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なのは単発-02

「いって……」

シンは痛みに呻きながらも、自分の上に何かが乗っていることを感じ取った。
有り体に言えば、重い。

「ったく、誰だよ……」

ぼやきながら、自分の上にいる人物を見ようと目を開ける。
真っ白なナニかがシンの視界に飛び込んできた。

「……」

あまりの出来事に思わず固まるシン。
その白いナニかに包まれているものは、形の整った、桃。
いわゆるパンツ。下着。あるいはショーツ。

「い、いたたた……」
「!」

シンの上に乗っていた少女が反応を見せる。
それに気付いたシンは慌てて目を閉じた。

「ティア、大丈夫?」
「お、お兄ちゃん、平気?」

横からマユと青い髪の少女が、心配そうにそれぞれの相方へ声を掛ける。

「へ、平気よ……」
「あ、ああ、なんとかな……」

シンと、ティアと呼ばれた燈色の髪の少女もそれを受け、それぞれの相方に返事をする。
派手に衝突したと言うのに、この二人、実に頑丈である。
ところで、シンは今地獄にいる。
具体的に言うなら、やわらかい二つの塊が押し付けられている。
さらに女の子の匂いもして、正直たまりません、状態なのだ。

「ティア、そろそろどいた方がいいんじゃない?」
「え? ……あ!」

シンが色々なものと戦っている間、少女はようやく下敷きにしているシンに気付く。
それと同時に、今の体勢にも気付いた。

「……っ!」

一瞬で真っ赤になる少女。
だって今の体勢、いわゆる六十九なんだもの。はしたない。
(わからないいいこは おとうさんにきいてみよう!)

飛び跳ねるかのようにシンの上から降りる少女。
ようやく地獄から開放され、ホッとしたもののちょっと残念なシン。

「ごめん、悪かったよ」
「いえ、こちらこそすみません」

いやいや俺が……
いえいえ私が……
いやいやいや俺が……
いえいえいえ私が……

(中略)

「俺が悪かったって言ってるだろ!」
「こっちが悪かったって言ってんでしょ!」

何で喧嘩してんだこの二人。

俺が、あたしが、俺が、あたしが!
責任の奪い合いはヒートアップしていく。

「あ、じゃああたしが……」(やらなければいけない気がして
『どうぞどうぞ』(やらなければいけry
「本当に何やってるの……?」(心底呆れて

ところでリアルの時間的にはもう何ヶ月たったか覚えていないが、読者の皆様は覚えているだろうか。
彼らは遅刻ギリギリだと言うことに。

つまり、鐘が鳴った。遅刻確定の証が。
それと同時に閉まる校門。

『あ……』

慌てて校門の前に行く四人。だが無情にも鳴り続ける鐘、閉まった門。
門の向こう側、無表情で四人を見つめるナタル・バジルール先生。(生徒指導担当)

「シン・アスカ、マユ・アスカ、遅刻だ」

無情な声も響いた。
皆勤狙ってたのに……と崩れ落ちるマユ。

「……そこの二人。転校生のスバル・ナカジマとティアナ・ランスターだな?」
「え、あ、はい!」
「そ、そうです!」

もしかしたら特別見逃してくれるかも?
そんな淡い期待を抱いた二人であったが……

「では遅刻だ。四人とも、次からはもっと早く来ることだな」

やっぱり無情な声が響いた。
転校初日から……と崩れ落ちるティアナ。

「……まぁ、しょうがないよな」
「……うん、しょうがないよね」

遅刻してもあまり気にしないシンとスバルであった。
ちなみにスバルは「アンタの所為でしょ!?」という言葉を聞かなかったことにした。

つづく





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最終更新:2008年09月12日 18:07
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