作成者:平林
部品構造
- 大部品: 歴史学者 RD:11 評価値:5
- 部品: 概要
- 部品: 歴史学者の経済的地位
- 部品: 歴史学者の訓練
- 大部品: 歴史学者の職能 RD:5 評価値:3
- 部品: 史料読解能力
- 部品: 史料批判能力
- 部品: 論文執筆能力
- 部品: 後進の育成能力
- 部品: 語り得ぬものに黙する能力
- 大部品: 社会的役割 RD:3 評価値:2
- 部品: 歴史像の提示
- 部品: 研究成果の還元
- 部品: 文明の検証者
部品定義
部品: 概要
あらゆるモノ、コト、そしてヒトに歴史はある。それを究(きわ)めるのが歴史学者の仕事である。広義の歴史学は他分野の成果を活用して学際的研究を行うが、狭義の歴史学ではもっぱら文字史料を用いて研究を行う。
部品: 歴史学者の経済的地位
歴史学はその重要度に比して経済活動が難しい分野である。大学等の研究機関に職を得ることができるものは一部で、多くは兼業で野に在る。また、ライターやテレビコメンテーターに転身するものもいる。彼らは引き続き歴史学者を名乗ることもあるが、その活動は歴史学者の要件を満たさないことがほとんどで、学界では認められていない。
部品: 歴史学者の訓練
歴史学者として認められるための客観的基準に、査読論文の発表数や学位等があるが、あくまでも基準のひとつに過ぎない。とはいえ、数本の査読論文や博士の学位を得るためには最低でも10年近い訓練期間が必要となる。
部品: 史料読解能力
歴史学の史料となるのは文献である。さまざまな時代の、あらゆる文字史料が文献として利用される。公文書や編纂史料だけでなく、私信や屋根裏の落書きも立派な史料である。まずはこれらに何が書かれているかを読解する能力が必要となる。
部品: 史料批判能力
史料を読解したあとは、その史料の価値を判断しなければならない。一次史料(同時代の生の資料)なのか二次史料(編纂史料)なのかを確かめ、資料の正確性などについて別資料を参照しつつ、特に後者に関しては厳しく位置づけを行う。
部品: 論文執筆能力
史料を読解し、史料批判を行ったあとは、史料をもとに立論し、それを論文として提出する必要がある。以下にすぐれた見解・議論であっても、発表できなければ存在しないのと同じである。学術論文の執筆は、歴史学者が定期的に行うべきつとめのひとつである、公刊された論文は、ほかの歴史学者たちによって検証され、時には論文の応酬を経て議論がなされていく。
部品: 後進の育成能力
当然のことながら歴史学にも歴史があり、その能力や学問的資産は先達から後進に受け継がれていく。大学等に職を得たものでなくとも、学会等の活動を通じて後進を指導、育成していくことが求められる。人間が存在する限り歴史の観測は可能であり、歴史学は継承されねばならないからである。
部品: 語り得ぬものに黙する能力
歴史学の及ぶ範囲は、文字史料のカバーする部分となる。口承や考古遺物については、歴史学の領分ではない。考古学者など他分野の研究者と連携し、証拠を積み重ねることは学問的に重要ではあるが、歴史学者として専門外の事柄については無責任な発言を決して行わない。
部品: 歴史像の提示
歴史は単純なものではない。とはいえ、「この時代はこういった時代であった」という大枠を提示することで、一般の人々の歴史理解の入り口とすることができる。これは、メディアや一般書籍等を通じて行われることが多い。
部品: 研究成果の還元
講演や一般書、メディアへの出演等を通じて、研究成果を広く一般に還元する。歴史学者の本業ではないが、社会と学問を繋ぐ重要な営為である。
部品: 文明の検証者
歴史学の成果により、これまでに多くの国や文明が滅んできたことが明らかになっている。人類の歴史は失敗の歴史でもある。歴史学者の研究は、なぜ失敗が起きたのかを検証することでもある。これから先、文明の曲がり角が訪れた際、文明の検証者としての歴史学者が過去の例を提示することで、社会の役に立ちうる可能性はある。しかし、社会がそのように歴史から学ぶことはあまり多くなく、概して人間は失敗を繰り返す。
提出書式
大部品: 歴史学者 RD:11 評価値:5
-部品: 概要
-部品: 歴史学者の経済的地位
-部品: 歴史学者の訓練
-大部品: 歴史学者の職能 RD:5 評価値:3
--部品: 史料読解能力
--部品: 史料批判能力
--部品: 論文執筆能力
--部品: 後進の育成能力
--部品: 語り得ぬものに黙する能力
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--部品: 歴史像の提示
--部品: 研究成果の還元
--部品: 文明の検証者
部品: 概要
あらゆるモノ、コト、そしてヒトに歴史はある。それを究(きわ)めるのが歴史学者の仕事である。広義の歴史学は他分野の成果を活用して学際的研究を行うが、狭義の歴史学ではもっぱら文字史料を用いて研究を行う。
部品: 歴史学者の経済的地位
歴史学はその重要度に比して経済活動が難しい分野である。大学等の研究機関に職を得ることができるものは一部で、多くは兼業で野に在る。また、ライターやテレビコメンテーターに転身するものもいる。彼らは引き続き歴史学者を名乗ることもあるが、その活動は歴史学者の要件を満たさないことがほとんどで、学界では認められていない。
部品: 歴史学者の訓練
歴史学者として認められるための客観的基準に、査読論文の発表数や学位等があるが、あくまでも基準のひとつに過ぎない。とはいえ、数本の査読論文や博士の学位を得るためには最低でも10年近い訓練期間が必要となる。
部品: 史料読解能力
歴史学の史料となるのは文献である。さまざまな時代の、あらゆる文字史料が文献として利用される。公文書や編纂史料だけでなく、私信や屋根裏の落書きも立派な史料である。まずはこれらに何が書かれているかを読解する能力が必要となる。
部品: 史料批判能力
史料を読解したあとは、その史料の価値を判断しなければならない。一次史料(同時代の生の資料)なのか二次史料(編纂史料)なのかを確かめ、資料の正確性などについて別資料を参照しつつ、特に後者に関しては厳しく位置づけを行う。
部品: 論文執筆能力
史料を読解し、史料批判を行ったあとは、史料をもとに立論し、それを論文として提出する必要がある。以下にすぐれた見解・議論であっても、発表できなければ存在しないのと同じである。学術論文の執筆は、歴史学者が定期的に行うべきつとめのひとつである、公刊された論文は、ほかの歴史学者たちによって検証され、時には論文の応酬を経て議論がなされていく。
部品: 後進の育成能力
当然のことながら歴史学にも歴史があり、その能力や学問的資産は先達から後進に受け継がれていく。大学等に職を得たものでなくとも、学会等の活動を通じて後進を指導、育成していくことが求められる。人間が存在する限り歴史の観測は可能であり、歴史学は継承されねばならないからである。
部品: 語り得ぬものに黙する能力
歴史学の及ぶ範囲は、文字史料のカバーする部分となる。口承や考古遺物については、歴史学の領分ではない。考古学者など他分野の研究者と連携し、証拠を積み重ねることは学問的に重要ではあるが、歴史学者として専門外の事柄については無責任な発言を決して行わない。
部品: 歴史像の提示
歴史は単純なものではない。とはいえ、「この時代はこういった時代であった」という大枠を提示することで、一般の人々の歴史理解の入り口とすることができる。これは、メディアや一般書籍等を通じて行われることが多い。
部品: 研究成果の還元
講演や一般書、メディアへの出演等を通じて、研究成果を広く一般に還元する。歴史学者の本業ではないが、社会と学問を繋ぐ重要な営為である。
部品: 文明の検証者
歴史学の成果により、これまでに多くの国や文明が滅んできたことが明らかになっている。人類の歴史は失敗の歴史でもある。歴史学者の研究は、なぜ失敗が起きたのかを検証することでもある。これから先、文明の曲がり角が訪れた際、文明の検証者としての歴史学者が過去の例を提示することで、社会の役に立ちうる可能性はある。しかし、社会がそのように歴史から学ぶことはあまり多くなく、概して人間は失敗を繰り返す。
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最終更新:2017年08月17日 14:33