『シンとデス子⑧』
デス子「……(正座してびくびく)」
シン「……(デス子の正面でじっと座る)」
デス子「……あぅ…」
シン「…デス子。ウチの決まりは何だったっけ?」
デス子「………遊びにいく時は、お手伝いしてから、です…」
シン「だな。で?今、こうしてる理由…わかるよな?」
デス子「はいです…デス子はミューちゃんのお家に遊びにいく時、お洗濯物を畳むのと掃除機をかけなかったから…です(声のトーンが徐々に小さくなり俯く)」
シン「分かってるなら、何でやらなかったんだ?」
デス子「あの…その…」
シン「早く遊びに行きたかったんだろ?」
デス子「……はいです。」
シン「遊ぶのはいい。お前はまだ小さいんだから、学校行って勉強して…それ以上に遊ぶのは当たり前なんだ。それはオレも口を挟まないよ。ただ、家でやる事をきちんとやってからだ。違うか?」
デス子「…(じわじわ涙目)はい、です…」
シン「遊ぶのも、勉強するのも、家の手伝いも。皆大事な事なんだ。―――解ったか?」
デス子「うくっ…はい…です…。」
シン「よし、じゃあ今回はこれで勘弁してやる(立ち上がりデス子を脇に抱え)。」
デス子「うぇっ!?」
(ビターン!とデス子のお尻を叩く)
デス子「うわぁぁぁぁん!マスターごめんなさいですーっ!ごめんなさいー!びぇぇぇん!」
シン「…痛かっただろうけど…解ったか?」
デス子「ひっく、ふぇぇ…ごめんなさいマスター、デス子いい子になりますぅ…」
シン「(デス子を抱き上げ)デス子、いい子ってのはさ。言うことを聞くからいいって訳じゃないんだ。それは、これからだよ…。」
シン(そうだよ。オレはお前にいい子になる事なんて望んじゃいない。ただ…)
シン「―――普通の女の子として、普通に幸せになってくれ。」
デス子「ぐすっ…マスタぁ?(不思議そうにシンを間近から見つめる)」
シン「あ。なんでもない。――さあ、ご飯にしよう。」
デス子「は~い、デス子お手伝いするで~す!」
シン「お?それなら、ホウレン草切ってもらおうかな。」
デス子「は~い!!」
シン「(踏み台に上がり必死に包丁と格闘中のデス子を見ながら)でも…人間どうなるか、本当に解らないもんだよなぁ…オレが説教なんて。まぁ…オレもアイツの保護者らしくしないと、な。」
―――いつかデス子に聞かせてあげよう。今日のお説教は、幼かった頃、正に自分が父親から受けた内容と同じだった事を。あの時ぶたれたお尻は、凄く痛かった事を―――そんなお話。
最終更新:2008年11月22日 19:51