1
もしもシンが異変の原因になるとしたら?
霊夢「・・・これは、一体何事なの?まったく・・・お賽銭はたまらないのになんでこういう ことばかり増えるのかしらね。
ま、だからと言って方っては置けないか・・・んじゃ、いっちょフルボッコにしてやんよ!!」
1ボス
勇儀「ん?あんたは・・・博麗の!?どうしてこんなところに!?」
霊夢「いや、それ聞きたいの私のほうだし・・・つか、あんたまでかかわってるの?」
勇儀「あ?まさかあんた知らない・・・わけは無いか・・・まぁいい。
とりあえずあんたには眠っておいてもらうよ」
霊夢「は!?ちょっと分けわかんないわよ!?」
勇儀「あんたは知らなくても、職務上原因を突き止めなきゃ成らなくなるだろうからねぇ・・・
そうなっちゃ、百鬼夜行じゃすまなく成っちまう」
霊夢「なに?どういうことよ!!」
勇儀「そいつぁ、先に進んでから聞いてみな!!」
戦闘後
霊夢「さぁ吐いてもらうわって、逃げられた!!・・・わけわかんないね・・・
一体、何が起こってるのよ。あぁ、めんどくさいなぁ・・・」
2ボス
空 「うじゅ?もしかして・・・あーーー!!紅白!!」
霊夢「あんたも来てたの?いいからお家に帰んなさい」
空 「むぅーーーー!!今子ども扱いした!!子ども扱いした!!
ふゅーじょんしてとかしてやるーーー!!」
霊夢「わけわかんないわよ」
戦闘後
空 「きゅー・・・」
霊夢「ほら、何しにきたのあんたは」
空 「にゅ・・・シン・・・へへへ・・・」
霊夢「だめだ、眠ってる。しかも恐ろしく馬鹿みたいに・・・うわ、腹立つ。
・・・もう良いわ。起こさないから寝てなさい。てか、シン?誰よそれ」
3ボス
霊夢「!?」
レミリア「あら、避けるとはね・・・この場合、流石とたたえるべきかしら?博麗の」
霊夢「あんたまで参加してるとわね、どういうことよ」
レミリア「どういう、とは?それに、質問に質問で返さないで欲しいわね」
霊夢「別にどっちだって良いでしょうが!!てか、あたしの質問に答えなさいよ!!」
レミリア「そうは言われてもね・・・見ての通り、としか返せないわよ?」
霊夢「だーーーかーーーらーーー!!それがどういうことなのよ!! これだけの妖怪!
しかも全員が名だたる大妖!んなのが集まって
人里を襲うでもなく、何か目的があるわけでもなく!!ただ走り回っているのよ!?
わけがわかんないわよ!!
何をしてるのか聞いてるの!!」
レミリア「・・・そうか、お前は知らないのか・・・」
霊夢「は?なにがよ」
レミリア「ならば好都合。貴様は何も知らぬまま、ココで眠っていろ。
安心しろ、命まではとらない・・・あの至高の運命の玉は私のものだ」
霊夢「だからきちんと説明しローーーー!!!」
戦闘後
霊夢「あーーー!!もう!!あーーーー!!!今度は逃げるのかよ弩畜生!!
こらーーー!!かえってこーいい!!」
霊夢「・・・あぁ、もう挫けたい・・・てか、こいつら本当に何のために居るのよ。
特に人里を襲う様子もないし・・・かといって別の何かを企てるような素振りもなし。
無節操に走り回ってるだけだし・・・あぁ、もう。
現況がわかったらフルボッコにしなきゃ気がすまないわよ!!」
4ボス
霊夢「・・・」
幽香「おや?なにやら難しい顔をしているけど・・・どうかしたの?」
霊夢「まさか、あんたまでここに居るとはね・・・フラワーマスター」
幽香「きひゃ!あはははははは!!勿論さ!当然だ!当たり前だろう何を言っている!!?
あいつが居るあの人が居るあの方が居る、そうだ私のご主人様が居るんだ!!
それなのになんで私がここに居ない道理がある!?」
霊夢「あいつ?さっきからもそうだけど、あいつって誰よ!!」
幽香「ふん、教える必要がどこにあるというの?せいぜい、華のように散りなさい」
戦闘後
幽香「っく!!」
霊夢「さぁ、教えてもらうわよ。あいつって、誰?」
幽香「・・・私の心をぶち折った人、そして異邦人よ・・・でも、次は覚悟しなさい。『あれ』は強敵よ」
霊夢「『あれ』?なによ『あれ』って」
5ボス
霊夢「さて、そろそろ先頭近くにまで来たけど・・・」
??「データ検索・・・終了。博霊の巫女、博麗 霊夢と認識・・・去れ、人の子よ。
こちらには貴女と争う気は無い」
霊夢「!?(なに?この神気は!?)」
??「ココより先は我が主がおわす場所。速やかに立ち去るのならば追いはしません」
霊夢「(何者よ・・・顔は見たこと無いのに、この気迫・・・本当に神様クラスじゃない!?)
んなことが出来るんだったら、最初からこないわよ!!
それに、こっちには引けない理由があるの!!てか、あんた何者?この先に何が居るの!?」
??「その質問に答える義務はありません調停者。速やかにココから立ち去りなさい」
霊夢「・・・私を知っていて、それで引き下がるはずがないでしょ?」
??「検討中・・・了解。その発言を敵対宣言と認識します。
自己診断により外敵の排除まで第2号までの封印を解放、これより戦闘状態に移項します」
霊夢「!?」
デスティニー「私は主の剣、私は主の鎧、私の全ては主の物。
我が名はZGMF-X42Sデスティニー。我が主の守護により、貴女を排除します」
戦闘後
デスティニー「っく!!」
霊夢「ど、どーよ。いくらあんたが強くても、弾幕ごっこで私がオクレをとるわけ無いでしょ?(あ、危なかった)」
デスティニー「・・・そのようですね。流石は脇巫女・・・私程度ではとめれませんか・・・」
霊夢「そうよ!!んじゃ、さっそとどきなさい」
デスティニー「自己診断・・・完了。では、主と共にお待ちしております」
霊夢「主?そうか、そいつが黒幕か・・・ふふふ・・・いい加減、この鬱憤を晴らさせてもらうわよ?」
6ボス
霊夢「おいつめた!!」
シン「追いつかれた!?」
霊夢「さぁ!!お縄につきなさい!!そしてボコられなさい!!」
シン「はぁ!?あんたいきなりなんなんだ!?」
霊夢「うっさい!!こちとら気が立ってんのよ!良いから!ボコられろ!!
おもに私の精神の安定のために!!」
シン「うわ、この世界にきて一番理不尽な切れ方を・・・デスティニー!!」
デスティニー「御前に」
シン「とりあえず何とかするぞ」
デスティニー「御意。主命により、第一号までの封印の全てを解除。我が君、いつでも」
シン「うし!いくぞ・・・って、うわ!?」
霊夢「とりあえず一発殴らせローーー!!」
シン「あんたって人はーーーー!?」
戦闘後
シン「う・・・つ、強い・・・」
霊夢「はぁはぁ・・・なによこいつ、わけわかんない・・・
思わず勝っちゃったけど・・・いつもの調子ならやばかった・・・」
シン「あぁ!もう!くそったれ!!何とか逃げられてたのに!!」
霊夢「ふん!相手が悪かったわね!!で、あんたはなんでこんなことしてたの?」
シン「いや、それは一番最初に聞かなきゃいけないことだろ?」
霊夢「うるさいわね!!いいから答えなさい!」
シン「・・・逃げてた・・・」
霊夢「は?」
シン「だから!!なんだか知らないけど周りの連中からなんか知らんが追いかけられてたから逃げてただけだ!!」
霊夢「んなわけが無いでしょうが!!第一、なんで追いかけられてたのよ!?」
デスティニー「いくらか例を挙げさせていただきますと・・・
『一緒に酒を呑もう・・・(そのまま酔った勢いで)』や
『一緒にフュージョンしよう(性的に)』や
『私の屋敷に置いてあげる(可愛がってあげる)』や
『地獄に逝きましょう(そして二人は永遠になるの。私はあなたのことを何でもわかるから)』などや
『ねっとりグチョグチョになるまで隙間に居ましょう?』から
『お花を見に行きませんか?(そのまま飼って下さい)』など・・・
他にも、色々ありますが・・・まぁ、主を(性的に)狙っていたようでして」
霊夢「・・・まじ?」
デスティニー「まじです・・・私としても非常に困っていました」
シン「うるさい!!だからって、女の子に手を上げられるわけが無いだろう!?」
霊夢「こんな・・・こんな女誑しのせいで・・・」
デスティニー「心中お察しします。主は非常にお優しいのですが・・・その、無節操なところがありますので」
シン「おい。さも真実のように言うな!!お前はどっちの味方だ!?」
デスティニー「それは勿論。主様でございますつめの先から髪の毛の一筋、心のかけらに至るまで全て」
シン「だったらもっとマシなフォローをしろ!!」
霊夢「うるさい!!」
シン「ごめんなさい!!」
霊夢「もういい、わかりました・・・あなたの女性関係が原因というのなら・・・
私が責任をもって貴方を監視します!!」
シン「はぁ!?」
霊夢「元はといえば、貴方が逃げ回るからだめなんです!!
私がきちんと保護してあげますから!!いい加減にしなさい!!」
その後
突然の百鬼夜行は無事に解決された。
異邦人、シン・アスカは博麗の巫女によって保護され神社での生活が始まることとなる。
だが、その神社にて新たに博麗の巫女と、現人神との姉妹対決や紅白と白黒の魔法使いの女の対決に発展。
さらにシンのことを嗅ぎ付けた百鬼夜行の一員達が津波のごとく押し寄せてくることに成るのだが。
それはまた別の話。
2
ここ幻想の地、荒野にて二人は激突する!
「俺の目の前で!もう誰も犠牲にはさせない!!八雲紫、アンタは俺が討つ!」
対峙するスキマ妖怪は何も語らない。悠然と、神の如く姿で目の前の犬を見下す
大事なのは幻想郷、乱すのでは無く壊すというならば排除しなければならない
ただそれだけの事である
無論、大妖の前に立つシン・アスカも自らの力が大妖にとって蚊ほども恐ろしくない存在であることは重々理解している
それでも、シンは人が妖怪に食われるなど承服出来なかった
だから敵対する
結局自分の本質が何も変化していない餓鬼の頃のままだと気付き、少しおかしくなった
「ウォォォオオオオオォオォオオオオォォォォ!!!」
雄叫びを上げ突貫!!
生身ではナイフ術しか脳のないシンにとって、愚かとしか言いようがない選択
しかしこれしか無いのだ
あまりにも異なるレベルはナイフなど何の気休めにもならない
だから拳骨でぶん殴る、その選択肢しかシンには無かった
当然防がれるだろう、いや、防ぐことすらされずに殺されるかもしれない
それでも――
「矜持は守れる……」
人にしては猛烈な速度で紫に迫る!!
しかしその時!奇跡は起こった!!!!
シンは足元にある小石に躓いたのだ!!!
これは紫も予想外、せめて一撃ぐらいは食らってやろうと身構えてないのがまずかった
躓き弾丸のように吹っ飛んで来るシンを避け切ることが出来ずに……
むちゅっ
面白いほどの偶然が重なり、シンと紫は激突する
唇と唇同士、所謂口づけという形で
それはシンにとって久方ぶりの感触だった
柔らかく女性特有の香が鼻孔をくすぐる
――あぁ、ルナ以来か……、でもルナより潤っているな。胸も言っちゃ悪いけど断然揉み心地が良い。
間隙をついて胸までまさぐる、ラッキースケベの面目躍如である
シンは素敵な触り心地を反芻しながら、目の前で顔を真っ赤にし涙目の紫が放とうとしているパンチの衝撃に耐えるため、そっと目を閉じた
驚くほどの轟音が辺りを包む
「うわぁーーーん!霊夢!またあの男に触られたわぁ!!」
所変わって幻想郷の素敵な巫女の住家
スキマ妖怪はここで愚痴を漏らすのが日課となっていた
紫はシンと対峙する度何かしらのセクハラにあい、ここで泣き声をあげるのである
もっとも霊夢からすれば年甲斐も無く純情な結界の管理人の言葉は惚気に聞こえて鬱陶しいのであるが
「またぁ?そんなに泣くなら相手しなけりゃいいじゃない。別にやらないといけない決まりなんて無いわけだし」
「えっ!?……っそ、それは……、その……会う口実が……、いや!その!そう、可哀相でしょ!?無視はいけないでしょう?」
「さいで……」
こうである
結局のところ紫は何やかんやで構ってもらえる、出会う口実が欲しいだけなのだ
見下し低るようにも見えたのは、単純に見詰めているだけで、普段と様子が違いすぎるせいでシンには操取られていただけだったりする
「ふぅ、幻想郷って平和ねぇ」
「なにがよぉ、れいむぅ!」
意外と乙女チックな管理人を尻目に、巫女は新茶を口に含むのだった
幻想郷は今日も平和
3
「ただいま」
たった四文字の言葉
あの時、全てを失った時、もう二度と口に出来なくなった言葉を
そう思っていた言葉を、また言える事に
些細な事だと思うけど、心の奥底に、ほんのりと幸せを感じる
「あーおかえり」
「おかえりなさい」
それを返してくれる人たち
そのあたり前が、愛しい
永遠亭に拾われて、ここに住むようになって、仕事を手伝うようになって
なくしたものを、もう一度手にする事が出来た
「あらおかえりなさい、今日はどんな調子だったかしら?」
「いつも通りですよ
はい、今日の売り上げです
そう言えば人里で風邪が流行ってるそうですから、薬を増やした方がいいかもしれません」
「あらそう? 考えてみるわ」
「あの、ところで姫様は?」
「外で花の世話をしてると思うわ…どうかしたの?」
「いや、ちょっと渡したいものが」
「あらプレゼント? 私には無いのかしら?」
「う、あの今日はその…」
「ふふ、冗談よ
でもまぁ、主である姫様に貢物をするのは道理ね」
「すみません、永琳さんにも今度何かプレゼントします」
「期待しないで待ってるわ…
さ、早く渡してきなさい」
「はい、今度必ずプレゼントしますから」
薄明かり、夕日に照らされる黒髪の放つ輝きは
幻想郷にあって、たぶん最も幻想的な光景の一つだと思う
自分と同じ色だけど、その黒い髪の煌きは、それこそ月明かりみたいに
「おかえりなさい、今日は遅かったのね」
「はい、魔法の森の近くにもよったりしましたから」
魔法の森の近く、香霖堂
仕事上、月に一、二度は寄る場所
仕事以外にも、そこに置いてある、かつて自分のいた世界と近い匂いのする道具
女々しいことかもしれないけど、そこに行けば
まるで遠くに行ってしまった人たちの事、離れてしまった人たちとの絆を確認することが出来る気がして
だから、そういう儀式めいた事をしていた
「そうだったの…お土産は無いのかしら」
くすりと、口に手をあてて冗談めいた一言
一つ一つの仕草が、可愛らしさと、美しさと両方
それがこの人の魅力なのかな、と思う
情けないけど、そういう仕草にはいつも振り回されてる
でも今日は違う
してやったり、そんな感情が、表情に出てしまったかもしれない
「ありますよ」
「へ? ちょ、ちょっと意外ね」
「…そんなに、意外ですか?」
うんって、気の抜けた頷き
確かにそういうことは数えるくらいもしてないし、出来なかったけど・・・
それでもなんか傷付く
「ごめんごめん、嬉しいわよシン…ありがとう」
「…あまりからかうと、無かった事にしますよ?」
「もう、だからごめんってば…」
言いすぎたかな、そんな気がしたから慌てて腰にかけたポーチを探る
取り出した、小さな皮の袋
そしてその中から、ビー玉みたいな小さな宝玉
「綺麗ね…これどうしたの?」
「香霖堂で買ってきたんです…買った、って言っても随分まけて貰ったんですけど」
「そう…あれ、これって、え? えっ?」
夕日に翳した小さな小さな石が、それが茜色の中で何色にも輝いた時
驚くような、というか驚いているけど
そんな顔と声と、少女の仕草
「…何かまずかったですか?」
「あ、あぅ、い、いや! これって、その…え!?
何で!? っいや、ありがとう! き、綺麗よ!!」
言葉と、あまりにも剥離した反応は、またしても何かやってしまったかもしれない
そんな気持ちになる
「あの、気に入らなかったら捨て…」
言い繕う暇もなく、横をすり抜けていく彼女
気付いて、振り向いたときには見失っていた
怒ってる、のかな・・・いや怒ってるんだろうな
どうしていつもこうなんだろう
知る限りの、ありったけの後ろ向きな言葉が自分を責める
龍の首の珠
たしかそんな名前のあの宝玉は、今日のおとめ座のアンラッキーアイテムだったのかもしれない
最終更新:2010年08月18日 03:18