<inferno>
――『ミライハオワリノミチ』
――嘆くセイジャが説けば
――すぐ抱きしめてくれた
――だけどどうして泣くの?……
シン「……二人とも、あまり歌い慣れていない種類の曲ですけどかなりいいですね」
P 「正直、雪歩にはちょっと早いかと思ったけど、なかなか頑張ってるなぁ」
――全て 燃える愛になれ 赤裸に今焦がして
――私が守ってあげる
――全て 燃えて灰になれ それがこの世の自由か
――貴方が微笑むなら
――愛じゃなくても 愛してる
P 「……よし、OKだ。二人ともこっちに来てくれ」
千早『はい』
雪歩『は、はいぃ……』
シン「これで新曲はバッチリですね」
P 「あとはもうひとつの方だけだね。全員で歌うからちょっと手間取るだろうけど……あ、シン君。
俺はちょっとディレクターと話があるから、すまないけど二人のこと頼むよ」
シン「はい、わかりました」
――ガチャッ。
千早「お疲れ様です」
雪歩「お、おつかれさまですぅ」
シン「二人ともおつかれ……って、大丈夫か雪歩? すごい汗かいてるけど」
雪歩「だ、だって私なんかと千早ちゃんが一緒に歌うなんて……緊張しっぱなしでどう歌ったかも
もう覚えてないですよ~」
シン「大丈夫だって。ここで聞いてたけど雪歩も負けてなかったぞ」
千早「私も歌いながらチェックしてたけど……しっかりと声も伸びていたし、とても合わせやすかったわ」
雪歩「そ、そうですか。あ、で、でも今さら震えが……」
シン「大丈夫か?」
そう言いながらシンは、そっと雪歩の手を取った。
雪歩「ふぇ……!?」
シン「あ~、確かにちょっと震えてるな。まぁ収録は終わったし、少しは落ち着いて……ん?
なんかさらに震えが酷くなってだんだん熱くなってきたような」
雪歩「だ、だだだだだ大丈夫ですっ! もう平気ですからっ!」
シン「え? でも、」
雪歩「だ、大丈夫ですから……手を離してください~~~!」
シン「……あ! 悪い!」
慌てて手を離すシンだったが、雪歩は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
シン「あ、う……」
千早「…………」
助けを求めて千早を見るシンだったが、何故か冷ややかな視線が返ってきた。
シン「ち、千早?」
千早「……私は、」
シン「え?」
千早「私の歌は、どうだった?」
シン「どうって、いつもどおり良かったけど……?」
唐突に投げかけられた質問にシンは反射的に答えるが、それでも千早は不満そうだった。
千早「良かったということは、えらいということ?」
シン「えらい? まぁ、そう言えるとは思うけど……」
千早「え、えらい人は……褒めるのが礼儀じゃ?」
は? と聞き返すシンの前で千早はわずかに頬を染めながら少しだけ頭を下げた。
シン「えー、と?」
なんとなく、何をしてほしいのかを察したシンは千早の頭をそっと撫でた。
千早「あ……」
シン「こ、これでいいのか?」
千早「え、えぇ(こういうのも、たまには……)」
P 「むう、戻ってみたらなんだか妙に雰囲気に……とりあえず真っ赤になって俯いてる雪歩を
お持ち帰り……もとい保護しとくか」
――ピリリリリリリリ……
P 「ん? 電話が……非通知? いったい誰だ?」
――ピッ。
P 「はい、もしもし……」
(のヮの) ミテマスヨーミテマスヨー
P 「ひ ぎ ぃ ! ?」
最終更新:2008年11月07日 00:26