※アニメ、ナイトウィザード最終回後のお話です。
※時間軸は気にしないで下さい。
「……俺が蕎麦屋だ」(訳:天ぷらそば二人前おまち)
大晦日の秋葉原。
今年最後の日という事もあってか街も人もやたら活気がある……ような気がする。
そんな中、俺は何をしているかというと。
「いやー今年も忙しかったなー」
「……ほんとになぁ」
バッタリ会った柊と一緒にそばを食っていた。
店でなく、人気ゼロな場所でふと見つけた屋台にて。
「アンゼロットに聞いたけど……何かこっち大変だったらしいな」
「ああ。まあでもエリスも無事だったし、俺も卒業できたしな」
「悪いな。一番忙しい時に手貸せなくて」
「ま、しょうがねえよ。お前も任務だったんだろ? しかも別の世界で」
「任務というか――――天災というか。お詫びを兼ねて海老天進呈」
「お、サンキュー」
「けど柊がヒマそうなのは意外だったな。赤羽さんとこに居るかと思った」
「ああ、アイツん家神社だから忙しいんだってよ」
世間話をしながら男二人でずぞぞーっとそばをすする。
寂しい光景に見えるかもしれないが――これ、割と平和な光景です。
「まあ来年も――」
と、柊が何かを言おうとした時に。
「そ・の・ま・え・に。柊さん、次の任務でーす♪」
「「ぶ――ッ!!」」
突然登場した人物を見た瞬間、噴出す俺と柊。
客席はさんだ屋台の向こう側には何時の間にかアンゼロットの姿が!!
先程まで確かに屋台を運営していたのは同世代の少年だったのに!!
余談だが俺と柊が噴出したそばのつゆはロンギヌスに完璧にガードされている。
「何時の間に入れ替わあああぁぁぁ――!!」
台詞を言い終わる前に何かに吊り上げられるように上昇していく柊。
相変わらずヤツには拒否権がない。
「がんばれよー」
とりあえず見送りの言葉を送っておく。もう聞こえてないかもしれないが。
「ちなみにシンさんにも次の任務があります」
「へ?」
間抜けな声で聞き返した俺に、アンゼロットが数枚の紙を差し出す。
適当にとった一枚目には無機質な一文のみが記されていた。
『はよ帰って来い 八神家』
……頭痛がして来た。
他の紙は今まで会った人や関わってきた組織からの
新年会のお知らせだらけ。
「――いや。俺にどうしろと?」
頭を抱えつつ、アンゼロットに一応聞いてみた。
まあこれからどうなるかは大体予想が付いてるんだけど。
「出来うる限りこれらに出席してください。前みたいに暴走してこの世界に渡ってこられると厄介なので」
「ですよねー」
「それでは、私は柊さんのウォッチに戻りますので――良いお年を」
連れのロンギヌスを引き連れ、愛用のリムジンで去っていくアンゼロット。
「……デスティニー」
『……何故でしょうか。凄い久し振りに出てこれたような気が』
相棒が何か言っているが気にしない。
新年まで後数時間だが……休んでいる暇は無さそうだ。
どうあやら年越しはあちこち飛び回っている最中になりそうだ。
「さーて。行くか――――!!」
『イエッサァ、マスタ――!!』
来年は平和だといいなぁと淡い希望を抱きつつ、高らかに宣言した。
最終更新:2008年08月01日 13:40