＜ある日の風景～コラボレーション～＞
貴音 「……奇妙な縁もあったものですね」
響 「ん～、でもなんかあんまり気が進まないよな～」
美希 「ミキ的にはまたみんなと歌えるならそれでいいって思うな」
貴音 「黒井殿の采配ということならば、何かしらの考えがあってのことでしょう」
響 「二人とも割り切りいいな……自分はなんか不安だぞ、765プロはヘンタイがいるって社長言ってたし」
貴音 「ともあれ、こちらから申し出したことなのですから我々が挨拶に行くのが筋というものです」
美希 「あ、事務所が見えてきたの！」
ちひゃー「～♪」←日向ぼっこしてる
響 「おーい、そこのちっこいの」
ちひゃー「くっ？」
響 「ここの社長に用があるんだけど、中にいるのか？」
ちひゃー「くっ」
響 「お、さっき帰ってきたんだ。いいタイミングだな。教えてくれてありがとな！」
ちひゃー「くっ！」
貴音 「それでは、参りましょうか」
美希 「久々にみんなに会えるな～」
ちひゃー「…………」
ちひゃー「！？」←会話が通じて驚いた
・
・
・
シン 「いや、やっぱウォーズマンだろ」
真 「え～、絶対ロビンマスクだって！」
亜美 「亜美はレオパルドンがいいな→」
真美 「いいよね→レオパルドン」
シン 「（この双子できる……）千早はさすがについてこれないか？」
千早 「私は……JOJO派だから」
シン （予想外の答えがきた！？）
千早 「あ、それとラオウも」
シン （二重の衝撃！？）
春香 「誰が覇王ですか！？」
シン 「言ってない呼んでない！」
――ガチャリ。
響 「おーっす、邪魔するぞー」
貴音 「失礼致します」
美希 「おはよーなの！」
全員 『は？』
美希 「うわ、なんかみんなありえないもの見たってカンジの顔してるの」
貴音 「事前の連絡もしなかったのですから、それも当然でしょう」
シン 「な、なんで961プロがここに！？」
響 「自分たちは仕事の話をしに来たんだぞ」
シン 「仕事……？」
貴音 「ええ、高木殿にお会いしたいのですが……」
・
・
・
高木 「……なるほどな。つまり、ウチとコラボレーションをしたいと」
貴音 「その通りです。お互いの歌を歌うことで切磋琢磨していければ、と黒井殿は仰っていました（チラッ）」
ゆきぽ「…………（ぐいぐい）」←ポッドでお茶を入れている
高木 「ふん、彼が考えそうなことだな……私よりも上に立ちたがるのは相変わらずだ」
貴音 「お二方に浅からぬ因縁がある、ということはある程度聞き及んでおりますが……（チラッ）」
ゆきぽ「…………（こくこく）」←ティーバッグで淹れたお茶を飲んでる
高木 「それは否定しないが、だからといってこの話を蹴るつもりはない。身も蓋もない言い方になるが、
もっとも大切なことは我々が得られるメリットだ」
貴音 「それについては、わざわざ言わずとも分かっておられるはず、と言付かっております（チラチラッ）」
ゆきぽ「…………（くにゃ～）」←ほっこり
高木 「ふむ……わかった。ではこうしよう、こちらの条件を受け入れてくれるのならそちらの申し出を受けよう」
貴音 「条件、ですか？」
高木 「うむ。まず……」
・
・
・
やよ 「うっうー！」
あふぅ「ナノ！ ナノ！（ぴょんぴょん）」
響 「うは～……こいつらカワイイなぁ。うちのハム蔵みたいだぞ」
シン 「……なんつーか、扱い慣れてるなぁ」
春香 「あのあふぅがあんなになついてる……」
美希 「響はカワイイものが好きだし、おにぎりの力を借りなくてもいいんだね」
シン （それはおにぎりさえあれば誰にでもなつくってことじゃ……）
――ガチャリ。
貴音 「お待たせしました……響、美希、帰りますよ」
響 「お～貴音、話はどうなったんだ？」
貴音 「上手くまとまりました。後は黒井殿に報告するだけです」
美希 「え～？ ミキもうちょっといた～い」
貴音 「しかし……」
シン 「そう急ぐこともないだろ、突然だったけどこっちも茶とか菓子用意したってのに」
響 「お、それひょっとして自分が教えたちんすこうか！？」
シン 「……苦節2ヶ月、ようやく自分の味に辿り着いたんだ」←遠い目
春香 「長かったですね～……」←遠い目
響 「貴音、せっかくだから食べてからにしようよ」
貴音 「…………（じー）」
シン 「な、何？」
貴音 「……不思議な者ですね、貴方は」
シン 「は？」
貴音 「なんでもありません……ですが、やはり我々は961プロに」
――もぞもぞ。
響 「うわっ！？ な、なんかそのバッグ動いたぞ貴音！」
ゆきぽ「……っ！（ずぼっ！）」
真 「わぁっ！？ なんでゆきぽが中から！？」
貴音 「……だから、早く帰ろうと」
シン 「持ち帰るつもりだったのかよ！？ いつでも会いに来ていいから！」
貴音 「……では、代わりに響を置いていきますので」
響 「なんでさ！？」
美希 「ねぇ、美希のおにぎりは？」
シン 「……ちんすこう入りのなら」
美希 「いただくの」
シン （いいのかそれで……）
……ぎゃあぎゃあと騒ぎながら、奇妙なお茶会が始まった。
765・961、コラボレーション決定。
高木 「あぁシン君、この企画の961側のマネージャーは君に決まったからよろしく頼むよ」
シン 「俺っ！？」
それが条件だったそうで。
