一週間フレンズ。

新年度が始まり、新しいクラスになると人付き合いが苦手な僕にも話し掛けて来てくれる
奇特な奴等がいる。席も近いし今年こそは友達が出来そうだと嬉しくなる。
彼らは気さくで親切で昼食を一緒に摂ろうと誘ってくれたり授業の合間も些細な
話をしたり、楽しい新年度だ。本当は彼らと放課後一緒に帰りたいが彼らは運動部で僕は帰宅部だ。
そんなこんなで前途有望な新年度、とうとう一週間が終わった。
あけて次の週、先週と変わらない筈の一週間、しかしどこか違う。
彼らが先週とは微妙に態度が違う。なんというか少し素っ気ないのだ。
昼食は一緒に摂らなくなった。彼らは今週から学食で昼食を摂るという。
僕は母手製の弁当があるので学食にはいけない、実は月曜日に誘われたのだ。
僕には母手製の弁当があるから学食にはいけないと彼らに伝えると、彼は苦笑いで分かってくれた。
それがいけなかったのだろうか。その後から違和感を感じるようになった。
しかしそれももう一ヶ月前の話だ。もはや僕と彼らの接点はほぼ無い。
教室の席は変わらず近いのにまるで別の世界にいるような感覚に囚われる。
何がいけなかったのだろうか?僕はまた何を間違ってしまったのか?
僕には良く分からないが今年度も僕には一週間だけ友達がいた。
最終更新:2014年05月24日 13:40