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今日の春香さん~逆に考えるんだ、「転んじゃってもいいさ」と考えるんだ~>
春香「ワンツー、ワンツー、スロースロークイック……ってうひゃあ!?」
――どんがらがっしゃーん!
シン「あー、大丈夫か春香?」
春香「な、なんとか……あたた」
シン「……なんかさ、春香ってもう転ばないようにするのは諦めた方がいいんじゃないかな」
春香「なっ!? そ、そんなことないですよ!」
シン「だって1年近く経っても直らない癖だろ?」
春香「う……そ、それはそうですけどぉ」
シン「だけど、今までは本番ならそこまで転ぶこともなかった。だからここは発想を変えよう。転んでもどうに
かできるようにするんだ。頻発しなければ多分それでなんとかなる」
春香「う~ん、でもそう言われてもどうしていいやらで……」
シン「そうだな、例えばこういうのはどうだ?」
春香「え?」
――そしてライブ当日。
P 「……今日は何か嫌な予感がする」
シン「たまにそう言いますけど結局何も起こらないですよねだいたい」
P 「まぁそうだけどさ、でも今日は本当に不安だよ。春香のソロだしステージでは初めて踊る曲だし」
シン「大丈夫ですよ、春香なら」
P 「? どうしてシン君が断言するんだい?」
シン「それは……あ」
P 「ん? あ、春香!? あのままじゃまた転んで……」
シン「大丈夫です!」
P 「え? ってなんで春香があんな大きな銃を持って」
――ズドォン!!
P 「なっ……銃で地面を撃った反動で転倒を防いだ!?」
観客1「見たか!?」
観客2「ブースタンドだぜ!」
観客3「さすが!」
シン「これで春香はいつ転んでも大丈夫です!」
P 「なるほど! これならいつ転んでも大丈夫だな! ところであの銃はどこから?」
シン「事務所に転がってましたけど」
P 「じゃあウチの備品か、ならいいや」
――その後、春香はステージに開いた穴に躓いて普通に転び、Pとシンはステージを壊した件で散々怒られ、
銃器を持ち出した件で律子にまで説教されたという。
余談だが、後日春香はペールゼンと名乗るプロデューサーから『吸血ユニット』と呼ばれ悪魔の如く恐れられ
るグループ『レッドショルダー』にスカウトされたのだがそれはまた別の話である。
最終更新:2011年06月07日 09:07