精々後数行程度だったのだ、五分とたたずに打ち終わり椅子から少し乱暴に立ち上がった。
「……………終わりました」
「ん。じゃあ帰ろか」

黙って頷く、これ以上ここにいたら物に当たってしまいそうだ。
そんなことをしたらきっとなのはは心配するのだろう、何かあったのかと考えるのだろう、そしてどうしても分からずに相談するのだろう。
ユーノ・スクライアに。
多分彼ならシンの気持ちを察するのだろう。そしてなのはには何も告げずに直接シンと向かい合うのだろう。
卑怯で姑息な手など使わないで真っ直ぐに向き合おうとする。きっとそうする、だって彼もなのはの様に優しいから。
もっと嫌な奴ならよかった、そうすれば何も気にせずになのはを振り向かせようと努力することが出来たのに。

………最低な考え方だ。ユーノがそんな人物で無いからなのはは彼を見続けているというのに。
自分の浅ましさが嫌になる、最初から入り込む余地が無いことをユーノのせいにしているだけではないか。
黙ってはやてと一緒に廊下を歩いていたが、その沈黙に耐えきれずぽつりと呟く。
「……最初から」
ちらりとはやてが視線を向けてきたが特に何も言おうとしない。多分彼女も何があったのかは察しているのだろう。
そんな彼女の反応が癪に障るが、しかし開いた口は閉じようとはしてくれなくて。


「最初から、勝負にならない恋愛沙汰って、どうすればいいんでしょうね?」
「そんなん簡単や、諦めたらええ」
「………他人事だと思って」
「他人事やあらへんよ」
じろりと睨みつけられた、彼女が自分のことを嫌っているのは分かっているが、しかしそれにしては不可解な反応。
「私の友達のことや、他人事なわけあるかい」
「……………横恋慕は許さないって、そういうわけですか。はっ、立派な友情でありますね」
「告白して玉砕する度胸も無い玉無しに言われとうないなあ?」
はやての挑発にぴくりと眉を不機嫌そうに寄せる、声を荒げてしまいそうになるがそれでは彼女の思う様だということも分かっていて。
何も言い返さないシンに鼻を鳴らしてすたすたと歩み去ろうとしたが、ぴたりと止まり。

「私は、あんたが嫌いや」
「でしょうね、知ってますよ。で、それが?」
「だからな、何が何でも諦めさせたる。なのはちゃんに横恋慕なんかさせへんよ」
それはなのはとユーノを幼い時から見ていたはやてなりの決意だ。二人とも不器用で奥手で、未だにロクに手も握ったことも無い二人。
だけど、だからこそ応援したくなる。見ていて歯がゆくなる二人だからこそ、尚のこと幸せになって欲しいと思う。
それがなのはから色々な物を貰ったはやての想い。正直なところこんなぽっと出なんかに邪魔されたくなどないのだ。
はやての考えを知ってか知らずか、シンは鼻で笑って挑発し返す。

「へえ、そうですか。じゃあ精々諦めさせて下さいよ、出来るもんならさ」
「精々諦めさせたるよ、覚悟しとき」
しばし睨みあったままだったが、踵を返してはやてが帰ったのを見てシンもまた自室に帰る。
帰る途中は苛立ちのまま舌打ちを何度もしたが、かろうじて物には当たらなかった。
それが成長したということなのかどうかは、シンには分からないのだけれど。






――――後日、はやての言った「なのはを諦めさせる」ということはシンにとってもはやてにとっても全く予想外の形で結実することになるのだが、それはまた別の話である。

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最終更新:2012年12月07日 10:08
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