キルミーベイベー(アニメ)
小さなアニメの底を写した二人の青い幻燈です。
二人の人の子供らが青白いアニメの底で話していました。
『キルミーベイベーはわらったよ。』
『キルミーベイベーはわさわさわらったよ。』
『キルミーベイベーは跳ねてわらったよ。』
『キルミーベイベーはわさわさわらったよ。』
上の方や横の方は、青く暗く鋼のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗いBDが流れて行きます。
『キルミーベイベーはわらっていたよ。』
『キルミーベイベーはわさわさわらったよ。』
『それならなぜキルミーベイベーは売れなかったの。』
『知らない。』
つぶつぶBDが流れて行きます。人の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六枚BDを吐きました。
それはゆれながら水銀のように光って斜めに上の方へのぼって行きました。
つうと銀のいろの腹をひるがえして、一枚の
DVDが頭の上を過ぎて行きました。
『キルミーベイベーは死んだよ。』
『キルミーベイベーは殺されたよ。』
『キルミーベイベーは死んでしまったよ………。』
『殺されたよ。』
『それならなぜ殺された。』金髪の子供は、その右側の手を、茶髪の子供の平べったい頭にのせながら云いました。
『わからない。』
DVDがまたツウと戻って下流のほうへ行きました。
『キルミーベイベーはわらったよ。』
『わらった。』
にわかにパッと明るくなり、日光の黄金は夢のようにアニメの中に降って来ました。
波から来る光の網が、底の白い原作の上で美しくゆらゆらのびたりちぢんだりしました。
BDや小さなごみからはまっすぐな影の棒が、斜めに水の中に並んで立ちました。
最終更新:2013年09月22日 11:01