きかんしゃトーマス「とくべつれっしゃのストライク・サーディン」




日本語版タイトル:とくべつれっしゃのストライク・サーディン
英語版タイトル:The Strike Sardine

メモ

ダック、初めての脱線事故。これは『フライング・キッパー』以来である。

声優

ナレーター:森本レオ
ダック:塩屋浩三
ダックの機関士:今村直樹
エドワード/SE&CRのディアグラム960PMV(ボギー車):高戸靖広
貨物列車の機関士:小林俊夫
貨物列車の機関助士:緑川光
貨物列車の車掌:郷里大輔
トップハム・ハット卿:青野武

とくべつれっしゃのストライク・サーディン、というお話。

ある冬の夜、ダックの機関士が言った。

ダックの機関士「明日は早いぞダック、特別列車『ストライク・サーディン』を引っ張る事になった。サーディンを上手く引っ張ったら、トップハム・ハット卿は俺達に急行を任せてくれるかも知れないぞ!」
ダック「やったぁ! 楽しみだなぁ……!」

港には色んな船が出入りする。
客船も有れば、貨物船や漁船も有った。
漁船は積んだ魚を波止場に下ろす。
魚の一部は街の店に持って行かれ、残りは港の駅から特別列車で遠い所に運ばれる。
その特別列車を、鉄道員は『ストライク・サーディン』と呼んでいる。
朝の5時、ダックが駅に着いた。雪が降り、霜が降りている。
男達が威勢良く魚の箱を積み込む。ドアが閉まり、車掌が緑のランプを灯した。
ストライク・サーディンの出発だ。

ダック「さあ行くぞ! 真面目にやれよ!」

ダックは貨車に言った。
貨車はぎしぎしと動き出した。

SE&CRのディアグラム960PMV(ボギー車)「オーライ! オーラーイ!!」
ダック「いいぞ! その調子、その調子!」

朝の冷たい空気に白い煙が流れ、
罐の火が明るく輝く。

ダック「急げ! 急げ! 急げー!」

列車は順調だった。
火もどんどん燃えてる。
緑に光っている信号を通り過ぎた。
間もなく、遠くに黄色の信号が見えたので機関士は止まろうとした。
ところが手前の信号は何も点いていない。

ダックの機関士「うん、安全だ。ダック行くぞ!」

然し、実は待避線に入るポイントが雪の所為で凍っていて、
手前の信号が点かなかったのだ。
ダックはそれを知らずに待避線の方に進んだ。
待避線では貨物列車がサーディンが通過するのを待っていた。
貨物列車の機関士達は車掌車で休んでいた。

貨物列車の車掌「そろそろサーディンが来る頃だぞ。」
貨物列車の機関助手「まあ待てよ。こりゃあ美味いココアだぜぇ!!」
貨物列車の機関士「でも、もう機関車に戻らなくちゃ……。」
貨物列車の機関助手「へぇ… やれやれ……。」

ところが、彼らが外に出た途端、
ダックが猛スピードで待避線に入って来たのだ!

貨物列車は吹き飛び、ダックは横倒しになった。
ダックの機関士達は衝突寸前に外に飛び出したが、
ダックは動けずに、ぼーっとなっている。
やがてトップハム・ハット卿がやって来た。

ダック「すみません…… 信号が点いて無かったんです……。」
トップハム・ハット卿「気にするなダック。雪と氷の所為だ。君を修理工場に出そう。そして、大きな罐を持った新しい型の機関車に作り直してやる。きっと別人になった気がするぞ。それに、良いと思わんか?」
ダック「ええ…… まぁ……。」

ダックは疑わしげに答えた。
……ダックは工場が気に入った。
そして、とても元気になって戻って来た。
大勢の人が新しくなったダックを一目見ようと、待ち構えていた。
格好良くなった彼の姿を見て皆、万歳三唱をした。

エドワード、ダック「有り難う!」

皆が、大騒ぎして興奮してダックとエドワードを迎えに来てくれた。

トップハム・ハット卿「ダック、エドワード、良くやった! ああ、帽子が!!!」

トップハム・ハット卿の自慢の帽子はヤギのおやつになってしまった。
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最終更新:2021年01月10日 08:08