トーン
エフェクト・その他機能など
- Boost SW(Bass、Mid、Treble)
- Vibrato(Speed、Depth)
- Spring Reverb
インプット・アウトプット
- Treble Input
- High Input
- Low Input
スピーカー
出力
概要
かつて60年代に巻き起こった、日本でのエレキギターブームに便乗して作られたエース電子工業製のソリッドステートアンプシリーズ(勿論Mightyなどのチューブバージョンもあります)。
当時から自宅練習用からスタジオ、ライブ用までラインナップされてはいたものの、こちらは75年当時の値段で59,800円。当時の大卒の平均初任給が約92,000円程だった事を考えると、いかに高級なものかが分かる。
スペックを見ていくと、まずインプットが3つある。Trebleは名前通り高域が強調され、LowはディマジオやEMG(当時は無いが)などの高出力PU用、HighはシングルコイルやP-90用の低出力PU用と区分けされていた(勿論どのPUを積んで、どこに繋ごうが壊れたりはしないが。)
プリアンプ部はVol、Bass、Trebleの3つのノブしかない。Volの調整でクリーンからクランチ程度の歪を表現するが、12インチスピーカーでソリッド55wのVolを自宅でフルにするのは不可能なので、もし手に入れてアンプ直の歪を得たい場合はスタジオに行きましょう。
エフェクトはこれまた当時流行ったヴィブラートやスプリングリバーブが搭載されている。他の機種ではヴィブラートの代わりにトレモロが付いていたりする場合もある。何れもアナログ回路。
スプリングリバーブはベンチャーズなどを意識しているのか、今ではかなりエグい掛かり方をする。方向としてはアキュトロニクス製のそれに近い。
マスターでは更にトーン調整が可能となっており、オレンジ、白、黒の順にトーンブーストスイッチが設けられている。オレンジがベース、白がミドル、黒がトレブルのブーストをする。
全体的なトーンとしては60~70年代のグループサウンズ、サーフサウンドなどで聴ける、古めかしいクリーンサウンド。フェンダーツインリバーブが近い。JC-120が実質後継機種に当たるのかも知れないが(エース電子工業の社長が後にローランド社を立ち上げたので)、JCとはキャラクターが全く違うので、どちらかを期待して逆側を買わないように。
簡単に言えば、このシリーズのアンプと、備え付けのリバーブをたっぷり掛ければ、即席でベンチャーズや日本の当時のGSバンドのサウンドが出来上がる。ストラト、テレキャス、モズライトなどを繋げば雰囲気出る事間違い無し。
逆にアンプ直でのハイゲインサウンドや、JCのような煌びやかなクリーンサウンドを求める場合は向かないので注意。但し前者に関しては、Digitech HardwireやSansamp U.S. Metal、Empress Effects Heavyなどのペダルを使えば、一応はハイゲインも得られる(それはまた話が別だが)
関連リンク
最終更新:2015年02月23日 00:01