FSRMのクォータ管理機能とネットワークドライブ

Windows Server 2003 R2より新しくファイルサーバーリソースマネージャ(FSRM)が提供されました。
R2以前までのクォータ管理は、ボリューム(ドライブ)ごとにユーザー単位でしか制限できなかったのですが、FSRMを利用する事でフォルダごとに制限が可能になりました。
FSRMでのクォータについて詳細はこちら→実用的になったディスク・クォータ機能 - @IT

クォータ制限を行う上でFSRMの方が断然扱い易いのですが、ネットワークドライブを併用している場合に注意が必要です。
R2以前までは、クォータ制限を行ったボリューム上の共有フォルダに対してネットワークドライブを割り当てた場合、ネットワークドライブの空き容量として表示されるのはクォータで制限した容量でした。

しかし、FSRMにすると、この挙動が少し変わります。
例えば、
D:\share(共有名:net_share)というフォルダがあったとします。
その配下には複数のフォルダが存在してます。
クォータ制限はhome_xxフォルダに対して行っています。下のような構成

D:\share(共有名:net_share)
  |-home_01 (1GB)
  |-home_02 (1GB)
  |-home_03 (1GB)

クライアント側からネットワークドライブの割り当て先の共有フォルダを\\コンピュータ名\net_shareとしていた場合、
ネットワークドライブの容量として表示される値は

R2以前・・・クォータ制限値(1GB)
R2  ・・・ボリュームの総容量(例だとDドライブの総容量)

になります。

R2でネットワークドライブ容量=クォータ制限値としたい場合は、ネットワークドライブの割り当てを\\コンピュータ名\net_share\home_xxとするか、 home_xxフォルダを共有し、home_xxフォルダに対してネットワークドライブを設定する必要があります。

最終更新:2010年09月20日 22:40