密入国朝鮮人暴動特集

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衆 - 本会議 - 55号  昭和23年06月04日

議長(松岡駒吉君) 救癩施設に関する緊急質問を許可いたします。榊原亨君。
〔榊原亨君登壇〕
榊原亨君 
 さらに問題となりますのは朝鮮人患者のことであります。
現在朝鮮人癩患者は、一療養所に約四、五百名くらい收容せられておるのでございまするが、
戰前朝鮮の小鹿島にありました約六千名の癩病患者は、終戰と同時に日本人職員が引揚げたのを機会に、全部これが脱出をはかりまして、この脱出いたしました六千名の癩患者の大部分は、あらゆる手段を講じて、日本に向け多数密航してきたのであります。
その一例を申しますると、

兵庫縣の尼崎市におけるがごときものでありまして、これら朝鮮人患者は、日本において一團を組織いたしまして、不良なる日本人または朝鮮人と共謀いたしまして、いろいろ凶惡なる犯罪を犯しつつあるのであります。

そして、彼らの一部が万一警察に捕われましても、前に申し上げた通り、何ら処罰を受けることなく、そのまま癩療養所に再び收容され、
彼らはますます増長いたしまして、療養所内の秩序を乱し、勝手氣ままな生活をした後、折を見て再び三たび脱出するという順序を繰返しておるのでございまして、療養所は、この種犯罪者の安全なる温床となつておるのであります。これらの点につきましても何らか緊急の処置を講じなければ、單に一般社会への癩病の傳染の危險があるばかりでなしに、社会の安寧秩序の上から申しましても、実に重大なる事態に至ることを憂うるものであります。

参 - 地方行政委員会 - 4号  昭和24年03月31日

委員長(岡本愛祐君) 
これより委員会を開会いたします。今日の議題は、派遣議員の報告でございます。選挙関係は報告が済みましたが、まだ兵庫、山口、島根各縣に治安状況の現地視察に参りました、その報告が残つておりますから、今日はそれを御報告いたします。私と黒川議員と島村議員三人が今申しました三縣下並びに門司の海上保安本部に治安関係の調査に行くことになりました。島村議員は止むを得ない事情で遂に行を共にすることができなくなられまして欠席されました。我我二人は二月二十日から三月一日まで十日間に亘りまして、右三縣下に出張いたしまして、兵庫縣廰、廣島市、山口縣廰、宇部市、下関市、門司海上保安本部、萩市、島根縣の益田町、島根縣廰の九ケ所におきまして、各縣、市、町の首脳者、公安委員、國家地方及び自治体両警察の首脳者、海上保安廰の関係官、経済調査廰の関係官、その他の関係者から親しく現地の地安状況、
殊に姫路事件とか、これは昭和二十三年十二月十日姫路市における朝鮮人連盟対朝鮮民團の衝突事件であります。
それから宇部事件、
これは十二月九日宇部市における朝鮮人群衆と警察官との衝突事件であります。
益田事件、
これは十二月二十五日島根縣益田町高津部落の朝鮮人に対する密貿易の隠匿物資の摘発に端を発して、翌二十六日朝鮮人の群衆が自治体警察署に押寄せて参りまして、朝鮮人と警察側双方に負傷者を出した事件であります。
これを中心としまして各地における酒類の密造、密貿易、密入國及びその取締状況等の朝鮮人関係の治安問題について、詳細に事情を調査した次第であります。この内容の詳細につきましては、同行して呉れられた福永專門員がノートを作つておられます。それから関係者から説明資料の提出を受けました。これは委員部の方にございますから、しれを御覧願うことにいたします。ここでは專ら以上の結果を総合して得ました結論的な部分を述べまして、今回の現地調査の報告といたします。これに対して國家公安委員長、國家地方警察本部長官、海上保安廰の長官に御出席を願いまして、いろいろ御意見を承わり、又質問も申上げたい、こういうふうに思つております。
 先ず調査各地における朝鮮人問題の概観を申上げますと、
阪神地方においては、從來から労働問題、思想問題に関連しまして、同地に在留しております朝鮮人がその影響を非常に受けておるのであります。
戰後朝鮮人の多くは生業を離れまして、失業状態に陷つておる人が非常に多いのであります。闇ブローカーとか、酒類の密造等の経済違反行爲の温床をなしておるのであります。
大阪、兵庫附近におきます朝鮮人の数は非常に多い。そこにこの経済事犯行爲が非常にありますし、又いわゆる闇商人が列車を乘り廻つておるというような状況であります。殊に最近はこの種の違反行爲が集團的、計画的且つ惡質なものとなる傾向が強くありまして、
從つてその取締の対策もこれに相應して強力且つ充実せるものが必要となつて参りました。
今年の二月の九日に、尼崎市の自治体警察が中心となりまして、檢察廰、國家地方警察、税務当局等がこれに協力して、一体となつて尼崎市の守部部落における朝鮮人の集團的な酒類の密造に対する一斉の取締を行いまして百十四名を檢挙し、酒類百三十三石、その他証拠品を多数押收しましたが、これは從來こういう取締をしようとしますと、どういうわけですか事前に漏れまして、うまく行かなかつたのであります。
いろいろ神戸の檢察廰、警察の方で苦慮いたしまして、これは当日いよいよ檢挙に着手いたします直前まで税務署、それから警察署の方に知らせなかつたのであります。幹部だけは知つておりました。これを甲子園ですかの野球場において新刑事訴訟法の講習会を開くという名義で招集しまして、そうして皆集まつて來たところで、
実はこれから尼崎市のこういうところに檢挙に行くんだということで行つたんです。それで非常にうまく行きまして、この新刑事訴訟法下に立派な檢挙ができて、大した事故もなかつたのであります。
こういう例がございます。かような環境の下におきまして、兵庫縣の日本海方面の但馬方面、それから瀬戸内海方面からの密輸入、それから密輸出もございます。それから密航が増加する兆候がありまして、これが阪神地方を脅かしておるのであります。殊に最近においては、ピイトルなんかの危險物も密輸入せられる虞れがあります。嚴重な警戒を要する状態であります。丁度行つておりますときに大きな生ゴムの密輸入がありました。これも苦心の結果檢挙いたしております。
更に注目すべきことは南朝鮮、大韓民國側と北鮮の朝鮮人民共和國の方の対立状態や、それから中共の進出等の大陸の情勢が政治的に、又思想的に相当敏感に在留鮮人に反映しております。
それでどうもトラブルを起し易い。日本の警察がその過中に捲き込まれるというようなことになつて來ておるのであります。昨年の十二月姫路市に起つたいわゆる姫路事件でありますが、これは同地方における朝鮮人連盟、つまり北鮮側と南鮮の系統の側に分属している朝鮮人が集團的に抗爭しまして一名が殺されたという事態が起りました。双方に数名の負傷者を出しております。これが表面に現われた一例であります。
 山口縣におきましては、終戰当時約十五万五千人の朝鮮人が在住しております。現在は登録令によつて登録しております数が三万人ぐらいに減つております。
併し密航によりまして潜入した者が随分おるのであります。この数ははつきり分りませんけれども、下関だけでも登録した者の一万五千人に対しまして、いわゆる潜りの朝鮮人の幽霊人口と申しますか、それが一万もあるのであります。
これを見ても、大体どういう状況になつているかということがお分りであろうと思います。下関、宇部、小野田等の各市におきましては、これらの朝鮮人が密集部落を成しておりまして、特殊の生活環境を作つておるのであります。宇部、小野田は炭鉱地帶でありまして、朝鮮人のグループが過激であるかとこういうふうに思つたのですが、却つてそうでなくて、割合これは温順なのであります。ところが、下関の方は、これは非常に過激な分子が多い、こういうことになつております。山口縣地方の朝鮮人についても、その生活環境の基礎條件においては、阪神地方と共通のものが見られます。
而も本縣は、本州の門戸でありまして、玄海灘を隔てて朝鮮と一衣帶水の近接距離にあります。連絡が極めて朝鮮と容易である関係で、鮮内事情を最も直接的に且つ敏感に感受いたしておりまして、影響せられるものが非常に多いのであります。
特に最近におきましては、北鮮側の動きが南鮮側を圧迫しておりまして、南鮮側にも北鮮側の勢力が著しく浸潤しております。非常に緊迫した朝鮮の状況を直ちに山口縣に反映しておりまして、朝鮮人が政治的、思想的にいよいよ尖鋭化をして、北鮮系と見られる朝鮮人連盟の殆んど一色に山口縣では團結いたしております。

而も、日本共産党の地元組織とも連繋が段々できて來ているように見受けられるのでありまして、税金の鬪爭等各種の鬪爭を活溌に行なつているのであります。

殊に注目すべきことは、日本警察に対する反感と抗爭意識が底に下関方面において熾烈旺盛の点があるように見受けられます。
この点は非常に警戒を要すべきだと見て参りました。
 昨年十二月九日宇部市にいわゆる朝鮮人生活防衞鬪爭人民大会というものが開かれましたが、その会場に潜入した北鮮の國旗掲揚事件の責任者、これは下関市で北鮮の國旗を掲揚した。北鮮の國旗は連合軍の方から禁止をされているのでありますが、それにも拘わらず、下関市で北鮮の國旗を掲揚したその責任者の崔民煥というのがおります。これは朝連側の山口縣の本部の委員長であります。これは、下関市に住んでいるのでありますが、それが宇部の人民大会の会場に逃げて來たのであります。
逮捕に向つた警察官と会場の朝鮮人の群衆二千人との間に猛烈な乱鬪が起りまして、遂に警察則、朝鮮人側双方にそれぞれ数十名の負傷者を出すほどでありました。
朝鮮人群衆――この中には多数の婦女子も交つておりますが、その抵抗が非常に強く、遂に崔民煥の逮捕目的を達し得なかつた。逃げてしまつたというのがこれが宇部事件の概件であります。宇部事件は山口縣地方における朝鮮人問題の様相と特殊性を最も具体的に表現した典型的事件であります。
殊に山口縣において朝鮮人の群衆が岩國に潜在しております。イギリス濠洲軍の憲兵に対してすら猛烈な抵抗を示しております。負傷にも屈せず反撃の態度に出ております。
これは朝鮮人問題の再発を考えるに当つて見逃がすことができない重大なの事柄だと思います。宇部市におります朝鮮人は前に申しましたように割合に穏健なのでありますが、下関の方から應援に來た。又各地からそこへ集まつて來た連中が非常に過激だということになつております。
島根縣における朝鮮人の数は約六千四百名でありますが、本日海を隔てて朝鮮と対しております。
潮流の関係で釜山方面から島根、鳥取方面に來易いという状況になつております。
それで本縣の地理的な関係上、朝鮮人関係の密貿易、密入國事件も少くないのであります。
昨年中の統計の何字を挙げておりますが、それを見ますと、密貿易の中で違反対象物の價額が千七百二十万円に上り、檢挙した密貿易の件数が六件、密入國者の逮捕数が十八回で五百八十一名、押收した船が六隻ということになつております。
その外に甚だ長い沿岸線を持つておりますので、監視の目を逃がれて潜入しておる者も相当あるだろうと想像することができるのであります。
島根縣下の朝鮮人は在留期間の長い者が比較的多いのでございます。全般的にいつて比較的温順である。併し益田町の高津部落の朝鮮人約十一戸、七十名おりましたが、それが集團居住しておりまして、定まつた場業を有する者が少く、密造酒、闇物資の仲介等によつて大体生活を立てておるという状態であります。これは他の地方におけると殆んど同じ型に属しておりまして、ただそのスケールが小さいのであります。
この地方における朝鮮人の間には朝連を通じまして十分の連絡がありまして、必要に應じては、益田町事件の例に見られるように、附近の朝鮮人を直ぐ急速に糾合しまして、そうして警察署に押寄せて行く。
そうして益田町事件の場合は二百名を動員しまして警官隊との間の乱鬪が起きまして、二十余名の負傷者が生ずるに至つたのであります。
穏健だといつてもその附近から直ぐ應援に参りますから、なかなかこれも油断ができない情勢であります。以上は三縣の一般の状況であります。
 次に対策について申上げます。前述の朝鮮人問題に対しまして、我が國としては如何に対処して行くべきであろうか、その対策は軽々に結論を得る程簡單なものではないのであります。問題のよつて來るところが深く遠いものがありますし、その幅も廣いし、その根底に深刻な微妙なものを含んでおります。併し先ず第一に我が國におきまして、大きな政治的考慮によりまして急速にこの朝鮮との関係を調整して、在留朝鮮人の地位を明確にしなければいけないと思います。どうも今までいろいろな法令があつてないようなものでありまして、朝鮮人に対する処遇方針と申しますか、又一方には違反者に対する取締方針と言いますか、それが確立しているようで確立をしていないのであります。それで早くその処遇方針を本当に確立させまして、これを忠実に且つ強力に推進することによつて、問題を抜本的に解決を図らねばならんことが一番大事なことであります。これは我が委員会においても段々政府を督励してそういうふうにやらして行かなければなりませんが、尚当面の対策として考えられる数項目を挙げて行きたいと思います。
 戰後激動する社会情勢を反映しまして、生活の天安定からややもすれば動搖不穏な雰囲氣を釀成し易い環境に置かれまして、この在留朝鮮人は精神的に、又物質的に絶えず刺戟と影響を與えられております。
密造酒や、密造のたばこ、密貿易なんかを取締ることは我々の生活権を脅かすものだというような主張をしている者もあります。
併しこういう情勢の惡化をどうしても助けているのは朝鮮本土からの密輸、密貿易、密航事件であります。その中継拠点になつておりますのが對馬であり、隱岐島である。この對馬、隱岐島の状況はこれは相当憂慮しなければならない。
又警察方面、殊に海上保安廳方面においても取締を要するものと認めるのであります。殊に對馬方面では余程ひどい條件になつているようでございます。この点について後程公安委員長並びに海上保安廳方面でお分りになつている点について、改めて御説明を願いたいと思つております。今申しましたように情勢に対しまして、最前線において取締ることが一番必要なんですが、その責任を有しておられるのが海上保安廳であります。地方に海上保安本部を置かれ、又その下に海上保安部、それから海上保安署なんかを置いておられます。併しその陣容はこう申しては失礼でありますが、甚だ劣勢でありまして、海上保安廳によつて與えられた、許された百二十五隻の船舶、五万総トンの船舶を許されているのでありますが、燈台船なんかを皆入れて四十二隻の船しかないというような状況、それから武器もピストルの携行は許されているのでありますが、必要に應じて國家地方警察から借りるというような極めて貧弱であります。あまつさえ関係官の多くは経驗が浅く職務も不慣れのために十分な活動もできない。予算の不足も原因して、海上保安廳は失礼ではありますが、海上保安廳の機能が非常に阻まれているというふうに見て参りました。驚いている次第でございます。
 門司の海上保安廳本部は九州、山口の沿岸の廣い海上を官華し、
殊に下関の中心とする山口縣の海岸、北九州一帶等の朝鮮人の密集地、密輸、密航の屈強の中継地である對馬等重要地点
を控えているのに、この保安本寺ぶ聞いて見ますと全くその人員は心細いのでありまして、もう保安本部の方でもこれはとてもやろうとしてもやれないのだと悲鳴を上げておられるような状態であります。どうか早く至急にこの陣容を充実強化されまして、密輸、密航の第一線を取締を嚴重にして頂いて、海上保安の万全を期して頂きたい。こう申した次第であります。
 もう一つ申しますと、関門地方に次いで朝鮮の近接距離にある島根、鳥取両縣の沿岸の日本海の海面のために浜田、境の両海上保安部が設けられております。ところがその陣容は実に貧弱極まるものでありまして、機能発揮などとてもできない、支もこの両海上保安寺は門司の方が近いのでありますが、どういう関係か廣島の海上保安本部の所管に属しており、山陰地方に孤立の状態に置かれてしまつておる、而も今申しましたように、船も貧弱ならば部員も少い。それで同地方における、先程御説明したような密航や密輸の実状に実際そぐわないのであります。私はこれはどうも門司海上保安本部の方に移管されまして、この方面におきましての取締の一体化を図られた方がいいのではないかと考えて來た次第であります。
 次に朝鮮人の密輸、密航等に対しまする取締の第二陣と申しますか、それは山口、島根の両縣において実施しておる監視哨の制度であります。監視哨というものを置きまして、それで晝夜見張つておる、晝だけ見張つていないところもありますが、併しこれは主として予算の制約を受けまして、内容は極めて貧弱であります。殊に萩市のように臨海地でありましても、自治体警察の所管区域では、自治体の財政難のために監視哨を設けないのが普通であります。下関市は貧弱ながら実施しております。萩市の方は実施していない、こういう状況であります。監視哨は國家地方警察の方でこれを設置して、地方の漁業組合等の協力を受けて辛うじでこれを維持しておるような現状であります。自治体警察の方はやりませんから海上の管轄を奪われておる。國家地方警察の方で陸地の方をやる、こういうような状況であります。これは政府の方においても財政的に……自治体の方においてもこういう密輸とか、密航とかいうようなことは單にその自治体だけの仕事ではないのでありますから、取締れないのでありますから、國家において是非そういう財政的に援助して、監視哨の設置を図つて、海上保安勢力の増強と相俟つて取締に遺憾なきを期すべきであるとこういうように考えます。而も以上の海上保安廳と監視哨を第一線とする陸上警察との間には、海上保安という共同目的に対して殆んど有機的の連絡組織を持つておりません。双方とも両者間の分担、協力の必要について明確な認識に乏しく、現状の不満足なことに氣付いていながら、積極的に連絡提携の方途を講じようとしておりません。下関の自治体警察と門司の海上保安本部との連絡を聞いて見ますと、三ケ月に一遍寄り合つておるというようなことで驚いたのであります。これは一月に三回とか或いは始終連絡会議を開かなけれどならない。三ケ月に一遍では仕方がないではないかと言つて來たのでありますが、漫然姑息な方法でその場その場を凌いでおる。実に遺憾極まることだと見て参りました。海上保安廳監哨網の拡充強化は、まあいわば対外的な方策とも称すべきものでありまして、海外からの刺戟によつて朝鮮人関係の治安問題の惡化を予防するのでありますが、前に述べました通り、現在各地に多数の朝鮮人がおりまして、姫路、宇部、益田の各事件が示しますように、幾多治安上注意すべき問題を起しております。これに対して直接の関係、直接責任の地位にありますものは、言うまでもなく警察であります。ところが現行の新らしい警察制度は、発足早々朝鮮人関係の治安問題に当面して、今申したような事件の経驗が、新警察制度の試金石と言われる結果になるのでございまして、余りうまく行つていないところが多いのでありまして、
殊に下関市の自治体警察のごときは、もう朝鮮人の密航者は、三分の一しか捕えられないということを申しております。

密航して來るものが三分の二は内地に潜入してしまう。

下関市には一万五千人からの朝鮮人の部落があります。

これはその中には殆んど自治体警察の警察官が入れない。入ればピストルで射たれるというような危險な状態

でありまして、全く手を挙げているのであります。まあうんと警察官を増員いたしまして、取締つて行けばとにかく、毎日そこを巡邏し、密行するようなことはとてもできない、こういう状態であります。山口縣知事が言われた話であつたのでありますが、山口縣の知事は、非常にこの山口縣における朝鮮人問題、朝鮮人によつて釀し出される治安問題ということを憂えております。今のような状況では、もう自信は持てないとまで申しております。これに対しまして國家地方警察の方でどう見ておられるか、國家公安委員の方ではどういうように見ておられるか。これは山口縣知事の方とも、これまでしばしばお話合いがあつたことと思いますから、その点もお尋ねいたしたいと思います。
 それで今申しました各事件によつて示されるように、警察取締の対象の事件が漸次計画的な集團的な傾向を帶びておるように、我々には観察せられるのであります。それでその傾向に鑑みまして、國家地方警察、自治体警察、二本建制。それから約千六百に上る群小――小さな自治体警察が並立している。これを整理するという問題があります。それから警察費に対する國家負担の増加の問題。自治体警察に対してもこれは國家が負担してやらなければならない。又はそれに自治体警察をやつて行くについての財源の、國庫からの十分な負担をしなければならんという問題。それから地方的な非常事態の宣言が出來るようにしなければならん、その問題。それから貧弱な警察官の武裝、ピストルも五人に一挺というようなことでは、とてもこれはいかん、その強化の問題。それから警察機動力の増強の問題。それから國家地方警察と、自治体警察の連繋の問題。殊にこの治安関係はどうしても國家の存立に関する問題でありますから、自治体の間に起つた事態でありましても、治安の問題は、これは國家地方警察が自治体の中へ入つて來、それを防衞することが出來る組織にする必要があるのじやないか、こういう問題。それから海上保安廳と國家地方警察、自治体警察との連繋を速かに円滑緊密ならしめる問題。それから自治体警察の持つている水上警察の充実。それから國家地方警察が水上警察を持てないという、その不合理をなくする問題。國家地方警察による特別警備区域の設定の問題。こういう問題を我々かねてこの委員会において檢討しつつあるのでありますが、今度の視察によりましてこれは是非とも、この問題は早急に警察法を改めて何とか早く強化をいたしまして、そうして治安の万全を期さなければならんということを、痛切に今度の調査によつても感じました。この委員会におきましても皆様の御協力を得まして、こういう問題について着々成案を得まして、國内の治安の万全を期したい、こういうふうに考えております。以上一通り御報告申上げました。御質問ございましたら……。尚今日は辻公安委員長、齋藤國家地方警察本部長官、大久保海上保安廳長官が見えております。それから海上保安廳長官はGHQへお出でになる用事がありますから、先に御質問なり、御答弁願いたいと思います。

衆 - 法務委員会 - 2号  昭和25年11月30日

安部委員長 
次に神戸騒擾事件に関する件を議題といたします。今回
神戸において惹起した朝鮮人の騒擾事件
に関しましては、本委員会としては重大な関心を持つておるのであります。本件に関し委員から発言の通告がありますので、これを通告順によつて許します。押谷富三君。
押谷委員 
現下すこぶる緊迫いたしておりまする国際情勢下におきまして、最も重要なる国内治安の関係について、政府の御説明なり、御所見をお伺いいたしたいと存ずるのであります。それは
今議題に供せられております神戸の朝鮮人騒動でありまするが、この事件は一昨年の四月、わが国で初めて出されました非常事態宣言のありました朝鮮人事件に次ぐ重大な事件
でありまして、この事件についての国民の関心はまことに深いものがあります。この事件は過去において現われておりまする同種の事件とたいへん趣を異にいたしておる、いわゆる特殊性を持つておるのでありまして、ここに集まりました朝鮮人の数におきましてもたいへん多いのであります、
その集まり方におきましても、同時に兵庫県における明石、大久保、姫路、相生、飾磨、福崎あるいは神戸市、尼崎市、西宮市、高砂町、こういう各方面からかり出されたものが千何十名かが集つたのであり、しかも伊丹であるとか、神戸市各所において、

同時蜂起の形をとつておるのでありまして、一つの大きな指令のもとになされたごとき特異性を持つておる

と思います。あるいはまたかり出されておるこの暴徒の中には、学童でありますとか、あるいはもうほとんど活動力を持つておらないような老婦人などを前線に立たしめておるというような形になつておるのでありまして、かような点におきましてもたいへん違つた点がありますが、とにかくこの朝鮮人の騒動はまことに大きな騒乱でありまして、国民はたいへんな関心を持つておるのでありますが、これはちようど神戸事件だけを考えますと、あたかも氷山が海面に現われた形でありまして、その水面下にはたいへん大きなものがひそんでいると考えます。私はこれからそういう方面について少し御当局の意見を伺いたいのでありますが、まず最初にその表に現われた氷山、この朝鮮人事件の概要を、政府が收集せられております費料によりまして、御説明をいただきたいと存じます。
大橋国務大臣 
 押谷君の御質問になりましたる神戸事件について、ただいままで当局において取調べましたる概要を申し上げることにいたします。
兵庫県下におきまする朝鮮人は、本年九月末現在の外国人登録国籍別調査によりますると、五万二千八百六十八名、
このうち元朝連系に属すと認められます者四万五千百九十名、民団系七千六百七十八名ぐらい
ということに相なつておりまして、神戸市を中心とし尼崎、明石、姫路の各市に最も多く居住いたしておるようでございます。
終戰後最も大きな騒擾事件として取上げられましたる昭和二十三年四月の朝鮮人学校問題をめぐる、いわゆる神戸事件を惹起いたし、続いて姫路、尼崎等においても事件が発生し、このために治安面においても相当憂慮するものがあつた次第でありますが、
昨年九月朝連及び民青の解散によりまして、その間一時活発なる動きをしないようなことになつておつたのであります。しかしながら本年六月二十五日の朝鮮動乱の勃発前後から、俄然活発な動きを見るようになりまして、ことに動乱勃発後におきましては、

全県下にわたつて反戰、反米的な運動を展開いたし、

しかも本年八月十日ごろから、朝鮮人秘密工作隊を結成いたし、神戸市内の朝鮮人小学校でひそかに訓練所を設置いたしまして、青年行動隊員の尖鋭分子を訓練し、

遂に九月九日、工作隊員の一部を勅令第三百十一号違反容疑で一斉検挙
し、その後の動向については厳重に当局といたしましても注意をいたしておつたのでありますが、遂に今回の騒擾事件の発生を見るに至つた次第でございます。
 今回の騒擾事件発生に至るまでの経緯を申し上げますると、十一月三十旧午前十時ごろ

神戸市長田区役所に朝鮮人約三百名が押しかけて参りまして、生活保護法を適用してくれという要求を掲げて、不法行為

に出ましたので、一名を公務執行妨害に、三十名を外国人登録証明書不携帯としてそれぞれ検挙いたしております。
十一月二十四日午前十一時ごろには

朝鮮人約一千名ぐらい、このうちには朝鮮人中学生約三百名ほど含んでおりますが、神戸市長田区役所に押しかけまして、

市民税を撤廃せよ、また生活保護法を徹底的に実施せよという要求をいたし、不穏な行動

に出んといたしましたので、区役所側からの要請によりまして、所轄長田警察署から警察官が現場に急行いたしまして、群衆に退去を要求したのであります。しかるにかえつて警察官に対し反抗するに至りましたので、うち二十七名を公務執行妨害並びに住居侵入容疑で検挙をいたしましたので、ようやく解散するに至りました。ところが同日午後八時ごろ
彼らは神戸市所在の西神戸朝鮮人小学校に集合いたしまして、被検挙者の奪還を計画いたし、その後午後九時三十分ごろ約二百名くらいが長田警察署に押しかけ、代表者七名が署長に面会を求めまして、被検挙者の釈放を要求した
のでありますが、拒否せられて、退去いたしたのであります。同日午後十時ごろ再び西神戸少学校に集まりまして、スクラムを組んで長田警察審に押しかけまして、被検挙者の釈放を迫りましたが、これも拒否せられたのであります。この際におきましても、警察官に反抗いたしたという事案がございまして、

首謀者と認められまする川崎製鉄所解雇者でありまする日本共産党員一名を、公務執行妨害罪で検挙

いたしたのであります。
 なお十一月二十四日は葺合区役所、灘区役所にも同様朝鮮人団体六十名ぐらいが押しかけまして、長田区役所同様の要求をいたしており、しかも時間的に見ても午前十一時ごろから午後三時ごろまでに解散をいたしたという状況になつております。
 さらに十一月二十四日は兵庫県姫路市内
三菱電機株式会社姫路工場の被整理者の、レツド・パージ反対をめぐる不法行為者四名を検挙いたしておりますが、

これら被検挙者の釈放要求のため、翌二十五日午後一時ごろ、朝鮮人約百名ぐらいが姫路市警察署に押しかけまして、署長に面会を強要いたし、この間群衆は署内になだれ込んで、机、ガラス等を破壊

いたしましたのでうち四名を暴力行為、住居侵入容疑で検挙いたしております。十一月二十五日には、右のほかに
神戸市役所に二十名、明石市役所に七十五名、大久保町役場に九十名くらいの朝鮮人が、

日本共産党員等に引率されて、それぞれ押しかけて参りまして、

越年資金、生活保護法即時適用、食費代等を要求

いたしまして、気勢をあげておりましたが、不法行為の発生を見るに至らなかつたのであります。
 さて十一月二十七日の日は、神戸事件の発生の当日でございまするが、この日は早朝から、何らかの指令によるものと思われるのでありまするが、
兵庫県下の朝鮮人が二十名ないし三十名ぐらい一団となりまして、続々神戸市内に集まり、
神戸地検、神戸市役所、生田区役所、灘区役所、長田区役所、兵庫税務署、須磨税務署、伊丹市役所、長田警察署等にそれぞれ十名ないし二、三十名ぐらいが押しかけまして、

市民税撤廃、警察官動員反対等を陳情要求

いたしますとともに、一方におきまして神戸市所在の西神戸朝鮮人小学校に七百名ぐらいが集合して気勢をあげていたものであります。これに対して、同日午後零時十五分ごろ神戸市警察局長名をもちまして、同校の集会を公案條例違反として集会禁止命令を発したのでありますが、これに応ぜずかえつて警察官に反抗し、さらにアジ演説を行い、石ころ、れんが等を運び、各人はこん棒、割木等を所持して気勢をあげ、警察官の入場を阻止いたしまして、校内デモを行い、遂に午後三時二十分ごろ群衆は長田区役所に向つて行進を始め、しかも行進中アジビラを撒布いたしたので、遂に警察側が検挙を開始いたした次第であります。
 隊伍のうしろの方から順次検挙を開始いたしたのでありまするが、この際群衆はあらかじめ準備いたしておりましたるこん棒、割木等を振りまわし、あるいは投石し、さらにポケット内に隠匿所持いたしておりましたとうがらしの粉末を投げかけまする等、乱闘となりまして、遂に
選拔隊の約二百名ぐらいは強硬に長田区役所に殺到いたしてこん棒、石ころなどで窓ガラス数十枚を破壊するの暴挙
に出たものでありますが、警察側はこれに対しまして、遂にその百八十一名を検挙いたし、長田署及び市警警察学校に分散留置いたしたものであります。しかしながら当日の検挙に際しまして、警察官の側におきまして三十一名、朝鮮人側におきまして二十六名の負傷者を出しております。さらに翌十一月二十八日、前日の被検挙者の取調べの結果と、その後の捜査の結果、本騒擾事件の百出者と認められまする者十七名が判明いたしましたので、逮捕令状を得て二郷捜索を行い同日中に十二名を検挙いたしておるのであります。従いまして今川の検挙におきまして、現行犯として逮捕いたしました者は百八十一名、後に通常手続によつて逮捕いたしました者、十二名、合計百九十三名を今日までに逮捕いたしております。この内訳は大人の男が百五十五名、大人の女が十五名、子供が二十三名ということに相なつておるのであります。この子供の中には十六歳未満の者十五名がおりますので、これは即日釈放をいたしております。また十八歳以下の者八名がおりましたが、このうち二名は即日釈放いたしております。また二十八日中には大人のうち五名だけを釈放いたしておるような次第でございます。
 神戸市警察当局といたしましては、十一月二十七日午前十一時全署にわたり甲号非常召集を行いまして市内の警戒警備に当り、国警県本部におきましては同日午前十時十五分本部員並びに五地区署に対して乙号非常召集を行つて、警戒警備に当つたのであります。
 取調べの状況につきましては、いまだ詳報に接しておりませんので判明いたしませんが、一応取調べは終つたような模様に聞いております。なお神戸地検からも次席検事以下三名が現地に出張し取調べに協力いたしており、また十一月二十九日午後一時から十名の判事が出張して拘留尋問を行つております。
 次に本事件の特異性といたしましては、第一には婦女子を動員いたしておるという点、第二にはデモ隊は初めから棒――棒と申しますのは、警察官の持つております警棒のごとく計画的にかしでつくつたものであります、その棒であるとか、割木、すなわちたきぎ等を所持し、中には白はち巻をいたします等、
十分戰鬪態勢を整えて行動をいたしておつたという点、
第三には検挙者の大部分は他地区の朝鮮人自由労働者であつて、地元朝鮮人はほとんどいなかつたという点、

第四には日本共産党員が背後で煽動いたしておる

ということは、一応考えられますが、彼らは、われわれは全然この事件には関係はないといつて、逃げを打つている、これらの点が特質として見受けられておるのであります。
 現在の状況と今後の見通しといたしましては、再び朝鮮人の一部におきましては、態勢を整えて反撃するという情報もありますので、厳重警戒をいたしてはおりますが、しかしすでに首謀者と認められまする者はほとんど検挙いたしておりますから、今後は大したことはないと、一応私どもとしては、かように考えておるのであります。
 なお国家警察におきましては、二十八日午後四時一応警戒態勢を解除いたしたのでありますが、自治警察当局におきましては、引続き今日も警戒を続行いたしておる、かような情報を受けていることを御報告申し上げます。
押谷委員 
 証拠物件の中にスピーカーがついておる自動車とか、あるいはアジビラが数百枚ですか、そういうものがあるように新聞で拝見したのでありますが、それはおわかりでございませんでしたか。
大橋国務大臣 
 スピーカーのついております自動車という点につきましては報告を受けておりませんが、アジビラにつきましては、約五百枚ほど押收いたしたという報告を受けでおります。
押谷委員 
 御説明によりましてほぼ明らかであります通り、当日の騒乱の原因、彼らの目的というものは、市民税の減免でありますとかあるいは警察の動員に対する反対でありますとか、生活保護法の即時実施であるとかいつた政治面の要求も相当ありまするけれども、これは表看板であつて、この実質は何としても反権力闘争であります。国際的な色彩も相当濃厚なものであると私どもも考え、国民の多くもそういうような考えをいだいておるようでありますが、この点についてどうお考えになつておりますか。
大橋国務大臣 
 取締当局といたしましては、背後関係その他ただいま調査中でございまするので、確たるお答えはいたしかねる次第でございまするが、しかし私どもの感じといたしましては、ただいまお述べになりました点についてまつたく同様の感想を持つておる次第であります。
斎藤説明員 
 ほとんど同種のような事件はただいまお述べになりましたような地域、なお滋賀県、それから大阪市、大阪市はこの翌日に警察の彈圧反対を標榜いたしまして連動会をやつているというのがございました。これは事前に禁止をいたしましたにもかかわらず、数百名が集まりまして相当気勢をあげましたけれども、ほどなく解散をさせられる結果になりました。
名古屋市におきましては、二十七日及び二十八日に、朝鮮人連盟の事務所あるいは朝連が以前に経増しておりました学校の接收問題をめぐりまして、接收反対の気勢をあげるべく
数百名が集まりましてやはり暴行に近い事件を起しております。
これらにつきましても数名検挙しているのであります。その後二十八目には神戸の東神戸消費組合及び赤石の細江町無窮館にそれぞれ三十名ぐらいの朝鮮人が集合いたしまして、何事か協議をした模様でありますけれども、特異な事案はありませんでした。同日
伊丹市におきましては、朝鮮人約二十名が市当局に対しまして、先ほど法務総裁から説明せられたと同様な生活扶助要求を行つた
のでありますが、これは大した事件にならずに退去をいたしました。さらに二十八日に
朝鮮人を含めた自由労務者が職安附近で越冬資金を要求いたしました。また同時にレッド・パージ反対のアジビラを散布いたしております。
二十九日には神戸市内でさらに朝鮮人五十名が尼崎の方に向つて動いた模様でありますけれども、具体的な事案は起りませんでした。今日はさらに兵庫県の大久保町役場に約三百名が押しかけまして越年資金等の要求をするという情報が入つておりまするけれども、ただいままではまだ特異な事態にはなつておらないのであります。大体そういうような状況であります。
押谷委員 
これも参考のためにお伺いしたいのでありますが、今日本におります朝鮮人の数でありますが、これは六十万とか七十万とか言われているようでありますが、それの分布状況、特にその朝鮮人の出生地のいかんによりまして、あるいは北鮮の人たち、南鮮の人、こういうようなことによつて思想的な大きな関係があります。在日朝鮮人の所属団体の関係においても思想的に大きな測定もできるわけでありますこういう人の日本における分布状況をひとつ御説明願いたいしと思います。
吉河政府委員 
総裁にかわりまして御説明申し上げます。現在日本に在住する朝鮮人の大体の府県別の数字でありますが、大体普通一般に朝鮮人と称せられる方と国籍を韓国とする者にわけて、それぞれの府県についてこまかく申し上げたいと思います。
北海道、朝鮮人七千九百四十二名、国籍を韓国とする者三百九十七名。
青森、朝鮮人千七百九十三名、国籍を韓国とする者百九十九名。
秋田、朝鮮人千六百二十九名、国籍を韓国とする者五百大十九名。
岩手、朝鮮人三千四名、国籍を韓国とする者百九十九名。
山形、朝鮮人千四百三名、国籍を韓国とする者七十六名。
宮城、朝鮮人五千三百四十名、国籍を韓国とする者八百名。
福島、朝鮮人五千四十九名、国籍を韓国とする者五十二。
東京朝鮮人三万五千五百九十七名、国籍を韓国とする者五千八百四十九名。
千葉、朝鮮人七千百六十九名、国籍を韓国とする者二千三百五十一名。
神奈川、朝鮮人一万五千九百五十三名、国籍を韓国とする者千七百二十七名。
栃木、朝鮮人二千四百九十九名、国籍を韓国とする者三百四十七名、
群馬、朝鮮人三千三百四十四名国籍を韓国とする者七十七名。
茨城、朝鮮人五千二百六十三名、国籍を韓国とする者四百七十名。
埼玉、朝鮮人三千二百九十三名、国籍を韓国とする者六百八十六名。
山梨、朝鮮人二千九百八十九名、国籍を韓国とする者三百六十七名。
新潟、朝鮮人二千七百二名、国籍を韓国とする者千二十一名。
長野、朝鮮人六千八十二名、国籍を韓国とする者八百五名。
富山、朝鮮人二千四百七十五名、国籍を韓国とする者なし。
石川、朝鮮人三千四百九十六名、国籍を韓国とする者四百六名。
静岡、朝鮮人六千六百三十九名、国籍を韓国とする者九百四十五名。
愛知、朝鮮人三万三百七十九名、国籍を韓国とする者四千三百六十九名。
岐阜朝鮮人九千二百三十九名、国籍を韓国とする者六百八十五名。
福井、朝鮮人六千四十三名、国籍を韓国とする者六百三十一名。
三重、朝鮮人七千五百六十九名、国籍を韓国とする者八口四十四名。
滋賀、朝鮮人七千九百三十一名、国籍を韓国とする者八百二十一名。
京都、朝鮮人三万四百九十五名、国籍を韓国とする者五千五再二名。
大阪、朝鮮人七万九千八百八十一名、国籍を韓国とする者二万九百五十七名。
兵庫、朝鮮人四万五千三百七十二名、国籍を韓国とする者七千六百一名。
奈良、朝鮮人三千九百九名、国籍を韓国とする者九百二十四名。
和歌山、朝鮮人四千九百六名、国籍を韓国とする者二百九十五名。
鳥取、朝鮮人二千五百九十九名、国籍を韓国とする者四百二十三名。
岡山、朝鮮人一万三千二百九十二名、国籍を韓国とする者千二十五名。
島根、朝鮮人五千五百二十七名、国籍を韓国としする者二百八十一名。
廣島、朝鮮人一万三千八十三名、国籍を韓国とする者二千九百九十四名。
山口、朝鮮人二万五千七百五十名、国籍を韓国とする者九百八十六名。
香川、朝鮮人千七百五十六名、国籍を韓国とする者十八名。
徳島、朝鮮人七百六十六名、国籍を韓国とする者二名。
高知、朝鮮人千三百五十一名、国籍を韓国とする者四名。
愛媛、朝鮮人二千九百七十五名、国籍を韓国とする者六名。
福岡、朝鮮人二万九千二十六名、国籍を韓国とする者二千四百五名。
大分、朝鮮人七千五百六十九名、国籍を韓国とする者百九十七名。
佐賀、朝鮮人三千四百九十名、国籍を韓国とする者八十七名。
長崎、朝鮮人七千八百九十七名、国籍を韓国とする者六百九十九名。
熊本、朝鮮人三千七百四十一名、国籍を韓国とする者五百二十二名。
宮崎、朝鮮人二千二百四十九名、国籍を韓国とする者百九十八名。
鹿児島、朝鮮人千三百九十一名、国籍を韓国とする者三十六名。
以上を通計いたしますと、朝鮮人と称する者四十七万一千七百四十八名、国籍を韓国とする者六万九千八百五十五名、これはことしの八月末現在の調べでありますが、
総計五十四万一千六百三名というような計数になつております。
田嶋(好)委員 
 実は先ほど国警長官の押谷君に対する報告の中の一部にも含まれておりましたように、神戸事件にまさるとも劣らないような組織的に訓練された事件が名古屋の地区に起つておるのであります。この名古屋地区の事件というのは、国警長官は至つて簡單に報告をされたのでありますが、私の調査したところによりますと、神戸におきましては大人がまざり、子供もまざつておる、こういうような状況でございましたが、名古屋地区におきましては、神戸よりも人数は少いのでありますが、
二百名、三百名という人間が、すべて十四歳未満の少年をもつて組織されておる、しかも大人は一人も加わつていない、
こういうようなまことにゆゆしい状況下にあるのであります。しかも
この少年どもは、警察官に会うやスクラムを組むと同時に、インタナショナルの歌を高唱しながら気勢を示す。また警察官の解散命令に対しましては、青筒をもちまして、その中に砂ととうからしを混合した目つぶし材料を使用いたしまして、警察官にそれを投げた。
しかも相手が犯罪能力を認定することのできない少年でございますから、これに対して警察官は手の施しようがない。手を施すとすれば、一人の少年を一人の警察官が抱きかかえて解散さすという手以外に方法がとられないのであります。

こうした集団的でしかも非常に組織的な訓練的な事件が名古屋に起つております。

一日ならず、二十七、二十八の両目にわたつてこれが行われておる。今後なおかつこの不穏形勢は続行されるというような形でありまして、名古屋地区の警備は神重をきわめておるのが実情なのであります。こうして名古屋地区の事件と神戸の事件を照らし合せてみますと、決してこれは切り離して行われたところの一つのものではなくして、関連性を持つた組織的なしかも通謀のもとに行われた日本全国の組織網の一部がここに現われたのだ、こういうように私たちは考えられるのであります。この点を法務総裁はいかようにお考えになつておるか、この関連性をまずただしたい。
 そうして今申し上げましたように、神戸事件でも非常に訓練がされておるということを法務総裁がお答えに知りましたが、名古屋の事件でも同様に訓練がされていると見るべきである。訓練がされておると見るべきであるといたしましたならば、
この訓練は朝鮮人の集団が極祕裡に、しかも将来の集団的暴動を目ざして行われておるものと認定するのが常識的な認定だと考えます。
少くとも名古屋の事件で集団的にインターを歌い、十三、四歳未満の者がスクラムを組んで、しかも青筒にそうした目つぶしまで用意するということは、一日にとられたものとは見ることができない。
長日月にわたつて訓練のもとに行われたといたしますれば、この点に対していかような国家としての調査ができておるか。これらは言いかえれば暴動に対する予備的行為であるから、当然に国家がこの対策を講じ、今までとつていなければならない問題であると思います。この集団的な全国的訓練をいかに調査し、これに対し今後いかようなる対策を講ぜんとするか、この点を国民の立場から政府にはつきりと御答弁が願いたいと思います。
 第三の点でございますが、私たちの考えといたしましては、本件はどうしても今回の北鮮における北鮮共産軍の攻勢と一連の関連性を持つものと考えなければならぬところの節が多分にあるのであります。この点に対して法務総裁、政府の立場からお答えがむずかしい点心あろうかと思いますが、答えられる範囲におきまして、こうした朝鮮――東亜における共産勢力、日本の共産党、そして共産党につながるところの日本在住の朝鮮人の関連性等を第三に承りたいと思います。以上三つの点につきまして明確な御答弁をお願いいたします。
大橋国務大臣 
 昨年の九月八日に団体等規正令によりまして、

在日朝鮮人連盟のいわゆる朝連及び在日本朝鮮民主青年同盟いわゆる民青が、反占領軍的暴力主義団体として解散指定せられた

のでございますが、当時両団体の構成員は在日朝鮮人中の約半数を占めておりました全国的な組織であつたのでございます。
 その後方団体の解散後におきまして、合法的な組織といたしまして、在日本朝鮮解放救援会、在日本朝鮮民主女性同盟、在日本朝鮮学生同盟、これらの三つの団体が、在日本大韓民国居留民団、在日建国促進青年同盟、この二つの比較的右翼的な組織を持つた団体と対抗いたしまして統一的に行動して参つたのであります。しかるに本年三月、朝鮮人の大量送還問題、解放救援会、また女性同盟解散指定問題等がデマとして赤間に流布されますと、
旧朝連系の人たちは、これをとらえまして、全朝鮮人を煽動して、闘争にかり立てようとして、全国的に人民大会を開催いたし、この闘争の基盤として、左翼朝鮮人団体を統合するべく、解放救援会あるいは女性同盟にかわります朝鮮人団体協議会の結成を指令いたし、ここに朝連、民青解散後の合法闘争から、地下秘密的な直接行動に対する戰術転換をはかりまして、そして青年行動隊あるいは工作隊というものの結成に着手した模様があるわけであります。
 今回発生いたしました神戸事件も、やはりこの一連の働きの一つの現われであるというふうに私どもは考えておるのであります。しかして神戸事件としては私どもはさしあたりこの程度で、この後大なる発展はなかろうというお答えを申し上げました次第は、神戸地区の首謀者のおもなるものはすでに逮捕せられておりますので、神戸地区としてはこの程度で治まり得るであろうという予想を述べた次第でありますが、これと相互関連を持ちます一連の動きが、他の地方において発生するであろうということにつきましては、やはり田嶋君と同様の見通しを持つておるものであります。すなわちただいまお述べになりました、名古屋市におきます朝鮮人児童を利用いたしました、にくむべき不法行為あるいは明らかにこの神戸事件と東西相呼応して関連性を持つて発生したもの、かように私どもとしては考えておる次第でございまして、要するに今回の
神戸事件あるいは名古屋事件は、地方税反対あるいは生活保護法の即時適用という旗じるしのもとに、これらの朝鮮人の一連の運動が、ここに突破口を求めまして、そして一つの暴力化の傾向を示しておる顕著な実例である、かように私どもは考えておるのであります。
従いまして、同様の機運はひとり神戸及び名古屋にとどまるものではなく、関東地方におきましても、同様な機運が醸成せられつつあるように見受けられるものでありまして、彼らはいついかなる場所において一斉に行動を開始するやはり知れないという公算も必ずしもなきにしもあらず、かように考えておるのであります。
すでにこれらの人たちはテスト・ケースの時代から、一躍いたしまして、本国の情勢と関連を持ちつつ、暴力革命化の一途をたどるのではないかというふうにも観測いたしております。
政府といたしましては、これらの点につきましても、ある程度の想定をいたしまして、万全の態勢をもちまして、これらの情勢を監視いたしますと同時に、警備上におきましても、機宜の処置を誤らないよう万全の注意をいたしておる次第なのでございます。
田嶋(好)委員 
 全国的な組織の点は、よろしく今後御調査、御対策を願うことにいたしまして、十四歳未満の学童が、今回のような暴動――訓練された行動に出ているという点から、私が先ほど申し上げたそうした暴動のために訓練化されつつあるという、この状況をいかにお認めになつていらつしやいますか。
大橋国務大臣 
 名古屋事件におきましては、確かに学童が訓練せられたのではないかということを疑うべき十分なる理由がありまして、ただいまその訓練の衝に当つた容疑者といたしまして、関係小学校の教員三名を検挙いたしておるような事実がございます。
田嶋(好)委員 
 しかも今まで共産党の非合法的な活動、そうして暴力的行動というものは具体的に、地区々々ではありますが現われておりました。特に今回のこの神戸周辺、そうして東西相呼応して起りました名古屋の事件。寝た今後そうしたことが予想せられると言われまする
これらの共産党係朝鮮人の暴動行為でありますが、これは共産党系朝鮮人ということのみをもちまして、

私は日本共産党の責任というものは当然に追究せられ、その責任は当然日本共産党に課せられなければならぬと思うのであります。その責任が日本共産党に当然課せられるといたしますれば、

もはや争いもなく日本共産党は暴力革命を目途とするところの団体と認定することができ、

なおこれは今回の神戸の事例が政令を適用してその行動者を検挙したという事実をもつていたしましても、これは反占領軍的行動だと当然に認定をせられるのであります。
 私は明らかになつたこの二つの事実によりまして、日本共産党はここに合法政党としての存在を許されず、すみやかに解散すべきもの泥と考えるのであります。私は大橋法務総裁にこれに対する政府の御所見を伺いたいのであります。
大橋国務大臣 
 日本共産党の非合法化という点につきましては、政府といたしましてただいまの段階におきましてはその時期ではない、かように考えております。しかしてそれでは共産党に対しては無條件でほつてあるかというとそういうわけではございませんので、国際的な共産勢力との関連におきまして、日本共産党の現在の動向というものを厳重に監視をいたしておる次第でございます。

特にここに問題になりましたる朝鮮人に対する日本共産党の働きかけというような点につきましても、目下嚴重に監視をいたしておる次第であるということを申し上げておきます。


参 法務委員会 - 4号 昭和26年03月09日

委員長(鈴木安孝君) 只今より委員会を開きます。
 本日は先般行いました議員派遣中、朝鮮人騒擾事件に関する件につき、派遣議員の報告をお願いいたします。
長谷山行毅君 
 神戸その他の地におきまする朝鮮人の集団暴動事件の調査の結果を私から御報告を申上げたいと存じます。

昨年の十一月から十二月にかけまして、神戸その他関西地方に朝鮮人の集団暴動事件が頻発いたしまして、多数の検挙者を見た
のでありまするが、ときあたかも朝鮮におきましては、北鮮軍が中共軍の後援を得まして、頽勢を挽回しまして、韓国軍を蘭方に圧迫して来たときでありますし、而も
これらの事犯は、財産接收反対とか、或いは公務署の不法侵入、或いは公務執行妨害等、反権闘争的反抗
でありますので、時局下かような事犯の実態を調査いたしまして、事件の真相並びにその原因を明らかにし、且つこれに対しましての検察の当否、並びにその警察制度のありかた等を研究し、同時にこの種の事犯に対する予防鎮圧の政策、資料を見出すことは、極めて緊要なことであり、かような調査によつて今後の治安維持の確保に資せんとするのが、本調査の目的であつたのであります。
 そこで当法務委員会におきましては、昨年十二月上旬に本国会の劈頭、この朝鮮人騒擾事件を、先に調査承認を得てあります検察、裁判の運営等に関する調査の一環として取上げることの決定を見まして、又院議によつて宮城委員、須藤委員、それに私の三議員が実地調査のために現地に派遣さるることになつたのであります。以下派遣議員といたしまして、現地において調査いたしましたところを御報告を申上げたいと思います。
調査地は名古屋、大津、京都、神戸の四市で、この四カ所を中心といたしまして、十一月中旬から十三月中旬に発生いたしました朝鮮人の暴動事件の真相並びにその原因、及びこれが予防鎮圧、検挙のためにとられました地方警察及び検察陣の行動を調査の主眼として調査いたしたのであります。
 この調査についての結論的な見解を申上げたいと存じまするが、先ず本件の実質的な内容であります。これは各事件の形は、大要これに書いてあるような通りでありまして、そのいずれもが或る行政上の措置を求めようとする陳情とか要求をなすための集団示威の行為が阻止せられたために混乱状態を釀し出したごとき外貌を呈しているのでありまするが、これを現地において收集、見聞いたしました諸般の資料に基いて質的に検討いたしますと、以上の各地の事件は、いずれも先ず
第一に、大部分は北朝鮮政府支持派に属する、いわゆる北鮮系の朝鮮人からなるところの集団の有機的行動
であると思うのであります。即ち団体としての意思と機能とを持つているかのごとくに思われるのであります。
 更に第二は、同時再発的と申しますか、則ち十一月中旬から約一カ月の間に、各地において殆んど形を同じくするような暴動事件が頻発した点であります。事件の起つたときは十一月中旬から十二月中旬にかけて、即ち朝鮮で北鮮軍が勢いを盛り返して、南鮮軍を朝鮮の南方に圧迫進攻して来たときでありまして、南鮮に接近するところの日本の重たな関心を呼んだ当時であつたことが明らかであつたのであります。
 又第三には、これらの集団行動の態様と申しますか、騒乱の行きかたが、各地の事件の動きに極めて多くの類似点、共通点が見出せる点であります。即ちその
共通性の第一は、多数の者の集団が公務署、又は接收建物におきまして、公務員にいろいろな要求を持ち出し、一応の答弁があつても、なお執拗に同一の要求を繰返し、公務員から退去を求められても退去せず、警察官の鎭撫にも耳をかさず、その退去強制に遭うと、怒号したり怒罵、投石、或いは擲る、蹴るというような方法を以て抵抗するというようなやりかたでありまして、これは集団の威力を利用して相手を威迫し、一般の靜謐秩序の破壊は勿論それが犯罪を構成をすることも顧みなかつた様子が、殆んど各事件に共通して見らるる
ところであるのであります。
 更に共通点の第二といたしましては、かかる行動の始終は各行動者が初めから予期し、不退去の罪とか、公務執行妨害する罪、これを集団で敢行したのでありまして、これはまさしく現在の制度に対する暴力革命的色彩を持つておる行為であることが窺えるのであります。
 更に第三といたしましては、
本事件を起した集団中には、教師に引率された小学生或いは中学生等の学童等を含み、学校教育問題外の、例えば十一月二十日の神戸の長田区役所における生活保護法適用、或いは市民税免除要求、或いは同月の二十四日長田警察署における全相福の釈放要求などの集団行為においても、それぞれスクラムを組んで、警察自動車の発進を妨害するのだと激しい行動をなしておる有様でありまして、この学童の参加ということも、これは神戸、京都、大津、名古屋の各事件に共通するところであります。
而もその学童の行為は、いずれも非常に果敢でありまして、又相当訓練を受けたと思われるような行動に出ておるのであります。
 第四といたしましては、この異色ある共通点といたしまして、

集団行動に参加した者は、大部分が国際共産主義政治の北鮮政府を支持する朝鮮人でありまして、その中には日本共産党員も含まれておつて、これらの者が集団行動の指導的地位にあつた事実であります。

 次にこれらの集団行動の目的でありまするが、何を目的としてなされたものであるかという考察でありまするが、この点につきましては、私の見るところでは、
本件の朝鮮人の集団行動は、いずれも南鮮、北鮮を共産世界政府の傘下に統一しようとするところの北鮮軍の暴力革命運動に呼応しまして、民主日本における反共勢力を破砕、撹乱しようとする、いわば北鮮軍の尖兵的役割を演ずることにあつたのではないかと思われるのであります。
尤もこの点につきましては、各事件はいずれも生活に困窮しておる朝鮮人が、その生活権擁護のために職安鬪争或いは反税闘争等の挙に出たまでのことであつて、参加者の中から不退去その他の反則者を、或いは非合法行為者を出すに至つたことも、計画的のものではなくて、或いは警察官の不当な圧迫によつて挑発された、或いは陳情要求に熱中した余りに、少々行過ぎて合法の線を逸脱した者もあつたが、これは決して行動本来の目的じやなかつたのであるというような見解を、私ども派遣議員に陳情する者もあつたのであります。併しながら、例えば名古屋、守山事件のごとく、接收建物内に多数の接收反対者が、”我々の会館を死守せよ”というスローガンの下に、或いはマイクを具えていろいろ接收反対のアジ演説をしたり、門を閉ざして中に立籠り、接收に対する実力抗争を事前から準備し、又神戸の長田区役所事件或いは名古屋県庁事件において見るように、砂利とか目潰し用の唐がらし、これは砂をまぜた唐がらしでありまするが、或いは手ごろの梶棍棒を携行して警察官の実力行使に備えたというような一、二の例から見ましても、
この騒乱事件の結果は、予見された事柄、則ち実力による接收、又は退去強制に対しては砂利とか石、煉瓦等、或いは目潰し用の唐がらしを投げたり棍棒で毆つたりしてこれに抵抗しようという計画を以て、その通り実行したものであつて、
騒乱の結果は決して偶発的なものではなくて、当初からの計画に基いておつたことは明らかに見らるるのであります。
又更にこれらのことを裏付けるものとしましては、各騒乱のこの参加者は、地元以外の他の地域から動員された者が極めて多いのであります。
十一月二十七日の神戸事件では、検挙者が百九十三名あるのでありまするが、そのうち神戸在住者というのは三十四名に過ぎないので、他の百五十九名という者は他の地区から参じた者で、遠く岡山県からも来ておるのがあるのであります。又十二月一日の大津事件の検挙者は四十二名でありまするが、そのうち地元の者は十六名で、他は県下の各地から来た者である。
かような点等を考察する場合に、これは当初からの計画に基いた暴動行為でなかつたか。そしてかかる暴動行為の非合法の行為の目的が、單に生活権擁護のためにする運動にあつたと見ることは、到底理解できないのであります。
 次にこれらの事件の指導系統と申しますか、さような点についての私の見解を申上げたいと思うのであります。結局本件の集団行為の態様がすべて反権闘争的である。
組成分子の多くが、世界共産主義の北朝鮮政府支持者乃至その同調者である旧朝鮮連盟派の者である。又その高唱放吟するところの革命歌があり、或いは「資本主義の犬奴三年後には人民裁判にかけて殺してやる」などと、警備の警察官等に怒鳴つておる
のでありまして、又神戸において九月十五日には地下工作隊の一齊検挙があつたのでありまするが、この地下工作隊の革命運動の方法等についてはいろいろの点があるのでありまして、この点を申上げたいと思いますが、これは
この特別工作隊というのは、一昨年の九月に民主青年同盟が解散せられまして、左翼系の朝鮮青年たちの活動が一時停頓の状態に陷つておりましたが、これに代るべきところの組織の急速の改変強化を急いでおつたのであります。
ところが昨年六月二十五日を境といたしまして、あの朝鮮事変が勃発いたしましてから、在日の朝鮮青年の反帝鬪争にも大きな影響を與えまして、運動方針の尖鋭化に拍車をかけたことは、従来のこれらの青年の行動から見て明らかに認めらるるところであります。特に”武器の輸送拒否”或いは”帝国主義者の内戰干渉に絶対反対する”等の闘争スローガンは、これは共産党の提唱と相待つて共同闘争の好機を釀成した観があるのであります。そして

神戸兵庫県下におきましては、昨年の七月に宝塚、或いは明石、有馬、加印等に、この地方に四つの支部を結成して、兵庫県朝鮮青年戰線委員会と称するものを作り上げ、

引続いて各地区の組織拡張に努めた結果、九月十五日に工作隊の一齊検挙に至るまでには、東神戸、西神戸を中心とする県下各地に十八カ所の支部結成に成功しておつたのであります。
そうしてこの工作隊の訓練が、この各支部組織を活用しまして、指令を迅速に徹底せしめ、工作活動の基本的な基盤となつておつたということは、最も注目を要する点であるのであります。
 更にこの工作隊の目的でありまするが、これは従来の宣伝啓蒙運動の域を脱しなかつた活動方針を急転回いたしまして、祖国の危機に直結する在日鮮人の緊急任務を遂行しなければならないという檄を全国に発しまして、その一つとしては、各地域的に拠点を明確に定め、その拠点を中心にして集中的、執拗な工作宣伝を続行すること、二として、各拠点、これは重要工場、鉄道、船舶等でありまするが、これらの経営を中心に、これに対する特別対策委員等を設置いたしまして、特別工作隊の活動を容易ならしめること、三として、これらの活動は広く日本人大衆及び日本人労働組合組織員に滲透せしめ、協力を得ること。四といたしまして、以上の工作を主観的な満足で足ることなく、各労組の日常闘争に結びつけて、経済闘争を通じた政治的闘争に高めることに留意すること等の基本方針の下に、当面の任務を遂行するためには全国的な工作活動を展開するよう意図していたことは、これは工作隊一齋検挙の際に押收された、祖国解放戰争と在日朝鮮青年の当面する緊急任務と題する証拠書類によつて明らかにされているのであります。
 更にこの工作像の形態でありますが、この工作隊の基本的構成形態としては、一つとして既存の青年大衆団体、例えば青年会、朝鮮青年戰線等の組織を活用して、地方の状況に応じ、県、地域別に当面の工作拠点を目標として、工作実習を通じ訓練を行うこととし、訓練生の訓練終了と共に後続訓練生を入所せしむるよう努力し、大衆組織に対する訓練の必要性を徹底せしむることにより、年齢三十歳未満の青年は、進んで参加することを義務とするまでに向上せしむる。三として、右訓練を続行することによつて、大衆組織員が工作隊の訓練を一通り完了し、事態に即応して随所に工作活動を展開でき得る対策を講ずることを究極の目的とすること等の指導方針を決定いたしまして、兵庫県におきましては八月十日より訓練に着手したのであります。
 そうして八月十日から十日間を第一期と定めて、これを西神戸朝鮮人小学校で行い、八月二十日から二十七日までを第二期として東神戸朝鮮人小学校で行い、又二十八日から九月の三日まで第三期生の訓練期間として、その訓練を実施したのでありまするが、第一期生が十名、第二期生が十五名、第三期生が二十二名、計四十七名の訓練を終了して、更に第四期の訓練に着手しておつたのであります。そうしてこれらの工作実習中及び訓練終了後に反戰ビラを撒布して、神戸市内だけでも八カ所に約一万五、六千のさようなビラを撒布した。現行犯として検挙せられた者が二十八名に上つておるのであります。更にこの構成を見ますると、一齋検挙の際に、工作隊員名簿並びにその編成表というものが押收されておりますが、これによりますれば、姫路、明石、赤穂、尼崎、伊丹等の県下の各地から訓練に参集しておりまして、第三期生の訓練終了と同時に、前から終了しておる者を合しまして中隊を編成し、更に今度は中隊を分けまして小隊、班等を編成して、各班二名乃至三名を基準単位として、八月の中旬頃から連日のごとく各所にビラ活動或いは家庭訪問等を行なつていた模様のごとくでありまして、県下の工作拠点は、神戸港湾労働者、川崎造船、神戸製鋼をはじめ、阪神の重要工場に至る各施設を網羅しておつたのであります。而うしてこれらの工作隊員のうち九名の者は、十一月二十七日の神戸事件で検挙されておるのでありまして、これらの点を見ましても、彼らがこの種の暴動事件の指導的役割を演じておつたことが推測され得るのであります。
更にこの工作隊と関連した問題として、昨年の九月九日に

東神戸小学校の一齋検索を実施した際に、共産党の四百十五号という指令が押收されておるが、

これは党の中央指導部よりの府県委宛の指令

でありまするが、これには
朝鮮問題は日本革命の主要な一環であるから、本件を練る朝鮮人の活動には、各組織においてあらゆる協力をせねばならないと同時に

朝鮮人自身も独善的鬪争に陷ることなく、日共の指導下に活動する基本線を速かに決定して、一致した鬪争に起ち上らねばならないという内容のことが記載されてあるのであります。

これらによつても推測されるように、

朝鮮人の急進分子の焦燥感による破壊行動が、この日共の指導部と合体いたしまして、明石、神戸、或いは尼崎等の各所に転々と移動して、秘密裡に訓練を続行しておつたような模様

でありまして、これらの工作隊員という者は、今回の集団陳情、騒擾等にはいろいろのところに、時と更に所の如何を問わず、目標に向つて参集して、常に戰端を発しておつたことが推測されるのであります。
 かような事情と当時の社会情勢を考え合わせますとき、これらの集団行動のあつた昨年の十一月、十二月の頃は、民主主義国家群と共産主義国家群との冷戰の酣であり、その国際外交もしばしば危局に立つて、いつ砲火の戰に突入するかも知れないという情勢の下に、国際共産主義の北朝鮮政府軍が、反共民主主義の大韓国をその治下に統一するため、中共軍の援けを得て、武力によつて再び三十八度線を越えて南鮮に侵攻していたときでもあり、又日本共産党の幹部員の八氏が地下に潜入、長きに亘つて消息が明らかにされないために、いろいろの何らかの牽連がないか、何か政治的な変革を企図する策謀があつたのじやないかというような不安が流れており、又他面におきましては警察予備隊は、まだ幹部負の任命もなく、隊員の訓練も緒につかないという有様で、これらに敗戰下の窮乏生活から来るところの不安感とか焦燥感も手伝つて、端的に申上げますれば、人心がかなり動揺しておつた時期でありまするが、かような情勢下に多数の北鮮系の朝鮮人の集団行動が行われたこと、並びに

各事件に共産党党員、又はその同調者も参加しており、殊に集団行動を使嗾し、卒先助勢したものとして検挙せられた者にこれらが多かつた

ことなどを総合して考える場合に、本件において調査の対象といたしました事件は、暴力革命の前哨戰としての権力鬪争的な目的を持つたものではなかつたかと見られる点が極めて濃厚なのであります。これを單に生活権擁護の目的でやつた集団示威運動に過ぎないものと見ることは、実情に沿わぬ無理な見解ではないかと思われるのであります。これらの事件を通じて、その性格に対する私の見解を結論的に申上げますれば、本件の集団行動が以上申上げました通りの実質内容を持つておることから推しまして、本件事件の性格は、要するに民主資本主義政治に反対してこれを共産主義化せんとする暴力革命鬪争の色彩が極めて濃厚であると断ぜざるを得ないのであります。而もこれら一連の暴動事件は、朝鮮動乱における戰況の推移と相呼応する様相を果しておつたと言わざるを得ないと思うのであります。

最終更新:2013年07月15日 22:27