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リャナンシー」を以下のとおり復元します。
【種別】
“[[紅世の徒]]”、[[通称]]

【初出】
X巻([[真名>真名(まな)]]はI巻、[[ラミー]]としてならばII巻)

【解説】
真名は“[[螺旋の風琴]]”(らせんのふうきん)、[[炎]]の色は深い緑色。
[[顕現]]した姿は、紫の短髪のはかなげな少女の姿。手足は細く、薄い衣を纏う。

[[自在法]]をまさに望むまま、自由自在に構築できるという、“[[紅世>紅世(ぐぜ)]]”最高の[[自在師]]。美学的に[[自在式]]を扱う芸術家肌で、動けば良しとする技術屋的な[[ダンタリオン]][[教授]]とは、自在師としてのスタイルが異なる。
[[封絶>封絶(ふうぜつ)]]、[[転生の自在式]]といった数々の[[自在法]]を世に編み出し、その能力と功績から、その真名は世に多く広まっている。

現在の性格は思慮深く老練としているが、本来の性格は無邪気にして無垢、奔放で放埓な性格で、己が欲するままに遊び、そのために人間を喰らうことに何の疑いも持たず自由に世界を遊び巡っていた。その途中で絵師を目指す人間の男性[[ドナート]]と出会い、愛し合うようになるが、リャナンシーが人を喰らって存在する者であることを知ったドナートの悲しみと怒りに触れたことで呆然自失し衝動的にドナートの元を飛び出し、無気力状態で彷徨っていたところをその特異な自在法への性質を狙った、ある“[[王>紅世の王]]”によって捕らえられ、“徒”を支配する事が可能な鳥籠に閉じこめられ、それとセットで、『[[小夜啼鳥>小夜啼鳥(ナハティガル)]]』という[[宝具]]として扱われるようになった。

やがて時を経て『小夜啼鳥』は“[[棺の織手]]”[[アシズ]]の手に落ち、中世の『大戦』の最中、[[ドナート]]が死の間際に残した自分への伝言を耳にして気力を取り戻し、自らの意志で籠を出た。そして彼が自分を描いた絵を見るために彼に逢いに行くが、既に彼の命も彼の絵もこの世から失われた後だった。その後、彼女は失われた絵を復元するための自在法を編み出し、それの発動に必要な莫大な量の“[[存在の力]]”を集めるために、本来の真名と存在を隠し“屍拾い”ラミーとして、長い時間をかけて消えかけの[[トーチ]]から“存在の力”を集めていくこととなった。

後に、旧知の間柄である教授の非合理的な式を昇華させて[[封絶>封絶(ふうぜつ)]]の自在法を生み出し、その名声を一段と高めた。

[[ベルペオル]]は中世の『[[大戦>大戦(おおいくさ)]]』の最終決戦終結時に、いざという時に利用するために彼女に監視をつけたようだが、それがどうなっていたのかは長らく不明だったが、外伝漫画『[[Eternal song ‐遙かなる歌‐]]』第五巻(最終巻)で[[デカラビア]]に彼女を監視させていたようだ。
“[[祭礼の蛇]]”の仮帰還と同時に[[デカラビア]]によって動員令が伝達されたところを見るに、継続的に監視が続けられていたようだ。

最終巻で新世界『[[無何有鏡>無何有鏡(ザナドゥ)]]』完成後にリャナンシー本来の姿に戻り、長年の望みであった復元したドナートの板絵を抱きながら、新世界へ旅立った。

参照
→[[ラミー]]

【由来・元ネタ】
元ネタは、ヨーロッパ民話に登場する「妖精の恋人」リャナンシー(leanan-sidhe)だと思われる。魅入られた者は素晴らしい芸術的な才能を与えられるが、生命力を吸い取られ薄命になるという。
また“小夜啼鳥”とはナイチンゲールを指している。

「螺旋」とはそのまま渦を巻いている螺旋構造のことだが、これは運動性や生命力の象徴とされ、また状態が進みブレーキが掛からない状態(無限)ことを表現することもある。
また「風琴」とはオルガンのことである。オルガンとは風を送って音を出す楽器である。
これをリャナンシーに当てはめてみると、無限であり、ブレーキが掛からないものとは彼女の運動性、自在法の影響力だと考えられる。
そしてオルガンは音楽を奏でるのだが、この音楽は自在法に置き換えることができるだろう。
オルガンで奏でる音楽は数え切れないほどあり、そして音は何によって出ているかといえば風という自然の力であり、その力は微々たるものであるはずなのにそれさえあれば素晴らしい音楽を奏でてしまう。
これは彼女の自在法による“存在の力”の消費効率の異常な優秀さを表すものだと解釈できる。
これらのことを総合して真名全体の意味を考えると、少し長いが「微小な力で無限の影響力を持つ数多の自在法を奏でる楽師」という意味だと思われる。
説明するまでもなく“[[紅世>紅世(ぐぜ)]]”最高の自在師リャナンシーの力そのものを表した真名だろう。

【コメント】
☆[[アニメ版]]から登場していた。
☆少女の姿をした“徒”の自在師は他に[[ティリエル]]がいた。
☆天賦の才で自在法を操る、ある意味教授と対極的な存在。
☆薄紫色のベリーショートな髪が特徴。他の“徒”とは違い、瞳や髪等に炎の色と同じ色が、一つも無かった。
☆↑炎の色は、教授の緑も関係してたのかもしれないな。
☆S巻での“存在の力”の解説にある「船」の喩えを使うと、サイズは大したことないがとんでもなく高性能かつ多機能、という感じだな。
☆作者が何故“[[紅世の王]]”にしなかったのか不思議である。 
☆↑能力が既に反則級なのに、持っている“存在の力”まで強大だったら作中でのバランスが崩壊するからだろうな。 
☆本編での行動は、「ラミー」として向こうに書こう。
☆[[[革正団>革正団(レボルシオン)]]]には手を貸してたのかな。
☆番外編『[[しんでれらのしゃな]]』では、靴職人兼硝子細工師ラミーとして登場している。
☆番外編『[[かぐやひめのしゃな]]』では、リャナンシー兎として登場している。
☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』では、ラミーとして登場している。
☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、妖しの魔ガブリナ・リャナンシーとして登場している。

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