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東方霖泉譚

『東方霖泉譚』


「初めて入ってみたけど、なかなかいいものだね」
「そう言ってもらえると悪い気はしませんね」

真昼間から温泉にいるのは「旗を立てる程度の能力」を持つ地霊殿の新しいペットのシンと「旗を破壊する程度の能力」を持つ香霖堂店主森近霖之助の二人である。
この二人の接点に頭を捻る方もいるかと思うが、地霊殿の面子が普通に人里で買い物できるとお思いだろうか?
一部を除いた妖怪が買い物に来られるのは香霖堂しかないのである。
そういった事情と自分の住処が女所帯ということ、そして身近な唯一人の男性であることからシンが霖之助に相談する頻度は少なくない。
霖之助の方は上客として、数少ない男友達として、そして商品を強奪していかない常識人としてシンを気に入っていたため二人の関係は良好である。



「ここでの生活は慣れたかい?」
「はい、みんながとてもよくしてくれるんで大丈夫です」

そう返したもののシンの脳裏には筆舌し難いほどの光景が浮かんでいた。
酒につき合わせる勇儀さんや理由は解からないがパルパルして抓ってくるパルスィはまだましな方で、こっちの心を視ているのにさらっと「あら、『私を一万発と二千発前から愛してる』なんて大胆ね」と嘘を吐くさとり、唐突に「貴方とフュージョンしたい」と言うお空は鬼門に近い。
こいしとヤマメと神奈子様の名前が出てこなかったのはなぜかって?
こいしはたまに膝枕をすると「なんで進めないの…(ブツブツ)」とか言うだけだし、ヤマメは「…の病に罹らないって…」と呟いたりするだけだからなぁ。
神奈子様?酔っていないとスキンシップすらしてこないので一番頼れる人ですが、伺か?
そんな頭の痛いことを除けば幻想郷での生活はとても満たされたものである。



「でもたまに思うんです。オレ、こんなに幸せでいいのかなって」
戦争のない平和な世界を目指したシンは1年にも満たない間に多くの命を奪っていた。
戦っている最中はその結果を求めていた為にあまり気にしていなかったが、「平和を目指すための戦い」という呪いから解放されたシンの心にはその事実が重くのしかかっていた。
平和を目指す。お題目は立派だがその為に自分は誰かの平和を壊していたのではなかったか?
自分が奪った命にも繋がりがあった。平和の為なら見知らぬ誰かを泣かせても許されるのか?
家族を、ステラを殺したフリーダムが憎かった。だが、自分も誰かにとっての家族やステラを奪ったのでないだろうか?



―何より自分は胸を張ってマユやステラに相対出来るのだろうか―
掌に掬った湯が朱く見える。いくら洗っても落ちることがないような気がした

「そこまで気にすることはないんじゃないかな」
一連のシンの造作がなかったかのように霖之助は言葉を発した。
自分の掌を眺めていたシンの視線が弾かれるように霖之助に向けられる。



「ここもスペルカードなんてルールが出来るまでは君と同じようなものだったのさ。いやもっと凄惨なものだったかもしれない」
思い出すのは自らの過去。半妖というだけで排斥された自分、それは確かに目の前の少年が行ったことより酷いものだった。
あの出会いがなければ目の前の彼とこんなに心穏やかに話すことが出来なかったかもしれない。それだけ醜悪だったのだ。
そんな人生を歩んできた霖之助だからこそ、目の前の少年があの少女と同じように眩しく見える。

「結局そういったものなんだ。誰しも己の大切な『何か』の為でなくとも他者を排除しようとする。そういったモノ達より君の方が好感を持てるのは確かだよ」
「でもそれはただの言い訳に過ぎません。結局オレは―「君は誰かから聞かなかったのかい?この幻想郷に存在する真に魔法のような言葉を」―?」



言葉を切った霖之助は立ち上がり、抜けるような青い空を背にこう言い放った。
「幻想郷は全てを受け入れるよ」



その光景がとても美しいものに見えて―シンは己が流す涙にさえ気付けなかった。




番外という名のぶち壊し


文「毎度おなじみ清く正しい射命丸ですよー!今回は店主さんとアスカさんのセミヌード!一枚1円です!!」



紫「いただくわ/// つ[霖]」
魔「わ、私も一枚ッ/// つ[霖]」
慧「私もだ!/// つ[霖]」



パ「妬ましい シンの肢体が 妬ましい/// つ[シ]」
神「あ、アタシも一枚/// つ[シ]」
諏「わたしも一枚 つ[シ]」



文「甘露甘露♪これで新聞の資金以上は確保できましたね―って、あや?霊夢さんに早苗さんではありませんか。貴女方も御所望で?」
霊&早「ニアころしてでも ([シ]を)うばいとる」
文「な なにをする きさまらー!」




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最終更新:2009年05月21日 18:44
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