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+とりあえず、ダウンロードする為にサイトを覗いた所 +―――こう、若々しい、フレッシュな感性を感じました。 +ええ、まあ、若いうちは色々あるんだろうなと思いつつ +シナリオをダウンロード。 +ちょっと参戦作品が気になったのでチェックしてみたところ +どうやらアナザーガンダムSRCのようなガンダムオンリー物のシナリオのようです。 +ガンダムオンリーで、オリジナルを参戦させる感性には色々、なんというか…… +ガンダムの世界観から逸脱してそれを超えたものを作ろうという、意欲を感じさせてくれます。 + +オリジナルの解説ページがあったので目を通してみたところ +既存のMSや、その派生のMSでは飽き足らずオリジナルの機体を +想像してしまう辺りはフレッシュな感性が前面に押し出ていると感じられますね。 + +ユニットアイコンも、多くのオリジナルロボットシナリオで利用されている物を +利用しており、既存のMSとの外見の差別化が図られて、より特別なMSで +あることを強調することに成功していると感じました。 + +また、そのMSの説明に"謎のブラックボックス"、"対MS戦闘用突撃かく乱機" +"試作の相転移装甲"などといった素敵なキーワードが散りばめられており +プレイ前からシナリオに対する期待感を高めることに成功していると言えます。 + +さて、プレイ前から少々筆が進んでしまいましたが。早速本編を始めたいと思います。 + +SRCを起動し、一話を始めたところキャラクターが世界観の説明をしてくれます。 +一般的にスクロールする文章で世界観の解説を行う場合が多いですが、作中のキャラクター +性格には、次回作の主人公※1が親切に説明してくれるため非常に世界観を飲み込みやすいです。 +またゲームの仕様も説明してもらえるのは、良い配慮だと思います。 + +また、BBS等に感想が欲しいとキャラクターが発言することで、シャイでBBSに書き込みが +行えないようなプレイヤーが積極的に感想を出せる様にしているのは中々出来ることでは無いでしょう。 + +そして、本編がスタートします。 +まずルナツーで会話するバスク中佐と、何となく見覚えがあるメガネの将校。 +会話インクルードを利用することで、上下同時にキャラクターを配置し +より、会話しているという雰囲気を出そうという工夫や、ガンダムの原作に +触れていないプレイヤーが違和感を感じないように、作中で名前を呼ばれていない +キャラクターの名前表示を抽象的にするといった工夫に涙が出そうになりました。 +また、クリックで飛ばしにくい会話インクルードを利用することでしっかりと +プレイヤーにストーリを読ませる工夫も素晴らしく感じました。 + +涙で霞んだ視界を手の甲で拭いながら、プレイを続けさせて頂きます。 + +そして、抽象的な主人公の心理描写が画面に映し出された後 +主人公が、僕らの眼鏡っ子、バスクたんと互角に渡り合い +ナタルさんに対してフレンドリーに呼び捨てするシーンが映し出されます。 + +そういえば、世界観説明でSEED本編より2~3年前の時間軸から始まると +言っていた事を思い出しました。なるほど、先に前置きすることでプレイヤーが +感じるであろう違和感を少しでも軽減しようとする配慮だったのでしょう。 + +更に霞んだ視界を手に持ったハンカチーフで拭って先に進みます。 + +どうやら、主人公はバスクたんのお気に入りの一人でティターンズの候補生として +目を付けられており、そのことに対して少々不服を感じて居るようです。 + +まあ、この辺りはUCの設定を下敷きにし、0083関連の話をやるのなら +王道の展開でしょう、ドラマティックですし。 + +そして、悩んでいる途中で女の子と激突。 +非常に王道に沿った展開です、しばしば学園物で使われる手法をあえて +このような軍事物に持ち込むことで、プレイヤーの感情移入を助長しているのでしょう。 + +涙でぐっしょりしたハンカチーフを洗濯籠に移し +タオルを持ってきて涙が零れ落ちそうな瞳を拭い先に進みます。 + +そして、突如として襲い掛かってくるムサイ三隻。 +どうやら先ほど場面転換したときに、ルナツーからサラミス級巡洋艦のブリッジに +場所が移動したようです。一瞬、状況が理解できませんでしたが画面のど真ん中に +しっかりと、サラミス級巡洋艦・ブリッジと書かれているので間違いないでしょう。 +何故かブリッジに顔を出さない艦長の代わりに、原作の時点より2~3歳若く +少尉である主人公に敬語を使っている所から、最高でも准尉と思われるナタルに +サラミス級の指揮を任せて、ジムクエルで飛び出す主人公。 +MSのパイロットと、戦艦の運用という全く違った管轄の違う部署に対して +積極的に指示を行う通常の感性に囚われない自由な発想が出来る所が主人公が +主人公である所以なのでしょう。その姿に、更に目から涙が溢れそうになったので +すでにしっとりと湿ったタオルを手にとって目頭を拭い、先に進めます。 + +そして始まる戦闘MAP。 +ジオン残党を相当する部隊とバスクが言っていたにも拘らず、何故か生きてムサイを指揮している +シャアの元部下事ドレンたん。どのようにして彼が生き残ったのが非常に興味深い所です。 +また、ジーンとデニムが普通に敵に混じって出撃しており、この話の中でのV作戦が +一体どのような展開を見せたのか、非常に気になるところです。 + +そして、ガンダムの一話を再現するように主人公のジムクエルに突撃するジーン +原作のように最初は強気です。必中と鉄壁がかかってしまいました。 +正直そこまでパラメーターが高くない主人公では倒せる相手ではありません。 + +この状況下ではまともに戦えないと、小惑星帯に逃げ込んでターンエンドしたところ +案の定助け舟が出ました。プロローグで姿を見せた女の子です。 +主人公のことを勇気があるへたくそと断言し、助けてくれると言ってくれました。 + +また、味方フェイズ、敵フェイズに表示されるターン表示は華麗であり +クリックで飛ばすことなく楽しめるように、クリックによるスキップを受け付けません。 +そのこだわりは素晴らしいと思います。 + +そして2ターン目、助けてくれると女の子は言ってくれたのですが状況に変化はありません。 +恐らく、またターンエンドすれば彼女が助けてくれるのでしょう。 +現状でも、ジーンの攻撃を何回か喰らっても死にはしないので、ターンエンドです。 + +そしてやっと3ターン目。その女の子の乗ったゲルググとティターンズカラーのガンダムが出撃してきました。 +感激です、これまでジーン相手に苦戦する破目になったのはこのシーンの快感をプレイヤーに体験させたかったのでしょう。 +普通ならイベントでテンポよく済ませるシーンであえてこのようなゲーム性のない戦闘をプレイヤーに +行わせるという通常では行わないような判断は、僕には真似できません。 + +そして、何故かドレンや他のジオン兵に名前を知られている女の子=セカン少佐。 +版権キャラクターを利用して、オリジナルキャラクターの権威を高めるという +これまたセオリーに反逆した展開です。セカン少佐のファンにはたまらないでしょう。 + +そして、どうやらティターンズカラーのガンダムにはスターゲイザーのキャラクターが乗って居るようです。 +誰が乗っていても大差がないシーンで、あえてマイナーなキャラクターを選択するところに作者の愛情を +感じてしまいました。 + +また、どうやら特殊な戦闘システムを採用しているようで +敵を撃破すると、気力+10、再行動(気力上昇無し)、集中+鉄壁(気力上昇無し)の三種類から +ボーナスが選べるようです。これは中々気が利いたシステムだと思います。 +なお、主人公のSPに集中があるのですが、この仕様の場合敵を撃破して集中+鉄壁を狙うと +その集中を利用することなく生存率を高めることが出来ます。これは中々面白いシステムです。 + +未だに持っているキャラクターは出てきていませんが鉄壁、気合、覚醒などの +SPがどうなっているのか気になる今日この頃です。 + +さて、このシステムの恩恵であっさり敵を撃破した主人公チーム +そして、撃破されていたと思われていたシーンが出現し主人公に襲い掛かりますが +セカン少佐が華麗に撃破して下さいました。 + +恐らく、V作戦でアムロが乗ったガンダムから逃れたと思われるスーパージーンを +あっさりと撃破するセカン少佐の手並みは素晴らしいと思います。 + +版権キャラで上手にオリジナルキャラクターの権威を高める例です。 +僕にはとてもではないですが、真似ができるような展開ではありません。 + +更に、そのセカン少佐の手並みに感動して、少々自信を失った主人公が +これは戦闘行為ではなくて、殺戮行為だ。と独り言を漏らしたところ +セカン少佐御自身のお口から、私は「滅ぼす者」だから…… というお言葉をいただけました。 +赤い彗星や、赤い稲妻、白い悪魔とは比べ物にならないセンスの二つ名です。 +それをご自身のお口から仰られるとは…… 驚きで声も出ません。 + +既に何かよく分からないものでぐしゃぐしゃになったタオルを洗濯籠に投入し +僕はエピローグが始まる前にSRCのウインドウを閉じることにしました。 +作者様の素晴らしい感性にこれ以上付き合うと、バスタオルが必要となると +そう判断できたからです。 + +自分からレビューをすると言い出した筈なのに、一話までクリアすることなく +レビューの筆をおいてしまったことを謝罪しつつ、口直しにアナザーガンダムSRCをプレイしてきます。 + +※1 +このシナリオはリメイクされたシナリオで、このような場面において +次回作の主人公が説明を行うという行為は、リメイク前からプレイし +次回作をプレイしたディープなファンにとってはうれしい展開なのでしょう。 + +========================================================= + +ちゅうわけで、一話の途中までプレイしたまともな感想を。 + + + +会話インクルード、ターン表示といったビジュアル面に力を入れているが個人的にあまりよろしくないと思う。 +オリジナルキャラクターが時々、版権キャラクターを踏み台にするような印象の描写があって好みではなかった。 +撃破ボーナスで、気力+10、再行動(気力増加無し)、鉄壁+集中(気力増加無し)は練りこみは足りないと思うけど +面白いシステムだと思う。鉄壁+集中の部分を防御力UP、命中回避UPに変更して効果がSPと重複するようにしたり +気合や覚醒の消費を低くしたり、効果を大きくすることでより面白いシステムに生まれ変わると思う。 +無論、それを踏まえて敵のボスを強めにする。ザコの攻撃力を上げる。防御力UP+鉄壁、もしくは堅牢を考慮して +SPの内容や敵の火力を調整するといったゲームバランスの調整が必要だとは思うけれど。 + + + +全体的に光るところもあって、丁寧な作りだと感じたけれどあまり好みでは無い感じでした。