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愛のエプロン

とある日の六課、シンの「そういや手作り弁当って最近食ってないな」の一言から料理大会が開かれる事になった。
シン「・・・・審査員は俺だけか」
他の男衆は遠巻きで頑張れーと他人事である。
スバル「なんだシン、やる気なさそうだね。」
シン「(そりゃあ、この人達が作るものだ。こうもなるだろう。」
はやて「料理はすでに出来とるで、ささご賞味あれや」
なのは「まって、その前に誰が先に食べさせるのか決めないと。」
ティアナ「そうですね」
シン「ああ、もう勝手にしてくれ」
というわけで、食わせる順番はくじ引きで決める事になった。その結果
1.なのは
2.はやて
3.シグナム
4.ヴィータ
5.シャマル
6.ティアナ
7.スバル
8.フェイト
となった、ちなみにキャロはまだお子様という事で参加せず。ヴィヴィオはいわずもがな。
シン「(やばそうなのはシグナムさん、ヴィータ、スバルあたりだな)」
シンはとんでも料理が出てきませんようにと神に祈った。

なのは「それじゃあ、私からー」
まるで愛のエプロンようなハート型にあしらってあるエプロンを身に付けなのはが料理を持って来る。
シン「(意外や意外で大穴だったりして)」
シンはそう思いながら蓋を開けた、そこには食欲をそそる赤に染められたナポリタンが。
シン「へぇ、おいしそう」

なのは「えへへ、一応喫茶店の娘だからね。お父さん達には適わないけど。」
つるると頂き味わう、濃くはなくしつこくはない難点をあげると少し味が薄いところか。
とはいえ、家庭的な味であり。まだ家族が健在だった頃を少し思い出して、泣きそうになった。
なのは「シン・・・?」
シン「いや、何でもないです。上手いです。」
なのは「やった♪」

次ははやて、最初から良い物が出てきただけにこれは厳しいところ。出された料理は豚の生姜焼き。
シン「あ、これもうまそう」
はやて「こうみえて家事仕事は得意なんよー」
早速一口ぱくり。
シン「ウーン、ご飯が欲しいな」
一品料理勝負なので、豚の生姜焼きだけだがさすがにシンもご飯が欲しくなった。
シン「いや、なかなかですよ。これ」
はやて「ほんま!?(最近出し抜かれ気味やったからな、ここらで挽回や)」
これも当然高評価、既にシンは満足そうだが(シンの)勝負はここから。

シン「(次は立て続けにヴォルケンズか…)」
不意にトリプラーという単語が頭を掠める。
シグナム「まずは先に謝っておく。すまん。」
シグナムのはいきなり謝罪から始まった、エプロン姿が意外と似合っているのだがこれはいただけない。
料理が出される、そこにはなんと。ぶつ切りに切られ、焦げ目のついた魚の切り身が。どうやら魚の塩
焼きにチャレンジした模様だった。
シグナム「刃物の扱いは慣れてるはずなのだがな」
2枚か3枚に卸そうとしたのだろうか、ただ魚は上手く捌けないと大変な事になるのは周知の事実。
結局諦めてバラバラにしたのだろう。
シン「(頑張ったってのはわかるんだけどなー)」
シグナムの指先にはバンソウコが巻かれているのを見て、その苦労が窺い知れた。
シン「(喰わんわけにはいかんよな、南無三!)」
パクリ
シン「う、焼き加減が。生だったり焼きすぎだったり。」
シグナム「その、すまん。」
シン「い、いえ。そのお気持ちだけで嬉しいです。」
なんとか完食、シンの明日の腹具合が心配だ。

次はヴィータの番。
シン「(スバルと並んでの本命が来たか)」
今回の企画の大本命と言える人物だけにどんな料理を作ってきたか戦々恐々だ。
ヴィータ「ほらよ、これはどうだぁ!」
出された料理は、ステーキだった。
シン「お、シンプルな」
ヴィータ「手ぇ込んでんの作れねぇからよ、ソースも作れねぇから塩コショウで勝負だ。」
ステーキにナイフを入れる、すんなりとナイフが通る。
シン「焼き加減も良さそうだな、(パク)びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛ぃ゛」
焼き加減もさることながら、柔らかさとシンプルな肉の旨みについ声をあげる。前の料理が前の料理だっただけにさらになのだろう。
ヴィータ「へへ、けっこーたたくの苦労したんだぜ。」
グラーフアイゼン片手にヴィータが誇らしげに言う。意外と高評価のヴィータに続き、シャマル。

シン「(一番まともそうな人が来たが)」
シャマル「はい、これです。」
出された料理はカレー…?いや、カレー汁だった。
シン「これは……」
シャマル「食べて(はぁと)」
シン「南無三!」
カレー汁を一気にかっこむシン、なんとか米で味を消そうとするがシャマルのカレーは薄いだけでなく
何か酸っぱく、変な味が口に広がる。
シン「・・・・ご、ご馳走様・・・・」
何とか完食、心なしか顔が紫色になっている。気がつくと隣に人化したザフィーラがシンの肩に手を乗せている。
『お前は漢だよ』、『後で玉葱を食わせてやる』、漢同士のアイコンタクトだった。

ティアナの番、料理はオムライス。
シン「うん、美味い。美味いよ。」
実際は味付けが少し薄いのだがシャマルの後だったので美味しく感じられたのだろうか、とりあえず表現
があからさまだったのでシャマルは後でシンに試薬の実験台になってもらおうと心に決めた。

次、スバルの番がやってきた。
シン「(こ、この雰囲気は。間違いないこいつが『ラスボス』だ!)」
何故か周りの空気が固くなる、男衆、そしてその他参加者からは『シン、君の事はわすれない』の幕があげられた。
シン「(ちっきしょう、完全他人事だと思いやがって)」
スバル「はい、私のはこれだ!」
シン「んん?これって」
出された料理は○清カップヌードル。
スバル「ああ、もう3分たってるから。はやく食べないとのびちゃうよ」
シン「ああ、うん。」
ズゾゾゾゾと麺をすする音が静かな会場内に響く。
シン「(むなしい)」
とりあえず、スバルの評価は対象外となった。

最後、フェイトの番がやってきた。
シン「(うーん、フェイトさんか。でも隊長たちの料理は美味かったし便乗して料理してるだろうから期待できるかな?)」
フェイト「はい、飲んで」
出された料理はなんと緑茶。
シン「飲み物じゃん」
フェイト「もう食べ飽きたでしょ、そろそろお茶がほしいかなと」
シン「う、ま、まぁ。もうそろそろお茶がほしいかなーって思ってたところですけど」

なのは「(やられたっなの)」
はやて「(最後の最後でおいしいとこかっさらう気や!)」
ティアナ「(こういう時こそ便乗だろ!)」
フェイト「(たまには、ね)」

周りの女性陣からしてやられた感がただよってくる。
シン「じゃあ、いただきまーす。(ゴクッ)ブーーーー」
いきなり緑茶を噴出すシン。
フェイト「あれ?」
シン「あっまぁーーー、なんなんすか。これ。」
フェイト「おかしいな?母さんにはけっこー褒められたのに」
ハラウオン家特製緑茶は常人にとっては劇薬であった。
シン「あー、これでようやっと終わりか」
なのは「それじゃあ、誰が一番なのか決め手」
シン「そうでしたね、うーん、誰にしようかなー」

ヴィオ「シンパパー」
シンに向かってヴィヴィオが飛び込んでくる、どこか泥だらけなのが気になるところだが。
シン「わ、どうした。ヴィヴィオ」
ヴィオ「私も作ったのー」
嫌な予感がシンの背中を駆け巡る。
ヴィオ「じゃーん、召し上がれ♪」
シン「(やっぱ、泥団子)」
ヴィオの両手にはおそらくシンに食べさせる為に作った泥団子が。
ヴィオ「シンパパは食べてくれないの?」
目に涙を溜めてヴィヴィオが訴える。シンはふっと笑顔を見せ。
シン「いーたーだーきーます」
泥団子を完食し、白く燃え尽きたシンに気がつけば場内の六課メンバーは敬礼をしていた。
シン、君の笑顔は忘れない。君の雄姿今後も六課内で語り継がれるであろう。





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最終更新:2008年08月01日 20:09
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