<ある日の風景~子犬と少女と少年と~>
Q.雨に打たれながらか細い声で泣く子犬を見たとき、あなたはどうしますか?
A.お持ち帰りするに決まってるだろJK
P 「……で、連れてきちゃったわけだ」
シン 「すいません……」
子犬 「クゥン」
P 「はぁ、まぁいいけどさ。ウチじゃ飼えないぞ? そんなに余裕もないし雪歩が事務所に来れなくなるし」
シン 「それは、わかってますけど」
P 「う~ん、でも元の場所に戻すのも気が引けるなぁ」
シン 「誰か飼ってくれそうな人っていないですか?」
P 「難しいね。俺たちも不安定な仕事だから世話が見れるとは限らないし、春香たちも同じだ。765プロ
以外で飼ってくれそうな人となると……無理とは言わないけど時間はかかるだろうなぁ」
シン 「そう、ですよね……」
P 「シン君は無理なのかい?」
シン 「あのアパート、ペット飼うの駄目なんで。仮に飼えたとしても餌とかに回せる費用が……」
P 「そ、そうか。となると、どうすればいいかな……」
――ガチャリ。
千早 「おはようございます、プロデューサー。それにシンも」
P 「ん? あぁ、おはよう千早」
千早 「あら? その子は……」
子犬 「ワン!」
P 「シン君が拾ってきたんだけどね、誰か引き取る人がいないかって……千早?」
千早 「――可愛い!」
P 「え?」
シン 「だろ!? だろ!? ほら、つぶらな瞳とかふさふさの尻尾とか!」
千早 「毛並みもいいわね……シン、私も抱いてもいい?」
シン 「あぁ、ほら」
千早 「この手触り、いつまでも抱いていたくなるわ」
子犬 「クゥン♪」
シン 「っ、この仕草……!」
千早 「こんなに甘えられると、私は……!」
二人 『プロデューサー!』
P 「な、なんでしょう?」
犬好き×2『この子、ここで飼っちゃダメですか!?』
P 「…………。いや、だから無理だって」
――その後、千早は仕事先のラジオでこの子犬の引き取り手を探していることを告げ、瞬く間に里親の申し出
が集まった。
しかし千早とシンによる「半端な奴にウチの子はやらん!」と言わんばかりの厳粛な審査が続き、結局里親が
決まるまでの1ヶ月は765プロの事務所で飼うことになったのだった。
シン 「……なんか寂しいな」
千早 「たまにファンレターでどうしてるか報告があるけど、やっぱり直接会いたいわ……」
二人 『はぁ……』
小鳥 (……なんか、ひとり暮らしを始めた子供を心配する両親みたいなセリフね)
シン 「もも……」
千早 「ゴンザレス……」
小鳥 「待って、いろいろ待って。特に千早ちゃん」