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仮面ライダーW 第13話『悲しみのR > 相棒の調べ物』

―【惑星(ほし)の本棚】―
それは、惑星が持つ全ての記憶を収納する脳内図書館。
膨大という言葉では言いあらわせられない程の情報を持つ。
だが、そんな超越した物にも、調べられないものがあった。
惑星の本棚に入った人物、シャルロットは自身の前に佇む一つの本棚から、
一冊の本を見つけた。
「……?」
気になり、手に取る。
その本には、頑丈な錠が掛けられていた。
力を加えても、ビクともしない。
「閲覧できない…こんな事は始めて…」
前例が無かったため、驚くシャルロット。
本の題名を見る。
〈復讐の鬼〉
そのタイトルを見て、惑星の本棚から退出した。
目を開けると、紙とペンを持ち机に向かう。
「復讐の鬼……悲しい物語……」
呟きながらペンを滑らせていく。
このシャルロットが見つけた本が、シン達を悲しみと憎しみが交差する
愛憎劇へと誘うのであった。

仮面ライダーW第13話『悲しみのR/相棒の調べ物』

シンとサイトはシルフィードに乗って、城下町へとやって来ていた。
理由は、シン宛に何故か届けられた手紙。
内容はこう書いてあった。
《頼む、助けてくれ。俺は今、ある奴に殺されそうなんだ。
 探偵って事で噂のアンタに聞いてほしい事がある。詳しくは後で話す。
 待合場所はこの手紙の下に書いてある。絶対来てくれ。》
その後には、待合の場所が書かれていた。
「でもよ、シン。何か胡散臭くないか、その手紙?」
手紙の内容に胡散臭さを感じるサイト。
「イルククゥもそう思うのね、きゅい」
人間の姿になったシルフィード、イルククゥも胡散臭さを感じる。
「仕方ねーよ。会わなきゃ依頼は分からないんだ。あんまりな依頼だったらお引取り願うさ」
そうこうしている内に、目的の場所に辿り着いた。
その場所は薄暗く、狭い。
早い話が、裏路地であった。
「き、来たか?」
弱弱しい男の声。
「手紙を貰った者だ。いるんだったら姿ぐらい出したらどうだ?」
その言葉に一人の男が出てくる。
男を簡単に一言で表すならば、チンピラというのが相応しいぐらいのいでたちである。
「た、頼む!命を狙われてるんだ!もう三人が奴の餌食に…!」
「お、落ち着け!事情を話してくれ!」
異常な程、取り乱している男。
姿を見るなり、シンに詰め寄る。
―コオオオォォォ……!―
不意に、聞きなれない声が響く。
「何だ、この声?」
「ヒッ!?き、来やがった!?」
「きゅい、上なのね!」
イルククゥが叫ぶ。
塀の場所を見上げる。
そこにいたのは異形な怪物。
口は耳元まであり、鋭利な歯が剥き出している。
目の部分にバイザーを付けており、身体全体を拘束具のようなもので覆っている。
そして、腹の部分には怒って口を開けている鬼のような顔が付いている。
「ドーパントか!?」
「ウ、ウワアアア!!!」
男が叫びながら逃げ出す。
だが、
―コオオオオオオ!!!―
怪物、ドーパントが跳躍。
男を捕まえると、再び跳躍し塀を越える。
「しまった!?」
「追いかけるぞ!」
デルフを左手で掴み、ガンダールヴの力でサイトは塀を飛び越える。
シンも地下水を取り出し、自身とイルククゥにフライを掛けて塀を越えた。
「いた!」
ドーパントを発見。
ドーパントは、男の首根っこを掴み上げていた。
「た、助けてくれー!!!」
男が叫び声を上げる。
―コオオオ……!―
ドーパントはそれを遮る様に音の様な声を上げる。
―ヒュンッ!
突如、ドーパントの腹の口から触手のようなモノが飛び出る。
「アッ、オホ…」
それが男の腹を貫く。
「ッ!?」
シンは投げナイフを投擲。
ドーパントはもう用は無いという風に男を投げ捨てると投げナイフを弾き、その場を後にした。
「逃げたのか?」
サイトが呟く。
三人が男に近づく。
「おい!しっかりしろ!」
「グハッ、あ、アイツに…」
「アイツ?」
男はそう言い残し、息を引き取った。
「何がどうなってんだ。あのドーパントも、この人が言おうとした事も」
「分かったことは、あのドーパントが依頼に絡んでるってことだな」
不穏を感じさせる風が、その場を吹いていった。


男の情報を集めるために、シン達はヴァイスの店を訪れた。
「ああー、ソイツはたしかコールルって奴だ」
事情を話した後、ヴァイスは男の素性を話した。
「此処から離れた場所にな、昔住んでた貴族の家を根城にしだした奴らがいるんだよ。そいつらがまた
絵に描いたような不良共らしいんだよ。色々と悪行ばっかりしてて、迷惑ばっかり掛け捲ってるらしくてな~
っで、そのメンバーの一人がさっきのコールルって奴だ」
「他のメンバーについて知ってる事ってあるか?」
考えた後、思い出したように喋る。
「ああそうだ。確かリーダーは家を追い出された貴族の息子で、ワグナス・ヒューストリオって奴だ。コイツがまた
相当な奴でなー」
「そのことについて教えてくれ」
「いいぜ」
そう言い、手を出す。
「?」
「情報料だよ。こっちも商売だ」
「げっ…」
仕方なく、銀貨一枚を渡す。
「毎度。っでだ。そのワグナスなんだが結構荒れた奴でな、喧嘩に明け暮れたり女を侍らせたりで色々と悪い噂が
飛び交ってる奴だ。最近の噂だと確か…盗んだ馬車で貴族の娘を轢き逃げしたらしい」
「ひでぇ…」
「最低なのね」
「……胸糞悪い話だな」
三種三様の反応。
「まぁな。話してるこっちも酷いと思うよ。そんなわけだ。で、まだ聞きたいことあるか?」
「いや、ありがとな」
「じゃ、今後もご贔屓に」
その言葉を背で聞き、店を出る。
「嫌な話だぜ。そんな奴らの依頼を聞かなきゃなんなかったのかよ」
「まったくなのね。自分達が悪いことした報いなのね」
サイトとイルククゥが愚痴を溢す。
「だからといって、あのドーパントを放っておくこともできないだろ?」
「そりゃそうだけどよ」
「とりあえず、一度学院に戻ろう。シャルにあのドーパントを検索してもらう必要がある。頼むぜ、イルククゥ」
「きゅい。お任せなのね」
シルフィードに乗って、学院に戻る。
学院に戻り、シャルロットの部屋に戻ろうとしていると、
「あら、帰ってきたのね二人共」
「どこ行ってたのよ!?」
キュルケとルイズと出会った。
「何してるんだ二人共?」
「誰か探してるみたいだけど、何かあったのか?」
「それが…シャルロットが講義に出ていないのよ」
「…何?」
「朝から見かけないとは思ったんだけど、講義にすら顔を出さないのよ」
「仕方なくキュルケと二人で探してるのに何処にもいないのよ」
「そんなわけ…って、どうしたシン?」
サイトが見ると、シンの頬を汗が垂れていた。
「…まさかアイツ……」
そう言うと、一目散に駆け出す。
サイト達もその後を追っていく。
「おい、シャル!……やっぱりかよ…」
部屋に着くと、そこには…紙の山、山、山。
「ちょ、ちょっと何よこれ!?」
部屋に散乱した紙を見て、ルイズが驚く。
「だー、面倒くさいことになっちまった」
シンが項垂れる。
「シャルロットはどうしたの?一心不乱に紙に何かを書いてるみたいだけど…」
「今のシャルは、惑星の本棚で調べた項目に熱中しすぎて回りが見えてない状態なんだ。学院じゃ一度も無かった
みたいだけど …あー、どうすりゃいいんだ。これじゃ事件について調べらんねーぞ」
説明するが、今の状況にシンは頭を抱えたくなる。
不意に、シャルロットの腕が止まる。
「ダメ…やっぱり私の知らない項目……興味深い」
そう言うと、立ち上がり部屋を飛び出す。
「って、おい何処行く気だシャル!?」
シンが呼び止める。
「……知りたいものがある場所」
「馬鹿、お前アイツ等に狙われてるんだぞ!」
「…分かってる。見つからないように調べる」
とんでも理論を言い、シャルロットは走っていく。
「ちょ、ちょっと待ちなさいシャルロット!?」
慌ててキュルケが追いかける。
「おい!?……ったくよー」
面倒な現状に頭が痛くなる。
「仕方ねー。一度ワグナスって奴の所に行ってみるか」
そう言い、シンも走り出した。
「シンも行っちまった…」
「忙しいわねアイツ。…そういえば、シャルロットは何を調べてたのかしら?」
近くの紙を一枚手に取る。
「え~と、『復讐の鬼』?何々……」
「何だ何だ?」
残されたサイトとルイズは、紙に書かれている内容に読みふけった。


―とある場所―
「さて、どういうことだね君?」
男、ワルドがある男に問いかける。
その男はワルドと同じ、ガイアメモリのセールスマンであった。
「ま、待ってくれ!話を聞いてくれ!」
「だったら話してもらおう。ただし…」
ガイアドライバーとメモリを取り出す。
「有益な情報じゃなかった場合は、この場で君を殺すがね」
ワルドは男を脅す。
「さて、聴こう。君が売ったメモリの一つ【REVENGE】だが、無駄になったと聞いているが…どうなのかね?」
「あ、あれは不慮の事故だ!それに、今【REVENGE】のメモリは、ある特殊な事が起こっている!」
「特殊な事?」
「ああ、そうだ。それは……」
「ちょっと、シャルロット。こんな場所に来て何をするの?」
シルフィードに乗って、シャルロットとキュルケはとある小さな屋敷を訪れた。
シャルロットはキュルケの質問に答えず
―コンッ、コンッ
と、扉をノックする。
「はい。あら~、どちら様かしら?」
扉が開くと、栗色の髪をした優しそうな女性が立っていた。
「あ、あの私達…」
「あら~。もしかして、スーちゃんのお友達ね~」
女性は自分で、二人をスーちゃんという子の友達だと思っているらしい。
「え!?い、いえ別に……」
「(コクリ」
「ちょ、シャルロット!?」
キュルケが否定するより早く、シャルロットが頷く。
「そうなの~。きっと喜ぶわ~」
そう言い、少し暗い顔をする。
「あの子、最近馬車に轢かれたの」
「えっ?」
二人が驚く。
「意識が戻らなくて、寝たっきり。もう1週間も起きないの。水のメイジさんを呼んでも直らなくて…
もうずっと、このまま意識が戻らないと思うと……」
涙がポロポロと落ちる。
その涙を拭い、二人と向き合う。
「グス……ごめんなさいね。さぁ、上がって頂戴。スーちゃんの部屋は右にある階段を上った突き当りよ」
そう言うと女性は歩いていき、ドアを開けてその中に入っていった。
「…どうするの、シャルロット?」
「……」
無言で、中へと入る。
「しょうがないわね」
キュルケも観念し、中に入ると二人は階段を上る。
「ここね」
突き当たりに来ると、ドアを開ける。
部屋の中は整頓されており、綺麗にされている。
その中で目を見張るのが、いくつも置いてある本棚であった。
「部屋にしては随分と置いてあるわね」
キュルケが感想を漏らす。
ふと、視界にベッドが入る。
キュルケがベッドに近づく。
「この子が、さっきのサーちゃんって呼ばれてた子かしら?」
背丈や顔つきから、年齢はキュルケ達と同じぐらい。
髪は先ほどの母親と同じ栗色。
キュルケがサーちゃんと呼ばれる子の額に手を当てる。
体温が感じられ、血も通っていて、死んではいないらしい。
「健康そうなのに、どうして目を開けないのかしら」
キュルケは疑問を浮かべる。
一方、様々な本が置いてある中で、シャルロットが一冊の本を手に取る。
〈復讐の鬼〉
探していた本を見つける。
さっそく見てみるが、
「……読めない」
背表紙はルーン文字だったが、本に記された内容の文字は、この世界の文字ではなかった。
「……」
暫く考えたシャルロットは、本を手に持った。
「シャルロット。この子、体温もちゃんとしてるのに目覚めないなんて。少し、怖いわね」
その言葉を聞いて、シャルロットも彼女に触れる。
が、
「……!?」
咄嗟にシャルロットが触れていた手を離す。
彼女に触れた瞬間、言いようの無い冷たさを感じた。
「どうしたの、シャルロット!?」
「何でもない……大丈夫」
青い顔で答える。
「(今のは一体…)」
疑問に思いながらも、二人は部屋を出る。
「あら~、もう帰るの?」
そこで、スーちゃんの母親がやってきた。
「えぇ。
そろそろ戻らないといけないので」
「仕方ないわね~」
その時、シャルロットが持っている本を見せる。
「…これを借りていっても構いませんか?」
「あら、それを見たいの。別に構わないわ~。ちゃんと返してくれればいいわ」
礼を言うと、二人は屋敷から出て、シルフィードに乗って、学院へと戻った。
「おっ、戻ってきたのか」
案の定、部屋にはサイトとルイズが居た。
シャルロットは本をサイトに渡す。
「……これを読んで欲しい」
「へっ?」
サイトが素っ頓狂な声を上げる。
「い、いや読んでくれって言われても、俺ルーン文字なんて分からないし…」
「…問題ない。これは貴方やシンのほうが知っている」
「はっ?そ、それどういう…」
サイトが言おうとしたその時、シャルロットの腰にダブルドライバーが出現した。

時間は少し遡る。
シャルロット達が行動している中、シンはワグナスがいるという貴族の屋敷跡を訪れていた。
「ここか。また何とも言えない場所だな」
そう言いながらも、屋敷の中に入る。
廊下を渡って、階段を上がると大広間らしき一室から声が聞こえる。
その扉を開ける。
案の定、いきなりの訪問だからか、そこに居た人物等の視線を浴びる。
「ここに、ワグナスって奴がいると聞いたんだが?」
が、それを無視してシンは探している人物の名前を言う。
「俺だけど、誰だテメー?」
答えたのはソファに座っている男。
背丈はシンよりも大きく、180ぐらいの長身。
その性格を現したかのような紅の髪が特徴的である。
周りにいる男達は、さっきのコールルのようなチンピラばかりである。
「俺はシン。ちょっとアンタに聴きたいことがあってね」
「あぁー、話すことなんか俺にはねぇ。…おい」
側にいた男二人を首で使う。
「へっへっへ、悪く思うなよ?」
「これもあの人の言うことだからな」
周りの男達が下衆な笑いをする。
「強い奴に媚を売るだけの、粋がってる奴はお呼びじゃないんだが?」
シンの小馬鹿にする態度に、男達が笑いを止める。
「なんだとテメェ!!」
「生意気抜かしやがって!!」
頭に血が上った男二人が突撃。
シンの顔面を殴ろうとするが、
「単調だぜ、不良さん」
拳は空を切る。
「なっ!?」
「どけ!俺がやる!」
もう一人がパンチを繰り出すが、シンは難なく避ける。
当たらない事に腹を立てる男二人。
それが5分間続いたが、シンは全て攻撃をかわし、男二人は、
「ゼェー、ゼェー」
「ハァ、ハァ…オェ…」
息切れでダウンしていた。
「やるなーテメェ。気に入ったぜ。さっきの話を聞こう」
ワグナスがシンを賞賛する。
「アンタの仲間、コールルについて聞きたいことがある」
「コールル?あぁ、アイツか。アイツがどうかしたのか?」
「……殺された」
男達がざわつく。
「静かにしろ。で、だ。それで、死んだアイツの何を聞きたい?」
「アイツは誰かから恨みを持たれていたか?」
「ふん、俺達の噂は広く知られてるからな。何処からでも恨みは買ってるさ。だが、殺されたからといって
俺達には関係無い事だ」
「……そうか」
シンが握り拳で怒りを抑える。
「まだ聴きたいことがあるのか?」
「アンタ、前に馬車で轢き逃げしたらしいな」
「……何のことだ?」
ワグナスの顔が少し歪む。
その表情を見逃さずに、シンは続ける。
「その噂も広まってるぜ。なぁ、もしかしたらアンタの仲間もその人の復讐に…」
「うるせぇ!!」
ワグナスが怒鳴る。
杖を持ち、振るう。
「フレイム・ダーツ!」
振るった杖の先から、火の矢がシンに襲い掛かる。
「『クレイウォール』」
地下水を手に取ったシンは、呪文で土の壁を作り出す。
火の矢は土の壁に突き刺さるが、土の壁を貫通できずに終わった。
「さっさと出て行け!」
ワグナスが怒鳴り散らす。
その言葉を聞いて、シンは部屋から退出する。
「どうするんです、ワグナスさん。もしあの男の話が本当だったら…」
男の喋る口を、ワグナスが顎を押さえて喋る事を封じる。
「黙ってろ!死んだ奴がどうやって復讐できるんだ!あいつの唯の妄言だ!」
「そ、そうですよね。あの男の頭がおかしいだけっすよね!」
男達がゲラゲラと笑いだす。
自分達が、悪いことはしていないという風に。
「あんの野郎、本当に関わりたく無い下種男だな」
屋敷から出たシンは、溜まった不満を零す。
あんなに人の命を軽く見る男に、シンは怒りを通り越して、あの場で自身の激情のままにあの男を
殴り倒すことすら考えていた。
「あぁ、こんなこと考えてたってどうしようもねぇ。とりあえず、アイツ等を監視してみるか」
草陰に入って、屋敷を見張る。
すると、30分後に男が二人屋敷から出てきた。
二人を尾行しようとした矢先、
―コオオオォォォ……!―
音のような声が響く。
「この声、まさか!?」
シンが二人に近づき叫ぶ。
「おい、逃げろ!!!」
だが、それよりも早く、男二人の前に上空からドーパントが着地。
「う、うわあああ!!?」
叫ぶ男の一人に、ドーパントは腹から出た触手のようなモノで男の脇腹を貫く。
すぐさま男を投げ出し、もう一人の男へと視線を向ける。
「や、やっぱり復讐しに来たのか!?た、助けてくれー!!!」
男は逃げるが、ドーパントがそれを追いかける。
「ちっ、自業自得だろうけど、見捨てるわけにはいかねぇ!」
ダブルドライバーを装着。
「タバサ、変身だ」
「…今取り込み中」
「だぁー!こっちも取り込んでんだ!早くしてくれ!」
【JOKER】
メモリを起動。
「……分かった」
タバサは本をサイトに渡す。
【CYCLONE】
こちらもメモリを起動させる。
「「変身」」
サイクロンメモリを右にインサートし、転送。
タバサが倒れるが、キュルケが受け止める。
「(ん~、どんな内容なんだ?)」
自分やシンにしか読めないと言っていたタバサの言葉が気掛かりで、本を開く。
その文字を見た瞬間、サイトは驚愕する。
「これ、マジかよ……」
その中、シンは右スロットに現れたメモリと、自身のメモリをインサートし、展開。
【CYCLONE/JOKER】
Wに変身し、ドーパントを追う。
ドーパントを見つけると、スタッグフォンにギジメモリをインサート。
【STAG】
ガジェットモードとなり、ドーパントを足止めする。
―コオオオ…!―
スタッグフォンからの攻撃に気づくと、ドーパントが振り向き、Wに突進する。
Wはかわすが、ドーパントは次々と腕を振るう。
「まるで獣だな!」
隙を窺い、蹴りを決める。
距離が開き、Wは右スロットに違うメモリをインサートする。
【HEAT/JOKER】
―コオオオ!―
叫びながら突撃するドーパントに、Wは高熱の拳を与える。
「オラ!オラ!」
数多の拳撃に、ドーパントが吹き飛ぶ。
「終わらせるぜ」
マキシマムスロットにメモリをインサートしようとした瞬間、
『それは困るな。仮面ライダー』
上空から降りてきた者に阻まれる。
「お前は、ワルド!?」
『何故貴方が此処に…!?』
ナスカドーパント、ワルドの出現にWが驚く。
『早く行け。果たしたいのだろ、貴様の復讐を』
ドーパントを促し、Wへと向かう。
「今お前の相手をする暇なんて無い!」
『残念だが、そうはいかん。あのドーパントは俺にとって素晴らしい実験体だ!!』
「なんだと!?」
【HEAT/METAL】
ヒートメタルとなって、メタルシャフトでナスカの剣を受け止める。
攻撃を止められたが、ナスカは冷静に距離を取る。
「毎回毎回、一体何企んでやがる!」
『話すことは無い!今日こそ、その身を真っ二つにしてやる!』
再び接近。
シャフトで受け止めるが、そのままWの上で回転飛びで背後を取る。
『取った!』
「ぐっ!?」
背後を切られ、アーマーが火花を散らす。
「やってくれたな!」
【LUNA/METAL】
ルナメタルとなって、伸縮自在のシャフトを振り回す。
『ふっ、はっ、ぬう!?』
手数の多さに苦戦するナスカ。
【LUNA/TRIGGER】
ルナトリガーとなって、トリガーマグナムを手に持つ。
「喰らいな、はっ!」
追尾する光弾を放ち、ナスカを追い詰める。
『ぐおおお!?』
「こいつで、決めるぜ!」
【TRIGGER MAXIMUMDRIVE】
マキシマムドライヴで決めようと構えた瞬間、
「ぎゃあああ!や、やめろーーー!!!」
先ほどの男の叫び声。
「なっ、しまった!?」
そちらに向きを変えるが、ナスカを自由にさせてしまう。
『ハアッ!』
ナスカのマフラーが勢いよく伸び、Wを締め上げる。
「ガッ、なに!?」
『これは…!?』
『邪魔をしないで貰おうか。フン!!!』
マフラーを振り回し、Wを吹き飛ばす。
「グワッ!!?」
地面へと叩きつけられる。
「!?。止めろ!!!」
「うわああああ!?アッ、オ……」
―コオオオ!―
Wの目先には、ドーパントによって腹を貫かれた男と、歓喜の声の如く叫ぶドーパントが見えた。
「……クソッ!!!」
救えなかった目の前の命に、シンは怒りを抱く。
自業自得。あの男達はそうかもしれない。
だが、その言葉だけで片付けられる物ではない。
シンはドーパントを見る。
何故かは、分からない。
あのドーパントが何故か、泣いている気がした。
『フッ、もっとだ。もっと復讐を果たせ。そうすればそうするだけ、【REVENGE】のメモリは力を増す』
【HEAT/TRIGGER】
ナスカに火球が襲い掛かる。
『ん!?…き、貴様』
ヒートトリガーとなったWから、一際激しい熱が放出される。
その姿に、ワルドが戦慄する。
『これは……』
「……許さねぇ」
シンの声が、静かに、しかし怒りが混じって震える。
「お前だけは……」
『シン…?』
シンの頭の中で、『ナニ』かが目覚めようとしていた。
それは、一つの種。
「絶対……」
種は、再び覚醒する。
男の、シン=アスカの怒りと同調するように。
そして、
「お前だけは、許してたまるか!!!ワルドーーー!!!!!」
種【S.E.E.D】が、弾けた。

to be countinued.

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最終更新:2010年10月16日 02:47
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