入門編 第2回
「ダイレクトマーケティングが儲かる原理は?」
(1)通販の商品原価って、いったいいくら?
通販の商品原価は10~20%。これはぼったくりか!?
答えはNO。ぼったくるどころか、妥当である。
一般的に商品原価は40~70%?と思っている人が多い。
たしかに、小売店の感覚としては、仕入れ値が40~70%くらいだろう。
それでは具体的に大手コンビニエンスストアの場合どうか。
[A] 消費者
↑ 100円
[B] コンビニ
↑ 70円
[C] FC本部
↑ 40円
[D] 卸問屋…最近は問屋の存在を省くことも多い。
↑ 35円
[E] メーカー
↑ 10円
[F] 製造元…実際はメーカーの下に本当の意味での製造業者がいることも多い。
この流れを、よく見てみてほしい。
実は、本当の意味での製造原価は10%なのだ。
(最終的な販売価格が100円に対して、製造元が卸しているのは10円)
消費者の手元に商品が届くまでに、様々な会社が仲介している。
勘違いしないでほしいのは、それぞれに必要な機能があるため、誰もぼっているわけではない。実際に、どこの会社もギリギリで運営している。
(最大手FCさんは潤っているが、それは素晴らしい企業努力の賜物)
ダイレクトマーケティングは途中に介在する会社の大半を省く。
[A] 消費者
↑ 100円
[F] 製造元
製造元にとってはこれまで10円で卸していた商品が100円で売れるようになるため、
原価率は単純計算10%となる。
しかし、[B]~[E]までの役割の全てを、自社で完結する必要があるため、
これまでに求められなかったノウハウとコストが発生するのだ。
(2)通販の場合の売上構成比
それでは通信販売には、何にお金がかかって、いくらくらい手元に残るのだろうか。
さっそく見ていく。
売上(販売価格)を100%とすると、
*商品原価…20%
*集客活動費(広告宣伝費)…30%
*リピート活動費…10%
*フルフィルメント…15%
*利益…25%
上記の利益から、社員の人件費や家賃水光熱費などが引かれるため、
★営業利益としては10%くらいになる。
見ての通り、もっともお金がかかるのは、集客活動費。
従来のマーケティングであれば、集客は小売店がやってくれるため、
製造元は心配する必要がなかった。
通販にとっての広告宣伝とは、いわば店舗の役割。
常に広告を打ち続ける必要がある。
(3)利益が出るのは、顧客のリピート購入時
さてさて、それでは通販、どこで儲かるのか。
結論から、それは顧客のリピート購入時。
そこにかかるコストは10%程度だが、
売上そのものは全体の80%になる場合も。
2:8(ニッパチ)の法則をご存知だろうか。
一般的な会社では優秀な上位2割の人が8割の売上貢献をしている。
という話。
通販事業でも近いことがいえる。
2割の優良顧客が、8割の売上を占めている。
これはあながち間違っていない。
ダイレクトマーケティングは収益構造以外に、多数のメリットがある。
それは次回に…!
追伸:
ここまでちゃんと読んでいる学生のあなたへ。
エライ!
優秀なビジネスマンであれば、「ふむふむ、なるほどぉぉぉ」という内容だが、
学生にとっては、やさしく書いていても難しく感じるし、
そもそもなかなか興味を持てないもの。
途中で寝ちゃわずに、最後まで読んでくれているあなたは、
マーケティングが向いているかもしれないい。
ぜひ我が社へ!
ただ、就職活動において、「マーケティング」と謳っておきながら、
実際には、「どれがマーケティング???」という会社は多い。
「コンサル」という表現も要注意の1つ。
学生の段階で見極めるのは難しいかもしれないが、
わからなければ諸先輩方に相談を。
日本におけるダイレクトマーケティングの発展、そしてその先にある心理産業の確立を、ただひたすら追い求めている。
北海道出身。東京水産大学(現:東京海洋大学)在学中に起業するも挫折を経験。広告代理店勤務後に占いプロダクション勤務を経て2003年ageUN株式会社創業。2005年REDAS株式会社を創業し現在に至る。
スプリングウォーターには2001年設立当初からセミナー講師などで貢献。スプリングウォーターを共に創っている。2006年NPO法人化に伴い理事に就任。
当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁止します。
Copyright (C) SpringWater. All rights reserved.
最終更新:2008年08月26日 09:55