<ホームページ>

<ホームページ>
律子 「う~ん、これは……」
シン 「どうかしたんですか?」
律子 「うん、ちょっとね。ウチのホームページを作ったのよ」
シン 「今開いてるそれですか?」
律子 「あんまり派手にはしてないけどね。一通りの情報を載せてるくらいだし」
シン 「見た感じは問題ないみたいですけど、何か不満とかあるんですか?」
律子 「今のところは特にないわ。小鳥さんに作成任せたからちょっと微妙な出来だけどね」
シン 「? じゃあなんで困ってるんです?」
律子 「961プロも今朝突然ホームページを立てたのよ。ほら、これ」
シン 「ホントだ……しかも結構派手ですね」
律子 「まるでこっちに対抗するみたいにね。おまけにこっちに被せるように新曲発表、いくら向こうの
    社長とウチの社長がライバルだからってここまでしなくてもいいのに」
シン 「……美希、頑張ってるみたいですね」
律子 「元々才能があったんでしょうね。でもここまでそれを引き出す黒井社長もやってくれるわ」
シン 「もう、戻ってこないのかな」
律子 「シン?」
シン 「そりゃ一緒にいた時間はそんなに長くなかったけど、だからってなんでこんな突然……」
律子 「……ま、確かに唐突ではあったわね。でも、そんなに重く受け止めることもないんじゃない?」
シン 「律子さんはなんとも思わないんですか? こんなものを見せられても」
律子 「何も思わないわけじゃないわ。というか、今度会ったらみっちり説教するつもりだし」
シン 「説教、ですか?」
律子 「ただでさえ人出が足りないってのに勝手に飛び出してよりにもよってウチのライバルプロダクション
    に入るわオーディション会場で出くわせば平然と話しかけてきたって千早に困った顔で相談されるわ
    テレビに出たときにはウチの内情暴露しかけるわこっちにとってはたまったもんじゃないからね。
    一度きっつく叩きこんでおかないと私の気が済まないわ!」
シン 「それっていつも通りなんじゃ……」
律子 「いつも通りでいいのよ。美希のことだからどうせそのうちふらっとこっちに寄るわよ。おにぎり欲しさ
にね」
シン 「それでいいんですか? 一応美希はこっちの敵で……」
律子 「そう難しく考えないの。敵とか味方とか、そんな関係でなくてもいいじゃない」
シン (敵とか味方とかじゃない関係、か)
律子 「というわけだから、美希が来たらおにぎり作るのは任せたわよ」
シン 「って俺が作るんですか!?」
律子 「マネージャー殿は雑用も兼ねてますからね~」
シン 「なんか何もかも押しつけられてる気がするんですけど……」

 ――プルルルルル……

シン 「あ、俺が出ます」
律子 「お願いね、ちょっと手が離せないから」
シン 「はい、765プロダクションです。え? はぁ……いえ、こちらではそのようなことはしていませんが」
律子 「?」
シン 「はい……わかりました、確認してみます」
律子 「何かあったの?」
シン 「ええ、ちょっと妙な話なんですけど」
律子 「うん」
シン 「なんかあるゲームのホームページ開こうとするとさっきのウチのホームページが出てくるとかって電話が来てるらしいんです。さっきの電話はそのゲームの会社からでしたけど」
律子 「…………」
シン 「まぁウチとは全然関係ないとこなんでなんかのミスだと思うんですけど……律子さん? なんで荷物
    まとめてるんですか?」
律子 「ゴメンねシン、ちょっと用事思い出したから私今日はもうこれで上がるわ」
シン 「は?」
律子 「あとのこと全部任せたからしっかりお願いね!」
シン 「ちょっ、まってください! なんなんですかいきなり!? 今日の仕事全部俺がやるんですか!?
    さすがにそれは無理っていうかもういないし!? また俺に押し付けるんですか!?
    アンタって人はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 ――その日、シンは奇跡としか言い表わせない働きで仕事を完遂したそうな。

シン 「オデノ・・・カダダハ・・・ボドボドダ」
ちひゃー「くっ!?」(ビクッ!)

 ちなみに、例のホームページはいつの間にか直っていたそうな。

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最終更新:2010年11月09日 15:33
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