ブックリスト3: 乗り越えるために

※「これまでに登録された本の内容から再構成しました。適宜登録に応じて更新していきます。


このリストを活用される方への注意 BL3のリストには、地震に直接触れている本が含まれています。被災した子どもたちに提示する際には、必ず身近な大人の判断と配慮に基づいて提示してください。




タイトル(書名): 希望の木


著者名: カレン・リン・ウィリアムズ作 リンダ・サポート絵 高岡美智子訳

出版社名: PHP研究所

出版年: 2010年

ISBN:

推薦理由(自由記述): 昨年1月のハイチの地震の後、ハイチの支援をしている高岡さんが訳した本です。この本のファシールのように希望を捨てずにいきたいと思います。

対象年齢: 絵がかわいいので小学校二年生ぐらいからと思います。小さい人は、生まれたばかりの妹に自分もプレゼントをあげたいという気持ちだけに共感するかもしれません。こういう事態のとき、希望を捨てないでというメッセージはすべての人に送りたいと思います。ハイチの生活の貧しさを想像し、粘り強い努力ではげ山に木が育ち始めていることを本当に理解できるのは高学年かもと思います。

記入者: 河西由美子

元情報源(代行記入の場合): 森和子(町田市立鶴川第四小学校図書指導員、JPIC読書アドバイザー、日本アニマシオン協会理事)



タイトル(書名): おとうさんのちず


著者名:ユリ・シュルヴィッツ さくまゆみこ訳

出版社名:あすなろ書房

出版年:2009年

ISBN: 978-4751525210

推薦理由(自由記述):戦争でポーランドから中東に疎開した著者の少年時代をもとに書かれた絵本。
何もかも乏しい生活の中で、おとうさんは(チーズじゃなくて)地図を買ってきたんだ。「ぼく」はおこった!でもおとうさんは正しかったんだ。ぼくは、地図を見ながらうっとりと旅をすることができたのだから。
厳しい現実を想像力が夢や希望を運んでくれることを教えてくれる。
(避難生活と直接ダブるので もしかしたらよくないのかもしれない。避難所の状況やそこの子どもたちの状態次第か)

対象年齢:8歳くらいからかな?(学校では4年生に読み聞かせる。)

記入者(Twitterアカウント等でも結構です):nakayamam



タイトル(書名):ぜつぼうの濁点


著者名:原田宗典/作、柚木沙弥郎/絵

出版社名:教育画劇

出版年:2006年7月

ISBN:4-7746-0703-7

推薦理由(自由記述):「ひらがなの国」の「や行」の町に、ぽつねんと置き去りにされていた濁点。ここ千年に1度も無かった椿事に、や行の町の住人たちが濁点を問いただしてみると、濁点は「自分は『ぜつぼう』に仕えた濁点でした」と身の上を語りだした…。きっと絶望から抜け出せる道はある、そう感じさせてくれる絵本。

対象年齢:10歳~

記入者(Twitterアカウント等でも結構です):@typhoon516



タイトル(書名): モグラはかせの地震たんけん


著者名:松岡達英 溝上恵 松村由美子

出版社名:ポプラ社

出版年:2006年

ISBN:978-4591090688

推薦理由(自由記述):被災した子どもたちは「どうして自分が?」「次に何が起こるのだろう」と不安でいっぱいだと思います。新潟県中越沖地震を経験した松岡さんが、「地震のメカニズムを知って、何が起こり何を対策するのか、しっかり対応しよう」と書かれた本です。地震は地球にいれば、避けて通れないものなのです。神の怒りや何かの罰などではありません。人間の英知で対応していきましょう。

対象年齢:小学校中学年から

記入者(Twitterアカウント等でも結構です): どーどー土井



タイトル(書名): 震度7-新潟県中越沖地震を忘れない


著者名:松岡達英

出版社名:ポプラ社

出版年:2005年

ISBN:978-4591085929

推薦理由(自由記述):新潟県中越沖地震にたくさんのものを奪われた著者が、人と人とのつながりによって被災から立ち上がった経験を書いた本です。被災した皆さんと手を差し伸べて一緒にたちあがろうとする皆さんのこれからへのヒントがいっぱいです。

対象年齢:小学校高学年以上

記入者(Twitterアカウント等でも結構です): どーどー土井



タイトル(書名): じしんのえほんーこんなときどうするの?


著者名: 国崎信江 目黒公郎 福田岩緒

出版社名: ポプラ社

出版年:2006年

ISBN:978-4591090671

推薦理由(自由記述):被災した子供の中には、一人でいるとき地震に合って、今親と離れ離れで避難生活をしている子どももいるでしょう。先ずは「きちんと避難できて、命拾いできたことは偉い!」と自身の行動を追認してやり、起きた出来事を受容していくときの手助けに。

対象年齢:小学校低学年から

記入者(Twitterアカウント等でも結構です): どーどー土井



タイトル(書名): あっ!じしん


著者名:金子章 鈴木まもる

出版社名:学習研究社

出版年:2004年

ISBN:978-4052023088

推薦理由(自由記述):どうして地震が起こるのか?小さな子にもわかるように説明し、地震が起きた時にはどんなことがおこるのか、どう行動したらよいのか、そして被災したときには「いっしょうけんめい いきよう!」とおもうことというメッセージが書かれています。まだまだ余震もある時期に、ただただ怖がることしかできないという無力感から子どもを救いたい!

対象年齢:幼稚園くらいから

記入者(Twitterアカウント等でも結構です): どーどー土井


タイトル(書名):ともだちのしるしだよ


著者名:カレン・リン・ウィリアムズ&カードラ・モハメッド/作、ダーグ・チャーカ/絵、小林葵/訳

出版社名:岩崎書店

出版年:2009年9月

ISBN:978-4-265-81052-9

推薦理由(自由記述):難民キャンプで暮らすリナ。救援物資の中に見つけた片一方のサンダル、もう片方は別の女の子が持っていた。ふたりは「ともだちのしるしだよ」と、一緒に使うことにしました…。苦しい時にこそ、助けあう。一緒だからこそ、苦しい日々も楽しく過ごせる。そんな「ともだち」とともに、支えあって生きていって欲しい。

対象年齢:小学校中学年から

記入者: @typhoon516




タイトル(書名): こども地震サバイバルマニュアル


著者名: 国崎信江

出版社名: ポプラ社

出版年:2006年

ISBN:978-4593566624

{推薦理由(自由記述): 地震について知っておくべきことや、日ごろから心がけ、備えておくべき防災対策、
自分がもし被災者になったらどうしたらいいのか、どのような行動が自分の命を守ることにつながるのかがイラスト豊富に小学生にもよくわかるように書かれている。その他にコピーして使えるサバイバルカードや全国の主な防災センター一覧、被災者のためにどのような支援ができるのか、どういった方法が望ましいのかといったこともきちんと説明されていて、とても実用的。}

対象年齢: 小学生から大人まで

記入者: 河西由美子

元情報源(代行記入の場合): 田中恵美




タイトル(書名): 安全な毎日を送る方法


著者名: 国崎信江(監修)

出版社名: 学習研究社

出版年:2009年

ISBN:9784055005692

推薦理由(自由記述): 自然災害からの被害を最小限に食い止めるために、自然災害がどのようにして起こるか、その時どのように行動したらよいかが簡潔に書かれている。防災意識を持つ重要性や日ごろから心がけておくべきこと、災害にあった場所ごとに見開きで豊富なイラストとともに総ルビで見やすいつくりになっていて読みやすい。

対象年齢: 小学2年生~(学級で先生が見せながら話してあげるのにも使いやすそう)

記入者: 河西由美子

元情報源(代行記入の場合): 田中恵美



タイトル(書名):つる姫


著者名:阿久根治子著 瀬川康雄イラスト

出版社名:福音館書店

出版年:2004年

ISBN: 978-4834019827

{推薦理由(自由記述): 戦国時代、瀬戸内海に三島水軍があった。総領の娘のつる姫は美しく成長したが、女の身を鎧で固め、父より託された水軍を率いて愛する許嫁・明成と共に戦わねばならなかった。
(海辺に育ち、戦いに挑むつる姫に共感するか、海の戦いに災害の水の記憶から厭われるか微妙なところではあるが、もしも読めれば、失うものがあるなかで運命を引き受けた姫の決意と行動にしずかな力をもらえるだろう。)}

対象年齢:小学校高学年から

記入者:nakayamam




タイトル(書名):ながいながい旅―エストニアからのがれた少女


著者名:ローセ・ラーゲルクランツ(文)、イロン・ヴィークランド(絵)

出版社名:岩波書店

出版年:2008/5/28

ISBN:9784001112092

{推薦理由(自由記述):戦火の故郷から逃れるなかで、父と別れ、母と別れ、一人きりになった少女。でも新しい土地で、自分を受け入れてくれるあたたかな人と出会い、幸せな人生を築いていきます。リンドグレーンの挿絵画家として知られるヴィークランドが、自分自身の体験をもとに記した物語絵本です。震災で孤児となった子供にも、どうか幸せが訪れますように・・・!

対象年齢:小学校高学年から

記入者:佐藤ひとみ



タイトル(書名):14ひきのひっこし


著者名:いわむら かずお

出版社名:童心社

出版年:1983/7/10

ISBN:9784494006182

推薦理由(自由記述):14ひきのねずみの家族は、壊されてしまった故郷を後にして、安全な森の奥をめざして引っ越します。危険な敵から身を隠し、夜の闇におびえながらも新天地にたどり着いて、家族みんなで力を合わせて新しい家を作ります。エンディングは、家も橋も水道もできて、家族で囲むおいしい夕ご飯。そして安心して眠る子供たちを見つめて、微笑む両親・・・。被災地の皆様にも、いつか必ず、そんな日が訪れますよう祈っています。

対象年齢:4歳ぐらいから

記入者: 佐藤ひとみ



タイトル(書名): 旅をする木


著者名: 星野道夫

出版社名:文藝春秋

出版年:1995年

ISBN:

推薦理由(自由記述):突然の山の噴火により、大切な友人を亡くした星野道夫さんは『目の前からすーっとこれまでの地図が消え、磁石も羅針盤も見つからず、とにかく船だけは出さなくては』という熱い思いに突き動かれてアラスカに渡ります。、そして、友人の死、野生動物の死、友人を介して語られる死、戦争における死を、アラスカで獲得した無窮とも言えるほど大きな時間軸で捉え、真摯に向き合います。この本を読む人も星野さんの静謐な文章によって、途方もなく雄大で美しいアラスカの大自然の中に身を置き、自身の命を、一生をその大きな空間軸と時間軸で捉え直すことになります。読後は自分の中に眠っていたダイナミズムが目覚め、力が沸々と湧いてくるのを感じます。

対象年齢: 小学生から大人まで

記入者: 河西由美子

元情報源(代行記入の場合): 松井秀介
最終更新:2011年05月11日 00:04