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多作品小ネタ-31

1

「これで……終わりだぁ!」

――ギュオオォォン!!!

『究極超兵器、撃沈!!!』

 沈んで行く。
 異形の艦《フネ》が沈んで行く。
 いにしえの眠りより目覚めた忌まわしき兵器は、運命を切り開く鋼鉄の戦士により再び、そして二度と覚める
事のない永劫の眠りに尽かされた。

「やった……!」

 愛機の中で、少年は静かに歓喜の声をあげる。
 これが喜ばずにいられるだろうか。自身の生まれた『世界』から追放されこの地に辿り着き、流されるままに
再び戦乱の世を戦い抜いてきた少年。
 その中で出会い、どこの馬の骨ともわからぬ自分を仲間として迎え入れてくれた恩人達を、総てを滅ぼす悪夢
から少年は守り抜く事が出来たのだから。


  滅びの邪神が消え、人々はあるべき場所へと還って行く。
  それは、異なる世界より訪れた少年も同じだった。


「な……!」
「シン、体が……!」
 甲板にて、互いの無事を喜び合う少年と艦の仲間達。
 しかしそれも長くは続かず、徐々に透き通り、陽炎の如く輪郭を失っていく少年とその愛機の姿に、クルーの
間に電流の様な衝撃と動揺が走った。
 だが、そんな異常な現象に見舞われた当の本人は、慌てふためく仲間達とは対照的に、落ち着き払った様子で
柔らかな、しかし悲しさを含んだ笑みを浮かべる。
「艦長……びっくりさせてすみません。でも俺、大丈夫です。多分ですけど、向こうに『還る』時が来たんだと
思います」
 肌に感じる風の流れ。
 鼻孔に薫る空気の匂い。
 嗚呼、同じ地球である筈なのに、ここと向こうではこうも感じるものが違うのか。

 自身が姿を失う事に比例し強まっていく、少年が生まれた『世界』の気配。
 その気配に、少年は堪らない懐かしさを感じ、涙を流す。

「シン……!」
「小僧……」
「シンさん!」
「アスカ……」

 だが、己の名を呼ぶ仲間達の声を聞き、少年は少々乱暴に涙を拭い、しっかりと笑顔を浮かべる。

 これはきっと、彼らとの今生の別れだから。
 彼らとの最後は、笑顔で終わらせたかったから。

「艦長……筑波さん……ナギさん……ブラウン博士……今まで、ありがとう、ございました!」
 互いに敬礼を交わし……そして少年は、虚空に溶ける様にしてこの世界から姿を消した。





「……戻って、きたんだな」
 遠くに見える見覚えのある街の姿に、少年はほうと息を吐く。
「しかもよりにもよってって言うか、オーブかよ……」
 家族と過ごしたこの国に複雑な感情を持つ少年は、苦笑しながら辺りの景色を見渡す。
「これからどうしようかな……ザフトじゃもう除隊扱いだろうし、かといってデスティニー持ったままフラフラ
 する訳にはいかないし……そもそも俺、どのくらいこっちにいない事になってるんだ?」
 自身のこれからの身の起き方に頭を悩ませる少年。
 ともかく、久方ぶりの故郷を見聞しつつ今のこの世界がどうなっているかを調べるか。
 そう思い、一歩踏み出したその足は、上空から吹き付ける突風のせいで地面に縫い止められた。

「な、なんだ!?」

 今の風は自然のものではなく、何らかの飛翔体が頭上を通過した時のものだと感じ取り、少年は慌てて空を見
上げる。

  そこにあったのは、『ここにあってはいけないもの』の姿だった。

「なん……で……」

  天に舞い踊るは、双頭の始祖鳥。
  羽毛の代わりに鋼鉄の装甲と無数の兵器を搭載した巨大な怪物。

「なんで、あいつが……!?」

  その名は超巨大双頭爆撃機、『アルケオプテリクス』
  つい先程まで居た世界で、少年が死闘を演じた事のある相手だった。

「…………!」
 呆けた様に通り過ぎる始祖鳥を眺めていた少年だったが、それが市街地に向かっている事に気付いた途端、そ
の表情が戦士のそれへと一変する。
「なんであいつがいるのかはわからないけど……!」
 相手の馬鹿げた火力は、あちらの世界で十二分に体験している。
 国土の狭いこの国《オーブ》では、おそらく本島全てが焦土と化すのに十分とかかるまい。

  脳裏に浮かぶ、家族を失ったあの瞬間の光景。

 少年は拳を握り締め、背後に鎮座していた相棒へと乗り込む。
 普段通り正常に立ち上がる機体のシステムにそれでも苛立ちを感じつつ、FCS起動と同時にアルケオプテリク
スを捕捉。
 展開したM2000GXのトリガーを引き絞ろうとし……
「そんな……!」
 望遠カメラが映し出した、オーブの近海に浮かぶモノ達の姿に絶句する。



  女王蟻の如く体内から無数の小型艇を吐き出すは、超巨大強襲揚陸艦『デュアルクレイター』
  四足を生やし奇妙な軌跡を描いて雷雲を呼び寄せるのは、超巨大攻撃機『フォーゲル・シュメーラ』
  辺りの海水を凍結させそれらを自身の鎧へと仕立て上げているのは、超巨大氷山空母『ハボクック』
  艦首に備え付けられた二つのドリルが獰猛な唸り声をあげているのは、超巨大ドリル戦艦『アラハバキ』
  両翼として生えた飛行甲板から無数の戦闘機を飛び立たせているのは、超巨大航空戦艦『ムスペルヘイム』



  そしてそれらよりも遙か遠くの洋上に浮かぶのは――――


「やめ……っ! あああぁっ!!」

 『それ』から放たれた漆黒の雷球。
 その雷球がオーブの市街地に落ちた途端。
 凄まじいエネルギーが解放され暴風が巻き起こり、デスティニーの身体を揺らす。
 そしてその暴風が収まる頃には……

「あ……あああ……」

 市街地は……いや、市街地のあった地面毎、『何もかも』が消え去っていた。
 漆黒の雷球……反物質弾が、消滅の文字通りに今そこにあった筈の島の一部を消し飛ばしたのだ。

 少年の瞳が怒りに染まる。
 複雑な感情を抱いていたとは言え故郷は故郷だ。
 ましてや罪もない人々がその命を奪われたのならば、少年の怒りに火が衝かない訳がない。

「ガアアアアアアア!!」
 ケダモノ染みた叫びをあげ、少年は破壊者に向け愛機を飛翔させる。
 進路を塞ぐ邪魔物どもを尽く斬り落とし、撃ち抜き、少年は翔ける。
 敵意殺意を振り乱し自らに向け迫り来る少年の姿に、『それ』――――究極超兵器『フィンブルヴィンデル』
は、艦体にある無数の瞳の様な砲口をグニャリと歪ませる。
 その様はまるで、心乱す少年の姿を嘲笑っているかのようであった………………………

2

虎「バニーと言われたので連れて来たぜ!」
兎「僕の名前はバーナビーです!!」
シン「なんだかんだ言いつつ来てはくれるんですね」
虎「バニースーツは着てくれなかったけどな」
シン「誰得ですか」
虎「なるほど、自分の方が似合うと」
シン「えっ」
兎「そこまで自信があるのなら着てもらいましょうか」ガシッ
シン「えっ」

アニエス(二人とも計算通りね)
その後、ヒーローTVは番組始まって以来の最大瞬間視聴率を叩きだしたというー

3

ギャーギャーワーワーケンケンゴウゴウ

クロノ「まずいな、彼女達の雰囲気が険悪になってきた…このままだと本当に一区画の寿命がマッハなんだが…」
紫「あらお困りのようですわね、それならこういうのはどうかしら?」ゴニョゴニョ…


文「という訳で始まりました、多元世界ヒロイン争奪エクストリームバーサス!
  時空管理局・ボーダー商事・有澤重工その他多くの協賛各社の協力の元執り行われます!
  ルールは簡単!設定されたフィールド内で2on2での戦闘を行い、最後まで立っていたタッグの勝利!
  戦闘力が無い貴女にも今なら各種武器及び飛行用装備を運営本部にてお貸ししております。ぜひ飛び入り参加を!
  尚、戦闘に使用される武装や魔法等は全て非殺傷設定です、ご安心下さい!万が一の時もピチュるだけ!」


シン「どうしてこうなった…」←優勝の副賞として簀巻き状態

4

上司にドリームクラブに連れてこられたシン・アスカ。
だが馴染めない。
花を守りたいがため、力を求めた少年には。
理想を抱きたい、今だ青い心を持つ思春期には。
馴染めようはずもなかった。
酔った振りをして、一人になりたくてトイレへと向かう。
トイレへと向かう振りをして裏口から外へ出ようとする。
ほんの少しでいい、アルコールで火照った顔と体を路地裏の冷たい風で冷ましたい。
上司は上機嫌だ。自分はいなくてもいいだろう。
と浅はかな考えを強引に正当化。
それは若さというよりはホステスの立場を考えぬ無知ゆえ、というべきか。
ガチャ、と少し冷たく重いドアを開け、外に立つ。
「ふう・・・・」
とため息。予想通り少し臭うが冷たい風が気持ちい。
「・・・・」
何をやっているのだろう。
と、一人寂しく自問する。
たまの休日の夜なのにもったいない。明日からはまた、この命が安くなる場所に行かねばならないというのに・・・・。
カサカサと焦げ茶色の枯葉が冷たい風に踊らされて暗い目の前を横切る。
「・・・・・・・・戻るか」
そこでようやく戻ろうという気になる。
自分を気にかけてくれた上司のためにも。
ノリの悪い自分を楽しませてくれようとしたあのホステスのためにも。
自分のわがままのために踏みにじってはいけない。
そう気づいて思った。
思った矢先――
「楽しめませんか? お客様」
目の前から女性の声が聞こえた。
銀髪の・・・・ああ、あの受付の女の子だ。
優しい声だと思った。
本来ならば責められてもしょうがないのに。
スカートはいてはいなくても、わずかな銀色の月の光というアクセサリを身にまとった彼女は、やっぱり優しく静かにキレイだった。
「・・・・」
言葉に出ない。
言葉に出せない。
そんな彼女の魅力に息をのむ。
息をすることを忘れた。
「あの・・お客様?」
彼女の声で、ハッと我に返る。
「当店ではお楽しみできませんか?」
ほんの少し困った顔の彼女はなんていうか・・・・チャーミング? という言葉が適しているのだろうか?
その顔は先ほどの刹那の女神のような神秘さとはまた違った魅力がある。
「なんていうか・・その・・・・」
自分の男としての恰好悪さに失望しながら、こういうお店には初めて来たので、とい口下手に説明する。
「でしたら、ここで、私で良ければ使命してもらえませんか? 初回のお客様なので料金はサービスさせていただきますよ」
にこっ、と柔く笑ってくれた。
「ははっ。夢、みたいですね」
「ここはドリームクラブ。良い夢を見る場所ですから。お客様に寂しそうな顔はさせません」
「じゃあ・・・」
そこでようやく、
「お願いします。あ、名前は――」
「シン・アスカ様ですね。どのようにお呼びしましょうか?」
「じゃ、シンで」
自分の顔が久しぶりに笑っていることに気づく。
短い時間。
夢のような時間だった。
酔いしれた夢だった。


時間が経ち。
上司と一緒に店を出た。
「どこに行っていたんだ?」と聞く上司に、「秘密です」と答える。
はにかんだシンを見て上司は、「やれやれ」と気分よく呟く。
上司と別れた帰り道。
明後日なんて先のことなんかわからない身分だが。
来週また来ようと思った。
彼女を思い出して夜空を見上げると、真ん丸と煌めく月はそこにあった。
月がそこに、全てにたいして優しく―――。

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最終更新:2013年04月20日 15:43
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