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モレク - (2023/02/27 (月) 18:12:26) の1つ前との変更点

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【種別】 “[[紅世の徒]]”、[[通称]] 【初出】 X巻 【解説】 “[[紅世の王]]”。[[真名>真名(まな)]]は“大擁炉”(だいようろ)。[[炎]]の色は黄色。 [[[とむらいの鐘>とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)]]]最高幹部である『[[九垓天秤]]』の一角。役柄は宰相で、『九垓天秤』の実質的なリーダー。その明晰な頭脳と的確な采配で、首領“[[棺の織手]]”[[アシズ]]に代わって組織全体の運営にあたる。強者としてではなく賢者として[[討ち手>フレイムヘイズ]]らに恐れられた、数少ない“王”。[[あだ名]]は『牛骨の賢者』。 外見は、礼服をまとった直立する牛骨。ただし、手の骨格は人間のものに近い。異常な規模の力の持ち主で、自分の体をもって、要塞ひとつを飲み込む規模の迷宮を構成する[[自在法]]『[[ラビリントス]]』を構成し、[とむらいの鐘]を守り抜いてきた。 その地位と力に反して重度の臆病者で、何かと気弱な台詞を吐いてはカタカタ震えている。仲間の諍いの際には、自身の骨体を砕かせて鬱憤を晴らさせることもあった。貫禄はまるでないが、臆病さ、小心さは危険の正確な認識と慎重さの表出である。 下僚の輩にすら敬語を使うほど礼儀正しく、同胞には寛容だが、人間に対しては「自分達と同じ精神を持つが決定的に弱い種族」と断じる冷徹な面も持ち合わせている。 役職柄、前線に出ることはまずないが、戦術戦略に暗いわけではなく、彼の『机上の空論』はその正しさによって、“焚塵の関”[[ソカル]]や“天凍の倶”[[ニヌルタ]]ら前線で兵を直卒する将をも説き伏せるものであった。 平時は自軍の戦力増強と敵の弱体化に努め、有能きわまりない働きを見せていた。 中世の『[[大戦>大戦(おおいくさ)]]』終局において、『[[壮挙]]』までの時間稼ぎとして『ラビリントス』を展開するも、[[マティルダ>マティルダ・サントメール]]と『[[万条の仕手]]』[[ヴィルヘルミナ>ヴィルヘルミナ・カルメル]]によって迷宮を破壊され、討滅された。 主たるアシズには心の底から感服しており、その死に様も忠臣として相応しいものだった。また、“闇の雫”[[チェルノボーグ]]から寄せられていた思慕の念には、最後まで気付かないままだった。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタはソロモンの72柱の悪魔 "博識伯"モラックス(Marax)の別名モロク(Molech)と思われる。序列21番の悪魔で、牡牛の頭をした人間、または人間の顔を持つ牡牛の姿であると言う。 召喚の際は、召喚者に天文学・占星術や宝石・薬草に関する知識を授け、使い魔を貸し与えてくれると言う。 モロクはアンモン人の主神であり、牛頭人身のその姿は青銅製の炉として表現される。この神像(炉)には、子供が生贄として投げ込まれた。 「擁」には助ける、守る、取り囲んで遮る、塞ぐという意味があり、「炉」は彼の通称である悪魔モロクの神像が炉であったことから付けられたと思われる(また真名と通称の関係が逆だが)。 真名全体で「味方を護り敵を閉じ込める巨大な炉」という意味だと思われる。 その真名通りの役割に使われる「ラビリントス」は彼のこの本質に由来する自在法だと思われる。 「宰相」とは、君主の宮廷において国政を補佐する官吏の最高位である。「内閣の首席」である首相と異なり、君主から任じられている点が特徴。 【コメント】 ☆[[アニメシリーズ>アニメ版]]には未登場。 ☆『[[九垓天秤]]』内での内輪もめ(特に[[ソカル]]と[[ニヌルタ]])の際は、文字通り粉骨砕身して、事態収拾に努めた。 ☆これほどまでの大規模空間を支配する自在法を使えるものは、ほとんど類を見なかった。常に下手に出てるが実力は相当なレベルだと思われる。 ☆人間や『[[小夜啼鳥>小夜啼鳥(ナハティガル)]]』にも、ある程度の理解を寄せていた。 ☆賢者と名高いくせして、[[チェルノボーグ]]の罵倒を言葉通りに受け取ってしまう鈍感さも萌えポイントだったか。 ☆『[[ラビリントス]]』発動に自分の体を自在法にするが、その姿にも哀愁が漂う。「痩せ牛、グズグズするな!」。 ☆XII巻のエピローグで『[[永遠の恋人]]』[[ヨーハン]]が挙げた『牛骨の賢者』とは、彼のことだと思われる。 ☆仲間思いのいいヤツだった。 ☆[とむらいの鐘]ではNo.2のポストに就いているが、自分より格下の幹部たちに同意を求めることが多く、平常時の優柔不断ぶりには幹部衆の一部もイライラさせられるほど。ただし、いざという時の判断力には賢者の風格が備わり、なかなか侮れない。また、恋愛に関してもひどい朴念仁で、ある意味、[[悠二>坂井悠二(さかいゆうじ)]]とよく似たタイプのキャラクターである。 ☆討滅される寸前にチェルノボーグの名前を言っているので、もしかしたら両想いだったのかもしれない。 ☆モレクの炎の色である黄色は、アシズの青と補色の関係にある。炎の色ひとつとっても、相性がよい主従だったのかもしれない。 ☆臆病で賢明なところが[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の[[禁衛員>禁衛員(ヴァッフェ)]][[フェコルー]]に似ていたな。 ☆[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の[[盟主]]“[[祭礼の蛇]]”[[伏羲]]や『[[三柱臣>三柱臣(トリニティ)]]』や[[[宝石の一味]]]の“[[瓊樹の万葉]]”[[コヨーテ]]や[[フックス]]や[[トンサーイ]]や[[イナンナ]]や[[[百鬼夜行]]]の[[ギュウキ]]や[[パラ]]や[[ゼミナ]]や[[セムルヴ]]や[[[革正団>革正団(レボルシオン)]]]の[[サラカエル]]や[[ドゥーグ]]や[[[轍>轍(ラット)]]]の[[ギータ]]や[[ケレブス]]とも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆番外編『[[かぐやひめのしゃな]]』では、10話の猿蟹合戦で蟹の一団の荒布(あらめ)として登場している。 ☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』では、トーテングロ家の家令として登場している。 ☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、序幕で観客の一人として登場している。 ☆あまりに当たり前に書かれていたので今まで気に留めなかったが、「仲間の諍いを鎮めるために自分の骨体を砕かせる」というのは、モレクを討滅するには身体をいくら砕いても無駄ということだろうか?普通の“徒”が身体を砕かれたら、死ぬだろう。
【種別】 “[[紅世の徒]]”、[[通称]] 【初出】 X巻 【解説】 “[[紅世の王]]”。[[真名>真名(まな)]]は“大擁炉”(だいようろ)。[[炎]]の色は黄色。 [[[とむらいの鐘>とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)]]]最高幹部である『[[九垓天秤]]』の一角。役柄は宰相で、『九垓天秤』の実質的なリーダー。その明晰な頭脳と的確な采配で、首領“[[棺の織手]]”[[アシズ]]に代わって組織全体の運営にあたる。強者としてではなく賢者として[[討ち手>フレイムヘイズ]]らに恐れられた、数少ない“王”。[[あだ名]]は『牛骨の賢者』。 外見は、礼服をまとった直立する牛骨。ただし、手の骨格は人間のものに近い。異常な規模の力の持ち主で、自分の体をもって、要塞ひとつを飲み込む規模の迷宮を構成する[[自在法]]『[[ラビリントス]]』を構成し、[とむらいの鐘]を守り抜いてきた。 その地位と力に反して重度の臆病者で、何かと気弱な台詞を吐いてはカタカタ震えている。仲間の諍いの際には、自身の骨体を砕かせて鬱憤を晴らさせることもあった。貫禄はまるでないが、臆病さ、小心さは危険の正確な認識と慎重さの表出である。 下僚の輩にすら敬語を使うほど礼儀正しく、同胞には寛容だが、人間に対しては「自分達と同じ精神を持つが決定的に弱い種族」と断じる冷徹な面も持ち合わせている。 役職柄、前線に出ることはまずないが、戦術戦略に暗いわけではなく、彼の『机上の空論』はその正しさによって、“焚塵の関”[[ソカル]]や“天凍の倶”[[ニヌルタ]]ら前線で兵を直卒する将をも説き伏せるものであった。 平時は自軍の戦力増強と敵の弱体化に努め、有能きわまりない働きを見せていた。 中世の『[[大戦>大戦(おおいくさ)]]』終局において、『[[壮挙]]』までの時間稼ぎとして『ラビリントス』を展開するも、[[マティルダ>マティルダ・サントメール]]と『[[万条の仕手]]』[[ヴィルヘルミナ>ヴィルヘルミナ・カルメル]]によって迷宮を破壊され、討滅された。 主たるアシズには心の底から感服しており、その死に様も忠臣として相応しいものだった。また、“闇の雫”[[チェルノボーグ]]から寄せられていた思慕の念には、最後まで気付かないままだった。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタはソロモンの72柱の悪魔 "博識伯"モラックス(Marax)の別名モロク(Molech)と思われる。序列21番の悪魔で、牡牛の頭をした人間、または人間の顔を持つ牡牛の姿であると言う。 召喚の際は、召喚者に天文学・占星術や宝石・薬草に関する知識を授け、使い魔を貸し与えてくれると言う。 モロクはアンモン人の主神であり、牛頭人身のその姿は青銅製の炉として表現される。この神像(炉)には、子供が生贄として投げ込まれた。 「擁」には助ける、守る、取り囲んで遮る、塞ぐという意味があり、「炉」は彼の通称である悪魔モロクの神像が炉であったことから付けられたと思われる(また真名と通称の関係が逆だが)。 真名全体で「味方を護り敵を閉じ込める巨大な炉」という意味だと思われる。 その真名通りの役割に使われる「ラビリントス」は彼のこの本質に由来する自在法だと思われる。 「宰相」とは、君主の宮廷において国政を補佐する官吏の最高位である。「内閣の首席」である首相と異なり、君主から任じられている点が特徴。 【コメント】 ☆[[アニメシリーズ>アニメ版]]には未登場。 ☆『[[九垓天秤]]』内での内輪もめ(特に[[ソカル]]と[[ニヌルタ]])の際は、文字通り粉骨砕身して、事態収拾に努めた。 ☆これほどまでの大規模空間を支配する自在法を使えるものは、ほとんど類を見なかった。常に下手に出てるが実力は相当なレベルだと思われる。 ☆人間や『[[小夜啼鳥>小夜啼鳥(ナハティガル)]]』にも、ある程度の理解を寄せていた。 ☆賢者と名高いくせして、[[チェルノボーグ]]の罵倒を言葉通りに受け取ってしまう鈍感さも萌えポイントだったか。 ☆『[[ラビリントス]]』発動に自分の体を自在法にするが、その姿にも哀愁が漂う。「痩せ牛、グズグズするな!」。 ☆XII巻のエピローグで『[[永遠の恋人]]』[[ヨーハン]]が挙げた『牛骨の賢者』とは、彼のことだと思われる。 ☆仲間思いのいいヤツだった。 ☆[とむらいの鐘]ではNo.2のポストに就いているが、自分より格下の幹部たちに同意を求めることが多く、平常時の優柔不断ぶりには幹部衆の一部もイライラさせられるほど。ただし、いざという時の判断力には賢者の風格が備わり、なかなか侮れない。また、恋愛に関してもひどい朴念仁で、ある意味、[[悠二>坂井悠二(さかいゆうじ)]]とよく似たタイプのキャラクターである。 ☆討滅される寸前にチェルノボーグの名前を言っているので、もしかしたら両想いだったのかもしれない。 ☆モレクの炎の色である黄色は、アシズの青と補色の関係にある。炎の色ひとつとっても、相性がよい主従だったのかもしれない。 ☆臆病で賢明なところが[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の[[禁衛員>禁衛員(ヴァッフェ)]][[フェコルー]]に似ていたな。 ☆[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の[[盟主]]“[[祭礼の蛇]]”[[伏羲]]や『[[三柱臣>三柱臣(トリニティ)]]』の[[シュドナイ]]や[[[宝石の一味]]]の“[[瓊樹の万葉]]”[[コヨーテ]]や[[フックス]]や[[トンサーイ]]や[[イナンナ]]や[[[百鬼夜行]]]の[[ギュウキ]]や[[パラ]]や[[ゼミナ]]や[[セムルヴ]]や[[[革正団>革正団(レボルシオン)]]]の[[サラカエル]]や[[ドゥーグ]]や[[[轍>轍(ラット)]]]の[[ギータ]]や[[ケレブス]]とも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆番外編『[[かぐやひめのしゃな]]』では、10話の猿蟹合戦で蟹の一団の荒布(あらめ)として登場している。 ☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』では、トーテングロ家の家令として登場している。 ☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、序幕で観客の一人として登場している。 ☆あまりに当たり前に書かれていたので今まで気に留めなかったが、「仲間の諍いを鎮めるために自分の骨体を砕かせる」というのは、モレクを討滅するには身体をいくら砕いても無駄ということだろうか?普通の“徒”が身体を砕かれたら、死ぬだろう。

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