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傷心の少年と天真爛漫な氷精-08

1

シンは永遠亭へ出発する前にこの幻想郷に来てからの事を思い出していた。
チルノとの出会い、寺子屋の教師としての第2の人生の始まり、霊夢との敵対と和解、
閻魔との対峙、バルバトスとエルレインとの出会い、異変解決の旅の途中での出会いと戦い、
自分に宿る漢達との出会い、クロスとの修行、そして、現在…。
C.Eで【人修羅】と呼ばれ、最終的には平和の敵と認識されて追いやられた時と比べると
本当に自分は変わったと思っていた。
今の自分があるのは自分の中に宿る数多の魂とチルノと霊夢達のおかげなのだろう。
だから自分は何らかの形でこの幻想郷に恩返しをしたいと思っていた。
まずその恩返しをする前に今の異変の解決をすることを優先し、
その後にゆっくりと恩返しをしようと思っていた…。

傷心の少年と天真爛漫な氷精
~異変調査の旅―永遠亭編―~

鈴仙「ここが永遠亭よ」
シン「亭と付くだけあってそれなりの大きさだと思ったけど…」
チルノ「でけー!!」
大妖精「ホントに大きい…」
霊夢「ホントにここは無駄にでかいわね…」
鈴仙「師匠ならこの奥に…キャッ!!」

鈴仙に案内され永遠亭に辿り着いたシン達は永遠亭の大きさにただただ驚いていた。
鈴仙はそんなシンを差し置いて永遠亭の中に入るといきなりシン達の視界から消え失せた。

シン「!?」
チルノ「鈴仙!!」
大妖精「どうやら落とし穴に落ちたようです!!」
霊夢「たくっ。心配させるんじゃないわよ!」
鈴仙「ご、ごめんなさい…ってこの落とし穴は!!」

シン達に助けられた鈴仙はシン達の視界から消え失せた原因である
落とし穴を見て誰が犯人か確信した。

鈴仙「てゐ!!アンタの仕業ね!!」
てゐ「ウサウサウサ…任務に失敗した鈴仙が悪いんだよ?」
鈴仙「それは…」
てゐ「今の師匠は失敗を許さない人なんだから諦めて私に倒されないな」

鈴仙とてゐのやり取りを聞いていたシンはひとつ引っかかる事があった。
『今の師匠は』
というフレーズにシンは鈴仙の師匠は元々はそんな人物ではなかったのだろう。
だからシンはその師匠という人物が気になった。

シン「俺はシン・アスカ。アンタらが狙っているターゲットだ」
てゐ「なんだ。きちんと連れてきているじゃないか」
シン「俺に用があるならさっさとその師匠とやらに合わせてくれ」

てゐは鈴仙がターゲットであるシンを連れてきていることに気が付き
、ある悪巧みを思いついた。

てゐ「おっけ。おっけ。じゃあ私が案内するよ。ただし…」
シン「ただし?」
てゐ「ちょっと眠ってもらうウサ!!」
シン「!」

てゐは鈴仙の手柄を横取りするためにシンと鈴仙を気絶させようと
木槌を取りだして頭部を殴ろうとした。
しかし、

シン「半人前の動きじゃ俺を捕えられないぞ?」
てゐ「!?」
シン「悪いけど眠ってもらうのはアンタだ」
てゐ「…ゑ?」
シン「シャイニング!!フィンガー!!」
てゐ「あべし!!」
シン「執念が足りなかったな」
鈴仙「てゐの不意打ちをあっさりかわした上に返り討ちにしちゃったよこの人…」
シン「じゃあ改めて案内してくれるか?」
鈴仙「は、はい!!」

シンはてゐの不意打ちを難なくかわし、逆にカウンターでてゐを返り討ちにしたシンは
改めて鈴仙に案内を頼んだ。

霊夢「それにこの兎詐欺わたし達の存在を思いっきり忘れていたわね」
大妖精「ええ。そうですね…」
チルノ「あの兎大丈夫かな…?」

シン以外のメンバーでてゐの心配をしていたのはチルノだけだった。

10分後

鈴仙「この部屋が普段師匠がいる研究室よ」
霊夢「ここに今回の異変の元凶がいるのね」
大妖精「気をつけていきましょう!」
シン「よし、みんな!行くぞ!!」
チルノ「うん!!」

鈴仙の師匠…八心永琳が普段いる研究室の前につき、
シン達は突入の準備をし、鈴仙はそれを確認したらドアをノックした。

鈴仙「師匠。師匠が指定したターゲットを連れてきました」
永琳「……入りなさい」
鈴仙「失礼します」

永琳が入っていいと言い、シン達は永琳の研究室へ入った。

シン「アンタが鈴仙の師匠か?」
永琳「あら。随分と礼儀をわきまえていないのね?【人修羅】のシン・アスカさん?」
シン「!?」
霊夢「【人修羅】?」
大妖精「なんですかその【人修羅】って?」

シンは永琳が誰にも話していない自分の過去の称号である【人修羅】をなぜ知っているのかと思った。
そして、この事を最も聞かれたくないチルノ達に聞かれてしまい、
霊夢と大妖精はその事を問いただそうとしていた。

チルノ「シン兄?」

チルノは心配そうにシンを見るが永琳は動揺するシン達を余所に話しを続けた。

永琳「あら知らなかったのかしら?【人修羅】っていうのはね。貴方達の目の前にいる殺人鬼の称号よ」
霊夢「え…?」
大妖精「シンさんが殺人鬼?」
永琳「ええ。それも女子供老人関係なく数多の人を無表情で殺した最低最悪の世紀の殺人鬼よ」
大妖精「そ、そんな…」
霊夢「それは本当なの!?シン!!」
シン「………」
永琳「あら?博麗の巫女もいたのね。なら丁度よかったわ。
   八雲紫は元々この男を人食い妖怪の餌にしようとしたのよ」
霊夢「ウソよ!!」
永琳「嘘じゃないわ。なんだったら本人に直接聞いてみたら?」
霊夢「ねえシン!こいつの言っている事は嘘よね?」
シン「………」
霊夢「黙ってないでそれは嘘だって言い返してよ!!」

霊夢は今目の前にいるシンが数多の人々を殺した殺人鬼だということを否定してほしかった。
しかし、シンは否定をせずずっと黙ったままだった。
遂に霊夢は泣き出しながらシンに近づいてシンの胸の中で泣き始めた。
シンはもう隠し通せるものではないと判断して真実を口にした。

シン「その人が言っている事は全部本当の事だ」

シンは幻想郷に来る直前に自分がしてきた事を全て話した。
家族の死別…軍隊への入隊と入隊後、数多の敵を殺してきた事…
メサイア戦役後の自分に課せられた任務…最後の戦いでの味方の裏切りと殲滅…
そして、エルレイン達の力でこの幻想郷にやってきた事…

霊夢「なんで今まで黙っていたの?」
シン「この世界に戦争の話を持ち込みたくなかったから…」
大妖精「でも。シンさんが殺人鬼だなんて…」
チルノ「………」
永琳「(フフフ…。結構動揺しているわね。このままならうまく彼を捕える大義名分ができるわ…)」

永琳は自分の情報開示によってシン達の絆を無茶苦茶にして
シンを薬の実験体にしようと画策し、あと少しの所まで来て永琳は自分の策が成功したと思った。
しかし…

チルノ「それで?」
永琳「私の話を聞いていたのかしら?この男は殺人鬼だと…」
チルノ「だからそれがどうしたの?」
永琳「噂では頭がよくなったって聞いたけど所詮は噂ね…やはりバカはバカね…」
チルノ「あたいは難しい事はわかないけどさ。それって今のシン兄に関係ないじゃん」
シン霊夢大妖精「「「!」」」
チルノ「シン兄が昔たくさんの人を殺したとか言っているけどシン兄はシン兄じゃん」
シン「そうだな…」
霊夢「ホントわたしの方がバカだったわ…。シンがわたしに言ってくれた事を忘れているなんてね…」
大妖精「シンさんはシンさんです!それ以上でもそれ以下でもありません!!」
永琳「な!?」

チルノの一言によって復活したシン達は永琳の周りを囲んでいた。
一方永琳はこんな⑨に自分の策が破られた事に動揺し、シン達に囲まれて混乱し、
永琳は自分の研究室なのに一つの星が綺麗に輝く姿を見た。

シン「さてとさっきここにある薬品を鈴仙に調べてもらったけど、どうやら妖精達を暴走させた薬は
   アンタが鈴仙に命令させて妖精達や妖怪が多く住む場所にばら撒かせた薬品と同じ物らしいな?」
永琳「うっ…」
霊夢「さあ!!」
大妖精「覚悟は出来ましたか?」
チルノ「言っとくけどもう逃げ道はあたいが塞いでおいたわよ」
永琳「う、うあ…」
シン「フルボッコにするけどいいよな?答えは聞かないけど!!」

永琳はシン達の背後にあまりにも大きな殺気を感じ、動けなくなり…

シン「石破天驚!!ゴッド!!フィンガー!!!」
チルノ「受けてみて!!あたいの全霊の拳を!!天に滅せい!!!」
霊夢「博麗!!無情苦悶拳!!!」
大妖精「シュトゥルム・ウント・ドランク!!」
永琳「うわらば!!!」

シン達にフルボッコにされ、気を失った。


1時間後

永琳「あら?私は今まで何をしていたのかしら?」
シン「眼が覚めましたか?」
永琳「え、ええ…。ただ身体の節々が痛いわ…」
シン「(そりゃ必殺技を4連発も受ければ痛いにきまってるよな…)」

永琳は眼を覚ますと自分が今まで何をしていたのか覚えていなかった。
シンは永琳の記憶が無い所を説明すると永琳は自分の行いに恥じていた。

永琳「いくら記憶に無かったとはいえそんな事をしていたなんて…」
シン「記憶が途切れる直前には何をしていたんですか?」
永琳「そういえば変わった患者の応対をしていたわね…」

シンは永琳が最後に覚えている事を話してもらい、彼女が最後に覚えていることは
変わった患者の応対をしていたのだという。
シンはその患者が怪しいと思い、その患者の特徴を聞いた。

シン「どんな患者だったんですか?」
永琳「ええっと…髪が青くて薄くてなんか誰かの名前をブツブツ言っている男と
   ピンク色の長髪の女だったわ…」
シン「(あいつらか?)」

シンはその患者の特徴を聞き、自分がC.Eに残してきた1つの心残りを思い出した。
おそらくその人物なら催眠や洗脳等たやすいことだろう。
シンは今回の異変の現況が誰なのか特定する事が出来た。

シン「情報ありがとうございました」
永琳「お詫びと言ってはなんだけど今日はここで泊っていって」
シン「ありがとうございます。それじゃあお言葉に甘えさせてもらいます」
永琳「そう言ってくれると助かるわ」

永琳から事情聴取をしたシンは永琳の提案で一晩を過ごすのだった。

翌日

鈴仙「シンさん、霊夢さん、チルノちゃん、大ちゃん。今回は本当にありがとうございました」
永琳「本当になんてお礼を言ったらどうかわからないわ…」

シン達が人里へ戻ると聞いた鈴仙達は永遠亭の玄関までシン達を送っていた。

霊夢「気にする事はないわ。わたしは博麗の巫女として異変を解決にきただけだから」
大妖精「困った時はお互い様ですよ」
永琳「てゐ。シンさん達をしっかりと人里まで送ってあげなさいね」
てゐ「わかったウサ」
チルノ「人里に戻るのは随分久しぶりだね!」
シン「ああ。あれからもう2週間近くいなかったからな…」

シン達はてゐの案内で人里まで戻るのだった。
その人里が異変の終焉の地だということを知らずに…。


オマケ シン達が永遠亭に来ている頃の輝夜

輝夜「さてと…今日はあいつとの再会だけど…」
妹紅「やっと来たな…」
輝夜「………」
妹紅「どうかしたか?」
輝夜「さっきから思っていたけど…」
妹紅「な、なんだよ!」
輝夜「貴方最近お風呂に入っていないでしょ?」
妹紅「それがどうしたんだよ?」
輝夜「よく見たら顔も少し痩せているし!」
妹紅「そ、そんなのお前には関係ないだろ!!」
輝夜「あ・り・ま・す!!今日はお弁当を作ってきたんだからお弁当食べてお風呂に入りなさい!!」

永琳には決闘とか言っている輝夜だが
実際は生活がかなりズボラな妹紅の面倒を見る為に妹紅の家に押し掛けているのだった…。

2

シン達が永遠亭から出発する少し前人里ではある騒ぎになっていた。
それは大量の妖精と妖怪達が一斉にこの人里を襲撃してきたのである。
そして、その妖精と妖怪達の中心には
人里のシンボルであるデスティニーとほぼ同じくらいの大きさの巨人が立っているのである。
妖精と妖怪は人里の門を閉めることで防ぐ事が出来る。
だがあの巨人を防ぐ方法は今の人里には無かった。
現在は霊夢が残しておいたお札と博麗神社に住む鬼、そして、
シンが留守を頼んでいたバルバトスとエルレインのおかげでなんとかしのいでいた。
バルバトスとエルレインはこの状況を唯一打開できるシンの帰還を待っていた…。

傷心の少年と天真爛漫な氷精
~異変調査の旅最終話―人里編―~

霊夢「な、なによあれ…」
大妖精「お、大きい…」

てゐの案内で人里に帰還したシン達が見た物はデスティニーと同じく鋼鉄でできた巨人だった。
霊夢と大妖精はその巨人の大きさに圧倒されていた。
そして、シンはその鋼鉄の巨人を見て頭から血の気が引いた。
この幻想郷に最も来てはいけない者達が来ていると
チルノはそんなシンを心配そうに見ていた。
シン達は事の顛末を知る為に寺子屋にいる慧音の所に向かった。

慧音「おおシン!来てくれたか!!」
エルレイン「よく無事にお戻りになりました…」
バルバトス「だが状況はぁよくぅないなぁ…」

寺子屋に着くとそこには慧音以外にもバルバトスとエルレインがいた。
再会の挨拶はそこそこにシンは今の人里の状況を尋ねた。

シン「一体何があったんですか?」
慧音「ああ…実はな…」

教師説明中…
慧音から事情を聞いた情報をまとめるとこうである。
いきなり謎の巨人が現れて人里と紅魔館をつなぐ橋を破壊
その巨人が暴走している妖精と新たに暴走した妖怪を率いて人里の前に現れ
人里にいきなり降伏勧告を行ってきて
それに反発した人里の人が公開処刑されたこと
今から3日以内に降伏しない場合はこの人里を跡形もなく消し飛ばすと宣告し
残りの猶予は後1日しかない状態だという。

慧音「と、いうことだ。旅から帰還したばかりで疲れていると思うが明日の決戦に参加してくれ」
シン「わかりました。じゃあ明日まで各自自由時間ですね」
慧音「ああ。明日の決戦に備えてくれ」
霊夢「わかったわ」
大妖精「わかりました」
チルノ「うん」
シン「やっぱりあいつらか…」
チルノ「シン兄?」
シン「いやなんでもないよ」

シンはこの異変の犯人を悟った。
あの乱世で1人の男が行方不明になったことで狂い始めた男女を
ならば彼らを止めるのは自分の役割だ。
シンはこの異変を終わらせるための準備に取り掛かった。


シン「今日は夜空が綺麗だな…」

シンはデスティニーのコックピットの中に入って計器の調整を終えて
シンはデスティニーの肩に座りながら満天の星空を見ていた。
そんなシンに一度シンの中に戻ったバルバトスとエルレインが話しかけてきた。

バルバトス『こんな所で何をしている?』
シン「ああ。バルバトスさん。それにエルレインさん」
エルレイン『夜空を眺めていたのですか?』
シン「ええ。あそこでは夜空を眺めるなんて出来ませんでしたからね…」

そこに他の漢達が会話に加わってきた。

クロス『たしかにここの夜空や自然は素晴らしいのお…』
キョウジ『私達の世界でもこのような夜空を眺められる場所など無かったからな…』
ジャギ『俺らの世界も大概だぜぇ…』
トキ『殆どの者がそのような暇などなかったしな』
レイ『俺も星空を眺めた事はあまりなかったな…』
ラオウ『俺が空を眺める暇があれば生きる手段を探す。それが世紀末であったしな…』
シン(南斗)『【力こそが正義】が俺達の居た世界の真理であったしな…』
オーディン『私の世界では戦争の直前であったからな。その様な暇は無かった…』
シン「そうなんですか…」

シンはそんな彼らの話を聞きながら夜空を眺めているとそこにチルノがやってきた。

チルノ「あっ。シン兄!いたいた!」
シン「チルノ?どうしたんだ?」
チルノ「はい!これをあげる!」

シンがチルノに何をしに来たのかと聞くとチルノは服のポケットから何かの花を渡した。

シン「これは?」
チルノ「あたいが作ったお守りだよ!」

チルノがシンに渡した物とは氷でできた花のお守りであった。

シン「そうか。ありがとなチルノ」
チルノ「えへへ~」

シンはチルノの頭をなで、チルノは満足そうな表情をしながら夜空を見ていた。

シン「じゃあ俺からもお返ししないとな…」
チルノ「なに?」
シン「俺の居た世界で拾った石を加工してペンダントにした物なんだ」
チルノ「ありがと!!」
シン「喜んでくれたなら作った甲斐があったな」

シンはチルノから貰ったお守りのお返しとして旅に出発する前にシンが作ったペンダントをチルノに渡した。
チルノはシンからプレゼントを貰って大喜びし、夜空を見上げた。

チルノ「今日は本当に夜空が綺麗だね…。北斗七星の脇の星が綺麗に見えるくらいに…」
シン「ああ。そうだな…」

チルノは今日の夜空は本当に綺麗だと言い、シンもそれに同意し、
憑依神達はその言葉を聞いて驚愕に包まれた。

ジャギ『シン!おめぇその星が見えてんのか!?』
シン「ええ。チルノも見えているようですよ」
トキ『なんということだ…』

憑依神達はその星の正体を知っていた。
その星の名は【死兆星】
その名の通り死に行く者が見ると言われている星であり、死の象徴とされている。

シン「じゃあ俺達はもう寝ますね」
ジャギ『お、おう…』
チルノ「おやすみ。みんな…」

シン達はもう眠りに行った事を確認した憑依神達は頭を抱えていた。
まさか最後の最後でシンとチルノが【死兆星】を見てしまったのである。
今の自分たちでは何もすることができない憑依神達はシンの無事を祈った。

翌日

シン『みんなは人里の守りを頼んだ!!』
チルノ「うん!!」
霊夢「任せなさい!!」
大妖精「頑張ります!!」
慧音「任せてくれ!!」

シンはデスティニーに搭乗し、今まで自分が発進する時の言葉を喋った。

シン『シン・アスカ!!デスティニー!!行きます!!!』

デスティニーは人里から飛び立ち、チルノ達はこれからやってくるであろう妖精達と妖怪達を待ち構えていた。

シン「あいつは…いた!!!」

シンは鋼鉄の巨人…ジャスティスを探すとすぐに見つかった。

アスラン『来たか…シン!!』

シンはジャスティスの中にはまったく生体反応が無い事に気がつき、
シンはある結論に辿り着いた。

シン「アスランの亡霊がジャスティスに宿ったのか!!」
アスラン『お前は…俺が討つ!!』

それはバルバトス達と同じく憑依神となってジャスティスに宿ったのである。
シンはフラッシュエッジをサーベルモードにしてジャスティスに斬りかかり、
ジャスティスもビームサーベルを抜いてこれを受け止めた。
フラッシュエッジとジャスティスのビームサーベルのビームが互いに干渉して火花を散らした。
そして、シンはジャスティスと戦いながらアスランに疑問をぶつけた。

シン「俺が目的なら何故関係のない人達まで巻き込んだ!!
   この世界の人達は戦争をするような人達じゃないのに!!」
アスラン『お前がいる世界だと言うだけで理由は十分だ!!』
シン「何を!?」
アスラン『お前がこの世界に来なければこの世界の人達も巻き込まれずに済んだだろうな』
シン「ふざけるなあああああ!!!!」

シンの疑問とは自分達とは関係なかった人妖を巻き込んだ事だった。
それに対しての反応はシンがかつての【人修羅】に戻らせるには十分すぎるものだった。
一度距離が離れた所でシンはフラッシュエッジをサーベルモードからブーメランモードにして投げたが
避けられてしまい、シンはブーメランを回収してジャスティスを追った。

シン「わかった。今のアンタは屑だ!!この世界には必要無い存在だ!!」
アスラン『お前にそのような事を言う権利があるのか?お前もたくさんの人々を殺したというのに?
     それにお前はあの作戦で死ぬ筈だった人間だ!!』
シン「そうかい!!だけどアンタはこの世界のたくさんの人達を殺した!!だから!!」

シンはアロンダイトを引き抜き、同時にジャスティスの両腕を斬り裂いた。

アスラン「なに!?」
シン「アンタはこの世界から消えるんだ!!今日!!ここで!!」

アスランはジャスティスの両腕が斬られたことに動揺し、反撃とばかりに
ビームグリフォンでデスティニーを斬り裂こうとしたがその時には両足が両断されていた。

アスラン『もうお前は死人だ!だから死人はもう死んでなきゃ!!!』

アスランは最後の苦し紛れにフォトゥルム01をサーベルモードにしてデスティニーへ突撃させた

シン「今の俺は俺の帰りを待ってくれている人達がいる!!だから俺は…俺は死なない!!」

シンはアロンダイトでフォトゥルム01を両断し、デスティニーのアロンダイトは
見事にジャスティスのコックピットに突き刺さっていた。
それに対してアスランはせめてシンを道連れにしようとし、実体化してシンに襲いかかった。
シンはデスティニーをオートパイロットモードにしてコックピットから出てナイフで応戦しようとした。
しかし、

アスラン「これでも喰らえ!!」
シン「しまった!ナイフが!!」

アスランの不意打ちの銃撃によって丸腰になった。

アスラン「死ねえ!!シン!!」
シン「(これは!?)」

シンは何か手はないかと思って左腰に手を当てるとある物がある事に気がついた。

アスランはそんなシンに止めを刺そうとしてナイフをシンに突き立てようとしたがその瞬間自分が真っ二つになっていた。

アスラン「キ、キラァァァァ…」

アスランが真っ二つになった原因…
それは紅魔館でレミリアがシンに渡したナイフを抜いたシンが
アスランを横一文字に一閃したからである。
一方アスランの亡霊は自分の敗北を理解できずに消え去った。

シン「あとは…」

シンは異変のもう1人の犯人であるラクスを探していると突然飛んできた銃弾がシンの頬を掠めた。

シン「ツッ!!」

シンは銃弾の飛んできた方向を見るとそこにはチルノを捕え、
大量の妖怪を従え、銃をシンに突き付けているラクスが見えた。

ラクス「さあ。この子を殺されたくなければナイフを手放してここで死になさい!!」
チルノ「シン兄!!あたいには構わずにこいつを…」
シン「わかった。【ナイフを手放せば】いいんだな?」
ラクス「そのとりです。さあそのナイフを捨て…」

ラクスはこの時勝ったと思った。
だが、シンは切り札を持っていた。
この瞬間シンの中に宿る種が割れた。

シン「神槍【スピア・ザ・グングニル】!!」
ラクス「!」
シン「チルノは返してもらう!!」
チルノ「シン兄!!」
ラクス「しまった!折角の人質を…」
シン「さあ覚悟はできたか?」
ラクス「なっ!!」

シンが投げたナイフがラクスの持つ銃を破壊し、シンは一気にラクスとの間合いを詰めて
チルノを解放し、ラクスをけり上げ、自分の中に宿る魂達が使う全ての技と自身が習得した技を使った。

シン「まずは!北斗羅漢撃!!」
ラクス「うぐ!!」
シン「行くぞ!北斗!!有情断迅拳!!」
ラクス「うう…」
シン「続いて!北斗羅裂撃!!」
ラクス「ひゃぶ!!」
シン「さらに!南斗獄屠拳!!」
ラクス「あぐ!!」
シン「まだだ!南斗凄気網波!!」
ラクス「ぐえ!!」
シン「次は!ダークネス!!フィンガー!!!」
ラクス「ぐふ!」
シン「逃がすかよ!シュトゥルム・ウント・ドランク!!」
ラクス「ぎゃ!」
シン「決めてやる!殺撃!!幻竜陣!!」
ラクス「へげえ!!」
シン「隙だらけだ!北斗!!百裂拳!!!」
ラクス「うぶ!!」
シン「そこだ!!プリズムフラッシャ!!」
ラクス「はが!!」
シン「微塵に砕けろ!!ジェノサイドブレイバー!!!」
ラクス「ゴキァ!!」
シン「これでトドメだ!!」
ラクス「ひっ!!」

最後にシンが放ったジェノサイトブレイバーでラクスを吹き飛ばした後シンは
一気に間合いを詰めてラクスの頭を掴み、止めに入った

シン「パルマ!!フィオキーナ!!!」
ラクス「ひでぶ!!」

シンが使える最強の技を受けたラクスの顔は消し飛び、ラクスの身体もこの世界から消え失せた。

妖精達「あれ?私達は何をしていたんだろ?」
妖怪達「そういえば変な霧を吸ってから覚えてねえな…」

ラクスとアスランが消え去ったことにより暴走していた妖精と妖怪は我に返った。

チルノ「これで…終わったの…?」
シン「ああ。これでこの異変は終わりだ」

シンとチルノは今回の異変が終わったことを確信した。
しかし、最後の最後で襲いかかってくる者がいた。

紫「残念だけど貴方の命もここまでよ」
シン「!?カハッ!!」
チルノ「え?」

いきなり現れた銃を持った金髪の女性がシンにめがけて銃弾を放ち、
銃弾はシンの心臓のある部位に直撃した。

紫「貴方を生かしておいてはこの幻想郷にとって害になるわ」
チルノ「そんな!シン兄!!」

銃を撃った金髪の女性はシンが動かなくなった事を確認するとそのまま去っていった。

チルノ「シン兄!起きてよ!!ねえ!!起きてってば!!!」

チルノはただ泣くことしかできなかった。
そこに霊夢達もやってきた。

慧音「なっ!?これは!!」
霊夢「シン?嘘よ…嘘よね!!ねえ!!起きてよ!!!」
大妖精「シンさん!?シンさん!!!」
チルノ「いやあああああああああ!!!」

慧音は目の前の惨状に凍りつき
霊夢と大妖精は倒れたシンに泣きつき
チルノは悲しみの慟哭を上げたのだった…。

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最終更新:2011年06月07日 11:05
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