<新たなる剣?>
レイ 「シン、お前はデスティニーに満足してるか?」
シン 「ぶっ!?」
伝説 「ふむ、これが所謂『コーヒー噴いた』というものか。理解した」
シン 「んなもん理解しなくていい! つかレイ! 藪から棒になんだよその質問は!」
レイ 「すまん、言葉が足りなかった。デスティニーの性能に満足しているのか、ということを知りたかったのだが」
シン 「……あぁ、そゆこと」
伝説 「? 他にどんな意図を感じたのだ?」
シン 「聞くな……でもそんなこと言われてもなぁ、特に不満はないぞ? OSから何からチューンしたし」
レイ 「甘いな、そんな考えではこの先生き残ることはできないぞ」
シン 「先生? きのこる?」
伝説 「確かに、主の言うとおりだ。現状ですら我々MSを遥かに凌駕する存在が溢れかえっている、デスティニー
がいかに高性能とはいえそれはこの世界での話だ」
シン 「それはそうかもしれないけど……俺にどうしろと?」
レイ 「俺の方で密かに候補を探しておいた。まずはそれからチェックしてくれ」
シン 「やけに用意周到だなオイ……でもデス子に知られたらとんでもないことになるぞ?(主に俺が)」
伝説 「デスティニーなら先ほどから食堂でコック一同を過労死させかねない勢いで食事を続けているが」
シン 「いや止めろよ! もうとんでもないことが起こってるのかよ!? 俺の預かり知らないとこで!」
レイ 「いや、これは好都合だ。早く格納庫へ向かうぞ。その状況では最早手遅れだろう」
シン 「い、いいのか!? それでいいのか!?」
レ・伝『気にするな、俺(私)は気にしない』
シン 「憎たらしいほどに相性が良いなお前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
レイ 「さて、着いたぞ」
シン 「……俺は引きずられて着たんだけどな。そりゃもう燃えるゴミのよーに粗雑な扱いで」
レイ 「さて、まずはあれだ」
シン 「シカトっ!?」
レイ 「LEVでありながらオービタルフレームに匹敵する性能を持った可変機、強襲に向いた機体だ。そういう
意味ではお前とはあまりあまり相性がよくないな」
シン 「あ~、なんかそこかしこから『出ると思ったよ』って声が聞こえる気がするんだけど」
伝説 「シン、細かいことを気にしていてはヒトは成長できないぞ」
シン 「なんでMSにそんな説教を食らわないといけないんだ……まぁそれはともかくこの機体だけどさ」
レイ 「む?」
シン 「後半に出番がなくなるとか、軽くかませになるとか、そんなのはないよな?」
レ・伝『…………』
シン 「なんで黙るの!?」
レイ 「さて、次の機体だが」
シン 「またスルーかよ!」
レイ 「VF-1の試作シリーズの一つだな。急ごしらえとはいえ対異星人用に開発された機体だ」
シン 「地形や状況に合わせて三形態に変形するのか……」
伝説 「高度な状況判断能力が必要のようだが、シンなら乗りこなせるのではないか?」
レイ 「エンジンの問題で航続距離が極端に短いことと、操縦性も良いとは言えないのが難点だな。それと……」
シン 「?」
レイ 「『主役なのに影が薄くなる』という効果が、」
シン 「さー次行ってみよぅ!」
シン 「無理」
伝説 「早いな」
シン 「そもそも六人乗りじゃないかよコイツは!」
レイ 「安心しろ、今のところルルーシュとステラ、ティアナまでは人員を確保している。やったな、あと二人だ」
シン 「俺だけの問題じゃなくなってるから! つかどうせ乗れても俺は足だろ!?」
伝説 「不満なのか?」
シン 「役割がミサイルで弾幕張るくらいしかないだろうがっ!」
伝説 「優柔不断な男だな君は」
シン 「もう何とでも言え……」
シン 「……おいレイ」
レイ 「これもまた対異星人に造られた兵器だな。サイズはMSとさほど変わらないがレーザーにミサイル、ドリル
やバーナー等の豊富な兵装がある」
シン 「おいってば」
レイ 「単純な打撃、つまりパンチでも驚異的な威力を発揮する。ほぼ接近戦に特化した機体と言っていいだろう。
操縦はコントローラーによる遠隔操作になるが、慣れれば問題はない。それに……」
シン 「聞けよ!」
レイ 「なんだ? まだ説明が終わってないんだが」
シン 「このジェネシスモードってのは何だ?」
伝説 「緊急時に任意で発動可能な形態だとマニュアルにあるが。3分間しか活動できなくなる変わりに大幅に
出力が上がるらしいな」
シン 「……『人類種滅殺形態』とかさらっと書いてあるんだが」
レイ 「何?……あぁすまない、これは俺のマニュアルだった。気にするな、俺は気にしない」
シン 「気にするよ! メチャクチャするよ! お前は俺に何をさせるつもりだ!?」
レイ 「だから気にするなと言っているだろう。それと、これと似た青いロボットが現れた時は迷わず戦え」
シン 「なにやらマズイ遺伝子でも覚醒してやがりませんか!? あぁもうコイツもパスだパス!」
レイ 「――チッ」
シン 「本気で悔しそうな舌打ちをするなっ!」
伝説 「……今回はツッコミが激しいな」
シン 「当たり前だ! 何の因果で人類滅亡の片棒を担がなきゃなんないんだよ!?」
伝説 「私に聞かれてもな」
レイ 「結局すべて駄目だったか」
伝説 「まさかここまで決断力のない男とは思わなかったよ」
シン 「酷い言われようだな俺……というかさ、他の機体なんて必要ないって」
レイ 「ほう?」
シン 「なんだかんだでさ、デス子とならどんな状況でも生き残れそうな気がするんだよ。アイツ以上に連携取れ
そうな奴もいないしな」
伝説 「…………」
シン 「まぁアイツは年がら年中冬眠に備えるクマかってくらいよく食うし腹ペコ時に近くにいたら俺すらも食おうと
する捕食者(プレデター)だしなんかルナと話してたら光の翼出しながら突っ込んでくるし朝起きたら寝床
間違えたのかいつの間にか俺のベッドの中に入ってたりするうっかりな奴だけどさ、それでもアイツは……
ってどうした? 二人とも」
レイ 「いや、ただ毎度の事ながらお前は間が悪いな、とな」
伝説 「とりあえず、振り向く前に覚悟を決めておくことを薦めておくよ」
シン 「は? 振り向くって……」
運命 「私のこの手が光って唸るっ!!」
シン 「うぉっ!? デスぶべらっ!」
運命 「マスターのバカァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
レイ 「直撃か。しかし50mの距離を一気に詰めるとは中々の突進力だ」
伝説 (……もう少し時間があればせいぜい「良いパートナー」くらいは言えただろうにな。まぁわざわざ遠くで
聞き耳を立てていたデスティニーもデスティニーか。しかし、確かにあの二人の相性は確かなようだな)
伝説 「まったく、本当に不器用なコンビだな」
シン 「か、感慨深げに呟いてないで……助けろよ、ガクッ」
ちなみに格納庫が無断で使用されていたことが発覚し、その責任はその場で気絶していたシンにすべて押し付けられ、
食堂の一件によるデスティニーの監督不行届と合わせて大量の始末書を書かされることとなった。
シン 「ふざけんなよレイぃぃぃぃぃぃっ!!」
伝説 「そう叫ぶな。早く始末書を済ませるんだな、主の事もあることだし手は貸そう」
最終更新:2008年07月25日 17:19