【前回までのダンゲロスSS裏CINDERELLA あらすじ】
アトランティス武闘場における冷蔵庫 VS 山本勘助の死闘!
その最中、突如乱入した太陽帝国の智将、シャマシェムはこの世界の歴史が歪められた偽りの歴史であるという衝撃の真実を突如明かす!
そして偽りと真実の歴史の裂け目からシャマシェムは伝説の天才武将 GACKTを突如降臨させる!
絶望に沈むアトランティスだったが、冷蔵庫と山本勘助の兵法によって、何とかGACKTを退けることに成功!
シャマシェムの野望は阻止されたが、果たして真実の歴史とは!? この世界の運命は!!?
「ピピッ!ピピッ! 警戒モード……警戒モード……」
「付近に一級指名手配犯の反応アリ……」
「あーもう、なんであたしが指名手配犯なんよー!」
ここは反武田組織、イマガワが経営するオフィスビル。
日中の『爆闘!ガンバースト』オンリーイベントにて得られた大量の戦利品を持って会場を去ろうとした神田蜜柑だったが、
タケダネットが放った騎馬型オートマトンの気配を感じ、大量に売れ残ったケヒャ郎×ゴルジャイ本の山の後ろに身を隠していた。
※流石に属性がニッチ過ぎて売れ残ったらしい。
「ていうか! なんで将軍様の二次妄想がNGなわけ! 『信玄家法』でも『甲州法度』でも表現の自由は認められるじゃんー! 」
神田蜜柑は未だに自分が不敬罪で指名手配されたことに納得がいっていない。
実際のところ、将軍様へ侮辱行為は「表現の自由」や「言論の自由」よりも上位に値するという法律はあるのだが……。
「けど、なーんか違和感があるのよね。あたしは妄想はそんなのに縛られない! 初代信玄様の想い人はーーー!」
この状況に関わらず妄想力を膨らませる神田蜜柑。
その時だった。
「徐(シズ)カナルコト、林ノ、如ク……」
神田蜜柑の後ろから突如、キュイインとステルスモードを解除したオートマトンが現れた。
「侵掠(シンリャク)スルコト、火ノ如ク……」
即座にオートマトンの上半身からガトリング砲が火を噴く!
「ひええええええーーーー!!」
無数の弾丸が大量のケヒャ郎本を蜂の巣にする様を横目に神田蜜柑は這いつくばった姿勢のまま、チーターの如き速度で退避!
同時に別のオートマトン達も、神田蜜柑の元へと向かう!
「疾(ハヤ)キコト風ノ如ク!」
「疾(ハヤ)キコト風ノ如ク!」
追い詰められる神田蜜柑!
「ああああああ!! 助けて! 神様、仏さま、四季彦様ーーー!!」
神田蜜柑の叫びとほぼ同時だった。
突如として、世界が割れた。
「疾(ハヤ)キ……ギャギャッ!」
「疾(ハヤ)キコ……ガガガッ!!」
神田蜜柑の背後のオートマトン達が、巨大なエネルギーの奔流に飲み込まれ、解体されていく。
そして、振り向いた神田蜜柑の眼の前には……。
「な、なにあれ……!?」
それは一言で言い表すなら巨大な人口太陽であった。
気が付けばオフィスビルの天井が消滅しており、その太陽は神田蜜柑の真上でギラギラと輝いている。
既に日は暮れているはずだが、真昼のような明るさであった。
「我ガ名ハ……ラーム……。太陽帝国ノ神ナリ……」
「は、はい……!? 太陽??」
なんだろうか。タケダネットの新しい警備マシンか。騎馬武者型だったり足軽型だったりすると、タケダネット警備兵本が出回るようになったからかな……と妄想した神田蜜柑の前に、その太陽は告げた。
「神田蜜柑……運命ノ巫女ヨ……」
人口太陽、ラームは徐々に神田蜜柑の元へと高度を下げてきた。
巨大な炎を纏っている割に、熱さは感じなかった。
「え、あたし姫になった覚えはないんだけど……」
神田蜜柑の同人活動は基本的に孤独であり、サークル活動の経験は無い。
「我ラト、真実ヘ……」
目の前のラームが巨大な輝きを放った。
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「これが最後の戦いとなるんだろうか……」
さざ波の音が、冷蔵庫の耳(どこにもついていないけど)に響きわたる。
冷蔵庫は緊張した面持ち(そういうことにしてください)で港湾施設の中心にいた。
真上には満月。
月明かりと施設の電灯のおかげで周囲はことのほか、暗くは無い。
「神田蜜柑、僕と山本勘助の調べが正しければ、おそらく彼女こそが……」
二回戦の後、冷蔵庫と山本勘助はシャマシェムが告げた『真実』について探るべく、歴史再現都市『甲斐国』内部に保管されていた資料をあたった。
そして『甲斐国』の地下に隠された「信玄墓所」の存在に気付いた彼らは「武田二十四将」ゾンビ達との死闘を乗り越え、
そこに隠された真実を記した秘跡を見つけていたのだった。
「勘助から一回戦で戦った神田蜜柑の事は聞いている。対策は万全だ」
自分の脳内に住まう『四季彦さん』の脳内カップリング妄想によっ身体能力を遥かに増す能力、『シュガードープ』。
恐るべき力だが、妄想を広げる前に「インフィニット・フリーザー」でカチコチに凍らせて、妄想の余地さえ与えなければ勝ち目はある。
「後は彼女がどこから来るか……むっ」
その時だった!
ザバアッーーーーと巨大な水飛沫が上がり、瞬く間に冷蔵庫の元へジャリジャリと何かが這い寄った!
「とおっ!!」
しかし冷蔵庫の反応も早かった。二本の足で跳躍して回避!
そして躊躇うことなく、その影へ向かって、その白い扉を開く!
「インフィニット・フリィィーザァァーーーーーー!!!」
最大出力で冷気放出!
零下の凍気が現れた影、神田蜜柑を襲い、瞬く間に凍らせる!
冷蔵庫はシュタッと着地し、港湾に出来た氷塊に目を向ける。
「危ないところだった、事前に知らなければ不意を喰らっていただろう」
流石に海中からの急襲は予期していなかったものの、事前の想定通りことは運んだ。
冷蔵庫は氷の棺に閉じ込められた姫、神田蜜柑にゆっくりと近づく。
「後は戦闘終了を待って……」
その時、異変が起こった。
神田蜜柑を包む氷がピキピキと音を立てて割れ始めた。
「あ、ああ~~信玄様コスの、春彦さまァ~~」
氷の中の神田蜜柑の唇がプルプルと震えている。
冷蔵庫の顔(はないけど)に驚愕の表情が浮かぶ。
「北条様プレイの夏彦様さま~~、上杉様役の秋彦さまァ~~~」
氷塊のヒビは、猛烈な勢いで広がっていく。
神田蜜柑の全身の震えも比例して増していく。
「今川化粧の冬彦さま!!!!」
パリーンと氷塊は砕け、神田蜜柑は地面に降り立った。
「ああっ、駄目だ、萌え死ぬ!!!! 甲相駿三国同盟+上杉の戦国武将モード、四季彦さん、ヤバすぎやわ!!」
神田蜜柑はしかし、冷蔵庫など、どこ吹く風か、アスファルトの地面にゴロゴロと転がりながら、悶え苦しんでいる。
「か、神田蜜柑……君は一体、何故あの氷の中から……!」
冷蔵庫は警戒しつつ、神田蜜柑に問いかける。
「ああ、あたしね。歴史の『真実』を知ったの」
神田蜜柑は立ち上がり、冷蔵庫を向き直す。
「『真実』だと!!? やはり太陽帝国は君に既に!!」
「そうよ、おかしいと思ってたわ!! なんで武田信玄×織田信長の妄想が不敬なんじゃ! むしろ健全! 王道妄想の一つじゃないのさ!」
「健全などではない! 武田信玄はこの国の歴史を作った偉大な人物の一人! 冷蔵庫である僕でも分かる! いくら人間の想像力が自由でも、それは心の中で留めることと、表に出すことは違う! 守らなければならないルールは有るんだ!!」
「ルール……はっ、お笑いね! それこそあんたの歴史が歪められている証拠よ!!」
神田蜜柑は冷蔵庫をビシッと指さし、その『真実』を告げる!
「だって、戦国武将は本来、『男同士』で愛し合うもんでしょーがあああああっ!!!」
冷蔵庫の胸(があることをイメージしろ!!)に衝撃が走る!!
(くっ、そこに気づいていたか……)
冷蔵庫はがっくりと膝を付く。
そう、諸君らの中に神田蜜柑のプロローグを読んでいて違和感を持ったものも多いであろう!!
元来、わが国の歴史とって、男色、もとい衆道は普遍的なものであり、多くの戦国武将もまた、男同士の恋愛沙汰を嗜みとしていた。
かの武田信玄も自分の想い人の美少年に対して「浮気しちゃってごめーん」という手紙を宛てており、冷蔵庫と山本勘助はこれを『甲斐国』の奥深くから発掘していた。
そんな初代武田信玄を組み込むタケダネットがボーイズラブ妄想をされて不敬に思うはずがない。これこそがこの世界の歴史が歪められているという『真実』の証!
だが一体何故、武田信玄が男色を毛嫌いするようになってしまったのか?
「あたしが~~この世界を正しい姿に戻してみせるわ~~!!」
神田蜜柑はゆらゆらと蠢き、その脳内妄想を更に爆発させてゆく!!
「現れて!! 真実顕現!! 「四季彦さん」戦国Ver!!」
そして、彼女の周囲に四人の戦国武将コスプレをした美青年が姿を現した!
「あれは……武田信玄、北条氏康、上杉謙信、今川義元!!」
「……の恰好をした「四季彦さん」だ! 間違えんな!!」
歴史の『真実』を知り、己の妄想に歯止めをかける必要が一切ない(元から無かった気がするが)と知った神田蜜柑の『シュガードープ』は進化し、妄想の「四季彦さん」を具現化するまでになっていた。
「行けっ! 戦国招来・煩妄恢々!!」
剣を、弓を、槍を、斧をそれぞれに手に持った甲冑姿の「四季彦さん」達が次々と冷蔵庫に襲い掛かる!!
「グワァーーーーーー!!」
冷蔵庫は全身を次々に切り刻まれ、更に止めとばかりに神田蜜柑の全壊戦国武将妄想オーラを喰らって遥か後方にぶっ飛んだ。
「こ、これが……婦女子の妄念……。強すぎる……」
「えっへっへ~~、「四季彦さん」、戦国無双、バサラ~~刀剣乱舞~~」
神田蜜柑はもはや冷蔵庫など一瞥もせず、己が妄想の世界に耽っていた。
彼女の妄想が生み出した四季彦さん達もその場で、互いに抱擁し、口づけを交わしあう。
夜の港湾を『愛』のオーラが満たしていった。
「ああっパラダイスだわ……タケダネット、マジねーわ。こんな戦国武将たちが愛していた楽園を世界から封じていたなんて」
神田蜜柑は再度、もだえ苦しみながら地面に転がった。
「これで正しく歴史戻るわ。そうすれば表現は一切自由。 あっ、次の新刊のネームどうしよ。やっぱ本来の王道的に『信玄×謙信』からかな、やっぱ」
その言葉を聞きながら、冷蔵庫に去来する想いとは。
(確かに、この世界は間違っているのかもしれない……。冷蔵庫として、僕は正しいことばかり見てきたわけではない)
冷蔵庫にはタケダネットの抑圧を受けた者達の様々な姿が浮かぶ。
例えば今別会場で戦っているエタヒニンプラントで虐げられた東北民の想い。
その他様々な歪められた歴史と人々の影。
(けど、けど、それでも……!! 正しかったこと、楽しかったこともあった!!)
それは例えば、冷凍庫に保管されたアイスクリームを美味しく食べる子供たちの姿であったり。
いつかモブから抜け出すことを夢見つつ台所の前でお母さんと料理の勉強を頑張る女子高生の姿であったり。
アイドルのなることを夢見て魔璃巣・美是琉を踊る、未来のGACKTを目指す誰かの姿でもあった。
(それを否定させはしない!!)
冷蔵庫の全身に力が戻り、彼は雄々しく立ち上がった!!
「神田蜜柑!!」
神田蜜柑の前に、再び冷蔵庫が姿を現した。
蜜柑の妄想はそろそろクライマックスを迎え、「四季彦さん」達は全裸になっていた。
「あ、まだ生きとったんかい、ワレ」
「そうだ、これが最後の勝負だ。今から浮かぶ光景を見ろ、それからこの世界が間違っているかどうか判断してもらおう!!」
「あ~ん、一体何を……はっ!!」
その時だった。
港湾施設の全倉庫の中から、扉を開き、いくつもの手足の生えた冷蔵庫が姿を現した!!
いや倉庫だけではない。
港湾施設に停泊する、各種船舶の中からも、その船の施設であっただろう、夥しい冷蔵庫の姿が!
黒い冷蔵庫、青い冷蔵庫、紅い冷蔵庫。
色、形、大きさ、造型こそ様々なれど、その全てが意志を持って動く冷蔵庫。
これぞ「インフィニット・ワールド」。人々が、世界がある限り、冷蔵庫はどこにも存在する。
「ふ、ふん……どんなに数を揃えてきたって、今のあたしと「四季彦さん」には……」
そう、『真実』を知った神田蜜柑の妄想力もまた無限大。
無限と無限がぶつかっても、どちらかが勝る道理はない、が……。
「いや、妄想を止める必要はないぞ。神田蜜柑」
無数の冷蔵庫の中心に立つ白い冷蔵庫が告げる。
「もっと、自由に妄想してもらおう!」
そして、冷蔵庫は傍らの黒い冷蔵庫に告げた。
「黒『冷蔵庫』。すまなかった。いつもいつも、君に冷たい態度ばかり取っていて……。でも、僕はやっと気づいたよ」
「なんだ、白『冷蔵庫』。そんなことは最初から分かっていたさ。まったく鈍いやつだ。俺こそ、これまでずっと君にいじわるしてきてすまなかった」
「黒っ!! 君は……うおおっ……!!」
「白ォォーーーーー!!」
白い冷蔵庫と黒い冷蔵庫が、その両腕でガッチリと抱擁を交わす。
月明かりが、白と黒とのコントラストを照らす。それはなんと幻想的なシチュエイションか。
二つの冷蔵庫が抱き合いながら、その上の箱の中心同士をゆっくりと接触させていく。
これが、冷蔵庫同士の誓いの口づけ……!!
「し、白×黒……!!?」
神田蜜柑は割り合い、こういうオーソドックスな組み合わせに弱い。
「どうした、神田蜜柑、遠慮なんてする必要はない!!」
すでに『行為』を始めた白冷蔵庫と黒冷蔵庫に代わり、赤冷蔵庫が神田蜜柑に告げた。
「君の望む通り、思う通り、『妄想』すればよい」
気づけば、白黒冷蔵庫だけでなく、彼の周りの冷蔵庫たちがそれぞれに『愛』を告げ合い、いくつものカップリングが生まれていた。
「で、でも……人間じゃなくて、冷蔵庫同士、だなんて」
「人間の妄想力に蓋をすることはできないんだ。それは君が勝手に扉を閉めていただけだ。もっと開け放てばよい。いつでも、どこでも組み合わせの幅は無数にある」
するとどうしたことか! 冷蔵庫だけではない!
港湾に停泊している船舶達が、誰も操縦していないにも関わらず、一人でに接近し、愛を語り合っている!
港湾の倉庫にも手足がニョキニョキ生え、ガシーン、ガシーンとぶつかりあってお互いを抱擁しあう!
鳥も花も、草も木も、魚も蟹もタコもイカもクジラもアメーバさえもが、男女の垣根を超えて一つになろうとしているのだ!!
「ここがどんな歴史であっても関係ない。 君は君の思う通りの妄想をすればよい」
「でも……でも……タケダネットは許せないわ。彼らは信玄公の想いを踏みにじった。 本来のカップルを歪めて、偽りのカップリングを作って歴史を滅茶苦茶にしたのよ!!」
気づけば神田蜜柑の姿は女子中学生の姿に戻っていた。
それは神田蜜柑が初めて、同人誌を書いた時の姿。
歴史の授業を学びながら、なんでこの世界の戦国武将は戦乱の中で男同士愛し合うことを考えなかったんだろうと思いながら、『武田信玄×織田信長』へペンを走らせたあの日。
「そうかもしれない。だができるならもう一度『正しい』やり方で歴史に向き合ってくれないか?」
「正しい?」
「うん、僕はいつでもそれを見守っているよ。お腹が空いたら、喉が渇いたら、扉を開けると良い」
「そっか、あんがと、冷蔵庫。でも最後にお願いしていい?」
「なんだい?」
「スケッチさせて、こんな良い構図を書く機会、滅多にないわ」
「OK」
それから数時間、神田蜜柑は思う存分、次回のコミケ本用の下書き作成をしたのだった。
試合結果
冷蔵庫・勝利
神田蜜柑・気が付いたら戦闘時間が過ぎており、隙だらけな状態であったため、敗北判定された
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2016年 コミケ会場
「れ、冷蔵庫×アポロム本……嘘……」
運命の子、雷堂影美は、神田蜜柑の販売スペースの前で立ちすくんでいた。
「あ、お嬢さん。それはまだ初心者には早いかも。こっちの方がええわ」
そういって、神田蜜柑は「武田信玄×上杉謙信」本「川中島 龍虎愛撃つ~~」を影美へ差し出した。
「は、はふふ~~~~!!」
影美は10ページ程めくって、気絶した。
「あ~~、これでもまだ刺激が強すぎたか~~」
蜜柑はやむを得ず、影美をそっと空いたスペースの上へ寝かせた。
「しかし、まあ世の中、意外とすぐに変わるっちゃ、変わるもんね~~」
武闘会終了後、13代目武田信玄は退位し、14代目の襲名が行われた。
そして突如、タケダネットは方針を転換し、同性愛の全面解禁をうたったのである。
あまりにも唐突のことに、13代目暗殺節、14代目影武者説、など様々な憶測が世間に流れたが、真相を知る者はいない。
そんなわけで今年のコミケは割かし以前よりも自由な販売が許されるようになり、神田蜜柑の指名手配もいつの間にか解かれた。
「そういや太陽帝国ってどうなったんだっけ、結局」
神田蜜柑は気づいていなかったが――。
太陽帝国の神、ラームは三回戦時に冷蔵が生み出したインフィニット・ワールドの影響を受けて満月と愛し合っており、
そのまま互いに抱擁しながらこの世界の太陽まで突っ込んで対消滅を起こしていた。
「ま、えっか。目指せ5000部完売!! この前冷蔵庫も買い替えたばっかだし、お小遣い稼がないとねー!!」
神田蜜柑は背後の冷蔵庫の扉を開き、そこからガリガリ君を取り出して、一気に食べ終わって頭がキーンとした後、再び気合いを取り戻した。
「さー、そこのお客さーん! この新しい、「武田信玄×上杉謙信」本どうよー!!」
真夏のコミケ会場に、一際爽快な掛け声が響き渡るのであった。