フェイト「うん、できた。はーい、今日も美味しくできたよ。
ん?そんな怯えた目をしてどうしたのかな。ああ、『また』あの女が
忍び込んできたのかな?おかしいなぁ、昨日獲ってきたっていうのに。
え?何をって?嫌だなぁ、害虫を駆除してきただけだよ。
それよりご飯、はいあーん。………あれ?食べたくない、でも食べなくちゃ
怪我の治りも…。そうだね、これ私のせいだけどね。だからこうしてるんじゃない?
でもね、君少し無茶しすぎるところがあるからこうでもしないとね、ほら食べて。
………食べて、食べなさい!いい加減怒るよ。そうだこうすればはむっん………ふぅっ。
ん…ほら、食べてくれた。ふふ、これからは毎日こうして口移しで食べさせてあげるからね」
明りが落とされた部屋。
中央の寝台に青年が横たわっている。
流れるような黒い髪。今は閉じられている瞳の色は真紅。
シンだ。
本来、彼の肌は新雪のような純白。
だが今はその上を痛々しい赤い痕が幾重にも走り、両手足は金色の魔力杭によって寝台に縫い止められている。
彼の相棒――デスティニーやインパルスが見れば卒倒するだろう。
もっとも、彼女達はもういないが。
シンをこのような状態にした女性によってその存在の核を破壊され、消滅したのだ。
それを知ったシンは激怒し、彼女に詰め寄った。返答によっては殺害も辞さない覚悟をもって。
その結果がこれだ。怒りで冷静さを失っていたシンは返り討ちにあい、拘束された。
直後、彼女は管理局から離反し、引き止めるかつての親友らを薙ぎ払い、シンを次元の狭間に存在するこの空間へと運び込んだ。
抵抗した結果、痛め付けられ、死んだ様に眠るシン。その傍らに寄り添う彼女――フェイト。
シンに語るかのように、自分に言い聞かせるように喋っている。
「……ねえシン、なんで答えてくれないの? 私はこんなにシンが好きなのに。シンが望むことだったら私、なんだってするよ?
管理局を滅ぼしたっていい、シンの居た世界を崩壊させることだって出来る。なんだってできるんだよ。私なら、ね」
シンは答えない。痛め付けられた身体が、目覚めることを拒否している。
「……ほら、あの子達には到底出来ないでしょう? 私を選んで良かったよね。あんな役に立たない子達、
シンには必要なかったでしょ? だから私が削除してあげたから、嬉しい? 嬉しいよね。
そういえばシン、なんであんな子達と一緒にいたの? まさか、あの子達の誰かが好きだったんじゃないよね?
違うよね、シンは、シンは私がすきだもんね。そうでしょ……そうだよね?」
徐々に狂気を帯びるフェイトの声。
無論、シンは何も答えない。
「ねえシン、私のこと、嫌い? そんなことないよね。私はこんなにシンを愛してるんだから。
シンが私を愛するのは当然だよね……答えてよ。ねえ!答えてよ!」
狂相を浮かべ、シンの身体を揺さぶるフェイト。
と、その動きが止まる。
「……答えてくれないんだね。わかった。いつもみたいにお仕置きだね。
大丈夫だよ? 非殺傷設定は解除してないから。ねえバルディッシュ?」
そう言いつつ展開した刃を構え、シンに振り下ろす。何度も、何度も。
切りつける度にシンの身体に傷が刻まれる。
「……ふふ、ふふふふふ、あははははははははははははははっ! はははははははははははははっ♪」
楽しげに哂い出すフェイト。無抵抗でその斬撃を受け続けるシン。
彼を助けられる者は――いない。
朝倉「あら?もう目が醒めちゃったの。
(……少し薬の量が少なかったみたいね。)
どうしたの?そんなに驚いて。
……なんで身体が動かないか?
それは貴方が何処かに行かない様にする為にこの部屋を私の影響下にしたからよ。
何故?……そうね、貴方に判る様に言うなら、
貴方を誰にも会わせたくないから、かしら。(笑)
……何故?……私は貴方をあの女達に盗られたくないのよ。
何故?……まだ解らないの?
私は貴方に恋をしたの。
それが答えよ。
……ふふっ、私のファーストキスよ。
どうだったかしら?
それじゃ、貴方も起きた事だしご飯にしましょ?
……今日はたまたまお肉があったからハンバーグよ。(笑)
それじゃ、いただきます。
……どうしたの?……身体を動かしたい?
うん、それ無理。
だって……、んっちゅ……っは、どうかしら?これで貴方は身体を動かす必要は無いわ。
仕事?外出?もうこれからは行く必要無いわ。
だって、これから貴方は私の事だけ見て聞いて考えていれば良いんですもの。
……そろそろ薬が効いてきたみたいね。
次に目が覚める頃には沢山料理を作っておくから、
それまで、おやすみなさい。
……どうだった?この世での最後の思い出にしては上等すぎたかしら?
彼ったら貴方の身体をそれは美味しそうに食べてたわ。
……何故?……悪いけど、貴女には答えるつもり無いの。
貴女はこれから彼の為に作る料理の材料になってもらわないといけないから。
……安心して、すぐに他の人も来るから。
じゃあ、死んで。
………………さ~てと、次は……。
なのは「ただいま、シン。大人しくしていてくれたんだね?良かった。
今日はね、実は、シンの生まれた世界を消し飛ばして来たんだよ♪」(完全に狂気に染まり果てた笑顔。)
フェイト「え?何でって?だって、私達のシンをずっと酷い目に遭わせて、それで否定した世界だよ?
そんな世界は、存在する価値なんてないって思ったから消したんだよ。」(同じく狂気に染まった笑顔)
はやて「そういえば、シンの名前を出したら、凄く驚いてた連中がおったよね?
シンのデスティニーによう似ていて、紅いのと金色のと灰色のと羽根が生えた奴に乗っていて、
しつこくしつこくシンの居場所を聞いてきおるからもう凄く鬱陶しくて適わんかったから
みんな、跡形も残らん様に灰にしてもうたけどね♪」(同じく狂気な笑顔)
なのは「確か、紅いのに乗っていた男の人が「そんな事をしてシンが喜ぶと思っているのか」とか言っていたけど
シンがきっと喜ぶからやっているのに何でそれが分からないんだろうね?」
フェイト「そうだよね。後、何か変な人がいたんだよ。「争いはまた新たな争いを呼ぶ止めろ」みたいな事を言ったけど、
別世界の私達にそっちの都合を押し付けられても困るって言うのに…」
はやて「あの世界の事情なんて私らには関係あらへんのにとんだ世間知らずだったやね?」
フェイト「シンはこっちの世界に来て正解だったよね?だって、こうして私達と会えたんだから。」
なのは「今まで、辛かったよね?でも、もう大丈夫だよ……これからは何があっても私達がシンを守ってあげるから。」
はやて「私らな、シンが泣いとったり、辛そうにしている顔だけは見たくないんよ。笑っている顔だけが好きなんや。
だからずっと笑っていてや?シンが笑ってくれるんなら私ら、なんでもするで?」
フェイト「そうだよ?これから生まれてくるこの子達のためにもね?」(腹部を摩る。)
なのは「シンが辛そうにしていると生まれてくるこの子達も辛いし、私達も辛いんだよ?」(同じく摩る。)
はやて「早く産まれへんかな……どんな子に育つか今から楽しみやなぁ♪」(摩りながら狂気じみた笑顔を晒し続ける。)
律子「あ、目覚めた?うん、無理しないでゆっくり起きてね。
え?なんかぼーっとする?そう、だからゆっくり、ね。
ここはどこだ?んーどこでしょう、なんてね。私達の新しい活動拠点よ。
活動拠点?へへ、事務所実は辞めてきちゃったんだ。君も一緒だよ。
何をそんな勝手にっていいの?戻る価値あそこにあるかな(TVをつける)」
リポーター『765プロに吹き荒れるスキャンダルの嵐!?
先日未明、765プロ所属のアイドル星井美希さんが同事務所のプロデューサー
といかがわしい関係にある事がわかりました。現在プロデューサーは保護法によって
警察により…』
律子「ほら、こんなになってる」
リポーター「次に三浦あずさの乱交事件ですが…」
律子「素顔を暴けば案外脆いってね、どう?亜美と真美も双子だってバレたし
千早の両親が不仲になってるのも週刊誌に嗅ぎつけられた。もうあそこ
はおしまいよ。………何、その疑わしい目は。別に何もしてはいないわよ。
ただ私はここに爆弾の導火線がありますよって教えただけ、勝手に火をつけた
のはあいつら(マスコミ)、私は悪くない、そう、悪くないのよ。
そうそう、今回にあたってここあなたと共同経営でする事にしたから。
一緒に頑張りましょ、何できない?そう………だったら、そうせざるを」
といい律子は服を脱ぎながら何やら綿のようなものを片手に近づきそして…
リポーター『一方で三浦あずさは何者かにより眠らされ、現場に連れ込まれたという
情報もあり、当局はこの情報の………』