3月10日、日本ショートコースにて第8戦武士杯2017が行われた。

▪️決定的になったエースの移籍

まずパドックに衝撃的なニュースが入ってくることで始まった第8戦。
以前から不安定なチーム体制だったトロロッソチームだが、第7戦でこれまでチームを引っ張ってきたt-_0610がBlackhedレーシングに移籍をしたことをきっかけに、正式にチームは解散を発表してしまった。



▪️心機一転するレジェンド爺さんチーム

そこにいち早く情報を聞き付けたレジェンド爺さんのチーム代表makky-1969がトロロッソに接触、これまで使用してきたザウバーのマシンを武士杯運営に売却することで得た資金でトロロッソを買収。
更にこれまで育成してきたkanamorimori12をチームに加えることで、気持ちを新たにシーズンに挑むようだ。



▪️コース特性に悩まされるドライバー達

こうして始まった第8戦日本ショートGPだが、東コースを使用する為か、予選から各チーム各ドライバーとも珍しいほどにミスが目立った。

まず開始数分でペティーマンJapanのm-peggyが最終コーナーでタイヤバリアに激突、早々にリタイアをしてしまったのを皮切りに、同じ最終コーナー付近や2コーナーでスピンする車が続出。
思うように各車タイムが出せないなか、開幕前から自信を見せていたBushido-RacingのBushido-SpiritがQ1トップタイムをマーク。
タイムを出せずリタイアしたm-peggyがQ1敗退となってしまった。



▪️命運を分けるスタートタイヤ

Q2になってもスピンする車は後を絶たず、あわよくば接触という場面もいくつか見受けられた。

そんな中Q2でトップタイムをマークしたのは、Bushido-Racingのschumacher_ganba。
Q1Q2とBushido-Racingがトップタイムを出し両ドライバー共好調さをアピールした。
チームメイトでQ1トップタイムだったBushido-SpiritはソフトタイヤでQ2を通過、他にソフトタイヤでQ2を通過したのは心機一転したレジェンド爺さんチームの新鋭kanamorimori12だけである。

0.074秒差で惜しくもQ2敗退となったのはHarsTeamみらいのhoproad24、以下同チームのmirai1222、ペティーマンJapanのSATOSHIJPN1、Williams_Teamの代走でレジェンド爺さんチームの代表makky-1969、Q1は突破したものの、終了間際にマシンを壊してしまい修復が間に合わなかったBlackhedレーシングのdaimi22の5人。



▪️上位スタートが不可欠な鈴鹿東コース。

今週末好調なBushido-RacingのBushido-Spiritとschumacher_ganba。
心機一転したレジェンド爺さんトロロッソチームのWエースtupeti90とkanamorimori12。
Q1Q2共に上位で通過したDiablo-GUNBOY_F1Teamのblrdiablo1016とMasa9513。
この第8戦からエースが復帰したY_SPORT_GPのyupitch-2772とOkoyu。
同じY_SPORT_GP所属で今回はピン黒の騎士団から出走のshikura89。
前戦からBlackhedレーシングに移籍しエースを務めるt-_0610。
以上の10台が、フロントローが特に重要なここ東コースでQ3を争う。

トップから10位まで0.6以内の接戦を制したのは、 34.691秒を出したschumacher_ganba、2番手には0.1秒差でポールを逃したBushido-Spiritが入り、 Bushido-Racingがフロントローを独占した。
セカンドローには、復帰したY_SPORT_GPのOkoyuと新鋭kanamorimori12。
サードローをDiablo-GUNBOY_F1Teamの2台が占めると、以下yupitch-2772、shikura89、t-_0610、tupeti90の順で第8戦日本ショートGPの予選は終了した。



▪️汚れた路面のイン側とクリーンなアウト側

薄曇りの中スタートした決勝レース。
ホールショットを奪ったのはポールポジションから抜群のスタートを見せたschumacher_ganba、イン側の汚れたポジションからスタートしたBushido-Spiritは加速が鈍り、逆にアウト側3番グリッドからスタートしたOkoyuが1コーナーまでに2番手に浮上。
同じくアウト側5番グリッドスタートのMasa9513も1コーナーまでに4番グリッドスタートのkanamorimori12を抜いていたが、こちらはS字区間でkanamorimori12が意地で抜き返している。
なお、オープニングラップはトップだったschumacher_ganbaは2周目の最終コーナーでミス、加速が鈍った所をOkoyuにパスされている。



▪️1周40秒弱で周回する東コース

Diablo-GUNBOY_F1Teamのblrdiablo1016が7周目にチームメイトのMasa9513を、10周目にはkanamorimori12を抜いて4番手に浮上。
以後着々とペースを上げて3番手Bushido-Spiritに迫っている。

トップ争いをしていたOkoyuとschumacher_ganbaは19周目に接触、Okoyuは早めのピットインを余儀なくされた。

23周目、トップを走っていたschumacher_ganbaや3番手を走っていたblrdiablo1016等のSSスタート勢がピットに入る。
schumacher_ganbaは5番手、blrdiablo1016は10番手でコースに戻る。
先にピットに入っていたOkoyuは8番手まで戻している。

▪️狂いだした強者の歯車

しかし、ここでアウトラップのschumacher_ganbaが逆バンクコーナーの立ち上がりでまさかのスピン、優勝争いから脱落してしまう。



その混乱で前が詰まった所をOkoyuが狙い、24周目の1コーナーでアウトからt-_0610をオーバーテイク、5番手に上げる。

またチームメイトから1周遅らせてピットに入ったDiablo-GUNBOY_F1TeamのMasa9513は12番手でコースに戻っている。



▪️完璧に作戦をこなしたBushido-Spirit

30周目にはSスタート勢がピットイン、トップを快走していたBushido-Spiritはそのままコースに復帰。
2番手を走っていたレジェンド爺さんチームの新鋭kanamorimori12は、Okoyu、blrdiablo1016の後ろの4番手でコースに戻っている。

▪️精細を欠く強者

36周目の最終コーナーでまさかの事態が起こる。
優勝争いから脱落して11番手を走っていたschumacher_ganbaが最終コーナーでまさかのスピン、壁に激突してマシンを壊してしまう。
すぐ後ろを走っていたHarsTeamみらいのmirai1222はこれを寸前で回避、グラベルにはみ出し周回遅れになるものの無傷でコースに戻っている。



▪️相次ぐアクシデント

40周目には、虎視眈々と機会を狙っていたDiablo-GUNBOY_F1Teamのblrdiablo1016がDRSを使って1コーナーまでにY_SPORT_GPのOkoyuをパス。
トップのBushido-Spiritからは+6.3秒差の2番手に上がる。

3番手に下がったOkoyuは、その後の42周目にメカニカルトラブルで戦線を離脱。
入れ替わりに3番手に上がったレジェンド爺さんチームのkanamorimori12はペースを上げ、43周目にはblrdiablo1016の背後まで迫る。

そのプレッシャーに圧されたのかblrdiablo1016はその43周目の最終コーナーでコースオフ、コースに戻った際にはピン黒の騎士団から代走し、ここまでに4位に付けていたshikura89と接触、幸いマシンにダメージはなかったようだが2位から6位へ一気に転がり落ちてしまった。



▪️悲願の今シーズン初優勝

その後は大きな混乱もなく最初にチェッカーを受けたのは、他とは違うSタイヤスタートを狙った見事な戦略だったBushido-RacingのBushido-Spirit。
2016第3戦オーストリア以来、実に19戦ぶりの優勝。



2位に入ったのは同じくSタイヤでスタートしたkanamorimori12。
レジェンド爺さんチームに加入した初戦で見事2位表彰台を獲得した。

▪️激しい表彰台争い

blrdiablo1016と接触しウイングを壊していたshikura89だったが、力強い走りで3位をキープしていた。
しかし残り2周というところで、blrdiablo1016のチームメイトMasa9513がshikura86をオーバーテイクして3位でコントロールラインを通過、Diablo-GUNBOY_F1Teamにやられる形となったshikura86は惜しくも4位という結果だった。



5位にはY_SPORT_GPのyupitch-2772、6位には序盤は好走していたblrdiablo1016、7位は週末を通して不調だったt-_0610、8位には堅実な走りでポイントをゲットしたhoproad24、新たなマシンで出場したtupeti90は9位、上位陣のトラブルでなんとかポイント圏内の10位に入ったのはHarsTeamみらいのmirai1222。

▪️明暗が別れたBushido-Racing

久しぶりの優勝に歓喜しているBushido-Spiritの一方、度重なるミスの末リタイアを喫したチームメイトのschumacher_ganbaは項垂れるようにパドックから去っていった。

▪️旋風を巻き起こす15歳

2位表彰台を獲得したレジェンド爺さんチームの新鋭kanamorimori12は、パルクフェルメでは監督のkyuandmimi-love、チームメイトのtupeti90、そしてWilliams_Teamから代走していた代表のmakky-1969から厚い祝福を受けている。

決勝結果



最終更新:2018年03月13日 22:12