出題:2スレ目>>590
>>591
外から見るとしっかりとしているようで、内側は冷え切っている。
いつ爆発するかわからない状態を火薬庫と言うのなら、
僕達の今の状態は、さしずめ冷蔵庫といったところか。
二人とも仕事をしているため、すれ違いの日々が続いていた。
彼女と顔を合わせたのは何日ぶりだろうか?
このままではお互いのために良くない。
わかっているけど、僕は決定的な事を言えずにいた。
「……ねえ、今度の日曜日どこかに出掛けない?」
彼女は言った。
僕なんか、ドアを開けることすら出来やしなかったのに。
「……いいね、どこに行こうか?」
仕事は……なんとかするよ、うん。
冷蔵庫から出てきた食材を美味しく料理するためにね。
「電化製品を買い換えない? 冷蔵庫、とか」
>>593
>>601
女「冷蔵庫の中を見れば、その人の性格が分かると言います」
男「一人暮らし限定じゃね? それって」
女「家族と同居の場合、一家の性格が分かります」
男「大雑把か几帳面か位しか分からないと思うんだけど」
女「む。では男さんの冷蔵庫を見てみましょうよ」
男「まぁいいけど。ほれ」
女「中身が分かるようにシール貼ったジップロックがぎっしり……」
男「なんなら冷凍庫も見るか?」
女「ごはん、カレー、トマトソース使った何かと思われる固体がきれいに保存されています……」
男「ポモドーロな。無駄はないと断言できる」
女「男さんは几帳面というよりは守銭奴ですね! 以上、冷蔵庫占いのコーナーでした」
男「待て。お前の冷蔵庫も見せろ」
女「え……ほ、ほら、これです。東芝のGR-38NDですよ~」
男「家電マニアじゃあるまいし、型番で言われても分からん。それより中身だ」
女「えーと、この扉を開けるともう後戻りは出来なくなり――」
男「まぁまぁ、笑わないから。ご開帳~。って、あれ? 何も入ってない……」
女「……だから、だから嫌だって言ったのに。最近特売ないから食材買えないから……」
男「嫌とは言ってないような……。え、えーと、なんだ。一緒に飯食うか? 適当に何か食わせてやるぞ」
女「ボンゴレロッソ」
男「ここぞとばかりにクソ面倒臭いもんリクエストしやがって……」
>>605
嗚呼。
また徹夜してしまった。
ここ数日は毎晩……いや、毎朝のように同じ後悔をしている。全く、Gスレのどこが面白いのか!?
……スイマセン。すっごく楽しいです。
「もう寝よ」
一人の部屋で呟いて、んおーっ!と伸びをする。うわ、外が明るくなってるよ……。
さて眠る前にヨーグルトでも食べようか、と冷蔵庫を開けたときだった。
く ノ「こんにちは」
…………。
いやいやいやいや。
く ノ「あ、間違えました。こんばんわ、ですね」
「違う! 今はもう朝だ。おはようございます、が正しい」
おおぉ!? 何普通に返してるんだ俺?
あれですか? ついにボク壊れちゃいましたかご主人様!?
く ノ「寝ちゃうんですか?」
「……寝るよ。だからさっさと消えろ幻覚!」
く ノ「もうちょっと起きてましょうよぅ。こんな時間にまで来ちゃったら、ね?」
ね? じゃねえよ。
大体、『く ノ』って何だよ!……いや解るけどもさ、台詞系SSじゃねえはずだろこの文章。
く ノ「そんなぁ……でも、させませんよ。えいっ」
かさかさ。やつはあっという間にPCの上に移動した。くそ、Gだけに素早い。
く ノ「カタカタカタ…完了」
「何で俺よりタイプ早えんだよ!? 何しやがった!?」
≪お題くれれば何か書きますよ?≫
……ノォォォォォォォッ!!!!
く ノ「これで安心ですね」
「安心じゃねえよ! ゴキジェットどこ行った!?」
く ノ「ヒィッ、シューは勘弁ですぅ」
「待てこの野郎!!」
……嗚呼。
どうやら、まだまだ眠れそうにない。
見なくても解る……回線の向こう側で、カサカサと音がするのが、はっきりと聞こえる……。
なぜならそれが創発板名物、Gクオリティだからだ。
>>681
気づいたときには、あたりはすでに、黒黒とした暗闇に墜ちくぼんでいた。
そのあとすぐ、凍てつき果てる夜のような、すさまじい寒さが俺たちを
襲った。一瞬のうちに、炎天下の昼下がりが、凍えつく夜となってしまった
のだ。
実際のとこ、俺の体はほとんど凍えちまっていた。顔は氷のようにこわばり、
足の先は感覚を失くしてしまっている。
俺たちはどこか、温かい空間を求め、光のない大地をさまよっていた。灰
色に濁る空と地平線とが、見はるかすかなたまで広々と広がっていた。
「分かった」俺のとなりで、長い足を引きずりながら歩いているアシナガは、
さっきからずっとまくしたてていた「太陽が先ほど、宇宙人の集中攻撃によ
り、この宇宙から消失したんだよ。そうして、いわば無限のエネルギーを、
動力源を失った地球は、ついに、永遠の氷河期と暗黒とに囚われた。氷と闇
とが世界を支配した、ってわけなんだな。そうとしか説明がつかない」
「どうでもいいが、」俺は言ってやった「どうしてお日様が消されなきゃな
らないんだ?」
「だから、惑星侵略のためには、惑星動力源の破壊が必須条件で――」
アシナガの話が長引きそうに見えたとき。
ふいに、視界が、ガクッと揺れ動いた。
気づけば、ものすさまじい速度で、地面がこちらに押し迫っていた。
3秒ほどの、自由落下状態。
どうやら俺は、崖から足を踏み外したらしく。俺はどこか、冷たくて、柔
らかいモノに、背中から落ちた。全身が《柔らかいモノ》にめりこんで、ぽ
ふっ、とトランポリンのようにはね飛ばされる。はね飛ばされ、硬い地面を
ゴロゴロと転がりまわった。ちょっとやそっとの痛みじゃなかったが、幸い、
どこにも重いケガは無かった。
やれやれ。俺はその《柔らかいモノ》から飛び降りた。崖の下の大地も、
あいかわらず暗かった。
眼を凝らして見ると、《柔らかいモノ》は、丸くて、薄緑色をした野菜の
ようだった。俺の体躯の何倍もある。俺は早々と、その冷えた飯にありつい
た。
周りを見渡すと、《柔らかいモノ》のほかにも、赤くて細長いものや、真
緑のもの、土色で丸っこいものなど、種々の野菜があった。また、《柔らか
いモノ》の中にこもっていれば、寒さはだいぶしのげた。ここを根城にする
か、などと考えていたとき。
地平線の向こうから、轟音が轟いた。
大地が揺るぎ、転びそうになる。
同時に、灰色だった空が、まばゆい光を灯し、輝いた。
世界が金色に染まる。網膜が痛い。
なにが起きているかなど、考える暇もなく。
なにがしかの力により、地平線が、一気呵成に《切り裂かれて》ゆき、縦
方向に光る《裂け目》を描くのが見えた。その光景はあたかも、天国への扉
がそこに開かれたかのようだった。
《光る裂け目》はどんどん打ち開けてゆく――ある一定の広さを境に、も
はやそれは《裂け目》というよりも、全く別の空間という形容が正しいもの
となった。明るい光のさしこむ《別空間》には、幼い少女の姿と、食卓とが
広がっていた。
『ねえ、おねえちゃん』少女は言う『冷蔵庫にあるプリン食べていい?』
『しょうがないなぁ』少女の後ろざまから、声が聞こえる。
『やったー!』
と、少女はぬっと、開かれた《裂け目》のなかに手をのばした。
『あ、キャベツにゴキブリが』
少女の指が肉薄してきた。
逃げようとした。が、羽は凍ってしまっていた。
必死に地面をのたうち回ったが、抵抗はむなしいだけで。
ぷちっ、と指で押し潰された。
やれやれだ。
『ねえ、冷蔵庫のなかに、ゴキブリがいたよ』
薄れゆく意識のさなか、声がまだ聞こえる。
『うわ、ゴキブリを手で潰したの!』
『うん。それより、このプリンおいしいね』
最終更新:2010年02月13日 17:27