ディミニッシュアプローチ

ここまでのアプローチ方法と使い方はまったく同じである

異なる点としては、使用されるコードはダイアトニック内の安定したコードではなく不安定的な要素の大きいディミニッシュコードである

 

しかし、アプローチとしては最も効果的なテクニックなのである

 

例を一つ挙げて説明をすると

 

CからDmへの進行の際にC#dimを挿入することになる

 

結果として

 

C C#dim Dm

 

といったコード進行となる

 

さて、ここで何が効果的なのであろうか

 

C#dimというコードを詳しく解説してみよう

C#dimA7b9 C7b9 Eb7b9 Gb7b9 それぞれのコードのルート省略形である

これはディミニッシュの項目でも詳しく説明しているので、この項目では割愛する

 

ならばDmへアプローチするのであればセカンダリードミナントのオルタードテンションを含むA7b9からのドミナントモーションを行う事になる

 

この場合ルートを別のものとして考えるとC7b9からのDmへ偽終止を行っている事になる

 

また別の角度から観察すると

Eb7b9SubVとして見立てた場合、Dmに対して見事にSubV解決をしている

 

Gb7b9から見ると、F#mキーでのVからIIIへの偽終止となっている

 

つまり、どの角度から見てもDmを連想させる可能性を持つコードなのだ

そしてその連想されうる可能性はドミナントモーションやデセプティブな動き(偽終止)等、とても耳に馴染んだ動きで連結されるので、緊張と安定の意味合いから見てもこのディミニッシュアプローチは非常に有用性が高い

 

これらの理由からディミニッシュアプローチは後に来るコードを予想させる働きがとても強い

また、ルートが半音進行している為ディミニッシュアプローチ的な役割も多少含まれている

最終更新:2007年06月12日 14:58