シン「君が渋谷凛さん、だね。765プロへようこそ」
凛「は、はい。よろしくお願いします」
シン「それじゃあ、早速だけど皆に紹介したいから事務所に入ろうか」
凛「(と、とうとうこの時が)」
シン「さぁ、どうぞ。このドアを開ければ、我が765プロだ」
凛「はい!(よ、よし。行くぞ…ッ!!)」
その時、凛の目の前にはドアというより門といった方が良い入口が現れた。
なんのことかと思うかもしれないが、なんの事はない。
実際にはそんな門は存在せず、今現れているのはあくまでも凛の中のイメージに過ぎず、
凛もその事は理解していた。が、しかし………
凛「(こ、この門を潜れと…、こんなところで、まさか!!)」
凛が見えている門…それ自体はたんなるイメージに過ぎないが、それこそ実は生死の境界線。
それこそ、一度潜れば命に関わる戦場へと身をゆだねる事になる。
凛はシンの方に目を向ける。そうするとシンはニコニコと笑顔を変わらず浮かべるだけで
変わらないように見えるが。
凛「(こ、この男。私を試しているの?)」
シン「(この様子…『あれ』が見えているようだが、退くのかそれとも…)」
シンも凛を見ていた、彼女が逸材であるという事は何となく見抜くことは出来たが、
それとこれとは話が別。何しろ潜る事さえできなければデビューなぞは無理なのだから。
凛「(くっ、甘く見るんじゃ…ないっての!!)」
シン「(ほぉっ)」
凛は意を決するとドアノブに手をかけ一気にその扉を押し開いた。
シン「(成程、そうでなくっちゃな。だけどな、渋谷。これはまだ始まりに過ぎない。
これから先の困難にどう立ち向かって行くか…見届けさせてもらうぜ。)」
そして、自分もさらなる高みへ…
そう決心するとシンも凛の後に続き事務所内へと歩みを進めるのであった。
凛「(よし…いくぞ!)
ガチャッ
凛「ん?んんっ!?(ドアノブが回らない!?)」
(ドアの裏側)
真「(ふふっ)」←軽くドアノブを握っている
最終更新:2017年02月11日 21:06