作成者:平林
部品構造
- 大部品: コメの栽培 RD:33 評価値:8
- 大部品: コメ栽培の歴史 RD:13 評価値:6
- 部品: コメの栽培化
- 部品: 水稲と陸稲
- 部品: 収量か耐旱性か
- 部品: 気候帯適性
- 部品: 水資源の管理
- 部品: 牛耕の導入
- 部品: 肥料の活用
- 部品: 草取りの工夫
- 部品: 稲刈りと保存
- 部品: 稲藁の活用
- 部品: 農具の改良
- 部品: 自然災害への弱さ
- 部品: 水稲耕作と労働集約
- 大部品: 栽培植物としてのコメの特徴 RD:6 評価値:4
- 部品: 植物学的分類
- 部品: 連作障害のない穀物
- 部品: 3種の系統
- 部品: 収量の多さ
- 部品: モチ種と古代米
- 部品: 優れた保存性
- 大部品: コメの利用法 RD:5 評価値:3
- 部品: 主食としての利用(コメ)
- 部品: 付け合わせ、菓子への利用(コメ)
- 部品: 酒の原料としての利用(コメ)
- 部品: 調味料の原材料(コメ)
- 部品: 観賞用(コメ)
- 大部品: 水稲耕作技術 RD:9 評価値:5
- 部品: 水田の造成
- 部品: 水資源の確保と分配
- 部品: 籾播きから田植えまで
- 部品: 除草と追肥
- 部品: 稲刈りと脱穀
- 部品: 精白から流通へ
- 部品: 機械の利用
- 部品: 農薬の利用
- 部品: 養殖池としての共用
部品定義
部品: コメの栽培化
コメはイネ科植物であり、東国の原産である。その栽培化は古く、すでに一万年に及ぶ栽培の歴史を持つとされる。
部品: 水稲と陸稲
初期の稲作は自然の湿潤地帯を利用した水稲耕作で、のちに内陸部に伝播し、陸稲栽培が行われるようになったと考えられる。
部品: 収量か耐旱性か
水田を利用した水稲耕作は収量が多いが手間がかかり、陸稲の場合は旱魃に強いが収量は低下する。各地域の事情により、いずれかが選択される。
部品: 気候帯適性
初期のコメ栽培は、亜熱帯・温帯・熱帯域を中心に発達した。その後、原始的な品種改良が経験的に行われるようになり、亜寒帯の一部まで栽培域が広がった。
部品: 水資源の管理
水稲耕作には大量の水資源を必要とする。水資源確保のため、ため池や用水路の管理が、村などの集団単位で行われるようになった。
部品: 牛耕の導入
水稲耕作に必須となる田おこしは、人力でも可能だが重労働である。そのため、早くから牛耕が取り入れられた。
部品: 肥料の活用
水稲耕作は連作障害がほとんどないとはいえ、地力を高めることでさらなる収量増加が見込める。草木灰や油粕など、肥料も発展していった。
部品: 草取りの工夫
水田ではイネの生育を妨げる雑草も生える。草取りは重労働だが、農家にとっては大切な作業である。これを省力化するため、アイガモやコイなどを導入することも古くから行われた。
部品: 稲刈りと保存
イネが栽培化された初期においては、稲刈りは穂刈で行われており、収穫後は脱穀・精白せずに籾の状態で保存されていた。
部品: 稲藁の活用
収穫後に残る稲藁もさまざまな活用法が考案された。草木灰などの形で肥料にされたり、草履や縄などの生活用品・工芸品への転用、飼料活用など、副産物ながら生活に大いにいかされてきた。
部品: 農具の改良
当初は素朴な木製品、石製品であった農具は、他の道具と同様、金属加工技術の発達とともに形を変え、改良が重ねられていった。
部品: 自然災害への弱さ
コメは収量が多く美味であるため、農家は水稲耕作に専業化していく場合も多い。しかし、冷害や旱魃の場合は全滅の恐れもあり、歴史的にみて領主は全面的なコメ依存を戒めることも多かった。
部品: 水稲耕作と労働集約
水稲耕作は手間のかかる農業であり、共同体での労働集約が重要となる。田植えや水源地・用水路の保守、稲刈りなどは自然と村単位、集落単位で協力して行われるようになっていった。
部品: 植物学的分類
現在栽培されているコメは、イネ科イネ属に属し、野生イネから人の手によって栽培品種化された栽培植物である。野生イネは一年生、多年生の品種があるが、栽培イネは中間的な性質を持っている品種が多い。
部品: 連作障害のない穀物
コメは連作障害がない唯一の穀物である。そのため、単位面積あたりの収量が多く、人口支持率が高い。人口増加に対応する力を持つ栽培植物と言える。
部品: 3種の系統
コメには大きく分けてインディカ種とジャポニカ種、ジャバニカ種がある。前者は粒が長くパサついており炒め料理などに向く。後者は粘りが強いのが特徴である。ジャバニカ種はその中間の特徴を持つ。
部品: 収量の多さ
コメは原始的な品種でも1粒から150粒程度が収穫可能であり、ムギ等よりも収量で優れている。収量はその後も増え、現行品種では400粒程度になっている。
部品: モチ種と古代米
また、インディカ・ジャポニカ・ジャバニカともに二倍体のモチ種があり、さらに古代米とも呼ばれる赤米・黒米などの古い品種も各地に残る。
部品: 優れた保存性
コメは保存性に優れている。特に脱穀前の籾殻がついた状態で乾燥させたものは持ちがよく、救荒対策で古代より備蓄が行われた。
部品: 主食としての利用(コメ)
亜寒帯〜熱帯域まで、コメを主食として利用する地域は多い。精白した白米を利用する場合は炊く、蒸す、煮るなどの利用法が多い。また、粉に挽いてから製麺して利用する地域もある。
部品: 付け合わせ、菓子への利用(コメ)
白米をサラダや付け合わせとして利用する地域もある。また、米粉を菓子の材料として利用する文化を持つ地域も多い。
部品: 酒の原料としての利用(コメ)
他の穀物同様、コメは酒の原料としても利用されている。蒸留酒、醸造酒ともに活用されるが、特に後者においては酒造りに適した特徴を持つ、酒造好適米と呼ばれる品種が主に使われる。
部品: 調味料の原材料(コメ)
コメも他の穀類と同様、発酵させるなどして調味料として用いることができる。原材料としてコメを利用する主要な調味料には、味噌、醤油、味醂などがある。
部品: 観賞用(コメ)
食用品種に比べればごく少数ではあるが、観賞用品種も存在する。これらの品種は切り花やドライフラワーにも適している。
部品: 水田の造成
水田の造成技術は水稲耕作に必須のものである。畝の造成と保守、効率的な水路の掘削、傾斜地での段々畑造成など、環境に応じて水田を切り開き、維持することが必要となる。
部品: 水資源の確保と分配
水稲耕作は大量の水資源を必要とする。水量の豊富な川の近くであれば水路を引くだけでよいが、そうでなければ旱魃対策でため池を作ったり、そこからの水資源の配分について集落間で取り決めたりする必要もある。
部品: 籾播きから田植えまで
かつては直播が行われていたが、現在では苗代に籾播きを行い、ある程度育ったところで育ちの悪い苗を排除し、本田に植え直す(田植え)ことが一般的である。
部品: 除草と追肥
田植え後は、定期的に除草や追肥を行い、イネの生育を手助けする。苗代からの移植は、株が整然と並ぶため、田植え後の作業が楽になるという効用もある。
部品: 稲刈りと脱穀
イネが実ったら稲刈りを行い、稲木にかけて乾燥させたのち、脱穀を行う。この時に出た稲藁は、副産物として様々な用途がある。
部品: 精白から流通へ
脱穀、籾摺を行った玄米は、そのまま食べることもできるが、多くの場合は精白して白米として流通に乗せられる。精白の際にでた米ぬかも副産物として利用される。白米は、品種や粒の大きさ等で等級付けが行われ、等級に応じた価格で流通する。
部品: 機械の利用
かつて全てが人力で行われていた水稲耕作も、現在では国の事情に沿って適宜機械が導入されている。しかし、山間部の傾斜地にある棚田などでは耕作機械を入れられない場所もある。
部品: 農薬の利用
水田にはびこる雑草を除去するため、除草剤などの農薬が利用されることがある。農薬を利用した場合は除草が楽になる利点があるが、残留量が人体に影響のない範囲に収まるよう、使用量とともに各国で基準が設けられている。
部品: 養殖池としての共用
水田、特に深田では、除草の役にも立つコイなどの魚類を飼うことも行われる。農家はコメだけでなく魚介類も得ることができ、水田は穀物供給源を超える存在にもなり得る。
提出書式
大部品: コメの栽培 RD:33 評価値:8
-大部品: コメ栽培の歴史 RD:13 評価値:6
--部品: コメの栽培化
--部品: 水稲と陸稲
--部品: 収量か耐旱性か
--部品: 気候帯適性
--部品: 水資源の管理
--部品: 牛耕の導入
--部品: 肥料の活用
--部品: 草取りの工夫
--部品: 稲刈りと保存
--部品: 稲藁の活用
--部品: 農具の改良
--部品: 自然災害への弱さ
--部品: 水稲耕作と労働集約
-大部品: 栽培植物としてのコメの特徴 RD:6 評価値:4
--部品: 植物学的分類
--部品: 連作障害のない穀物
--部品: 3種の系統
--部品: 収量の多さ
--部品: モチ種と古代米
--部品: 優れた保存性
-大部品: コメの利用法 RD:5 評価値:3
--部品: 主食としての利用(コメ)
--部品: 付け合わせ、菓子への利用(コメ)
--部品: 酒の原料としての利用(コメ)
--部品: 調味料の原材料(コメ)
--部品: 観賞用(コメ)
-大部品: 水稲耕作技術 RD:9 評価値:5
--部品: 水田の造成
--部品: 水資源の確保と分配
--部品: 籾播きから田植えまで
--部品: 除草と追肥
--部品: 稲刈りと脱穀
--部品: 精白から流通へ
--部品: 機械の利用
--部品: 農薬の利用
--部品: 養殖池としての共用
部品: コメの栽培化
コメはイネ科植物であり、東国の原産である。その栽培化は古く、すでに一万年に及ぶ栽培の歴史を持つとされる。
部品: 水稲と陸稲
初期の稲作は自然の湿潤地帯を利用した水稲耕作で、のちに内陸部に伝播し、陸稲栽培が行われるようになったと考えられる。
部品: 収量か耐旱性か
水田を利用した水稲耕作は収量が多いが手間がかかり、陸稲の場合は旱魃に強いが収量は低下する。各地域の事情により、いずれかが選択される。
部品: 気候帯適性
初期のコメ栽培は、亜熱帯・温帯・熱帯域を中心に発達した。その後、原始的な品種改良が経験的に行われるようになり、亜寒帯の一部まで栽培域が広がった。
部品: 水資源の管理
水稲耕作には大量の水資源を必要とする。水資源確保のため、ため池や用水路の管理が、村などの集団単位で行われるようになった。
部品: 牛耕の導入
水稲耕作に必須となる田おこしは、人力でも可能だが重労働である。そのため、早くから牛耕が取り入れられた。
部品: 肥料の活用
水稲耕作は連作障害がほとんどないとはいえ、地力を高めることでさらなる収量増加が見込める。草木灰や油粕など、肥料も発展していった。
部品: 草取りの工夫
水田ではイネの生育を妨げる雑草も生える。草取りは重労働だが、農家にとっては大切な作業である。これを省力化するため、アイガモやコイなどを導入することも古くから行われた。
部品: 稲刈りと保存
イネが栽培化された初期においては、稲刈りは穂刈で行われており、収穫後は脱穀・精白せずに籾の状態で保存されていた。
部品: 稲藁の活用
収穫後に残る稲藁もさまざまな活用法が考案された。草木灰などの形で肥料にされたり、草履や縄などの生活用品・工芸品への転用、飼料活用など、副産物ながら生活に大いにいかされてきた。
部品: 農具の改良
当初は素朴な木製品、石製品であった農具は、他の道具と同様、金属加工技術の発達とともに形を変え、改良が重ねられていった。
部品: 自然災害への弱さ
コメは収量が多く美味であるため、農家は水稲耕作に専業化していく場合も多い。しかし、冷害や旱魃の場合は全滅の恐れもあり、歴史的にみて領主は全面的なコメ依存を戒めることも多かった。
部品: 水稲耕作と労働集約
水稲耕作は手間のかかる農業であり、共同体での労働集約が重要となる。田植えや水源地・用水路の保守、稲刈りなどは自然と村単位、集落単位で協力して行われるようになっていった。
部品: 植物学的分類
現在栽培されているコメは、イネ科イネ属に属し、野生イネから人の手によって栽培品種化された栽培植物である。野生イネは一年生、多年生の品種があるが、栽培イネは中間的な性質を持っている品種が多い。
部品: 連作障害のない穀物
コメは連作障害がない唯一の穀物である。そのため、単位面積あたりの収量が多く、人口支持率が高い。人口増加に対応する力を持つ栽培植物と言える。
部品: 3種の系統
コメには大きく分けてインディカ種とジャポニカ種、ジャバニカ種がある。前者は粒が長くパサついており炒め料理などに向く。後者は粘りが強いのが特徴である。ジャバニカ種はその中間の特徴を持つ。
部品: 収量の多さ
コメは原始的な品種でも1粒から150粒程度が収穫可能であり、ムギ等よりも収量で優れている。収量はその後も増え、現行品種では400粒程度になっている。
部品: モチ種と古代米
また、インディカ・ジャポニカ・ジャバニカともに二倍体のモチ種があり、さらに古代米とも呼ばれる赤米・黒米などの古い品種も各地に残る。
部品: 優れた保存性
コメは保存性に優れている。特に脱穀前の籾殻がついた状態で乾燥させたものは持ちがよく、救荒対策で古代より備蓄が行われた。
部品: 主食としての利用(コメ)
亜寒帯〜熱帯域まで、コメを主食として利用する地域は多い。精白した白米を利用する場合は炊く、蒸す、煮るなどの利用法が多い。また、粉に挽いてから製麺して利用する地域もある。
部品: 付け合わせ、菓子への利用(コメ)
白米をサラダや付け合わせとして利用する地域もある。また、米粉を菓子の材料として利用する文化を持つ地域も多い。
部品: 酒の原料としての利用(コメ)
他の穀物同様、コメは酒の原料としても利用されている。蒸留酒、醸造酒ともに活用されるが、特に後者においては酒造りに適した特徴を持つ、酒造好適米と呼ばれる品種が主に使われる。
部品: 調味料の原材料(コメ)
コメも他の穀類と同様、発酵させるなどして調味料として用いることができる。原材料としてコメを利用する主要な調味料には、味噌、醤油、味醂などがある。
部品: 観賞用(コメ)
食用品種に比べればごく少数ではあるが、観賞用品種も存在する。これらの品種は切り花やドライフラワーにも適している。
部品: 水田の造成
水田の造成技術は水稲耕作に必須のものである。畝の造成と保守、効率的な水路の掘削、傾斜地での段々畑造成など、環境に応じて水田を切り開き、維持することが必要となる。
部品: 水資源の確保と分配
水稲耕作は大量の水資源を必要とする。水量の豊富な川の近くであれば水路を引くだけでよいが、そうでなければ旱魃対策でため池を作ったり、そこからの水資源の配分について集落間で取り決めたりする必要もある。
部品: 籾播きから田植えまで
かつては直播が行われていたが、現在では苗代に籾播きを行い、ある程度育ったところで育ちの悪い苗を排除し、本田に植え直す(田植え)ことが一般的である。
部品: 除草と追肥
田植え後は、定期的に除草や追肥を行い、イネの生育を手助けする。苗代からの移植は、株が整然と並ぶため、田植え後の作業が楽になるという効用もある。
部品: 稲刈りと脱穀
イネが実ったら稲刈りを行い、稲木にかけて乾燥させたのち、脱穀を行う。この時に出た稲藁は、副産物として様々な用途がある。
部品: 精白から流通へ
脱穀、籾摺を行った玄米は、そのまま食べることもできるが、多くの場合は精白して白米として流通に乗せられる。精白の際にでた米ぬかも副産物として利用される。白米は、品種や粒の大きさ等で等級付けが行われ、等級に応じた価格で流通する。
部品: 機械の利用
かつて全てが人力で行われていた水稲耕作も、現在では国の事情に沿って適宜機械が導入されている。しかし、山間部の傾斜地にある棚田などでは耕作機械を入れられない場所もある。
部品: 農薬の利用
水田にはびこる雑草を除去するため、除草剤などの農薬が利用されることがある。農薬を利用した場合は除草が楽になる利点があるが、残留量が人体に影響のない範囲に収まるよう、使用量とともに各国で基準が設けられている。
部品: 養殖池としての共用
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インポート用定義データ
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最終更新:2017年10月05日 23:58