エピソード2:ハルトゼーカーの小人~少女曰く天使
あかねは…天使だと思う…
《舖装道路》(Asphalt)には天使の落書き それは少女のひとり遊戯(あそび)
小さな背中に翼を隱し この廃墟で風を待っている
少女の蝋燭が灯った時に 母親の蝋燭は消えてしまった…
この世に灯(とも)る 灯(あか)りの数が決められて居るなら私は
何を照らす為に在るの?
《薄暗い部屋》(Dark Room)では天使の囁き それも少女のひとり遊戯(あそび)
小さな瞳に光を宿し この廃墟で彼を待っている
少女は父親の顏さえ知らない 母親は顏以外ろくに知らない…
この夜に灯(とも)る 灯(あか)りの数が決められて要るなら私は
誰を照らす為に在るの?
母は…鳥に導かれて帰り
私は…彼の手をとっている…
親子にはなれなくても 家族にはなれるの?
兄妹にはなれなくても 家族にはなれるの?
恋人にはなれなくても ずっと彼の傍にいたい
《彼と私と世界が織りなす物語》(しゅうまつ)の行方を見届ける……
最終更新:2009年03月13日 19:49